Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

カタール対UAE前半

2019-01-31 22:34:16 | ワールドサッカー
アジアカップの準決勝、カタール対UAEのビデオを見ました。結果の4-0カタール勝利は知っていましたが、決勝で当たる日本にとってどこか攻略ポイントはあるかと思って映像をチェックしました。カタールは4-2-3-1で、1トップのアルマエズ・アリにボールを入れたいのがこれまでの戦いでしたが、他にもカタールの強みはありました。

それは、両SBのコヘイヤ(2番)、ハサン(3番)の攻撃力です。SBでありながら、中に切れ込んでくるような、奔放とまで言えるような攻めを見せてきます。ハサンは共和国戦でもゴールを決めており、一つの脅威ですが、守備は若干弱く、UAEにサイドを仕掛けられる場面も何度か見られました。日本戦は3バックのような、守備を補強する起用もあるかもしれません。

もっとも、この試合はスコア通りの内容の差がありました。カタールはうまく自陣からボールをつなげましたが、UAEは4-3-3の前3人に攻撃を任せきりで、後ろ、特に中盤の3枚が全然動いていませんでした。これでは、スピードがあるマブフートにいいボールを供給することは難しく、UAEのチャンスは前述の通りカタールの弱みであるサイドからのクロスだけでした。

また、ゴールの場面もUAEの弱みが出ました。UAEのGKエイサはこの日は何の変哲もないように見えた相手CBフーヒの枠内シュートに反応が遅れ、ゴールを割られてしまいました。さらに、前半終了間際のアルマエズ・アリのゴールシーンでもDFの寄せが遅れ、アルマエズ・アリに綺麗なシュートを決められてしまいました。

これで、UAEはこれまでの形をあきらめ、アンカーの5番に変えてベテランFWのマタルを入れ、さらに今大会は途中出場の切り札になっていたFWのハリルを入れて4-4-2気味の布陣に変えてきました。UAEが、以前日本に勝った時と同じ、マブフートとハリルの2トップです。

それで流れが変わったかどうかまでは、ビデオを後半の頭までしか見ていないので、後日わかったら追記したいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カタール戦プレビュー

2019-01-30 23:01:42 | ワールドサッカー
今度の金曜日夜、日本代表はアジアカップの決勝戦のカタール戦を迎えます。カタールは2022年の地元開催のW杯に向けて強化を進めている理由もあって、今回の大会で最も伸びているチームと感じます。以前のカタールは、セットプレーの守備に難があり、ボールウォッチャーになって簡単に失点するチームでした。W杯8強の実績のある名監督のブルーノ・メツ(元セネガル代表監督)、ミロバン・ラエバツ(元ガーナ代表監督)でも強くすることはできなかったチームです。

しかし、今回のチームを率いるスペイン人のサンチェス監督は、U-19カタール代表を率いてU-19アジアカップ優勝の実績を持ち、そこで率いた若手を今の代表に引き上げてきた監督です。若いうちから、スペイン仕込みのパスサッカーを指導されてきた今のカタール代表は、DFラインから正確につないで、サイドハーフからのクロスをFWのアルマエズ・アリが決める形が出来上がっています。

このアルマエズ・アリはここまで8得点を挙げて今大会のヒーローです。決して、圧倒的なスピードや日本が届かないような高さがあるわけではありませんが、足元のボールコントロールがうまいという特徴を持っています。そのため、カタールが点を入れるときは、アルマエズ・アリの足元に正確にボールを入れれば、彼のテクニックでゴールを決めてくれます。

ボールの止め方と、そこからシュートに至るまでの流れが完成している、実用的なFWです。もっとも、いいボールが入らないときは流れから消されることもあります。1-0で勝利した韓国戦では、押され気味の展開でアルマエズ・アリはかなり守備に追われていました。日本が勝つためには、アルマエズ・アリの動きを守備に割かせる必要があるでしょう。

日本側から見れば、大迫が復帰したのは非常に大きいです。彼のテクニックを生かしたボールキープで、サイドハーフの原口や堂安が思い切って攻撃に出ることができます。もともと、ドイツではそのアシスト能力の高さで評価されている選手なので、大迫からボールが出る場面を多くすれば、日本のゴールの形に近づくでしょう。

もちろん、遠藤航が負傷でカタール戦には出場が難しいなどの逆風もあります。それでも、東口以外全選手が一度は試合に出ており誰が出ても実戦の勘があります。日本の総合力を見せつけるには、絶好の舞台と思って成果を出して欲しいです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっとした幸運を生かす(1/28日本対イラン)

2019-01-29 22:29:59 | ワールドサッカー
昨日のアジアカップ準決勝、日本対イランは3-0で日本の勝利に終わりました。もっとも、内容を見るとイランの強さも感じた試合でした。まずはイランがどういうチームか探りましたが、4-1-4-1の布陣を引く「1トップのアズムンのチーム」という印象です。アズムンにボールを入れて、個人の力で打開することをチーム全員で助けるチームです。

もっとも、イランの強さを感じたのは、そのアズムンが予想以上にいい選手だからです。4年前に見たときはいいボールを待っているワンタッチプレーヤーの印象でしたが、今はポストプレーもできてスピードもあり、ヘディングで競ることもできる万能型FWに成長していました。日本のDFはまずはこのアズムンを消すことが大きなテーマで、吉田が競って冨安がスピードで前からボールを取るという補完関係が機能していました。

日本も、アズムンを完全に消せたのではなく、ゴール前でフリーで打たれてGK権田が足でセーブするような危ない場面も作られています。また、イランの特徴でフィジカルの強さがあり、日本としてはパスを回すことで回避するプレーを見せる必要がありました。序盤の15分、パスを回してゴール前に迫った日本の攻撃を見て「これまでの試合とは一味違う」というイメージを持つことができました。

得点には少し偶然も作用しています。イランDFに南野が倒されたプレーで、イランの選手はノーファウルを主張して主審に詰め寄ろうとしていました。しかし、笛は吹かれず、倒された南野が素早く立ち上がってクロスを上げ、中央にいた大迫の頭に合ったゴールでした。強くてパワーがあるイランDFも、この隙を突けばどうすることもできませんでした。

2点目もややラッキーな形でした。南野からのクロスに対し、イランDFが体を支えていた手にボールが当たってハンドの反則でPKになりました。VARになりますが判定は変わらず、このPKを大迫が決めて2-0とリードします。それでも、その幸運を生んだのは、1トップの大迫がうまくボールを収めて、トップ下の南野の上がりを助けた場面が何度かあったからです。南野自身も「迫君とはやりやすい」とコンビが合っていることを話しています。

最後はイランが、FW系の選手を三人入れて4-2-4気味の超攻撃的布陣で攻めに来ますが、逆に薄くなった中盤で日本がボールをキープできるようになり、試合は決まりました。最後はドリブルからの原口のゴールで3-0として、日本はこのハードな試合で無事結果を出せました。これで決勝進出です。次の相手はUAEかカタールですが、そこでもこの試合と同じように粘り強く戦って欲しいです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国対タイ後半

2019-01-28 22:46:02 | ワールドサッカー
今日はネタが思いつかないので、先日見たアジアカップの決勝トーナメント1回戦、中国対タイの後半のネタです。タイに先制点を入れられた中国は、なすすべもなく敗れたのではと思うほど内容の悪かった前半を見た後だったので期待していませんでしたが、後半を見ると「さすが世界の名将リッピ」と思わせてくれる采配を見ることになります。

中国というチームは、複雑にパスを回したり、味方がパスを出しやすいように動くなど、細かい戦術的な動きは苦手にしています。それを見たリッピ監督は、布陣を3-4-3に変えて、FWの3人に「とにかく前にいるタイのDFに競り勝て」というノルマを課したように見えました。中国が持っている、高さと体の強さで、タイに対して1対1で勝たせる狙いです。

そう感じた理由として、中国がサイドを崩す役割を後ろから上がってくるアウトサイドに任せて、FWの3人を真ん中に張らせてきたからです。タイというチームが、テクニックはあるものの高さがないので、パワープレーで潰せる相手と見たことが、こういう戦術の変更に表れていました。この戦術変更が見事に当たりました。中国がクロスを上げるプレーに対し、タイはクリアするのがやっとになり、セカンドボールも中国に拾われて一方的な展開になります。

それでも、最初はFWの于大宝(22番)や武磊(7番)が決定機を外すようなミスでチャンスをつかめなかった中国ですが、FWに長身の肖智(9番)を入れて彼の頭を狙うと明確に決めてからチャンスが多くなりました。同点ゴールは肖智の頭から、一旦は相手GKに防がれたものの跳ね返りを肖智自身が押し込んだゴールです。その後、突破からPKを得てこれを決めて中国は逆転に成功します。

タイは5バック気味に押し込まれ、中盤の4枚もほとんどが守備の動きになったことで激しく消耗していました。タイがカウンターを狙いたくても、MFの4枚が思うように動けなくなり、それからは中国が安全運転に出て逃げ切り、試合は2-1で中国の逆転勝利に終わりました。

しかし、準々決勝で対戦したイランはパワーで潰せない相手で、中国のサッカーは通用せず0-3で完敗しています。まだ、中国がアジアの強豪に互角に渡り合うには、このタイ戦のようなサッカーをしていては道は遠いと感じた、後半戦の印象でした。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓国対カタール

2019-01-27 21:59:04 | ワールドサッカー
サッカーのアジアカップ準々決勝、韓国対カタールを見ていました。韓国はグループリーグではキルギスに1-0、フィリピンに1-0と苦しんでいました。何とか3連勝で1位通過しましたが、ベスト16のバーレーン戦は延長戦にもつれ込む苦戦でした。これに対し、カタールはレバノンと共和国に大勝して、サウジにも2-0で勝つなど好調なチーム状態です。

韓国のパスを回すサッカーですが、ポイントはSBの使い方だと感じました。4-2-3-1で両サイドにアタッカーを置く韓国ですが、そのアタッカーは比較的内寄りのポジションを取ってFW気味の役目にして、クロスを上げるのはSBの役目にしてきました。カタールが5バックにして、韓国が3トップ気味にしても誰がマークに付くかわかりやすくしてきましたが、後ろからの刺客であるSBには守りにくそうにしていました。

しかし、カタールも3年後に迫った地元開催のW杯に備えて強化を進めており、スペイン人のサンチェス監督がパスサッカーを目指しています。今回は強豪の韓国相手ということで無理に前からは追わずに引き気味に入り、カウンターからの速い攻撃を目指してきました。そのカウンターのやり方がうまくなっていました。カウンターで走る人数を常に3人にして、走る方向を逆サイドに一人走るようにして韓国のマークを分散させようとして、事実シュートに至る場面も多く作りました。

韓国が押し気味に進めるものの、カタールGKの好守で防がれて0-0のまま長い時間が過ぎる試合になります。韓国はサイドにいるイングランドのトットナムでプレーするMF孫興民が頼りでしたが、彼はトットナムでレギュラーという事情で大会前の合宿に呼べず、第3戦の中国戦から途中合流でした。そのため、孫興民と周囲のコンビネーションは合っていなかった印象を受けます。

攻めあぐねる韓国に対し、カタールはワンチャンスを決めました。遠目からの6番のロングシュートが、韓国ボランチの鄭又栄の股の間を抜けたことで、GKキム・スンギュにはブラインドになったようで、少し反応が遅れたことで決まったゴールとなりました。これで、韓国は長身FWのチ・ドンウォンを入れてパワープレーで攻めますが、残り10分で流れを変えるのは厳しく、試合は1-0でカタールの勝利に終わりました。

パスの回し方にこそ好感は持てましたが、やはり韓国としては去年のジャカルタアジア大会に孫興民を呼んで無理に勝ちに行った弊害(トットナムとの交渉)が出ました。孫興民にとっては、アジア大会の優勝で兵役免除になったので、本人的には良かったのでしょうが、やはりアジアカップを勝つには相応の準備が要るとも感じます。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲初場所総括

2019-01-27 21:29:41 | 他スポーツ
大相撲初場所は、写真の関脇玉鷲の初優勝で幕を閉じました。玉鷲はモンゴル人ですが、モンゴル相撲の経験者ではなく、今の突き押し相撲は日本で覚えた相撲のノウハウです。入門のきっかけは姉の推薦だったと聞きます。今の時代はモンゴル相撲の経験者を即戦力として取る傾向があるので、一昔前だから実現した入門です。彼は序盤で2敗しており、正直優勝候補とは思えませんでした。NHKの勝ち越しインタビューで優勝の話をしても、当時は白鵬と星二つの差だったので話半分に聞いていたでしょう。

しかし、いつものように白鵬が先行逃げ切りで優勝すると思われた今場所の流れは、一つの相撲で変わりました。それは全勝で迎えた11日目の白鵬対御嶽海の取組でした。御嶽海は5連勝と好調なスタートを切りましたが、膝の上の腱を痛めて7日目から途中休場しており、再出場の初戦が白鵬戦でした。正直、手負いの御嶽海に勝機はないと見るのが自然です。

御嶽海は取組後には歩くのも辛そうにしているほどでしたが、当たってから一気に攻めるしか勝機はないと理解していたようです。その通り、当たり勝った御嶽海は白鵬を押し出して、あれほど堅固に見えた白鵬の相撲がおかしくなってきました。その翌日、白鵬は玉鷲と直接対決が組まれ、離れて取る得意な相撲に持ち込んだ玉鷲が押し出しで白鵬を破り、ついに白鵬と玉鷲が2敗で並ぶことになりました。

そのショックもあり、白鵬は続く貴景勝戦も敗れて3連敗となり、その後休場してしまいます。突然、主役がいなくなった優勝争いに名乗り出たのが玉鷲となりました。玉鷲にとって、幸運だったのは白鵬戦を終えたことで上位戦が既に終了していたことです。その後は優勝争い単独トップの重圧もありましたが、一瞬「頭が真っ白になった」碧山戦で待ったをして落ち着かせ、その後平幕相手に連勝して逃げ切りを果たしました。

三賞争いは、御嶽海が殊勲賞、玉鷲が殊勲賞と敢闘賞、貴景勝が技能賞を受賞しました。御嶽海は途中休場を挟んだ力士では史上初となる受賞です。玉鷲と貴景勝は優勝争いをしたので当然の受賞ですが、御嶽海は三賞選考委員会の粋な計らいだと思います。三横綱に勝ち、難しい地位の小結で勝ち越した御嶽海の価値は大きいです。

三役争いは、小結妙義龍が負け越して一つ枠が空きます。そこに入るのは西前頭2枚目で9勝6敗の北勝富士で間違いないでしょう。北勝富士は北勝海と北の富士という、二人の横綱の四股名を合成した「重い」名前ですが、三役に上がることで最低限のノルマは果たしました。上がってからが大変な地位ですが、チャンスと思って頑張って欲しいものです。




白鵬


鶴竜


稀勢の里


魁聖


貴景勝


琴奨菊


御嶽海


高安


振分親方(元高見盛)


豪栄道


栃ノ心


宝富士


妙義龍


玉鷲
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イラン戦プレビュー

2019-01-26 22:24:55 | ワールドサッカー
来週の月曜日夜、日本代表はアジアカップ準決勝、イラン戦を迎えます。イランは、韓国が敗退した現時点では、おそらく大会最強チームです。かつては1997年のW杯予選の3位決定戦で、日本代表と死闘を演じた相手で、当時のエースストライカーだったアリ・ダエイの名前が未だに頭に浮かびます。現在のイラン代表は、強さで勝負したダエイとは違って、ワンタッチプレーで相手を出し抜くタイプのアズムンが1トップでおそらく出場してくるでしょう。

今のイランは、元ポルトガル代表監督で名古屋でも指揮した経験のある、カルロス・ケイロス氏が率いています。イランはかつては監督を頻繁に変えるチームでしたが、ケイロス監督は2014年、2018年と2度のW杯に導いた実績もあり、イランサッカー協会からの信頼は勝ち得ているようで異例の長期政権になっています。

イランは4-2-3-1のシステムを引きます。パスを回す日本とは違って、重戦車のようなドリブルで仕掛けてくるところが特徴で、日本としてはSBの酒井宏樹、長友佑都が忙しくなる展開が予想できます。いいボールを入れられると、アズムンに合わされてしまいますから、少しでも体を張ってクロスの精度を落とす努力が必要な相手です。

また、今のイランにはW杯に出ている主力選手が揃っています。イランサッカー協会との確執で代表を一時離れていたアズムンも復帰し、ドリブラーのデジャーガ、ボランチのハジサフィ、ウイングのベイランバンドなどの名前も中国との準々決勝のスタメンにいました。世代交代を進めて本田圭佑や長谷部誠が退いている日本としては、今の若手にとって初めて対戦する掛け値なしの世界の強豪と言えるでしょう。

もっとも、これまでのイランはDFラインが弱点でした。体のサイズは大きいものの、動きがあまり速い方ではなく、相手クロスの処理を誤るような場面も見られました。そこを、スピードのある武藤や南野らが狙いたいところです。チャンスの数はそんなに多くないと思うので、それを確実に決められるかどうかが分ける試合になるでしょう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国対タイ

2019-01-25 23:00:45 | ワールドサッカー
アジアカップの決勝トーナメント1回戦、中国対タイの映像を見ていました。欧州サッカーを見慣れているとどうしても技術的な差は気になりますが、それでもアジアのライバルの動向を探るのはこういうときでないとできません。タイは1次リーグの初戦で格下のインドに敗れるという波乱のスタートを切りましたが、監督を解任するという荒療治が効いてその後を1勝1分けでグループリーグを2位で通過しています。

タイは守りを固めるために3バックを選び、中国の4-3-3に対して人数をかけて守ってきました。これに対する中国の出方は注目でした。中国といえば、2006年ドイツW杯の優勝監督(当時イタリア代表)のリッピ監督がいるからです。しかし、この試合は監督のやり方を表現できないほど、中国に場当たり的なプレーが目立ってしまいました。

特に目についたのは、中国が誰につなぐか考えないでアバウトに前に蹴っている場面が多かったことです。中国のDFラインの選手につなぐ意識が希薄だったので、タイは比較的簡単にマイボールにすることができました。また、アンカーに入っているベテランの鄭智(10番)がボールを散らそうといろんなパスを出しますが、中国のFWの選手が全然動いておらずにパスコースを簡単にタイに消されてしまう場面も目立ちました。

そんな試合でしたから、必然のように思えた先制点はタイに入りました。中国のDFラインが下がっているチャンスに、タイが低いクロスを入れて、DFラインの前から打った20番のシュートが決まってタイが前半を1-0とリードして折り返します。中国としては、タイに対して優位に立っている、高さとフィジカルの強さを生かして力技で逆転するしかない展開を強いられることになります。

中国といえば、国内リーグに現役代表クラスの大物外国人選手が加入し、サッカーで国威発揚を狙っている国です。しかし、ACLなどで中国のチームのサッカーを見ていると、外国人選手の個人技に頼る場面が多く、中国人の攻撃の選手が活躍する場面は少ないように感じます。それだけ、お金はあっても代表チームという、国全体のサッカーを強くするということは簡単なタスクではないと感じます。

後半は見る時間があれば書きたいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DFとGKの連携(1/24日本対ベトナム)

2019-01-25 22:41:17 | ワールドサッカー
昨日のアジアカップ準々決勝、日本対ベトナムは1-0で日本の勝利に終わりました。日本の1点は堂安律のPKによるもので、ベトナムの5バックをなかなか攻略できなかった厳しい試合になりました。ベトナムは5-4-1で守る布陣ですが、最初のうちは日本がベトナムのカウンターをうまくボランチのところで回収して、2次攻撃、3次攻撃ができていました。このままベトナムにカウンターを許さなければ完勝ともいえる試合になったでしょう。

しかし、この日の日本は1トップのグエン・コン・フォン(10番)にボールを持たれる場面もありました。ベトナムというチームは、これまでのイメージとは違って体力面に大幅な成長を見せており、10番がボールを持ったときに2人ほどフォローに上がって来られました。シュートレンジも長くなっており、ペナルティエリアの外からでも思い切り打てる力もつけています。

それでも、日本はベトナムの一つの弱点は狙えました。それはセットプレーの守備です。最初のCKのチャンスに、吉田麻也が頭で合わせてゴールネットを揺らしますが、吉田にハンドがあったというVARの判定でゴールは取り消されます。それでも、ベトナム相手にはセットプレーが使えそうだと思わせるプレーでしたが、その後に大きなミスをすることになります。

ベトナムのカウンターから、GK権田は相手がプレスに来ている吉田麻也にパスを出すミスを犯し、ゴール前の7番にフリーでシュートを打たれるという大きなピンチを作られます。これは権田自身が止めて何とか失点は防ぎましたが、この日の日本はゴール前に落ち着きを欠いており、一つ間違えば失点の恐れがある不安定な状態を作られていました。

それでも、日本を救ったのは先ほど得点を取り消されたVARでした。後半、堂安と南野のコンビプレーで何度かチャンスを作っていた日本は、ビデオ判定の結果、ゴール前での堂安が倒されたプレーがベトナム4番が足首を踏んでいるファウルとなりPKとなり、これを堂安自身が決めて貴重な先制点を得ることができました。

最後は追い込まれたベトナムが、前に人数をかけて攻めてきましたが、ぎりぎりのところで跳ね返した日本が1-0で逃げ切って勝利しました。後半途中から出た大迫がボールを収めて流れを作るなどいい場面もありましたが、この日のDFとGKの連携のまずさは次の相手のイランは見逃してくれないでしょう。課題は多く出た勝利だったと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヨルダン対ベトナム

2019-01-23 22:40:10 | ワールドサッカー
アジアカップの決勝トーナメント1回戦、ヨルダン対ベトナムの映像を見ていました。両チームともに守備を軸にしたチームを作っており、ベトナムは5-4-1で後ろを厚くする布陣、ヨルダンは4-4-2ながらMFのラインを下げて、2ラインを引いて守るやり方でした。その格下戦術が効いてここまで勝ち上がってきた対戦なので、この試合の見どころは「どちらの攻撃が機能したか」です。

結論から先に言えば、攻めたのはヨルダンでした。ヨルダンはグループリーグの初戦で豪州を破る殊勲の星を挙げていますが、このときにFWの1枚に縦パスで正確に合わせて、落としたところを狙う洗練された格下戦術を見せてきました。格下戦術の完成度という意味ではヨルダンが上で、ベトナムはどうしても前線に高さが足りないので、サイドからアーリークロスを入れるしか糸口がない印象を受けました。

先制点はヨルダンに入りました。ゴール前のファウルで得た、ペナルティエリアぎりぎりの直接FKから、4番のアブドゥルラフマンが直接蹴り込んでヨルダンがリードします。ヨルダンは両サイドハーフのスレイマン(18番)、11番の攻撃参加で前を厚くすることができており、ベトナムを押し込んで前半を1-0で折り返します。

後半、ベトナムが両アウトサイドを上げて3バック気味にして勝負を賭けてきました。ベトナムとしては点を取るとすればこれしかない、8番が蹴ったサイドからの低いアーリークロスを、1トップの10番が追いついて決めて1-1の同点にします。後半のボール支配率ではベトナムの方が上回り、足元のテクニックの高さを見せてきますが、堅守のヨルダンに防がれて延長戦になります。

延長戦になると、両チームとも守るチームという、チームカラーが現れてきます。ベトナムのMFの4人も前から追えなくなり、ヨルダンも2ラインを引いて上げることができなくなってきます。ベトナムにとっては苦しい展開で、前にロングボールを蹴っても高さが足りないので攻撃に出られず、ヨルダンがロングボールで時折チャンスをうかがいますが、試合は1-1のままPK戦になります。

そのPK戦はヨルダンの2人目(9番)がバーに当てて失敗し、ヨルダンの3人目(10番)をベトナムGKが止めたことでベトナムの勝利に終わりました。日本の相手はベトナムです。ベトナムの5バックの守りをどう崩すか、日本の攻めを見届けたいものです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする