金沢市の山里の棚田に稲穂が黄金色に輝きもうすぐ刈り入れという季節になりました。かつてはこの集落で暮らしていたがいまは金沢の街中に住んでいて田圃に通っているという方が後一週間足らずで刈り取りだということで天日干しのための稲架掛け(はさかけ)の櫓を組んでいました。かつては20戸が農業主体の暮しをしていたというこの集落ですが、いまでは一戸だけ残っているものの、あとは金沢の街中に暮らしを移し、田圃も残った一戸がほとんどの田圃の耕作を請け負い金沢から通う方たちも含めて全体で3戸がこの棚田を維持しているということです。とても農業で暮しが立つという状況ではないという現実にシャッターを押す指先も止まる気がしました。
それでも農業が好きだというこの方は、もう農業機械を買うことは出来ないが体が続く限り田圃を守って生きたいという想いが溢れるようでした。
写真は黄金色に実った稲穂の中で稲を干す櫓を作っているところです。