雑誌『Number』の創刊30周年記念の企画本『拳の記憶』を紹介します。
一冊まるまるボクシング特集です。
かつてNumber誌は定期的にボクシング特集をしていました。それも相当に熱のこもった特集を。それが途絶えて10数年。諦めてかけていたところに届けられた一冊。
僕が日頃購入している専門誌『ボクシングビート』(元ワールドボクシング)よりも遥かに多くの人の目に触れるであろうこの本を、普段バイユーブログを覗きつつ「またボクシングネタかよ~」と思ったりしている友人知人の方々にぜひ手に取って頂きたいと思う次第です。
この本の内容をすべてを絶賛するわけではありませんし、僕の知っている事実と若干異なる記述も見られたりもします。しかしこの本を「ふーんナンバーのボクシング特集ね♪」とパラパラとめくることで、この競技の持つなんとも形容し難い熱と身体を壊し合う異様な世界、そして報われるとは限らないどうしようもない事実、そしてそれを乗り越えようとし、傍観者をも激しく刺激し時に巻き込むボクシングの一端に触れられるのではないでしょうか。
誰もに深夜の日本タイトルマッチを観るように強制することもできませんし、後楽園ホールの空気を伝えることもできません。ましてや専門誌を読んでみるようになんて言えません。でも『Number』ならば…。
僕がしつっこくボクシング、ボクシングと五月蝿い理由のヒントのようなものがあるかもしれません(薦めたい本なら本当は他にあるんだけどね~)。なんといっても僕は一時試合を観すぎた結果、音楽のライヴに反応しなくなりそうになったいう恐怖を味わったくらいなのですから。
立ち読みも良いでしょう。でも僅か1000円を切るお値段です。是非、古くから「他の何物とも違う」と言われて来たこの世界の入り口を覗いてみて下さい。
もちろん試合を観るのが一番なんですけどね。良い出会いをしない限りはなかなか判り辛い、ようですので。
…いつもすいません。