Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

選手監督両方のW杯優勝(ディディエ・デシャン)

2020-01-31 22:19:17 | ワールドサッカー
昔の写真を整理していたら、写真の現フランス代表監督、ディディエ・デシャンの写真が出てきました。1996年にイタリアに行ったときに、ユベントスの練習場で撮った一枚です。デシャンは当時、ユベントスのボランチで、リッピ監督が率いたユベントスで運動量の多いサッカーを目指した当時の主力選手でした。筋肉だけで3kgも体重が増えたと、当時のハードワークを語っていました。

当時のユベントスは4-3-3の布陣で、中盤には現インテル監督のコンテ、ポルトガル代表パウロ・ソウザがいました。あまり攻撃に絡むことで活躍したイメージはなく、デルピエロやビアリの攻撃力をサポートするために、後ろで守備を地味にこなしていた印象です。彼のサインをもらうことができたのはいい思い出で、デシャンがフランスW杯で優勝したフランス代表のキャプテンだったので、余計嬉しかったです。

もっとも、ユベントスでは活躍したデシャンも、その後チェルシーに移籍してからは鳴りを潜め、最後にはスペインのバレンシアに移って現役生活にピリオドを打ちます。優勝の次のW杯になった2002年には、フランスリーグのモナコで監督になっていました。監督としては2003年にモナコを欧州CL準優勝に導き、手腕の確かさを示します。

フランス代表監督としては2012年から指揮を執る、異例の長期政権です。その中で輝くのは何と言っても2018年ロシアW杯での優勝です。当時のフランス代表は世代交代期を迎えており、Rマドリードでエースストライカーのベンゼマを思い切って代表から外すという決断をしました。そのベンゼマの代わりに台頭したのが、若き才能であるエムバッペだったので、その決断は間違っていませんでした。

当時のフランス代表は優勝候補筆頭という扱いではなかったですが、デシャンの立てた戦略は機能しており、エムバッペのスピード以外にもグリーズマンのスピードやジルーのポストプレーなどの使える武器を複数持っており、たとえエムバッペが封じられても勝てるチームを作っていました。エムバッペは、あくまでオプションの一つでしたが、カウンター狙いのときに使える武器として機能しました。

この記事を書くために調べましたが、このW杯優勝でデシャンはレジオンドヌール勲章を受賞するなど、フランス国内では知らない人はいないほどの英雄です。選手監督両方の優勝はザガロ、ベッケンバウアーの二人しか過去にはいなかった快挙で、写真が出てきたことで思い出すきっかけになりました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猶本光、浦和復帰

2020-01-30 21:22:59 | レディース
レディースから、一つニュースがありました。写真の元日本代表ボランチ、猶本光選手が1年半過ごしたドイツを離れ、浦和レッズレディースに復帰することが発表になっていました。猶本といえば「かわいい」で有名な選手で、インターネット上では「長澤まさみに似ている」と評判ですが、プレー面でも印象に残る選手です。

猶本といえば、印象に残っているのは2012年のU-20W杯の活躍です。当時、U-20日本代表は地元開催のW杯で期待されており、日本代表の全試合が地上波で生中継される異例の好待遇でした。当時はまだ、A代表では澤穂希さんが現役で、澤のようにボランチから上がってきて点に絡む、ダイナミックなMFが期待されていました。そんな時代で、次の世代のなでしこジャパンと期待された攻撃的なボランチとして、猶本への期待は大きかった記憶です。

もっとも、ダブルボランチを組んでもう一人が守備の役割を果たしてくれることが、猶本が輝ける条件でもありました。その後はなでしこジャパンにも何度か呼ばれましたが、試合終盤に交代出場するのが精いっぱいでした。女子サッカーの民放での中継では、彼女のような美人選手は数多く映されるので出ているような印象はありますが、実際にはなでしこジャパンに定着するほどではなかった印象です。

そんな現状を変えようと、猶本は海外に活躍の場を求めました。ドイツ、フライブルクでのプレーです。ドイツでプレーした安藤梢選手によれば、ドイツではフィジカルが強いので、猶本もそのフィジカルにもまれて強くなって帰ってきたと思います。もっとも、日本人が持っているテクニックはそのままドイツに持ち込んでも大丈夫なレベルと聞きます。

今回の浦和復帰は嬉しいニュースではありますが、浦和のボランチには栗島、柴田華絵らがいて、猶本といえど確実にポジションを取れるほどではありません。猶本はセットプレーを蹴れるので楽しみではありますが、まずは試合に出ることから始めることになるでしょう。カメラ小僧としては楽しみですが、プレーでも浦和の中心選手になって欲しいと願います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本を救った爪先ゴール(2002年日本対ベルギー)

2020-01-29 21:57:53 | ワールドサッカー
オフネタ恒例の、昔の代表戦からは、2002年日韓W杯の本大会グループリーグ初戦、ベルギー戦の記憶です。今のベルギー代表はロシアW杯3位など強いチームになっていますが、当時は1998年フランスW杯グループリーグ敗退と、日本にとっては少しは付け入る隙もあった相手でした。当時、私はバックアッパースタンドからこの試合を生で見ていました。

もっとも、この試合を覚えている理由は自分自身のミスです。当時、ベルギー代表のネタを手に入れる機会は何度かありましたが、私自身の体調が悪く、何度かあったベルギー代表の映像を見ても全く頭に入らず、ベルギーが3バックか4バックかがわからずに10分ほどベルギーの最終ラインばかりを見てしまったミスです。

このときの経験は現在に生きています。サッカーの試合を観客として見る以上、すべてのことがわかる人はいないので、わかったことを「加点法」で積み重ねていけば何らかの文章にはなります。わからないと思ったら無理にこだわらず、他のポイントに切り替えてわかることを探していけばいいのです。当時、日本は3戦全敗だったフランスW杯の経験しかなく、ベルギーに先制点が入るとスタンドは意気消沈でした。

しかし、当時のトップ下中田英寿は「下を向くな」とチームメイトを鼓舞して、ボールを回す日本のサッカーを出させようとしていました。そのヒデの執念はゴールにつながります。左アウトサイドの小野伸二のクロスはミスキック気味で、誰にも合わずラインを割りそうでした。相手GKデブリーガーもそんなに厳しくは寄せていませんでした。そのボールに、ただ一人諦めていなかったFWの鈴木隆行が爪先でコースを変え、わずかに触ってゴールになりました。

これでスタジアムの雰囲気はがらりと変わりました。このときはボランチの稲本が生涯最高の出来で、戸田に守備を任せながら上がってくるプレーが冴えていました。2点目のゴールを決めてから、ファウルで取り消されたとはいえ3点目かと思われたシュートも放っています。最後にベルギーに同点ゴールを食らって引き分けたものの、スタンドは「初めて勝ち点1を取れた」と前向きな雰囲気でした。

後でサッカーマガジンで知った話では、トルシエ監督の代名詞でもあった「フラット3」を選手が自分たちで手直しして、無理にオフサイドを狙いに行かなかったと回顧録が載っていました。その事実からして、トルシエ監督こそこの引き分けの要因ではなかったようですが、あの当時は日本のサッカーを、外から変えてもらう存在が必要だったと、今では振り返ります。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カワセミ3

2020-01-29 21:23:30 | 埼玉
この冬三度目ですが、写真のカワセミを見つけました。近所でいろいろ写真を撮っているこの頃ですが、そろそろ新しいネタを探しに出かけてみようと思っています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウォルバーハンプトン対リバプール

2020-01-28 21:49:28 | ワールドサッカー
3日に分けて、南野のプレミアリーグのデビュー戦になった、ウォルバーハンプトン(以下ウルブズ)対リバプールの映像を見ていました。南野は前半30分前後に、負傷したマネと交代で攻撃的MFに入り最後までプレーしました。どうやらクロップ監督は南野を攻撃的MFとして計算しているようで、システムが4-3-3に戻ったときにMFで出られるかは微妙ですが、今は少ない出番でできることをやるだけです。

試合はリバプールが早い時間で先制して始まりました。CKからのヘンダーソンのヘディングシュートで、ここまで39戦負けなしのリバプールが幸先よく先手を取ります。それでも、ウルブズもリバプール対策は良く練っていました。5-3-2とブロックを作ってリバプールの3トップに数的優位を作り、攻撃はFWのトラオレが絶好調でドリブルが冴えていました。

後ろの「5-3」の選手は我慢を強いられる、忍耐力が要るサッカーですが、それでもトラオレのところから確実にクロスが上がってくるのはウルブズにとっては希望の灯でした。これに対し、リバプールはクラブW杯の都合で強行日程になっているこの試合で、ほぼベストメンバーを揃えたことで苦しい試合になりました。マネの負傷で、南野を投入せざるを得なくなったのも、クロップ監督にとっては痛かったでしょう。

また、リバプールの4-3-3はマネがいないとできないという印象も持ちました。南野を入れると布陣を2トップに変えたのは、南野といえどウイングではないとクロップ監督が判断しているようです。また、マネが持っている、FWの位置から下がって守備に参加するほどの運動量は南野にはないと判断しているようで、マネがいないと3トップはできないのは間違いなさそうです。

ウルブズはホームのサポーターの後押しを受けて、トラオレを軸に攻めてきました。同点ゴールはGKからのロングフィードで、トラオレがサイドを崩してからのクロスをヒメネスが合わせたものです。堅守速攻のウルブズの狙いは当たっており、リバプールはGKアリソンのファインセーブで辛くもしのぐ場面も多くありました。

それでも勝つのがリバプールです。サイドに拠点を作ってからの、サラーのドリブルにウルブズDFが引き付けられ、一旦ヘンダーソンを経由してからのスルーパスを受けたフィルミーノのゴールで2-1と勝ち越し、逃げ切りました。今季のリバプールの強さは群を抜いていますが、それでもこの試合のように苦しむ試合もあります。それだけ、アウェイで勝つのはリバプールといえど簡単なタスクではないと感じます。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水入り(照ノ富士)

2020-01-27 22:13:29 | 他スポーツ
大相撲初場所は、徳勝龍の幕内優勝も嬉しかったですが、写真の元大関照ノ富士の十両優勝も嬉しかったです。照ノ富士は糖尿病と膝の負傷で1年近く休場が続き、番付は一時序二段まで下がっていました。そこから、7戦全勝(序二段)、6勝1敗(三段目)、6勝1敗、6勝1敗、7戦全勝(幕下)と奇跡的な巻き返しを見せて、今場所は再十両でした。

今場所は初日から13連勝と、十両では群を抜く好成績で、13日目に十両優勝を決めました。今場所の相撲を見ていると、大関時代の上手を取って引っ張り込む、いいときの相撲が戻り始めている印象で、腕力なら十両レベルでは格の違いを見せています。来場所は十両上位に上がり、再入幕も狙える番付まで行けるでしょう。

照ノ富士はモンゴル人で、鳥取城北高校に相撲留学したことがプロ入りのきっかけになります。同郷の逸ノ城とは、同じ飛行機で来日した浅からぬ縁があり、照ノ富士が鳥取城北高校の3年、逸ノ城が同じ高校の1年に編入しています。照ノ富士は当初、元横綱若乃花の間垣部屋に入門していますが、間垣部屋の消滅に伴い、現在の師匠伊勢ヶ浜親方のところに「移籍」してきました。

相撲ぶりは上半身の強さを最大限に生かす相撲です。上手を取って引き付ければ並みの力士では体が浮くほどで、たとえ相手にもろ差しになられても外四つで寄り切れるダイナミックな力士です。巨体ゆえ、引っ張り込む相撲でも取れますが、幕内に戻るなら差し手を返すような相撲も見たいところです。

照ノ富士の記憶では、逸ノ城と水入りになる大相撲が印象的です。右の相四つでどうしてもがっぷりになることが多く、この体勢になると逸ノ城も照ノ富士も動かず、3分以上の相撲になることもありました。水入りが、文字通り力士に「水を飲ませる」休みだとわかり、彼らの熱戦がつい昨日のことのように思い出せます。

そんな逸ノ城との再戦は実現する可能性もあります。今場所は当たりませんでしたが、両者とも十両にいればいつ当たってもおかしくないので、また水入りの大相撲が見たいと、来場所以降を楽しみにしています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲初場所総括

2020-01-26 20:24:04 | 他スポーツ
大相撲初場所は、写真の幕尻(前頭17枚目)の徳勝龍に決まりました。場所前は誰もが予想しなかったヒーローで、先場所十両だった力士の優勝は異例中の異例です。彼の快進撃は、「土俵際の奇跡」が何度も起きたのも理由です。土俵際で放った突き落としが、本人も負けたと思うほどギリギリのところで何度も決まりました。それでも、彼の巨体で相手に圧力をかけていたからこその成功です。

千秋楽の大関貴景勝戦の相撲は感動的でした。挑戦者の徳勝龍は、思い切って変化なども見せてくる可能性もありました。しかし、徳勝龍の選択はまっすぐ立って貴景勝が苦手な四つ相撲に持ち込むものでした。思惑通り上手まわしを引いたことで、徳勝龍の寄りがうまく決まり、14勝1敗での「幕尻優勝」を決めました。来場所は前頭のかなり上の方まで躍進します。

2敗で追っていた正代は、御嶽海相手に押し込んで勝利し、他力による幸運を待ちましたが叶いませんでした。それでも、大器と呼ばれながらなかなか開花しなかった学生相撲出身の彼が、今回のブレイクで得たものは多かったはずで、三役復帰の可能性もあり今後の展開に希望が持てるようになります。

この場所は両横綱が序盤で途中休場、大関豪栄道が5勝10敗と負け越し、上位陣は貴景勝が孤軍奮闘に近い状況でした。その場所で、優勝を逃した貴景勝はよほど悔しかったようで、14日目に朝乃山に敗れた後は涙をこらえる場面もありました。それでも、今後の土俵で貴景勝は主役になれるチャンスはまだたくさんあります。今回の悔しさを生かして欲しいものです。

三役争いでは、西関脇高安が6勝9敗、東小結阿炎が5勝10敗、西小結大栄翔が7勝8敗と負け越し、平幕落ちが濃厚です。ここに入ってくるのは東前頭筆頭の遠藤が9勝6敗、東前頭2枚目の北勝富士が11勝4敗、西前頭4枚目の正代が13勝2敗と候補は3人います。大関から陥落してくる豪栄道の扱いにもよりますが、ここは3人とも上げて三役を盛り上げて欲しいものです。

下位では、今場所再十両だった元大関照ノ富士が、13勝2敗と圧倒的な強さで十両優勝を果たしました。体さえ元気なら、照ノ富士の力なら十両は問題なく通過できるはずで、幕内までは戻って来られると思います。関脇以下に元大関が5人いる異例の番付ですが、照ノ富士の相撲はまた幕内で見たいものです。


正代


炎鵬


遠藤


北勝富士
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナポリ対インテル

2020-01-25 21:38:39 | ワールドサッカー
セリエAの好カード、ナポリ対インテルのビデオを見ていました。ナポリはアンチェロッティ前監督が去り、後任に元ミランMFのガットゥーゾが就任しています。ナポリはサッリ元監督時代に大きな躍進を見せ、欧州CLでも8強に残るほどのチームでした。当時から、ウルグアイ代表FWカバーニ、アルゼンチン代表FWイグアインとセリエA得点王になるFWを輩出し、彼らの移籍金をうまく利用してチームを作ってきました。

もっとも、今のナポリはサッリ元監督時代の主力選手が多く残りながら、下位に沈み結果が出ていません。その要因がわかればというのがこの試合の映像を見た動機の一つです。FWの中央で出ることの多い、ベルギー代表FWメルテンスの故障による不在という、一つの不利な要因はありました。もっとも、この映像を見る限りではそれだけが原因ではなさそうです。

理由は、ナポリがサッリ時代に完成させたウイングサッカーの微妙な狂いでした。布陣的にはサッリ時代の4-3-3をそのまま継承しており、両ウイングもカジェホンとインシーニェとサッリ時代のままです。しかし、この日は特に左FWのインシーニェがボールを持つ場面があったので目立ちましたが、インシーニェが持ったときの逆サイドのカジェホンの動きに問題がありました。

サッリ時代、インシーニェが持ったときにはカジェホンは内に絞って、シュートを狙える位置にいることが多かったです。それで3トップが皆ゴールを決められたのですが、この日はカジェホンの位置がサイドに開きっぱなしで、インシーニェから展開が狙えないことが目立ちました。カジェホンが今季、わずか1ゴールに終わっているのはそれも理由の一つと思われます。

インテルについては、逆にやりたいサッカーが徹底している印象を持ちました。監督のコンテが、堅守速攻でユベントスを強くしたノウハウをそのままインテルに持ち込んでいます。自陣に5-3-2とブロックを作って守り、攻撃はシンプルに縦パスという、2トップがルカクとラウタロ・マルティネスというスピードのある二人でなければ機能させられないサッカーです。

その縦へのスピードで、ナポリのミスを誘って前半で2点取ったことで勝負を決めました。ナポリはGKメレトにキャッチミスが出るなど流れも悪く、パスこそ回っていましたが結果を出すには至りませんでした。当時首位だったインテルの完成度とは差があると感じた、この日のビデオ観戦でした。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

監督対決(2016年日本対サウジアラビア)

2020-01-24 22:13:38 | ワールドサッカー
オフネタ恒例、昔の代表戦は、2016年11月に埼玉スタジアムで行われた日本対サウジアラビアの記憶です。当時のハリルジャパンは、最終予選の初戦のUAE戦でまさかの黒星を喫し、このサウジアラビア戦は勝利のみが最終予選の通過条件に近い、厳しい試合でした。ハリル監督は4-3-3のシステムを多用し、スピード型のウイングを起用することを好みました。

この日はMFにトップ下タイプの清武を起用したので、ボランチの山口蛍、長谷部はほとんどの動きが守備になります。それでも、そのデメリットを覚悟しても清武の攻撃力を生かしたいハリル監督の意図は当たり、清武のミドルシュートが相手ハンドの反則となりPKになり、これを清武自身が落ち着いて決め、前半で1点リードを奪って折り返します。

サウジアラビアは、これまで最終予選に出ていなかった、2次予選得点王のアルサハラウィを1トップで起用してきました。これまでの試合では1トップに課題のあった、サウジアラビアのサッカーが変わるのではと恐れていた相手です。しかし、アルサハラウィは真ん中で待っていられずにサイドに流れ出し、ヘディングも強くなく恐れる必要はない相手でした。

日本は右FWで久保、左FWで原口を起用してきました。この最終予選は原口が代表でブレイクした予選で、この試合でも長友からのクロスを押し込んで2点目を入れて試合を優位に運びます。これで勝負が見えたかと思われた終盤、サウジアラビアのファンマルバイク氏が流れを変えたのに驚くことになります。

サウジアラビアの両MFが日本に抑えられて存在感がない展開では、オランダを率いてW杯準優勝のファンマルバイクといえど打つ手なしに見えましたが、サウジアラビアは後ろから来るSBに代わりにクロスを上げさせる攻撃に修正してきました。FWにもヘディングに強いアルシャムラニを入れて、SBからのクロスを頭で合わせる攻めで最後の攻勢をかけてきました。

サウジアラビアに1点を返され、最後にSBのクロスがアルシャムラニの頭に合うピンチがありましたが、GK西川が止めて事なきを得ます。これが決まっていればさすがファンマルバイクとなったでしょう。2-1で日本が逃げ切った試合でしたが、敵将の采配おそるべしという印象も持った試合でした。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

豪栄道、大関陥落

2020-01-23 22:27:50 | 他スポーツ
大相撲初場所からは残念なニュースがありました。写真の大関豪栄道が8敗目を喫して2場所連続の負け越しが決まり、来場所は関脇に陥落することが決まりました。初日から連敗するなど黒星が先行する土俵で、時間の問題かに思えた負け越しですが、実際に決まってしまうと寂しさを感じます。豪栄道は今回で通算9回目のカド番で、上は千代大海(13回)、魁皇(11回)しかいないワースト記録です。

もっとも、豪栄道のカド番が多くなったのは、跳ね返せる力があったのも理由です。過去にはカド番の5勝7敗から3連勝してカド番を脱出したこともあるなど精神力は強く、優勝こそ1回ですがカド番の場所で負け越さない力は最近まで維持していました。そんな豪栄道もベテランになり、大関在位は既に5年を数えるほどになりました。

豪栄道の四股名は、本名の「沢井豪太郎」から「豪」を取り、「栄」は出身の埼玉栄高校、「道」は相撲道から取っています。彼の埼玉栄高校時代の実績は高卒力士では最強と言えるもので、アマチュア相撲で実績を残しあと一歩で史上初の「高卒の幕下付け出し」を得る可能性もあった力士です。これほどの力士なら、序ノ口や序二段は問題なく、すぐに幕下上位まで上がってきました。

高校時代に2年後輩だった現幕下の常幸龍は「レベルが違い過ぎて稽古相手にもさせてもらえなかった」と当時の豪栄道の強さを振り返っています。豪栄道は関脇の連続在位記録を持っています。彼の場合は、7勝8敗が2度ありながら番付運で関脇を陥落しなかった要因もありますが、この記録は上に上がれそうで上がれない、名誉とは言えない記録です。

それでも、関脇を長く務めた実績を評価されて大関に上がりますが、大関2場所目に5勝10敗と負け越すなど不安定なスタートでした。それを考えると、5年も持ちこたえたのはよくやった方でしょう。33歳とベテランなので、陥落後にどれほどの気力を維持できるかは不透明ですが、本人が納得できる道を選んで欲しいです。

豪栄道の大関陥落で、来場所は関脇以下に元大関が5人いる、異例の事態になります。大関は貴景勝の一人大関となり、上位陣は一気に世代交代の流れです。いつか来ると思われていた世代交代、これでいよいよ待ったなしになりました。白鵬も鶴竜も、来場所出てくるようなら相当の覚悟が要るでしょう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする