575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

荻原先生のブログより   遅足

2010年08月21日 | Weblog
8月17日の先生のブログに、こんな句とコメントが掲載されていました。


丸腰のまま花束を持たされる/平賀胤壽

第二句集『水摩』(二〇〇八年)に収録された一句。
初読のとき、おお、というような感じがあって付箋をつけた。
ただ、その、おお、の内実を説明しようとすると、ことばがうまく見つからない。
ことばの意味でわからないところはないのに、と言うかむしろ、
わからないところがないからこそ、説明がつかないのかも知れない。

あからさまに日常的/社会的な事象とつながる比喩や寓意は、
川柳を解釈しやすくはするのだが、表現としての強度を損ねてしまう。

この句は逆に、何かを強烈に伝えている分だけ解釈はしづらいようだ。
やや強引に、丸腰→武器を持たない→戦争放棄と連想して、
この花束を憲法第九条だとする読解も可能ではあろう。
ただ、そんな解釈を思い浮かべるのはたぶんいまが八月中旬だからなのであって、
他の時期に読めば他の解釈が生じるのではないかという気はする。

     

なるほど!   遅足

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軍服の写真を前に踊りの輪  立雄

2010年08月21日 | Weblog
先回の句会の一句。

立雄さんは尾道生まれ。
旧山陽道に面した自宅の向かいが小学校。
その校庭で盆踊が行われたそうです。

日中戦争から太平洋戦争へ・・・
戦死して英霊となって帰国する若者たちが
増えていきました。
踊りの輪の前には、遺影の置かれたテーブルが並べられて、
その数は、一人や二人ではなかったそうです。

空襲が激しくなると盆踊は中止となったそうで、
句の情景は昭和17、8年ではなかったとのこと。

お盆に里帰りした霊は、なかなかあの世に
帰りたがらないそうです。
そこで踊りの輪に乗せて霊を送り返すと
いう意味も盆踊には、込められていたとか。

忘れてはならない歴史の一齣ですね。   遅足


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秋暑し新聞受けにバイク来る 朱露

2010年08月21日 | Weblog

        一番の早起きは私と言っても後一人。
        バイクの後ろ姿を見つつ新聞を抜く。
        囲碁の欄を見て数十分経ってしまう。
        これを何とかしようと思いつつ数年。

コメント (1)
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