ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

両陛下が能登へ

2024-02-22 11:28:39 | 日記
「有り難迷惑」、「余計なお世話」ということばがある。次のニュースを聞いて、「これって、コレになるのではないか」と思った私は、不敬な人間だろうか。


天皇皇后両陛下が、3月下旬に能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県の被災地を訪問される方向で調整が進められていることが、関係者への取材で分かりました。
側近によりますと、両陛下は、元日に発生した能登半島地震で多くの犠牲者が出たことや被災地の状況に深く心を痛める一方、現地の災害対応などに支障が出てはならないと考えられていて、宮内庁は両陛下の訪問に向け、現地の状況を見極めながら調整を進めています。

(NHK NEWS WEB 2月21日配信)


だってそうではないか。両陛下は「避難所などで、被災した人たちとことばを交わされる」とのことだが、これは被災者の窮状に「深く心を痛める」両陛下が、被災者の庶民を激励したいと思ってのことだろう。だが当の被災者たちは災害の対応に大わらわで、「お上」の接遇にかまけている心の余裕などない、というのが正直なところだろう。


気持ちは解る。被災者たちだって、激励されれば嬉しくないわけはない。
だが、人には立場というものがある。我々一般庶民が被災者に「深く心を痛め」て、「めげずに頑張れよ!」と声をかけるのと、天皇・皇后両陛下が皇居を出てわざわざ能登半島の避難所に出向き、「めげないで頑張ってくださいね」と声をかけるのとでは、意味やまわりへの影響が全然違うのだ。


両陛下をお迎えする現地自治体の役場職員だって同じだろう。被災への対応だけでもあっぷあっぷなのに、「お上」の要人を出迎えるという業務が加わったのでは、超オーバーワークとなり、それこそ目も当てられない。


ふと考えた。13年前の東日本大震災のとき、両陛下は、事故を起こしたフクシマ原発の所在地である福島市を、見舞いに訪れたのだろうか。
見舞ってはいる。代替わりした後のことである。いつのことか、正確な日時は判らないが、オンラインで見舞ったようだ。「なんだ、直接足を運んだのではないのか。能登に比べて、ずいぶん冷たいじゃないか」と言う人もいるだろうが、一概にそうは言えないのが、この問題の難しいところである。
ホントのところはどうかわからないが、陛下は「実際に出向いたのでは、かえって現地の人々の迷惑になるのではないか」と考え、その結果、オンライン方式を選んだのかもしれないのである。


まあ、他にもいろいろ言いたいことがあるが、きょうはこれからデイサに出かける支度がある。ひとまずこのへんで切り上げることにしよう。

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