おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

初めての台湾。その4。

2018-05-07 21:08:52 | つかのまの旅人
                                 「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」(清)。
                
 翠玉白菜の大きさは高さ18.7センチメートル×幅9.1センチメートル×厚さ5.07センチメートル。
 原石は、半分が白、半分が緑の翡翠(ヒスイ)輝石で、原産地は雲南からミャンマーだと推測される。原石には空洞などの欠陥箇所もあるが、この彫刻ではそれが白菜の茎や葉の形にうまく活かされている。上部の緑色で白菜の色を再現しているが、これは人工着色ではなく、石に元から付いていた色を生かしたものである。このように原料本来の形のみならず、色目の分布をも生かした玉器工芸は「俏色(しょうしょく)」といい、硬玉が中国に普及する清朝中期以降に流行した。清代に本作と類似した作品が数例あるが、そのなかでも翠玉白菜は、新鮮な葉の息吹まで感じさせる瑞々しい造形や、白と緑の対比や緑の濃淡差によって小品とは思えないほどの深い奥行き感をもち、俏色のなかでも最も完成された作品の一つと言える。
葉の上にはバッタとキリギリスが彫刻されており、これは多産の象徴と考えられている。しかし、このキリギリスは学名Gampsocleis gratiosaと呼ばれるものであり、「螽斯篇」(『詩経』の一篇)の「螽斯」の意味とは異なる。この虫は、鳴くことが得意とされており、清の康熙帝の時代から、宮廷で宴会の雰囲気を盛り上げるために用いられていた。したがって、イナゴと同じように子孫繁栄を象徴しているとは解釈できない(『翠玉白菜上の昆蟲研究』洪章夫)。白い白菜の方は純潔の象徴とする説が有力であり、このように解釈すると後述の瑾妃の寝宮から発見されたという史実と整合性が取りやすい。
 現在は木製の台に斜めに立て掛けられて展示されている。しかし、本来は盆景の一部として、四枚の花弁を象った琺瑯の小さな植木鉢の上に、四角い木製の支持具によってまっすぐ立った姿であった。ところが、1925年に故宮博物院が開館する際、当時の展示担当者はこのような組み合わせでは白菜の特質を壊してしまうと考え、また直立する白菜の姿にも違和感を感じたため、簡易な木製の台をわざわざ新規に作らせて現在のような鑑賞形態となった。この琺瑯鉢と支持具は長らく行方不明だったが、21世紀になって再発見され、現在は翠玉白菜の隣に展示されている。・・・
 この彫刻の作者は伝わっていない。
 (以上、「Wikipedia」参照)

 
        肉形石(にくがたいし)
 国立故宮博物院で最も人気のある文物の一つです。素材は玉髄類の碧玉で、石が形成される過程でいくつもの層が重なり色合いのある縞模様が生まれました。自然原石のままの肉部分と無数の穴を開け染色された上部の皮部分との自然と人工の絶妙な組み合わせが見事です。
 冷たく硬い石を柔らかくとろけるような「東坡肉(トンポーロウ、豚の角煮)」に変えてしまうという工匠の巧みな思いつきです。北宋の文学者、蘇軾は黄州に左遷されていた時に「豚肉頌」の中で「肉が煮えるのを自然に任せるのだ。煮上がった時、それは自ずと輝き出す... ... ああ満腹で満ち足りている」と詠みました。また別の宋人は「芭蕉の葉に包んで蒸し、火が通ったら酒をふりかける。黄金色の照りといい、箸がふるえる柔らかさ」と豚肉を調理する詩を残しています。
 「肉形石」は中国人の玉文化だけでなく、食文化の特色をも表しています。「この世の美しい物が、私を食いしん坊にしたのだ。」と蘇軾が言うのも無理はありません。
 どうです?この石を見るとお腹がすいてきませんか?
HPより)

 この肉形石は、もとは紫禁城の「養心殿」に陳列されていた。「養心殿」は、雍正帝(1678年―1735年)以降の皇帝の執務室であるとともに寝室である。1924年(民国13年)に清朝最後の皇帝の溥儀が紫禁城を追われた翌1925年、故宮に遺された文物を点検する清室善後委員会のメンバーが、この肉形石を見て、あまりに豚肉にそっくりなため、「豚肉の化石」と目録に記したというほどのエピソードが残る。
(この項「Wikipedi」より)

 二つともすごい緻密な造形美です。感動! いくら見ていても飽きません。

「パンフレット」表紙。

館内を現地のガイドさんの日本語による案内で回ります。

「璧」。
 璧(へき)は古代中国で祭祀用あるいは威信を表すものとして使われた玉器。形状は円盤状で、中心に円孔を持つ。表面に彫刻が施される場合もある。

 精緻な作品群。

           

  「象牙透彫雲龍文套球」。
 象牙細工。わずか直径12センチほどの球の表層には精巧な9匹の龍の彫刻が彫られ、その中には透かし彫りの幾何学文様が施された24層の球体があり、各層自由に回転させることができる。

中国では宝石を「玉」と称しています。

「翡翠」製。
                      

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