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銘酒専門店「山下酒店」が綴るトピック情報

安心、安全

2007年06月23日 14時37分53秒 | ニュース・時事

私達の生活では「健康、安心、安全」が1つのキーワードになっており、また、地球人という視点では環境保護が叫ばれております。

ここ数日の食品偽装事件、社長自らが指示し、利益最優先にて行なった末の信用失墜。

消費者をたくみにだまし続けた責任は重いものがあります。大量生産体制の中で見失われた「安心、安全」。口に入れるものだけに消費者が今後、何を信じてよいのか。

日本酒は昨今の需要減にも関わらず、平成18酒造年度(平成18年7月~平成19年6月)の製造量は前年比4%の増産と見込まれているそうです。中でも、米の旨味が多いやや濃醇タイプである純米酒比率が高まっています。ということは原材料である米の種類や原産地、精米歩合を明確にしなければならないと思います。当店で取り扱っております日本酒の殆どは表示していなくてもはっきりと説明が出来るものばかり。ちまたの訳のわからない三倍醸造酒ではありません。中には「酒造りは米作り」ということで農業生産法人を自ら設立し、減肥栽培、自然農法などの研究をされている蔵もございます。幸いにして酒業界では食品業界のような不祥事はありません。これはお酒が伝統文化という側面を持っているからではないでしょうか。

環境保護という視点からでは、7月より芋焼酎が一部銘柄値上げとなります。原料、資材、燃料の高騰はもちろんのこと、今まで海洋投棄しておりました焼酎廃液の処理を生産者にて行なうことが求められることになったためです。宮崎県の○木本店さんは何年も前から、このことに取り組んでおられ、廃液を肥料や飼料としてリサイクル化されています。

ここに企業理念が表れていると言えるでしょう。飼料を食べた豚は更に美味しい豚肉になるということで、わざわざ、工場まで取りに来られています。

大量生産、大量消費の時代ではありません。安心、安全、品質、環境を考えながらも、雇用保障、設備投資、利益訴求、株主への還元など経営の舵取りがますます難しい時代になることでしょう。

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