Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

フィジカルの強いアンカー(阿部勇樹)

2014-08-17 17:51:23 | 浦和レッズ
今日は広島戦のヒーロー、決勝点の阿部勇樹選手を取り上げます。阿部勇樹は千葉時代はFKキッカーで、華麗なテクニシャンのように思っていましたが、実際は運動量とフィジカルの強さを生かす、アンカータイプのボランチです。ミシャのサッカーではボランチの1枚は攻撃時には最終ラインに入る約束事になっていますが、阿部勇樹は当たり前のように最終ラインをこなします。

阿部勇樹といえば、CB、左SB、ボランチをすべてこなし、2007年のACL優勝に大きく貢献したオジェック時代が印象的です。当時、腰痛を抱えながら、「痛みは我慢すればいい」と気持ちで最後の試合まで出てくれた、体の強さが武器ですが、実は若い頃の阿部勇樹は負傷がちな「ガラスのエース」だった過去があります。

阿部勇樹は千葉(当時市原)の下部組織育ちで、16歳の頃からトップチームで試合に出ていた早熟な選手です。17歳で既にレギュラーポジションを確保していましたが、当時は負傷が多く、骨折して2001年のワールドユース、アルゼンチン大会を欠場してチームが1次リーグで敗退した苦い過去があります。

当時のユース代表時代の阿部勇樹が、駒場スタジアムのイタリアとの親善試合にキャプテンとして出場した試合を見ているのは、ちょっとした自慢で、CBとしてチームをまとめようとしていましたが、当時の日本はミスが相次ぎ0-3で惨敗しました。当時から、守備的なポジションならどこでもできる選手でした。

オジェック時代は、阿部勇樹には固定したポジションで使わず、負傷者や出場停止が出たポジションに当てはめる、「史上最強の便利屋」でした。現役日本代表にこんな使い方ができていたのは、当時浦和が黄金時代で、ワシントンやポンテという攻撃のタレントを持って強かったこともあります。

海外挑戦も、イングランド2部のレスターシティで実現しました。当時の映像は見たことがなく、松井大輔や本田圭佑のようにチームごと一部に引き上げたわけでもないので、海外でどんなプレーをしていたかは情報を持っていませんが、一流選手になれば一度はやってみたい挑戦だったのでしょう。

今はミシャサッカーのキーマンです。パスはミスすることもありますが、ミシャの4-1-5ができるのは阿部勇樹が最終ラインならどこでもできる柔軟性を持っているからです。まだまだ、浦和の守備を支える、キャプテンとして重要な選手です。
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出て来なかった広島(8/16浦和対広島)

2014-08-17 15:06:10 | 浦和レッズ
写真は埼玉スタジアムの夏空です。雨模様だった今日ですが、試合前はきれいな青空が広がっていました。試合レポートは明日で失礼します。

以下翌日追記

昨日の浦和対広島、いつものようにまずは広島の出方から見てみました。1トップの興梠に千葉、シャドーの梅崎に宮原とマンツーマン守備で、柏木もシャドーに張ったら水本がついてくる、守備的な出方でした。暑さ対策の省エネか、それとも浦和がカウンターに弱いことを知っていてカウンターだけを狙った守備か、どちらかの狙いだろうと想像できます。

柏木はその狙いに気付いて、意図的にマークを外そうとボランチ気味に引いてきました。ボールは回る浦和に対し、広島は1トップの石原を残して極端に引いて出てこない、そんな展開が前半一杯続きました。槙野が出てこない広島に苛立って、「早く出てこい」と手でジェスチャーしたほど、浦和の後ろのパス回しは完全に放置でした。

こういう展開なら、とにかく先制点を入れれば相手は必然的に出てくるはずだと期待していましたが、それが実現したのは右サイドのFKでした。ゴールも近く柏木の左足キックなら直接狙えそうな位置でしたが、柏木のキックはポストを直撃します。ただ、ポスト直撃は意外にもチャンスになります。理由はどちらに跳ねるか、誰も予想できないからです。

前節の川崎戦では、森谷のシュートがポストを直撃してレナトに決められて失点していますが、その逆が今回の試合で、跳ね返りを直接シュートした阿部勇樹の当たりが、そのままゴールになります。本人は当たり損ねだと認めていて、すねに当たったシュートだが入ってくれて良かったとコメントしてます。

前半一杯広島は出てきませんでしたが、さすがに後半は柏選手(18番)を軸に攻めてきました。広島の戦術はミシャ時代を受け継ぐものなので、1トップ2シャドーを消されてもアウトサイドが空きやすいという特徴は広島サイドはよく理解していて、ボールを柏選手、清水(27番)に集めることでクロスを狙ってきました。

長身FW皆川を投入して1トップに置き、石原をシャドーに回してアーリークロスを狙ったり、途中出場の野津田のセットプレーなど、攻める手は結構持っていたので、なぜ最初からやらなかったと思うほどですが、最後に皆川のパスから柴崎が空き、決定機を迎えましたが、西川のビッグセーブでしっかり止めて1-0と浦和がしぶとく逃げ切りました。

広島が出てこなかったことで、暑さの中の試合の割には消耗戦にならず、浦和も柏木や関根が何度もカウンターで走れる体力が残っていました。相手が引いてきたことは、今回に限ってはラッキーだったと思います。後日、マニアック分析で補足する予定です。
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