東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

9月の長い旅(3)

2005-09-22 23:53:00 | 寝台列車
往路:9月22日(木)
日野→新宿:中央特快
新宿→渋谷:山手線
渋谷→高崎:湘南新宿ライン
高崎→長岡:とき399号
長岡→大阪:急行きたぐに

長い旅もいよいよ、佳境に入る。

今宵、上越線、北陸線経由で帰省する。選択肢はさほど多くはない。新潟県の長岡までは、中央線、湘南新宿ライン、そして高崎からは上越新幹線を使うことにする。日付が変わる前に新潟県に到着する必要があるので、仕事を早々に切り上げないといけない。

列車が定刻通り運行されるのなら、予定も立てやすいのだが、JR東日本の在来線はどうも怪しい。信用に値しない。そこで、十分に余裕を持って計画を立てるようにした。

日野から中央特快+山手線で、渋谷に出る。都心に向かう方向ではあるが、夕方のラッシュにあたり三鷹まで座れない。渋谷で、湘南新宿ラインの高崎行きに乗る。聞きしに勝る混雑で、当然座れない。実は思いつきでグリーン車に乗ろうとしたのだが、ホームの券売機はなんとSUICA専用である。JR東嫌いの私としては、当然、Suicaなど所有していない。磁気グリーン件は改札を出て買ってくれとある。そんな時間はないので、車内料金で乗車しようかと思ったのだが、グリーン車乗車口に並んだつもりが、実際にはグリーン車ははるか後ろである。知らない私が田舎者なのだろうが、なんと紛らわしい。乗客軽視のJR東日本の姿勢を改めてかいま見た。

非常に混雑はしていたが、幸運にも池袋で、ボックス席の一角に着席できた。しかし、座りごごちは良くない。ここでもJR東日本の仕事ぶりをかいま見たような気がした。

週末の帰宅ラッシュの列車は北に向かってひた走る。熊谷を超えると、さすがに空いてきた。ボックス1つを占領して足を伸ばす。ようやく旅行気分になれる。

終点の高崎到着。

随分と遠くまで来たものだ。そして、ここで夕食にあずかる。といっても、既に駅弁カウンターは閉じているため、駅構内のコンビニでありきたりの弁当を買って、新幹線ホームで食す。そして次に、上越新幹線で新潟県の長岡に向かう。上越新幹線に乗るのは初めてである。自由席なので、どの列車に乗っても良いのだが、2階建て新幹線だけは避けようと思った。なぜなら、シートが最悪と聞いていたからである。

結局、一番空いていそうな、臨時のときに乗車する。開業当時からの緑の帯の新幹線である。3列シートが車両中央を境に反対向きに並んでいる。当時は悪評高かったのだが、こうして、久々に出会うと懐かしさを感じる。

予想通り、車内は結構空いており、2人掛け席を占領する。夜間なのと、トンネルの多さから見るべき物は何もなく、仕事に専念し、新幹線を長岡で降りる。

今宵の宿は、大阪行き寝台急行きたぐに、B寝台中段である。それも上段の無い中段である。

本日は12両で運転とのアナウンスが流れる。結構混んでいるということだろうか? 発車時刻が近づくにつれてホームには、そこそこ人が集まってきた。今後の参考とするため、自由席乗車口で週末の混雑度合い調査する。意外なことに到着10分前になっても、乗車口に並ぶ人は、ほとんどいない。ベンチに腰掛けて思い思いに到着を待っている。つまり、自由席の混雑度合いはさほどではないということか?

程なく、きたぐにが到着する。自由席車両からは、通勤帰りとおぼしき人々が多数下車した。しかし、既に、ボックスを占領し眠りこけている人も散見される。各扉からそれぞれ10人弱が列車に乗り込む。結局、下車した人の方が多いようではあるが、全員がボックス1つずつを占拠できるほど空いてはいない。つまり、横に他人が腰掛けることはまず無いが、ボックスまるまる1つをベッド代わりに眠るのはちょっと憚られる程度の混雑度合いであった。

おおよその様子が把握できたので、8号車の自分の寝台に向かう。このタイプの寝台列車に乗るのは、なんと27年ぶりである。かつて、大学受験で宮崎に行ったとき、帰りに、電車寝台彗星に乗車した。その時は下段だった。高さはなかったが、ベッドに幅があり、快適であった。そんなことを思い出していた。

本当に久しぶりに乗車して、通路が極めて狭いことが気になった。こんなに狭かったっけ? すでに列車は、長岡を出発している。注意しないと鞄が梯子にあたってしまう。睡眠中の人もいるので、細心の注意を払って、ゆっくりと行動し、自分のベッドに到着する。上段がない中段...噂通りに、ヘッドクリアランスはかなりのものである。これで、中段料金だから、かなりお得感がある。寝台の幅は広くはないが、睡眠の妨げになるほどではない。自分なりのポジションを探しあてて、検札を待つ。

途中駅から乗車の場合、よほど乗客が多くない限り、直ぐに検札がくるものだが、しばらく待っても検札は来ない。今宵は検札はないものと判断して、いつものように耳栓とアイマスクを着用して眠りにつく。

老体にむち打って今宵も走る寝台電車ではあるが、思ったより静粛性が優れている。揺れも少なく、大津手前で列車放送が再開されるまで一度たりとも目覚めることがなかった。

大津を過ぎ、寝台の上で眠っているような起きているような状態で終点大阪に到着。もう少し眠っていたかったが、そうもいかず、関空快速で堺の自宅へと向かう。

たしかに、寝台料金は安くはないが、値段に見合うだけの快適さは得られたような気がした。



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