趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『銀色の絆』 雫井脩介

2012年01月16日 | 
何だか久しぶりな感じがする雫井脩介さんの、新刊読みました。
前作は、『つばさものがたり』だったのですね~

この、『銀色の絆』は、フィギュアスケートの物語です。

ちょっとリッチな習い事が、人生の目標に変わっていく母と娘の物語です。

もしも我が子に隠れた才能があると言われたら・・・・
その才能を伸ばしてやりたいと思うのが、親心というもの。
しだいにその特殊な世界にのめりこんでいく姿を、見せてくれます。

雫井脩介さんは、物語をつぐむのが上手いと思いました。
何となくどんどん読めてしまい、物語にすんなり入り込んでしまうのです。

特に実在する選手達の顔を思い出すほど、リアルに描かれていて、
フィギュアスケートファンにはたまらないだろうな、と思いました。

スポーツの世界は何でも厳しさが付き物ですが、
フィギュアの世界は、華やかさが格段に違う気がしますよね。
それを支えるには、何と言ってもお金が掛かるわけで、
そして、それはお金だけではだめだということが、読んでいるとよくわかるのです。

子どもの才能を伸ばしていく事の意味や、意義を考えてしまいました。
それはオリンピックを目指す事ほど大きくなくても、
受験やスポーツクラブ、音楽教室などなど、
身近なところでも悩める親子の姿と重なりそうです。

そういう意味で、母の成長の物語でもありました。。


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