今日という一日

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陶芸体験

2009-04-10 16:03:27 | 茶道ときもの

陶芸体験!というと轆轤を回して、おっかなそーな先生にダメ出しされながらやるものっていう感じがしていたのですが、週末の体験は「陶芸」というよりも「粘土工作」に近いものでした。

          

飯能釜の窯元の虎澤英雄先生は、30年前に飯能に移り住んで、忘れ去られる運命にあった飯能焼きを復興させた先生です。数々の名誉ある賞も受賞していて、陶芸家としてのステータスもかなり高い人だと思うのですが、そんな素振りを微塵も感じさせない人でした。

先生曰く

「焼き物なんていうのは、その辺の土を集めてきて粘土にして焼けば、立派なお茶碗になるんです。それでいいんですよ。光悦(だったかな?)は、最初はお茶碗がうまく焼けなくて割れちゃったんです。その割れたところをくっつけるために1本の線を引いたら、その線が素晴らしいっていうことで、評価を受けたんですよ。だから何かに捉われる必要はなくて、皆さんの独創性から新しいものが生まれることだってあるのです。」

評価される作品というのは、作ろうと思って作れるものではなくて、何かそこから抜けた時に生まれるのかもしれないですよね。深い話だなと思いました。

先生は「伝承は受け継がれなければならないけれど、伝統は時代と共に変わるべきである」とも言っていました。伝承と伝統って区別して考えたことってなかったのですが、基本の型は変わらなくても、伝統に捉われることなく自由な発想で時代の流れに沿って変わることが求められる、ということを言っているのだろうなと思いました。

          

ところで一番右手前にあるのが私の初体験作品です。ちゃんとお茶碗の形になっているでしょ!この粘土細工に塗薬が塗られて、6月にお茶碗としてブログに登場しますので、こうご期待下さい。(えっ、誰も期待していないって?)