バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

Berry!

2017-03-19 | 音楽




















一家に1セットです。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ジェイムズ・コットンの思い出。

2017-03-17 | 音楽
コットン、逝ってしまったんですね。
10代の頃ブルースメディアで評判を知り、聴きたくてたまらなかったのに手に入らなかった『100%Cotton』。
しばらくしてPヴァインから再発されたとき(もちろんアナログLPです)は興奮して購入したものでした。
針を落として大興奮!当時のバンド仲間と「なんじゃこりゃ〜!」と大騒ぎになった記憶は鮮明です。

彼の作品はいろいろと耳にしたけど一番の衝撃作は100%コットン期の発掘音源として世に出た『Live at Electric Lady』。
凄まじいサウンドにヤラレました。特にマットマーフィのオープニングインストでのプレイはギタリストとして、バンドコンダクターとして最高のものだと思います。

コットンさん、MZA有明で聴いたのが最初だったかな、あのLIVEがきっかけでPヴァインにお世話になるようになったのでした。
そしてジョニーギターが急逝した翌日の日比谷野音。確か翌日出演予定だったコットンさんはジョニーギターの不在を埋めるべく追加出演し力強くハープを吹き、手術後のガラガラ声でわずかながら歌ってくれたものでした。(その後は歌っているところを見てないけど、確かあの時は歌ってくれた記憶が。声帯摘出だったはずだけど…)

嗚呼、どんどん寂しくなりますね。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

Don LeadyのHillbilly Boogie Surfin' Blues!飽きません。

2017-03-15 | 音楽

『Hillbilly Boogie Surfin' Blues / Don Leady』
昨年秋に購入してかなりヘヴィローテーションだったのに紹介し損ねていたこのアルバム。
単純明快な作品なのにいまだまったく飽きませんので、今さらですが紹介いたします。

南部パブロック、いやバーバンドの雄、テイルゲイターズのドン・リーディのソロアルバム(2013年作)。
ヒルビリーとサーフロックをルーツミュージック〜ブギー風味強めで演ってます。全編インストゥルメンタルナンバーでテレキャスターが炸裂してます。
なんと単純な内容説明!!素晴らしい!!!

1曲目からサイコーです。
かなりバッチリなギターサウンドなのですが、変に緻密さや過度な技巧に走らないところに音楽愛が溢れています。わかってるな〜って感じです。
ブルージィなフレージングがこの空気感にマッチしていて引き込まれます。
ほんと、どーってことない。斬新なヒネリとかまったく存在しない音楽なのですが、イナタくって潔い。
とはいえ(繰り返し聴かれる作品として)さりげなく考えて作られていて、最初あっさり聴き流してしまうのにその後もなかなか飽きません。これってなかなか凄いことです。
やるな!ビート感も好きです。
ジャケット、いいですよね。テイルゲイターズは好きでしたがジャケ買いした1枚でもあります。
よく見ると両手から炎が(笑)

こーいうの好き!な人にお薦めします。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ヴィンテージ・ゲイトマウスブラウンを一気に楽しめるCDが遂に登場!

2017-03-14 | 音楽

こんなのを待っていました!
Clarence ‘Gatemouth’ BROWN - Boogie Uproar – The Complete Aladdin/Peacock Singles As & Bs 1947-1961
素晴らしいギタリスト!というか音楽家、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウン。
70年代も80年代も良いし、固定のバンドで活発に活動した90年代半ば以降なんてほんと最高!なんだけど、彼のヴィンテージ期といえばやっぱり1940年代後半から60年代初頭までのアラジン、ピーコックレーベル時代のことを指します。

これまで様々なカタチでリリースされてきたこの時代の音源。SPやシングルのオリジナルリリースを収録したLPは出どころの怪しいものを含め数知れず。
何枚か所持して、ダブリもありつつコレとコレとコレを持ってればこの時期はほぼコンプリート!という状況がCD時代になっても続いてきました。(このあたりは友人、陶守正寛のブルース銀座に詳しい)

でもコレクターではない俺なんかは
「ゲイト大好きだけど、この時期の音源は最高だけど…面倒くさいなぁ」とファンの風上にも風下にも置けないことを思っていたものでした。
それなりの音質と仕様で全部まとまれば良いのに…。
そう思ってきました。
アナログじゃなくってCDで出てバイユーでいつでも気軽にかけられれば最高なのに!と開店以来何度思ったことでしょう。
最近はジョニーアダムスのRIC/RONコンプリートシングルコレクションが出て満喫したりしていたので「次はゲイトを!」と思っていたものでした。

そんなある日、友人知人が「手に入れた!」と騒いでいるこのCDを観て驚きました!まったく気づいてませんでした!!
もちろんすぐに購入。只今、仕事中もプライベートもヘビロテ中です。この時期のゲイトをまとめて気軽に聴けるのってなんて素晴らしいんだろう!
何事もお手軽を求めるのは間違ってると思うけど…すいません、楽しんでます。

いや〜これは買うでしょ!!!
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

W.C.カラス『耐えて眠れ』素晴らしいです。

2017-01-08 | 音楽


昨年末リリースのW.C.カラスの新作『耐えて眠れ』を深夜、よく聴いている。
率直に言って素晴らしい。

深夜に聴いているから閉ざされた空間を連想する人もいそうだけど
閉店後の店に独り居て、驚くほど開かれた気分を感じる。

今回のアルバムはゲストを一切入れず大屋 W.C.カラス 清さんがギターを抱え全編をひとりで歌っている。これは録音作品では初めてのこと。

ファーストアルバムはジャケットや冒頭の印象、全体のカラーからブルース弾き語り風に感じるが
実は多くの曲でバンドが最小限のサポートをし、プロデューサーナカムラの手腕も冴え渡った作品である。
セカンドアルバムはいきなりエレキギターにサックス!鮮やかにソウルフルなバンドサウンドが飛び出して来て驚かされる。

思えば清さんは初めてバイユーゲイトで歌ったときこそリゾネーターギター弾き語りだったが、
すぐにまったく大袈裟な感じでもなく当たり前にエレキギターを持って現れた。
数年後、バイユー10周年イベントではソリッドギターにスーツ姿。エレキギター弾き語りでロックして魅せた。

俺はまったく見る目がなく、こんな間口の広い人だとは気づきませんでした。
わずかな時間で様々な共演者と独自の信頼関係を結び、
それぞれとの(デュオ等の)セットでそれぞれ違ったW.C.カラスを見せて
お客さんに(W.C.カラスというミュージシャンを)楽しませる姿には正直驚きました。
もしかしたらこんな見る目のないのは俺だけなのかもしれんが…。

そんなカラス清さんが不意をつくかのように出してきた弾き語りアルバム。

「地元(富山)でやっていたころ、東京など(や県外)に歌いに行くようになる前にやっていたスタイルに近い。暗い部分を出している。」「楽しめないという人もいるかもしれないけれどじっくり聴いてもらえたらわかると思う」。
細部が違っているかもしれないけれど、こんなようなことを語っていた。

確かに最初の音から深くてダークな音色。

「地元で、お客さんに相手にされずやっていた頃」。

縁あって、彼が外の世界に本格的に踏み出すタイミングで近しい関係になれた自分は
当時、最初のアルバムを録音する前の音源を聴いている。
今も歌われている曲が録音されたCD-R。今回のアルバムと同じくひとりきりで録音された音源。



『耐えて眠れ』を聴いてすぐに気づいた。
でも何度も何度も聴きました。年末から何回聴いたろう。

やっていることは基本変わらない。

でもまったく違う。音楽の手触りが、空気感が。
深夜独りで聴いていると、違いが迫ってくる。

暗い、そしてダークかもしれないが閉じていない。

歌世界、音世界を飛び越える圧倒的な、聴き手に対して開いた感。
それは、思わず人間性を疑うようなバカみたいな開き方や、安易な商売での開け放たれ方とはまったく違う、音楽の開かれ方だ。

「リスナー」に対して意識過剰にならずとも、
作品に感応した聴き手に対しては自然に届く音楽の強さだ。

カラス清さんはこれまでの積み重ねはそのままに大きく変わった。
ファーストアルバムが注目されてからのこの数年間に信じられないほどの多くの人に観られ、
人に出会い(昨年は全国で100本以上のライブをしたそうだ)大きく変わった。

強く、開かれたと感じます。あるがまま聴き手に伝わるであろう確信をもった歌声。
それが過信に陥らないのはこれまでの不遇時代があるからでしょう。

凄いな。そう感じます。
暗くない。基本は変わらないのだろうけど暗くなんてない。わかり易くなったのでもない。

ひとりスタジオでこんな音を出していたなんて、感動的だ。
こんな過程にタイミング良く立ち会えて俺って幸運だ。

ブルースってどんなにダークなトーンで歌っても暗くないんですよ。
いや「歌」って上辺の色は関係ないのだなあと思います。
音楽が、人を拒絶していなければ。

俺は不思議な開放感を味わえることもあります。

是非、買って聴いてみて欲しいと思います。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

本日2016年最終営業日。ありがとうございました!この動画を!!

2016-12-28 | 音楽
とにかくどんな状態でも店をやること営業することだけを目標に
不本意な部分もありつつも乗り切った2016年。
今夜は恒例お客様参加型隠し芸大会的『忘年会LIVE』。本年最後の営業です。
今夜お会いする人も、また来年!の方にも
心に力を!今朝出会ったこの動画を贈ります。
わずか4分!是非注入して下さい!!

ニーナ・シモン Nina Simone - Ain't Got No___I've Got Life(日本語字幕入り)
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

Mighty Clouds Of JoyのJoe Ligon逝く。

2016-12-13 | 音楽
Mighty Clouds Of JoyのフロントヴォーカリストだったJoe Ligonが12月11日、亡くなられたとのこと。

レコードデビューは1960年。86年の夏、豊橋ブラックヘリティジフェスティバルに初来日。
黒人音楽ファンの度肝を抜き、翌年年明け早々には再来日。

この2度目の来日時、僕は渋谷LIVE INNで衝撃のLIVE体験をしました。
その前に映画『ゴスペル』を劇場で観ていたし、豊橋が凄かった!との前情報はそれなりにあったのに…驚きました!!!
まさに血が沸騰するような感覚。

彼らのポップゴスペルとしての立ち位置から実現した煙草と酒の匂いの立ちこめる中でのゴスペル体験。
神は寛容で、両方こなしながら聴いていた俺にもヨロコビを与えてくれました。最後は『Shout!』だったかな?

数ヶ月後(1ヶ月くらい?)九段会館公演を収録したFM東京での放送を聴いていると番組の最後に(だったと思う)、重鎮シンガー、ジョニー・マーティンが帰国後ほどなくして亡くなったことが伝えられた。
少ししてこの九段会館公演はライヴアルバムとなり、ラジオも録音していたけど当然LPも購入。時間を経て、曲数の多いCD版も購入したのでした。

その後もなかなかあの体験が忘れられず、盛り上がりが沈静化した感のあった89年8月の川崎チッタのライブにも行きました。

あ、どちらもひとりで観に行ったような記憶が…(笑)

今も60年代のアルバムを聴いたりします。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

長野のThe End 初音盤。とてもとても良いです。

2016-11-24 | 音楽
少し前に購入していながら、それも大興奮して購入していながら自分ひとりで楽しみ、紹介が遅れていた1枚。

The End ライブ&トリビュート
『だってあの娘が好きって言ったんだもの』


僕が、バイユーゲイトのイベントなどで度々歌って来た曲『引き潮』。
「自民党に殺されるくらいなら無人島で死にたいって言ったね」で始まり「どんよりした曇り空でもドンウォリー」という印象深いサビ。「あ!あれね」という人も多いかと思う。
僕はこの曲をギターパンダ、のりをさんの歌で聴いて知ったのだけどオリジナルはこのThe Endさん。

5年前だったか…長野在住で長野を中心に活動している彼の存在を知った時。
当たり前な僕はちょっと前まではちっとも当たり前ではなかったインターネットで彼について検索した。ところが彼の情報はほとんど出てこなかった。彼について、『引き潮』について語っている人が少しはいたけれど、いわゆるオフィシャルな情報にはまったく辿り着けなかった。本人が発信している情報がないのだ。
それはまるであなたの思っている当たり前は当たり前じゃないかもしれないよ。って言われてるみたいだった。

その後、僕はどうだったかというと「いつか出会えるだろう」と熱心に探すことをやめてしまった。
時折、唐突に情報に出会うことがあったけど、それはもう終わってしまった関東でのLIVEだったり、日程的に近すぎて自分の抜けられない仕事が入っていてどうにもならない状況だったりした。

「なんか今時?ですが、mixiで彼からの情報が手に入るようですよ」と聞いたときは、
あれだけ盛り上がっていたのに一気に潮が引くように寂れてしまったミクシィのコミュニティで、ってのがなんかいかにもな感じがした。だけど、僕はそのミクシィに貼り付くこともしなかった。

彼はメディア露出にも興味がなかったようで、口コミにより『引き潮』が多くのミュージシャンにカバーされて話題になっても、表に出てきたりはしない。
とはいえ自分の曲を歌いたいという人たちとは交わっていたようで、難しい人なのかな?と感じながらも「なんとなくいい感じだな」とも思ったのでした。

そんな諸々を知るにつけ
「HP、ブログやSNSを使ってバイユーのことを中心にバリバリいろんなことをまき散らしてる俺なんかとは違うんだなぁ」と思いつつも、なんとなく彼の感覚も理解できるような気がしたものでした。


とはいえミュージシャンとして、とにかくすくない情報量。もちろん音源も無し。
もっと曲を聴いてみたい…

一度だけ本人未許可の音源を聴ける機会があったのだけど…。
なんとなく「やめておこう」と聴かなかった俺は、心の隅に彼の存在を気にしながらそのままにしていた(待っていた?)のでした。
なんだ!熱が低いやん!!と言われればその通りかもしれませんが。そんなことってあるのです。

そんな時SNSで、このアルバムの発売記念LIVEが東京で行われ、行ってきたという人の書込みを発見したのでした!!
やっぱり、ライブは既に終了していたし、アルバムが発売されたのは1年前のことだったけど俺には十分すぎるニュースでした。
だってCDを手に入れれば聴けるのだ!!
とにかく購入!


The End 待望の初音源リリース!
なのに一瞬なんだかよくわからない仕様のCD。
いきなりの3枚組!!!トリビュート盤??

1枚目は彼の長野でのライブ盤。あとの2枚は彼の楽曲を様々な人がカバーした(リクオさんや友部正人さん、ふちがみとふなとさんも参加してる)トリビュートアルバム。

スタジオ録音盤ではなく、ファーストアルバム感が薄い。期待通りにはいかんなぁ~(笑)
でも彼の曲が一気に36曲(重複有り)も聴けるという事実に思わず体温があがった俺でした。

初めてちゃんとい聴いたThe End。
シニカルでキンキーな語り口、そして孤独感あるユーモア。これでもか!って聴かせるわけじゃないけれど(失礼を承知で言えば)達者なギター。そして、ちょっと青臭くってあったかい声が魅力的だ。かすかにハスキーなところがロック臭を漂わせる。
ライブ盤ゆえに語りも入っているので(当然か。)ああ、ナマで聴きたいなという気持ちになる。
次から次へと現れる楽曲、良い曲沢山。

かなり満足です。静かにおすすめします。

音楽の情報が溢れかえり、無料で気軽に聴き捨てられたりもする昨今の状況とはまったく相容れないずっしり重い3枚組。

インターネットも決して無敵ではなく、遠かった長野が音盤によってようやく手元にやってくる。

お手軽ばっかりじゃ、やっぱりねえ?な1枚。いや、3枚。

買った方がいいです。

以下に、発売元に載っていたプロフィールを
(これにだっておお!オフィシャル!?と喜んだものでした)


The End(ジエンド)
長野在住のミュージシャン。
長野市の歓楽街・権堂。その片隅で歌い続けること20余年、その間コツコツと生み出されたThe Endの歌には独特なユーモアと優しさ、音楽に対する愛情が溢れている。
2014年3月には活動歴およそ20年を記念して、7時間強にも及ぶ伝説のワンマンライブが開催された。
現在まできちんと発表された音源はなく、今回のCDが実質の初音源となる。
CDこそなかったものの、2000年ごろ発表した「引き潮」という曲は、全国各地で複数のミュージシャンにカバーされ、最終的には東京で「引き潮祭り」というライブイベントまで開催された。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

Cesar Rosasのライブアルバム!カッチョイーです!!

2016-11-04 | 音楽

かなり前からブログで紹介しなければ、と思いながらバイユーでヘヴィロテしていたこの音盤。
『LIVE FROM THE GALAXY / Cesar Rosas』

ご存知ロス・ロボスの左利きのサングラスギタリスト!のソロ名義のライブアルバムです。

このアルバムがリリースされているのに気づいた時は驚きました。
昨年2015年末にいつのまにかリリースされていた本作。4月初頭に偶然見つけ「ソロ活動続けてるんだ!」と、喜び興奮して購入したものでした。

ところが内容を確認すると1999年の彼の大傑作ソロアルバム『Soul Disguise』発表時のライブ録音、いわゆる蔵出し音源であるらしいことがわかりました。

☆大傑作!
なんで今頃?と少々拍子抜けしたのですが、聴けばそんなこと気になりません!
カッチョイイヘヴィなギターロックが最高です。
ギターが軋み、時に破裂するようなロックミュージックが詰まっています。ボトムの低い、ミデイアムテンポでうねるリズム。
そしてアコーディオンが登場して挟まれるクンビアスタイル。最後はダグサーム!
けれんみ無しの南部ロックサウンドに大満足の1枚です。
ロスロボス好きなら驚喜すること保証付きの『Soul Disguise』『LIVE FROM THE GALAXY』2枚セットでどうぞ!
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ALLEN TOUSSAINT 最後のアルバム、さりげなく名作です。

2016-11-02 | 音楽

昨年11月に突然この世を去ったアラン・トゥーサンのラストアルバム『AMERICAN TUNES』。

ジョー・ヘンリープロデュースの元、行われた2回のレコーディングセッションから作られた作品で、2度目のレコーディングは亡くなるひと月前だったそうです。
今や辣腕と紹介するのも当たり前すぎるジョーヘンリーが立ち会っていたのはもちろんアルバムにするため。かくしてニューオーリンズ音楽の巨匠中の巨匠のラストアルバムとして仕上げられたのでした。

そんな大好きなミュージシャンの遺作ですが、事前情報で「ピアノインスト中心のジャージィな作品」と聞き、遺作じゃなければあまり食指が動かないタイプの盤だなあと思ったりもした僕なのでした。

もちろんトゥーサン、大好きです。特別も特別なミュージシャンです。
88年初来日公演のゴージャスで楽しいバンドサウンドには大騒ぎしました。

でも終演後興奮が醒めた後
「なんか新味やスリルのようなものはなかったなぁ」と思ったりしたケシカラン、ファンでもあります。
コステロとの共演盤やインストやカバー、近年のアルバムをちゃんと購入しては聴いてない失礼なファンでもあります。
そんなわけで今年の初夏に出たこのアルバムを秋になってようやく、しかも値段が下がったから購入したという愚かなファンが僕です。

もうおわかりでしょう。

この音盤、素晴らしいです。

きらめくメロディとリズム。トゥーサンの端正さと歌心が一見さらりと、実は濃厚に刻まれています。
プロフェッサーロングヘアを弾くトゥーサン。フェスを弾きながらもトゥーサン以外の何者でもないのが、なんとも美しい。
激しくファンキーに弾かずとも溢れるビート。いぶし銀と言われそうな渋いサウンドなのに手触りは親しみやすく流石ヒットメーカー!という感じです。
大半がインストゥルメンタルなのにダレず飽きません。BGMにしようとしても耳にひっかかる。

フェスのような「大衆音楽の忍術」とでも言うような摩訶不思議なマジックがあるわけではないけれど、トゥーサンの端正なピアノサウンドにも特別な魔術があるのがよくわかります。
ひっかかって、つんのめって踊らせるわけじゃなく、音楽術を華麗に駆使して人の心と身体を浮き立たす、揺らす。
当たり前ですが、トゥーサンもやっぱり魔術を持ってたんだなと改めて思いました。

アラン・トゥーサンをまったく聴いたことのない人が買うアルバムではありませんが
アルバムや楽曲にたくさん親しんで来た方には(もう皆買ってるかもしれませんが)購入をお薦めいたします。

もっと早く買うべきでした〜!
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ファビュラスサンダーバーズの新作!激しく地味だけとイナタくって良いです!

2016-10-20 | 音楽
久しぶりに音盤紹介を。
少し前に到着しているのがこれ。

『STRONG LIKE THAT / Fabulous Thunderbirds 』
そうあのファビュラスのニューアルバムです。3年振りの新作。
予約してリリースと同時に購入したバイユーであります。

今、ファビュラスの新作をリリースと同時に購入している人って日本にどのくらいいるんだろう?そんな地味〜な存在のイカシたバンド、ファビュラス・サンダーバーズ。
ジミー・ヴォーン在籍時のいわゆるヴィンテージ期から25年以上が経ちメンバーは何度も入れ替わり、すっかり過去のバンドと化している彼ら。
今やキム・ウィルソンがファビュラスを名乗ってるだけのようにも思えるのだけど、実はやっぱりバンドはバンド。
長い時間を経てかすかな変転を繰り返してきてはいるものの、やっぱり「これ?ファビュラスサンダーバーズ?そうかぁ〜笑」とスキモノの頬が緩むようなカッチョイイ南部音楽を演ってます。

そんな新作の内容紹介は
今日のブログのタイトル、これだけでもう十分な感じです!

1曲目の『I'm Losing you』の出だしからして華やかさは一切なし!
FACES等でもお馴染みの曲ですが、あまりの渋さに初めて聴いた時はしばらくわかりませんでした。
ちょっとダウナーな感じで始まるのがなんとも味わい深い。
全編を通し、抑えて表現力豊かなキムのハーモニカがいい感じです。
バンドも適度にタイトでカッチョイイ。
そう適度に
微妙〜にイナタイ感じもまた良し、なのです。

全編を通してアッパーなロックンロールは1曲も無し、ソウルテイストの強いブルース系の演奏が10曲。
ものすごく乱暴に言ってしまえばロバート・クレイバンドとかぶりそうな世界です。

でもどんなに渋い楽曲を演ろうとも、華やかな表舞台の香りを隠せないクレイと比べるとあまりにも地味。華がない!
ビートのきらびやかさが違う。

では、だから悪いのか?と聞かれれば決してそうではないのが音楽の面白いところ。
華はないけれど、ファビュラスの音楽からは彼らの南部音楽への愛情、そして日々のライブバーの匂いや喧噪が直接伝わって来る。気のせいと言われるかもしれないけどなんとも心地よいのです。
ブルースやソウル、を狭いハコで聴く楽しさや、イナタく演奏する喜びを知る者にとっては非常〜に共感できる演奏なのだ。

とっても抽象的かもしれないけれどこれは、●プトンさんなんかでは絶対に提供出来ないもので
テキサスやルイジアナのユルい音楽の持つロックンロール性にヤラれた者たちにとっては堪らないものなのです。

たとえ地味で表面的な盛り上がりに欠けても、結局は楽しめる。そんな裏切らない音盤です。

ほんと地味です。
最近のバイユーでは結構ヘビロテ、なんですがまったく耳に残っていない方もいるかもしれません。
でも良いです。
しばらくファビュラス聴いてないな〜と言う方、たまには最新作を購入して楽しんでみては如何でしょう?
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2016年のボニー姉、凄いのひと言!!

2016-06-18 | 音楽


ボニー・レイットの新作『DIG IN DEEP』購入してかなり経っているのに紹介していませんでした。

なんとなく「来ました!」「到着!」という新鮮な感じがなかったので、ごく当たり前にCDラックの常連化してしまっていました。
とにかく自分の周囲では聴いた、買ったという人が大多数で(狭い世界だということは承知です)そりゃバイユーにもあるだろう。
そんな感じだったもので。頻繁に聴いて、満足していました。
そう、頻繁に、ぎっちり聴きよります。

少し時間が経ち、聴けば聴くほどに良い。素晴らしいので
やっぱり紹介しなければ、と改めて思った次第です。

1曲目のバンドのビート感にギター、鍵盤…そしてボニーの歌声。この時点で安定感といったらこれ以上ないのではというくらいに抜群です。余裕と貫禄。それがつまんなくも、スリルなくもならないという奇跡的なバランス。ルーツミュージックを好むロックファンの誰に聴かせても感激するであろう、高い地点で安定感を発揮した傑作です。
「内容も音も曲順も、すべてになんの問題もない」バイユーのカウンターでそんな声を聞いたものです。繰り返し聴いて飽きない、そして重ねて強調するけれどただのシブイ、ハズレの心配のない安心作ではなく。素晴らしいバンドサウンドが詰まった、時にオオ〜というようなハイクオリティな新作です。

66歳の女性がエレキギターをガッツリ弾き歌い、カッチョイイアルバムを作る。なんてロマンチックで凄いことなんだろう。
自信、と確信に満ちたジャケットにもヤラレます。
「前作もかなり良かった」このアルバムを聴いて、何度もこんな声を聴きました。
ボニー姉、ミュージシャンとして高齢になったうえで充実した作品を作る型をしっかりと手に入れています。僕が最も愛するストーンズがこんなだったらどんなに良かったか…。
そんなことを思ってしまうくらいにボニー・レイット、素晴らしいです。買いましょう!

今作にはカバー曲が2曲。ロスロボスのシェイキンは原曲のイメージそのままにシャープにロッキンする!ボニーのボーカルもバッチリ。なによりこの選曲にシビレる。
もう1曲は誰もが驚いたインエクセスの『Need You Tonight』。当時チャートを追っかけていたわけじゃない僕だって知ってる87年の大ヒット曲。大胆なアレンジ。こんな良い曲だったのか!?バンド、良いなあ。なによりボニーの声がグッとくる。

自死して20年になるボーカルのマイケル・ハッチェンス(名前、忘れていました)、生きていればこんなに感動的にリメイクされた自作曲を聴けたのに…。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

プリンス…。

2016-04-22 | 音楽
昨夜、帰宅してなぜか深夜に翌日の仕込みをしていたら飛び込んで来たプリンスの訃報。
俄には信じられなかった。
朝起きるとラジオからはプリンス連発中。信じるしかない。

80年代、最も尖っているミュージシャンの一人で、しかもメインストリームで活躍していたプリンス。
あの時代に刺激的で有り続けたのは凄い。

個人的きっかけは『セクシュアリティ』(コントラヴァーシー)かな。『アラウンドザワールド…』に驚いていると
上京してすぐに出たのは『サインオブザタイムス』。一番聴いたのは『パレード』、いや『イマンティペイション』、も結構聴くな。
ガツンとくるのは『ブラックアルバム』…。
考えてみればけっこうたくさんアルバムを所有しているし、リアルタイムでアメリカ盤シングルを買ったりしている。
なのにLIVEを未体験、という人は他に居ないかも…。
なんと勿体ない事を、と最近特に感じていて「次の機会が有れば絶対に!」と言っていたものです。

絶頂期の横浜スタジアム、体験してみたかったな。
凄い、この言葉がとにかく似合う存在でした。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

Vic Chesnutt 味わい豊かなシンガーソングライターです。

2016-04-06 | 音楽
ゴールデンワックス・オーケストラ、コロリダスの哲平くんが薦めてくれた VIC CHESNUTT。自分にはまったく未知の人だったけど、なんとなくピンとくるものがあって探しました。

穏やかな手触りの音楽。そこに幾重にも美しく折り重なった、過剰さとは縁のない、音楽の為の音。押し引きの妙とビート感が心地よい。ひとりで聴くと特に良い。

車椅子のシンガーソングライターで、既に亡くなられてるんですね。エミルーハリスやジョーヘンリーなどへ謝意が記されてます。

ストーリー性の強いアルバムです。
セールスマンとベルナデット…ベルナデットからわからないし、残念ながら作品の意を掴めていないのだけれど音、声、メロディ、素晴らしい。素敵な音楽です。

久しぶりのジャケ買いでした!
哲平くんありがとうー
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ブリント・アンダーソンのアール・キング集、噛めば噛むほどに…

2016-03-24 | 音楽
この盤も長いこと紹介ウェイティングサークルで待たせたままになっていました。

『COVERED IN EARL / BRINT ANDERSON』
購入は昨年12月。タイトルにあるようにアール・キングの楽曲を取り上げたカバーアルバムです。

この盤の存在はブルース銀座・陶守くんに教えてもらいました。

「おお?アール・キングカバー集!!」「…で、誰この人?」
「ニューオーリンズのギタリストでジョージポーターのランニングパートナーズや…いろんなところで弾いてた人、ソロアルバムもあるよ」

へー。そんな感じのサイドマンやったら名前認識なしで俺もいろいろ聴いてきてるんだろうなぁ。
その程度の認識でした。

そんな本作。
いわゆるアールのヴィンテージ期の楽曲は少なく70年代後半以降の曲が中心で、アレンジも含めて地味な手触りです。
正直、カッコイイけどアクがないというか…ちょっと捕らえ所のないアルバムといった印象でした。
でも、軽妙な手触りで聴きやすく愛聴はしていました。
バイユーのカウンターでも「これけっこういいね」「いいですよね、地味だけど聴きやすいです。」そんな会話をしたものです。

ところが何度も繰り返して聴いていると、いかにもサイドマンとしての活躍が多そうなブリントの地味なギタープレイがなかなか良い!ということに気づいてきました。
楽曲の良さを伝えるバンドアレンジも渋い。軽~くイナタいグルーヴも心地よい。
なんだか聴く程に味わいが増してきました。

最近では「ああ、ニューオーリンズだなぁ」とまで。

音楽ってやっぱり面白い。

もうかなり聴き飽きていてもおかしくないのに、開店前や閉店後にも聴いてしまいます。
良い作品です。アール・キングを好きな人はきっと楽しんで聴けるでしょう。
テキサスやルイジアナの音、中でも軽いタイプの南部サウンドも好物、という人には特に気に入っていただけると思います。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加