備蓄してあるダイコン。取り出してはまめに食べるようにしている。これまでの経験からいって賞味期間は2月末までだろう。しだいに味はまずくなる。
残りはまだまだある。残して無駄にしないようにと気をつけているのだが、それでも毎年残してしまう。無駄にしないため、わたしにできることは切り干し大根をつくるくらいしかない。
昨年12月に備蓄したダイコンは例年に比べて少なかった。それでも残りそうだ。早め早めに食べていかなければならない。それではと1月に続いて切り干し大根をつくることにした。
今回のものはやや小ぶりなため、いつもは2本で間に合うところだが、3本取り出した。これを千切りにする。3本を千切りにするには、一心不乱に俎板に向かって、わたしは一時間かかる。しまいには肩がはってくるのだが、ここはやり遂げなければならない。
あいかわらず未熟な包丁さばき。千切りといっても太さはまちまちになってしまう。しかし、ヘタなりにもうまく切るもんだと自己満足している。これをいつものように直径60センチのザルにばらまいて干す。厳寒のいまだからうまい切り干し大根が作れる。頼りは冷たい風とお日様だ。5、6日でできてしまう。
1月につくった切り干し大根は食べている。定番は油揚げを入れての煮もの。熱燗の肴にはもってこいの一品になる。心静かになるやさしい味である。