575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

えんぴつの父の文字よむ秋灯下  遅足

2023年10月20日 | Weblog

灯火親しむ秋

今月の兼題で千香子さんは読書の秋から、文字を読むイメージの句を選んだということでした。その中でも特に票を集めた宗匠の秀句です。

童子さん: お父様の日記でしょうか。ひらがなの「えんぴつ」が人柄を表しているようです。

麗子さん: 古いノートかお手紙でしょうか?お父様の文字を懐かしく読む秋灯下。当時のお父様の状況を思い出し懐かしさでいっぱいになりますね。

能登さん: 鉛筆書きの父の文字こそ秋灯のもと読むにふさわしい。しみじみとした佳句だとおもいます。

 容子さんは こんなことを想起されました

実家で本の整理をしていたら、祖父がえんぴつで単語の意味をぎっしり書き込んだチャーチルの「第二次世界大戦回顧録」が見つかりました。

「どうせ最初の2~3ページで終わりだろう」と頁をめくったら、分厚い本の最後まで書き込みが。

父ではなく、話したこともあまりなかった祖父の"文字"でしたが、そんなことがあったので共感。何にせよ、ふいに見つける生きていた"気配"は嬉しいものです。

亜子さん: えんぴつは昭和の筆記用具。「えんぴつ」が効いている。

 

この選句コメントに加え「辛口で言わせていただくと・・」と亜子さんのお茶会句会添削!!

 文字とあるなら「よむ」はあたりまえ。私ならこの二文字を使って「くせ文字」といれるかな。。と。

亜子さんのお父さまは個性的な文字をお書きになったとか。

  えんぴつの父のくせ文字秋灯火

温かみのある灯火のもとで読む懐かしいえんぴつ文字、そのお人柄も偲ばれる。

一同感服のため息をもらした瞬間でした。  郁子

コメント (2)
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