危機の女王 エリザベスⅡ世

2013-10-03 08:46:00 | 日記

黒岩 徹著   新潮選書

国王という地位は、過酷なものだな、というのが通読した感想である。これ以上は書かない。他にも類書は読んでいたし、大半のことは承知していたので…。ただ、読んでいて絶えず思わざるを得なかったのは、日本の昭和天皇のことだった。ほぼ同時期に国王になられたし、同じように大戦を経験された。その間のご苦労は今では私達は知っている。それを乗り越えたことは驚嘆としか言いようがない。
それ乗り越えたのは、課せられた責任と義務をしっかりと自覚していたからに他ならない。過酷なのは、誰かに肩代わり出来るものではなかったことである。考えるだけでぞっとする。
翻って、ここ数代の日本の首相である。よくもああ簡単にその座を明け渡すことよ。自分に課せられた責務なんてこれっぽっちも感じていない、としか思えない。だからと言って、お二人の爪の垢を飲ませても役には立たないだろうな。人格の違いとしか言いようがない。
本書とはかけ離れた感想だけれど……。