ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

食傷気味のショーヘイ・ネタ

2024-04-03 11:37:51 | 日記
どんなに美味な料理でも、毎日食べれば飽きがくる。それでもさらに食べ続ければ、うんざりして、食べたくなくなってくる。ショーヘイ関連の記事はもう書き飽きた。これ以上書くのはやめにしよう。私はそう思っていた。

にもかかわらず、こうしてまたきょうもショーヘイ・ネタで書きはじめたのは、以下の記事を目にしてしまったからである。知ってしまった以上、頬かむりをするわけにもいくまい。

その記事は、次のようなものである。

3月30日公開 元通訳 違法賭博問題の記事に関するおことわり

3月30日に公開した『違法賭博問題 検事“送金は扱う犯罪に該当せず”米メディア』というタイトルの記事で、大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳が違法賭博に関わっていたとされる問題をめぐり、ロサンゼルス・タイムズの記事を引用する形で、検事が大谷選手の弁護士にブックメーカー側への送金は連邦捜査機関が扱う犯罪に該当しないという見解を示したとお伝えしました。
しかし、これは、別の事件で捜査対象になった元ドジャースの選手の弁護士に伝えた内容で、犯罪に該当しないという見解は大谷選手ではなく、元ドジャースの選手が対象でした。

確認が不十分でした。
大変失礼しました。

(NHK NEWS WEB 4月1日配信)

なんともはや・・・!つまりこの記事は、私が4月1日に書いたブログ記事《ショーヘイにシロの判定》の、その前提をまるごと否定しているのである。

そのブログ記事の冒頭に、私は次のように書いたのだった。

「ビッグニュースが飛び込んできた。

「ドジャース大谷翔平の〝潔白〟が証明されたと言えそうだ。
米『ロサンゼルス・タイムズ』は28日付の記事で、捜査を担当する検事が大谷の弁護士に対し、違法なブックメーカーへの送金は連邦捜査機関が扱う犯罪に該当しないという見解を裁判所を通じて示したと報じた。当局が捜査しているのは、あくまで違法なスポーツ賭博組織であり、大谷は〝捜査対象外〟ということ。NHKも30日に同記事を引用する形で伝えた。」
(gooニュース3月31日配信)

つまり、我がショーヘイは(法律的に)シロと判定されたということである。」

私が4月1日付のNHKのニュースを見て、どれほど驚いたかはお分かりだろう。NHKが3月30日に引用した記事、つまり米『ロサンゼルス・タイムズ』の28日付の記事は「確認が不十分」だったために誤った引用がなされ、「犯罪に該当しないという見解は大谷選手ではなく、元ドジャースの選手が対象である」というのである。シロだったのはショーヘイではなく、元ドジャースの別の選手だというわけだ。

なんとも釈然としないNHKの説明である。引用元の『ロサンゼルス・タイムズ』にはどう書かれていたのか。それをNHKの記者はどう読み誤ったのか。それがわからなければ、私としてはこの先、どう論理を展開したらよいかがわからず、途方に暮れてしまう。

さしあたり考えられるのは、次のようなケースだろう。『ロサンゼルス・タイムズ』(3月28日付)に「違法なブックメーカーへの送金は、連邦捜査機関が扱う犯罪に該当しない。当局が捜査しているのは、あくまで違法なスポーツ賭博組織である」と書かれているのを見て、NHKの記者が「おお、大谷は〝捜査対象外〟なのだ。シロなのだ!」と早とちりしてしまったケースである。

では、NHKの記者はなぜこんな初歩的なミスを犯してしまったのか。それは、この記者が「大谷はシロであって欲しい」と常々強く願っていたからに違いない。えくぼを望む人には、あばたもえくぼに見える、ーーそれと同じ道理である。

では、NHKの記者はなぜ「えくぼ顔の大谷」を望んだのか。「イノセントな大谷」を望んだのか。

おそらくこの記者は、MLBで大活躍する大谷を「純粋無垢な日本人」のシンボル的存在とみなし、この「純粋無垢な日本人」に自己を同化させている、そんなメンタリティーの人なのだろう。

そういうメンタリティーの人は、「大谷はイノセントであって欲しい」と強く願っているから、「大谷は違法賭博に関わっていたのではないか?」とちょっとでも疑念をさしはさむ(ふとどきな!)人を見れば、「おお、こいつは我が大谷を悪者にしようとしている、けしからん奴だ!」といきりたつことになる。

今どきそんな人がホントにいるとは、私の思ってもみないことだったが、そういう珍種が実際に生息しているのを見て、私はびっくり仰天した。
いやいや、そういう愛国者もどきは、案外多いのかもしれない。くわばら、くわばら。これから発言には大いに気をつけよう。そう思い直した天邪鬼爺である。

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2 コメント

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願望とかではないと (枯葉)
2024-04-03 12:36:00
私はささやん様の姿勢の方が気にかかります。
つまり逆です。
私の感想ですが、見たままに。
ささやん様は事実関係に確かに向き合う気はなくて、
「イノセントではない事を望んでいる」が為に、NHKのミスでさえ、そんな風な解釈をするのではないかと。

要は、昨今のテレビニュースを始めとして「間違いの訂正が頻繁に起きている」ということです。
大谷の代理人・チーム・まさかの「危機管理人」達のいい加減な公表もしかり。

しっかりと仕事をしていない。
「訂正すれば済む」程度の感覚が見て取れて、プロとしての意識が感じられません。

今回のNHKもそうです。
一体何をしているのか?と思いますよね。
これが、今の世の中なのではありませんか、それとも人間本来の姿?
やはり、嘘だらけの世の中になって、緊張感がないのかもしれないですね。
危機管理担当を名乗る人物のミスと (枯葉)
2024-04-07 01:23:58
https://bunshun.jp/articles/-/70100

文春砲が出ました。
私が書いた「危機管理担当の杜撰さ」について、取材をして書かれた文春の記事です。
やっと、記事になりました。

果たして、私の言っていた事が「イノセント願望」の「愛国者もどき」であるのか、
あるいは、単純に、「正しく事実を伝えて欲しい」という願望であるのか、の違いです。

----------以下文春オンラインより抜粋

 この疑惑をスクープした米スポーツ放送局ESPNは、報道後、水原氏への取材の経緯を公開。その中で不可解な点として注目を集めたのが、大谷の「危機管理担当広報」の動きだった。

「ESPNは『(現地時間の)3月19日にESPNが水原氏に対して行った90分間の電話取材では、(危機管理担当)広報も同席した』と報じました。その取材の中で水原氏は、違法賭博の胴元への巨額の送金について、“大谷の同意のもとで行われた”という趣旨の発言をした。しかし水原氏は翌日になって発言を撤回しました。そのため、『危機管理担当広報がついていながら、なぜ水原氏がメディアにウソの説明をするのをスルーしてしまったのか』と批判が上がったのです」(スポーツ紙記者)

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