生きものが大好きな2年生は、自然発生的につむぎの家にやってきます。好奇心旺盛な彼らは、水辺でひと遊びをした後、次は原っぱで昆虫探しと、遊びが変化していきます。紅一点のヒナちゃんは、カンタンを見つけました。
虫かごを覗いている3人は、カマキリがイナゴを食べている様子に「すごい!」とカマキリの獰猛さにびっくりしています。
カンタン(コオロギ科)
リュリュリュと鳴く、1,5㎝ほどの小さな昆虫ですがよく見つけました。
犬のヤマトと遊ぶのも2年生の楽しみの一つ。トマトの好きなヤマトに、ミニトマトを食べさせようとハウスの中にやってきましたが、ヤマトにあげることを忘れ、つい自分の口の中へ・・・・
そのうち、ハウスの中の取り残しでころがっていた小玉スイカを見つけ、「スイカ割したい!」とスイカをとってみんなで外に出てスイカ割を始めました。
小さなスイカは、命中しても転がるばかりでなかなか割れません。目隠しをして皆でスイカ割に挑戦し、最後のトモヤ君がようやく割りました。
小さなスイカでも、駆け巡って遊んだ後のスイカの味は格別のようです。粉々になったスイカを競い合って拾い、水で洗って「おいしい!おいしい!」と残さずに食べてしまいました。
この夏の暑さが功を奏したのか、今年の小玉スイカはみずみずしくて甘さも十分にあり、大当たりでした。
つむぎの家での体験学習は3年生からで、2年生は「生き物探し」に一度来ただけですが、のびのびと元気いっぱいに遊んでいます。
こちらでは、理科の観察学習のあと、放課後にヘチマの雄花・雌花の観察に来た5年生。
授業中には見られなかったヘチマの雌花を脚立に上って観察しています。
その後、散策しながらセンニンソウの白い花や水引の花などを観察し、オオトリノフンダマシの卵のう(細長のツボのような形)に興味を示し、中身を見たいとカズキちゃんが卵のうが入った袋を破こうとしています。でも、なかなか手で破けません。
はさみで卵のうの口を切り、引っ張り出すと、たくさんの子グモの入った袋が出てきました。「気持ち悪い!」とミサキちゃん。一方、ユウコちゃんは「家で育てたい!」と興味津々、・・でも・・やっぱり・・・と結局自然に戻していきました。
学校菜園でトマトやキュウリ、インゲンやトウモロコシを育て、観察を重ねてきた5年生の自然に対する興味は一段と深まっているようです。
これは、4年生のホナミちゃんのヘチマ水づくり。
理科の学習でヘチマを育て、大きくなったヘチマで、たわし作りのために一人1本ずつは持ち帰った4年生ですが、休日にやってきたホナミちゃん。今度はヘチマ水を作りたいといい、ヘチマのつるを切って、ペットボトルに差し込んでいます。
ヘチマ水はすぐ採れると思っていたようです。でも、切り口からは滴り落ちてきません。
「この炎天下では、根元から吸い上げる水も少ないので、ヘチマさんものどが渇いていて、水が出ないんだよ」「それに、4年生はヘチマの水あげに来なかったじゃないの」と冗談ぎみに話すと、”早くたくさんのヘチマ水が採れるように”と、4年生のホナミちゃんとカレンちゃんはヘチマの根元に懸命に水をあげています。
その後、ササゲの脱豆の手伝いをしてくれました。ササゲを踏みつけ、さやを破こうとしていますが、このところ湿度が高く、十分な乾燥が進まななかったので、思うように鞘がはじけません。一つ一つ手作業で鞘を破いて豆を出すのを手伝ってくれました。
2年生のショウキ君はササゲのクズを入れた器に、自分が入り「お風呂だ!」と楽しんでいます。
軒先で作業をするお年寄りの近くで、お手伝いしながら遊びまわる子どもたちの姿は、かつてはふつうにみられた農村風景です。幼いころの自分に重ね、世代を超えた触れ合いの場がそこかしこにあった、過ぎし日を懐かしく思いました。
綾里っ子たちの、興味・関心は学年ごとに様々ですが、学校で学んだことの広がりを感じます。「千田さ~ん!」と呼ぶ子供たちの声に快感を覚えながら、時には我を忘れて、子どもたちと触れ合っている日々です。