やっとウグイスの初音を耳にした。この春は初音が遅い、という私の気持ちが届いたのだろうか。さっそくにやってきてくれた。
けさの8時過ぎのこと。「ケキョケキョケキョ」と庭先から鳥の声がした。「もしかしてこれは?」と足を止めて耳を澄ました。「たしかにこれはウグイスだな」と確信した。そのとたん「ホーホケキョ」と。カーテンをそっと開けて隙間から姿も確認できた。「ホーホケキョ」を3度鳴いて飛び去っていった。やはりこの声を聞かないと落ち着かない。やっと春が来たんだと実感できた。わが家での初音は2月24日が最も早く、それと比べると今年はひと月も遅かった。
4月も近くなると次々と種まきやら苗の植えつけがはじまる。
3月にやる大事な作業として「サトイモの芽出し」がある。種イモはそのまま植えつけるのではなく、人工的に少し芽を出させて、芽が出たものだけを選んで植えつける。そうすることで芽出しを揃えることができる。家庭菜園では植えつける種イモはそう多くない。植えつけた種イモからすべて芽が出るとわかれば安心する。
わが菜園の「芽出し作業」である。サトイモは気温が上がらないと発芽しないから人工的に気温を上げる工夫をする。
1、土のなか深く保存していた種イモを掘り出す。腐っているものは取り除く。
2、3、4センチの深さにすきまなく芽が出るほうを上に向けて並べ、土をかぶせる。
3、その上に透明マルチを敷く。
4、さらにその上からビニールをトンネル掛けする。
今年は3月上旬にこの作業をした。4月上旬に芽が出たのを確認してから植えつける。今年も「愛知早生」と「ヤツガシラ」の2種類あわせて50個を植えつける予定だ。今年はヤツガシラの割合を多くする。家庭菜園で50個の種イモは多すぎる。近所に分けたところでもてあます。それが分かっているのに多く作ってしまうのは私の大好物だからである。家庭菜園の極意は、自分の好きなものを作ることである、と思う。しかしたまにはかみさんからの注文にも耳を貸すことにしよう。