あるニヒリストの思考

日々の思いを綴る

反日という言葉を使う人とストーカーの心情の同一性(自我42)

2019-02-25 12:16:47 | 思想
日本人ならば、誰しも、愛国心がある。だから、オリンピックやワールドカップで、日本チームや日本人選手を応援するのである。もちろん、アメリカ人、韓国人、中国人、ロシア人、イギリス人など、世界各国の国民も、自国チームや自国選手を応援する。どの国に住んでいようと、その国に対する愛情、つまり、愛国心があるのである。現代のように、世界が国ごとに明確に分けられていると、各国民は、自らの国の存在を他国の人々に知られることを願い、自国に執着するのである。自らが所属している国の存在を他国の人々も知られると、自分の存在が知られたように思い、嬉しくなるのである。だから、自国に執着し、自国に愛情を持つのである。それが、愛国心である。だから、愛国心を持つとは、すばらしいことでも、ひどいことでもない。現代の人間ならば誰でも持っているものなのである。だから、日本人ならば、誰しも、愛国心があるのである。反日の日本人は、一人も存在しないのである。反日とは、日本または日本人に反感を持つことを意味するからである。ただし、日本に対する愛国心は同じでも、さまざまな形の愛国心がある。それは、もちろん、愛国心の深浅ではない。愛国心があっても、同じ日本人だと言っても、日本に対するイメージが異なることがある。それは当然である。日本人は選ばれてなったのではなく、そこに住んでいるから日本人になったからである。例えば、日本の過去に対するイメージ、日本の現在に対するイメージ、日本の将来に対するイメージに異同がある。より具体的に言えば、太平洋戦争に対する評価、現在の安倍政権に対する評価、中国や韓国に対する外交政策、アメリカに対する外交政策、来年の東京オリンピックに対する評価などに対して、さまざまな意見がある。ところが、反日という言葉を使う人は、自らと異なった意見を言う人を反日だと批判して、排除しようとする。反日という言葉を使う人の共通の考えは、太平洋戦争に対する肯定的評価、現在の安倍政権に対する肯定的評価、中国や韓国に対する強行外交政策、アメリカに対する友好(隷属)外交政策、来年の東京オリンピックに対する肯定的評価である。彼らは自らと異なった意見を認めず、許さない。彼らは、自分が、日本を最も深く愛し、最も深く理解していると考え、自分と異なった考え方をする人を排除しなければならないと考えている。そして、自分の思い通りにならなければ、日本は滅んでも良いと考えている。実際に、彼らが支持する太平洋戦争の指導者たちは、敗戦だとわかった時でも、自分たちが理想とする国体維持(天皇制維持)のために、一億総玉砕を叫んで戦いの続行を求め、国民の命を無駄にしようとしたのである。それは、全く、ストーカーの心情と同じである。ストーカーになった男性も、自分がこの世で彼女を最も深く愛し、最も深く理解していると思っている。そして、自分の気持ちを理解しないで邪魔をする、彼女の友人や家族を危害を加えてまで排除しようとし、時には、彼女自身に危害を加えてまで彼女の心を取り戻そうとし、それが叶わない時は、彼女を殺そうとまでする。これは、恋人いう自我に囚われた人の悲劇、惨劇である。しかし、それは、当然の帰結なのである。自我に囚われた人は、必ず、何らかの悲劇、惨劇を引き起こすのである。