9月4日まきの中生種タマネギの発芽
いよいよタマネギの育苗の時季になった。気合を入れてやる。何年やっても目標の苗の数をそろえるのが難しく、育苗は難関のひとつである。昨年は大成功した。ことしもと期待している。どんなに悪くても350本の定植に適した苗を得たい。そうなると450から500本ぐらいを目標に多めに育苗しなければならない。
4日に中生種を、9日に晩生種のタネをまいた。
まずは発芽を揃えられれば第一関門突破である。
条まきにしている。5センチ間隔のまき溝を作り、タネは1、2センチ間隔でまいていく。黒い小さなタネを一粒ずつまいていくのはたいへんだ。気短でせっかちのわたくしには我慢だ。まき終えると、腰を伸ばし、思わずため息をもらしてしまう。
次に薄く土をかけて鎮圧する。たっぷり水やりをして黒い遮光ネットをべた掛け。これでタネまき終了。発芽までは土を乾かさないようチェックする。
約1週間で発芽してくる。まずは4日にまいた中生種。そっと遮光ネットをめくってみる。さあどうか。期待と不安。おっ、悪くはない。まずまず発芽が揃っている。これなら80点ぐらいの出来か。胸をなでおろす。
タマネギの育苗は定植する11月上旬までの2カ月近く。この間は目が離せない。せっかく発芽がそろっても、育苗していくうちに瞬く間に苗が“消えていく”ことがある。あれよあれよという間に消えてしまう。病気でそうなるのか、原因はわからないんだが、こうなるとがっかりしてしまう。
次の作業は、発芽を確認して子葉が伸びたら、倒れないように、ふるいで株もとに土をかけてやる。これは長年の経験から必要だと感じた。
4日にまいた中生種のほうの発芽は確認できた。つぎは9日にまいた晩生種の発芽だ。そろそろだ。今朝確認した。ぽつぽつ発芽してきた。1、2日したら結果がわかる。揃わないようなら、まきなしになる。いまならまだ間に合う。それでも面倒だ。ここはうまくいきますようにと願わざるを得ない。
こんな具合にタマネギの育苗には神経をつかうのだが、育苗がタマネギ栽培のいちばんのおもしろさである。