ヘンな日本美術史

2013-10-15 15:25:23 | 日記

山口 晃著   詳伝社刊

抜群に面白い。なにしろ、美術しかも絵には自他共に苦手と認める私が、美術館に行ってじっくり日本画を観に行こうと決心したのである。そして、著者の言う日本画の「ヘンな」所を確認するつもりである。鳥獣戯画、洛中洛外図、最近本人確認で話題になった伝源頼朝像、天橋立図、円山応挙、伊藤若冲(私は好きな画家)、雪舟。どれも一度ならず観た絵や画家である。いや、他の人達も同じだと思う。そう、教科書で観たのだ。
著者は現役の油絵画家で、自身の油絵に大和絵や浮世絵の手法を取り入れた作品で知られているそうだ(私は拝見したことはないが)。
で、日本画のどこがヘンなのか? 書こうとすれば書けない事はないのだが、著者の意図通りに書く自信はない。ぜひ、読んで欲しい。難しい専門用語は使われていない。というか、拍子抜けするくらい読み易い。そして、素人でも充分納得できる。
なにしろ、絵音痴の私を美術館に行こうと決心させたくらいに説得力がある。こういう観方があるのならば日本画も取っ付き悪いものではない。もっと書きたいが、蛇足を重ねること間違いないので、ここまで。