けさのわが家の風景ー濡れ縁に切り干し大根づくりの竹ざるが3つ
けさは氷が張った。きょうからまた寒波がやってくるという。晴天で風があって乾燥するというなら、切り干し大根を作ろうと思い立った。ダイコンはいまがうまい時期。これを切り干しにする。乾物にするにはなんでも新鮮で旬なものが一番だ。
ことしもダイコンの出来がいい。ダイコンが不作というのはまずない。寒さにあたってうまくなってきた。うまいうちに食べ、近所にもわけたのだが、それでもまだ30本以上は畑にある。ダイコンは無駄にしない。すべて食べ尽くす。
そのため今月末に残りすべて引き抜き、畑の中に穴を掘り、葉を落としたうえですっぽり全体を埋めて保存する。こうすることで来年2月まで食べられる。しかし味はしだいに落ちる。
いつもなら切り干し大根は1月と2月の厳寒期につくる。それが思い立ったらすぐやらないと気がすまないたちだから、ことしは1カ月早く作ることになった。切り干し大根は一回限りではなく、厳寒期には2、3回作る。ダイコンを無駄にしないために。
大きなダイコンを2本引き抜いてきた。かなり太くて長い。切り干し大根づくりの第一歩は皮をむいて千切りにすること。というより作業はこれだけ。それでも面倒だ。そう思いながらも千切りにしないと切り干し大根にはならない。
包丁さばきは隠居の身になってからかなりうまくなった。これもかみさんが遊び放題でしょっちゅう家を留守にするから、必然台所に立たざるを得なく、自然に身に付いた。とはいえ大きなダイコン2本を千切りにするには骨が折れる。
なんとか切り終えた。これを干す。竹ざるに直接敷かないで、最初は新聞紙の上に広げる。直接竹ざるに敷くと乾燥したときにくっついてしまうからだ。そこでまずは新聞紙の上であらから水分をとって乾燥させ、そのうえで直接竹ざるの上に広げて乾燥させている。ほかにいい方法もあるのだろうが、小さな脳みそでそれなりに考えたやり方だ。
切り干し大根は条件さえよければ1週間でできる。これを使ったおかずが好きだ。だから面倒でも千切りを厭わない。日なたの匂いがかすかにしてやさしい甘さになる。素朴で地味だが体にしみいるような滋味を感じさせるのがいい。