文字通り残暑のなかの句会でした。
初参加の値遇さん、句会のなかでは一番若い方とのこと。
とても良い句をつくられる方です。
575の会に新しい風を吹き込んでくださいました。
立雄さんの選句が届きました。
最終結果は、ご覧のとおり。
題詠「残暑」
①馴れぬ子の一日をぐずる残暑かな(静荷)結宇・郁子
②胃のなかを機械が通る残暑かな(遅足)童子・亜子・麗子・狗子
③水撒けば残暑の夕日ゆらめきて(立雄)値遇
④昇降機満員通過秋暑し(亜子)鳥野・朱露・童子・晴代・静荷・麗子・遅足
⑤秋暑し腕の皺見る昼寝かな(愚足)能登・朱露・遅足
⑥黙祷のサイレンの音秋暑し(狗子)結宇
⑦秋暑し戦争知らぬ者ばかり(朱露)静荷・立雄
⑧日暦のめくられずあり秋暑し(値遇)鳥野・能登・晴代・亜子・狗子
⑨蝉の声主(ぬし)入れ替わる残暑かな(結宇)値遇
⑩ペディキュアの剥がれたるまま秋暑し(郁子)鳥野・能登・値遇・愚足・結宇・麗子・遅足
⑪虫食いの痕まだ痒き残暑かな(晴代)愚足・朱露・郁子・立雄
⑫秋暑し両手ふさがる駅ホーム(麗子)童子・晴代・亜子・郁子・立雄
⑬免罪は一分で済む残暑かな(能登)愚足・静荷・狗子
番外 秋暑し沈黙の戦士合掌す(童子)
自由題
①草いきれ動くものなし知覧の地(能登)結宇・静荷
②新涼を探し求めて空を見る(麗子)狗子
③夜濯や今日の活力使い切り(晴代)鳥野・愚足・朱露・郁子・麗子・狗子・立雄
④鳴きつくし身を捧げおり夏の果て(郁子)値遇
⑤つくばいに三日の蝉の仰向(あおむ)きて(結宇)能登・愚足・遅足
⑥郭公は森の緑を冥くせり(値遇)朱露・童子・晴代・亜子・遅足
⑦酒飲みが一人居るだけ今年酒(朱露)晴代・郁子
⑧渋団扇昭和の風の匂いかな(狗子)鳥野・能登・朱露・童子・晴代・静荷・亜子・立雄
⑨鐘楼に祈る人逝き原爆忌(愚足)値遇・童子
⑩早々とテント這ひ出す夏休み(静荷)結宇
⑪少年を月の光に洗いけり(遅足)鳥野・能登・値遇・麗子
⑫足裏に聴くヒロシマの骨の声(亜子)愚足・結宇・郁子・麗子・狗子・立雄
⑬軍服の写真を前に踊りの輪(立雄)亜子・遅足
次回は9月15日(水)午後6時 安田屋です。
題詠は「梨」「ラ・フランス(洋梨)」でもOKです。