おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

足尾銅山跡を訪ねて。その7。「足尾製錬所」跡全景・硫酸タンク・製錬所大煙突。痛々しい岩肌・鉱毒除去作業。愛宕下。NPO法人「足尾に緑を育てる会」。(関東ローカル私鉄の旅。番外編。)

2023-10-11 18:38:01 | ローカル鉄道の旅

上流へ向かう。

             秋の訪れを感じる渓谷。中央に巨大な煙突。

振り返る。

              「足尾製錬所」跡全景。中央が旧足尾線・ターミナル駅舎跡。

奥に、「硫酸タンク」跡。

足尾銅山本山製錬所大煙突。

痛々しい岩肌。

               

銅の採掘・精錬が終了した後も、まだ鉱毒除去の作業が続いている。

社宅が並んでいた地域。

「足尾銅山社宅愛宕下」。

江戸時代の愛宕下は赤倉村字「牧詰」という地名で農家が3戸あったが、明治20年(1887)に松木から起こった大山火事で焼失し、以後草っ原となっていた。その後足尾銅山の社宅地として開発され、始め同30年に鉱毒予防工事で間藤浄水場を建設するため、東京から来た人達の飯場が建てられたが、工事が終わると除去された。次いで同40年代になると対岸の精錬所の社宅14棟(1棟7戸建」が建ち、「赤長屋」と呼ばれるようになり、大正10年(1921)に久蔵の社宅がこの地に移されるなど変遷を経て増大した。戦後は「愛宕山」の麓に位置するところから「愛宕下」と呼ばれ、昭和31年(1956)には181世帯819人の人口を数えたが、経営合理化により徐々に減少し、足尾銅山閉山時(昭和48年)110世帯377人、足尾精錬設立時(昭和62年4月1日)49世帯127人、平成9年(1997)現在で13世帯24人が住むのみとなり、昔日を偲ぶ「つわものどもの夢の跡」となりつつある。

                                       (「今昔マップ」より)

煉瓦造りの障壁。背後の山には、木々が育っています。

跡地に、サクラの木。  

          

かつてのはげ山が、芝草のような緑に。

かつての、すっかり荒廃したイメージから、大きく変化していました。       

そこには、官民一体となっての粘り強い、地道な緑化・植樹運動、実施があります。

特に、NPO法人 「足尾に緑を育てる会」


足尾に緑を取り戻そう 

銅山の隆盛と公害

足尾銅山は、本格的に採掘が開始したのが1610年といわれており、江戸幕府直轄の鉱山として大いに栄えましたが、江戸時代末期には銅の産出量は落ち込んでいました。明治維新後、経営者が代わり、産銅量は飛躍的に増えました。1885年には全国産銅量の4割に迫るほどとなり主要銅山の地位を不動のものとし、日本の産業発展に貢献しました。しかし、この銅山の隆盛は、同時に大規模な環境破壊をもたらしました。鉱毒による渡良瀬川流域一帯への被害と、足尾銅山周辺の煙害が、のちに「公害の原点」として世に知られるのです。足尾の山々は、2,400haとも3,000haともいわれる地域が荒廃しました。

渡良瀬川の源流に位置する足尾町松木地区は、足尾銅山の煙害等により荒廃し、国や県などの関係機関による復旧事業が約100年前から続けられてきました。その間、さまざまな困難がありましたが、現在までに荒廃地の半分ほどが緑化されたといわれています。

こうしたなかで、渡良瀬川上流と下流の市民活動グループが集まり、19965月、足尾の山に緑を取り戻そうと、「足尾に緑を育てる会」を結成し、松木地区で植樹活動を開始しました。毎年、春の植樹デーを開催、参加者は年を追うごとに増え、近年は2,000人ほどの人たちが集まるようになりました。また、児童・生徒による体験植樹や、各種団体の緑化活動も活発となり、現在社会における環境問題への関心の高さがうかがえます。

私たちの会は、荒廃した足尾の山の緑化活動を軸に、足尾町の活性化に寄与し、渡良瀬川に清流を取り戻そうとするものです。ひとたび破壊された自然の回復には、じつに長い年月を必要とします。そのためには、多くの人たちによる地道で息の長い活動が必要となります。ぜひ、あなたも私たちの活動に加わってください。

 

(この項、「」HPより)

※以前、関わっていた高校生達がボランティア活動の一環として体験学習を行ったことがあります。

その時植林した木々は今、どうなっているのでしょうか? 彼らの熱意によって、立派に生長していると思います。

       正面奥に「足尾松木川渡瀬源流砂防ダム」が見えます。左手には「銅親水公園」。

          

      

「道と川百選」。3川合流地点の渡良瀬川。


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