こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

通 貨 戦 略

2008-09-30 05:16:32 | Weblog
エネルギー問題を解決した国は 地球の再生を果たさなければならない

そのとき

平和な世の中が 

向こうの方から 勝手にやってくる


文明は エネルギーの恩恵を手にして

豊かな生活を楽しむ

それだけで 恒久平和という状態へと一歩近づことになる


いままでそれができていなかった というのは

アメリカが 敵をせっせと作りだしていたからだった

敵対勢力の存在しない平和な世界には 軍事力は必要ない

繁栄を続ける文明からは犯罪が消え

暮らしを楽しむゆとりと それが育む麗しい感性が生まれる

そんなことを可能にするのが エネルギーを自給自足するという状態の実現


既存のエネルギー資源は アメリカが制御することで安定供給が可能になった

だが

それは

貧困を強制されることと引き換える という意味をもつ取引でもあったのだ


エネルギー資源を買うには 決済資金として基軸通貨となっているドルが必要なのだ

ドルを買った国では 売り渡した自国通貨による買収劇がその後演じられる

アメリカという国は ドル資本に その窓口機関となることを認めている


ドル資本の買収攻勢が始まると その国は貧しくならざるをえない

なぜなら

ドルで買収した資本が獲得した収益を 三か月ごとに回収しているのだから

外資の決算は 年四回

アメリカ型の資本の論理では

資金を寝かせておくことは罪悪なのだ

ローカル市場に投下した資本を熟成させて 市場全体を育成するという視点がない


利益をあげるための市場が枯れてしまうことには頓着しないのが ドル資本

外資の一群は その国の市場で獲得した資本を

為替市場を制御しながら

できるだけ速やかに回収しなければならない

その資本自体が 借入金で構成されたものであるからだ


その結果

市場を提供した国の経済は カネが回らないようになり

流動性の厚みを失って 急速に衰える


資本を再投資することを繰り返して 日本経済は成長することができたのだった

アメリカが 資本を素早く回収しながら

再投資する方法を編み出してからというものは

日本から 資本の流出がおきるようになって

市場で回るべきカネが 極端に細くなるという現象がおきている


これが ドル資本を呼び込んで得た結果なのである

外資がやってくると 貧困が 確実に はじまる

これが石油・ドル本位制というもののもつ 最終的な結末を導く起爆剤となる

テロは その先行結果だった 


外資は アメリカが過剰発行したドルを回収し

それを強制的に 諸外国へと押し付けている

強制的な買収劇を演じているから ドルが市場でダブつくようなことはない

余っているドルを回収し それを売って外貨を買うのだから ドル安外貨高となる


通貨価値を勝手に上げられた国では ドルを買って防戦に努めなければならない

買ったドルは その後米国債を買うための資本として使われる

このようにして アメリカはドルの過剰流動性を消しながら

米国債の大量発行を意図して促してきたのだった


強大な米軍を更に増強することを可能にしているのは

アメリカが通貨を戦略手段として活用する方法に 気づいたからだった

プラザ合意の後で そのような動きが観察されるようになっている


日本の円高は その先駆けとなった事例であった

日本をテストマーケットとしてデータを集めてから

アメリカは 過剰発行したドルを再生するプログラムを

公然と国際展開するようになったのだ

これが 俗にいうドル安政策のもつ 本来の意義である


アメリカが売った米国債は ドルが安くなっている間国外へ流出することはできない

そして

ドル安がすすめば進むほど アメリカの債務負担は軽くなる

ドルの通貨価値が下がるということは 借金が軽くなるという意味なのだから


平和が実現して最も困るのが 

軍産複合体制が動かすアメリカと呼ばれている 好戦的な国なのだ

だが

エネルギーの自給自足が実現するような状況になると

アメリカに資本を積み上げさせているIMF体制は やがて 機能しなくなる

ドル以外の通貨でもエネルギーが手に入ることが判明すれば

取引契約は任意でよい ということの意味が国際社会に浸透する


貧困化を前提としないエネルギー供給系の開発が

温暖化を同時に消し去る


この状態が 繁栄をもたらし 新文明のあり方を規定する

石油・ドル本位制から離脱することが



平和への ちかみち
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共 同 幻 想

2008-09-24 05:16:53 | Weblog
攻めてくる敵とは どういうものなのだろうか

どこかの国が 仮に日本を攻撃するようなことがあったとしたとしても

その行為によって得るものは少なく 失うものの方がはるかに多い


エネルギー資源はもともと欠如している国なのだし

全体の借金は 1000兆円を既に超えてしまった


このような劣化した国を占領したがる国が 

どこかに存在するのだろうか


日本が必要としていたのは アメリカの庇護などではなく

アメリカからの 自立の方だったのだ

主題がどこかで まんまとすり替えられてしまったようなのだ


実際には アメリカの方が 寧ろ日本を切実に必要としている

地理的には 

対共産圏からの防波堤という役割を 日本が担っているからであり

経済的には 

一億三千万人という人口が生み出す消費市場と

優れた製品の開発能力などを生みだしている その総合力があるからだ


その日本を末永く従えておくためには 

敵がいつ攻めてくるか分からない

という抽象的な恐怖を与えて 常に怯えさせておくことが有効であった

その意味で 北朝鮮はアメリカにとって

とても意義のある 欠くべからざる貴重な存在になっている


軍事力を行使できない立場の日本を 敵の幻影を与えて怯えさせておけば

日本の内閣は アメリカのいうことをよくきく

郵政の民営化だって タイミングを無視して強引にやってしまったのだし 

外資を政策として導入することだって それを善と信じて喜んで行っている

三兆円規模の海兵隊の再編費用さえ 率先して負担することにした事実もある


拉致問題の解決が長引いていたというのは 

日米間の利害関係の調整作業に 多くの時間をかけていた所為なのだ


その虚を衝いて 北朝鮮はあの核実験を強行したのだ

そんな経緯が 記録にある

その後アメリカの態度がどのように変化したのか 

ということは だれの目にも明らかなことである

六カ国協議が急遽設けられ 必要のない譲歩をアメリカが重ね続けている間に 

拉致問題は 

自動的に 棚上げされてしまったのだった


日本が独自に交渉を進めている形をとっていた日朝ピョンヤン宣言は

総理の訪朝から 被害者の一部解放まで

アメリカの了承を逐一求めるかたちで 交渉が進められていた

その経過を確認すれば 

待機していた無駄な時間があまりにも多すぎた

ということが よくわかるはずである

当事者が直接行う決断であれば 間髪を入れないタイミングで

交渉を有利に進めることができていた

隔靴掻痒の感を覚えたのは 一人だけではあるまい


日本にとって 敵と呼ぶべき意味を持つ存在がもしどこかにあるとするのなら

それは

アメリカ以外の国ではない


中国の軍事力はたしかに拡大を続けているが これはドル安政策の結果なのだ

大量のドルを売り浴びせたドル資本が播いた種が 実になったものなのである

為替の安定を望んでいた中国政府は 対抗上安くなったドルを買い支えて

人民元の通貨価値を 元のレベルにまで頻繁に引き下げなければならなかった

この時に買わざるを得なかったドルが 中国の軍事費を強大なものにしている


中国が日本を攻めてくるという可能性は とても低い

攻撃して日本を占領したとしても 

自分たちがかつて味わった同じあの思いを

再生産することになるということを 国民の多くが知っているからだ


侵略をうけた経験をもった国では その思いの何たるかをよく知っている

報復するよりも 日本がもっているその他の要素

経営資源や食の安全に関する多くの財とノウハウなどを

友好裡に移転してもらう方が 遥かに有益なことなのだ


常に敵を必要としていなければならないのは 米政府だけなのだ

平和になって

やることがなくなった米軍を維持しておくことは 

無駄以外の 何の意味ももち得ないこと


その状態になることを最も恐れているのは

米政府に圧力をかけ続けている 

軍産複合体制 と呼ばれる無形の存在であった


ドルの発行権は とりもなおさず 米軍を増強する目的のために

IMF体制によって 強力に支持されるようになって久しい

その結果 世界は貧困化するスパイラルへと陥ってしまったのだった


ドル資本がやってくると その国は間違いなく貧しくなるのだ

反米国家の誕生はその事実を 伝えていたものだった

日本でも徐々に経済の劣化が起こりつつあるのだが 政府と国民には

そのことのもつ意味が まだよくみえていない


過剰発行して市場で大量に余っているドルは 外資の手によって

強制的に 諸外国へと売りつけられるようなものになっている

市場にドルがダブついていなければ 石油を買うという行為だけで

ドルの需要は応分に増加する


その結果 富の一極集中が継続的におきるようになり

米軍と関連する軍需産業は 利益を獲得することができるようになっている

反対にエネルギー資源を買った国では

ドル資本に売り渡した自国通貨で 

その後買収攻勢を受ける立場へと追いやられる


ドル資本のビヘイビアを問題だと指摘してきたのは

投資した資本を直ちに回収しているという現実があり 

そこに不具合を生み出した原因というものが潜んでいたからだった

だから ローカル市場が育つ前に 

そこから活力源となる流動性の厚みが 消えなくなってしまっていたのである


ドル資本がやってくると その国の経済は活性を失って 衰弱するのみとなる

その被害が具体化している南米諸国の間から 

反米国家が 相次いで生まれでようとするようになったのだった


アメリカは 米軍を単に維持するだけでなく 

常に増強し続けていなければならない国となる道を自ら選択した

これが グローバル経済にできているシステム全体にバイアスをかけて 

貧富の差を拡大し続けている根源になっている

同時多発テロは その結果の一つとして起きたものだった
 

破壊活動を実行させていたのは 他でもない

国土を先住民族(ネイティブ・アメリカン)から奪取し 

血塗られた歴史を開闢当初から作ってき国だったからなのだ


これが 

侵略の歴史をもつ アメリカと呼ばれている貪欲な国の影の姿



侵略者は 侵略者を最も恐れる


という業病を患うのだ 


アメリカが銃社会から一向に抜け出そうとしないのは 
精神を病んだ状態を続けざるを得なかったからである
その病いの事を精神病理学では「強迫神経症」と呼ぶ
軍事予算の増加を止められないのは その結果なのだ
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自 助 努 力①

2008-09-21 08:30:03 | Weblog
地下資源に恵まれなかった国は 工夫を凝らして

生き残る道を探らなければならなかった

そのツケが 物価の上昇となって国民の生活を

いま

苦しめている


エネルギー資源である原油価格の高騰は

輸送や熱加工を必要とする食品だけでなく

ガソリン、電気、ガスなどの公共料金の値上げを迫り

あらゆる分野にインフレ圧力を 大きくかけることとなった


地下資源は いずれにしろ

この先どこかで枯渇して使えなくなることがわかっていた

炭素資源が採掘できなければ 

水素資源があると

人類は タカをくくっていた


水素は 単独で存在することのできない元素なのだ

化合物となっている状態から 取り出してこなければならない二次資源

それだけでも 抽出するための費用が余計にかかる道理


純水素の状態(H2)にまで精錬すると

水素分子同士が互いに他を忌避するという性質が顕著になり

とても希薄なガスにしかならない

単位当たりのエネルギー密度を高めるには

高圧をかけて水素分子を圧縮しておかなければならない

液化する方法もあるが 

冷却するプロセス と 断熱状態で保冷するシステム とが必要になる


これらが コストアップ要因として作用していたため

水素を資源とする燃料電池の価格性能比は 

既存のものよりも 大きく劣ったものになっていた

温暖化がすすんだのは 水素に 炭素を代替する能力が

備わっていなかったからだった


問題は 更にある

先行している自動車用の燃料電池の効率は 一般に30%程度

これでも化石燃料による熱エネルギーよりも大幅に 高い


エネルギー転換された30%の水素は

発電したあと液体の水を排出する

エネルギー転換されなかった残りの70%の水素は

そのまま大気中へと漏出して 気体の水である蒸気になる


温暖化対策として水素エネルギー社会が作られると

地球がもっていた水の絶対量が どんどん増えてゆくことになる

その過程で 大気は湿潤化し 雲を増やし 日光を遮る

降水量は増加し 今よりも激烈な集中豪雨を至る所で生み出すことになる


海岸線は縮小し 耕地面積は狭まる

温室効果が止まったとしても 

その結果である海面水位の上昇は急速にすすむのだ

一度できた水は分解したとしても 再び元の水へと戻される


こうして地球は 

日ならずして

水没するときを迎えるようになるのである


エネルギー資源の選択を間違えると

温暖化と水没とを 最終的に 自らの手で招くことになるのだ

ここがわかっていれば

健全なエネルギーを開発しなければならないということは

早くから 広く理解されていなければならなかった


その必要性を最も痛感しているべきはずだった国が この日本なのだ

実際は どうなっているのだろうか?

やるべきことを怠ってきたために 

原油高騰の煽りをうけたインフレに いま 苦しんでいる


これが 判断能力の欠如という現状がもたらした

その結果だった



地下資源に恵まれない国は、その他の資源を活用するしか方法がないのだ

経済資源 と 人的資源である

そのどちらもが 止めどなく劣化し続けているのが現状だ


教育システムというものが 

答えの用意されている問題だけしか扱ってこなかったからだった

思考能力は 鍛えることによってのみ開花する


誰かが知っている範囲の中だけを 

立証可能な世界だと確信していると

将来への活路を切り開くことが おのずからできなくなる 


この世の中は 解の用意されていない課題で満ち溢れている 


不具合が山積するようになったのは 世界を矮小化したその結果だったのだ
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時 期 尚 早

2008-09-18 06:22:46 | Weblog
金融市場では 大きな変動が始まっているようだ

資本制度を揺るがす大問題へと発展しそうな勢いで

巨額の破綻情報が このところ相次いで報じられている


信用収縮(クレジットクランチ)は 資本市場を急速に矮小化させる

経済成長は 必然的に反転せざるを得なくなるのだ

関係者の間で不安が募るようになると 

不信感をより募らせる病が 次々に伝播していくこととなる


感染症のように 経路に沿って拡大していくものであるため

金融当局は 果断な行動をとったことを 即座にアナウンスしてきたのだった

今後の動静について今判断しようとするのは 時期尚早であろう


潰れるべきところなら 潰してしまうのが最もよいのだ

日本のように潰すべきところを延命させてしまうと

温存する価値のない組織の回復にばかり精力を奪われて 

経済弱者である国民全般が 困窮を極めるようになっていく


日本の活力の源とされていた中小企業経営者の自殺が相次だのは

延命させるべきものの選択を誤ったからなのだ

この国の活性が急速に失われて 

経済全体が衰弱していった事実を 決して忘れてはならない

状況判断をすることができず 

問題の解決を先送りし続けて 徒らに症状を悪化させた

だけでなく

政策判断そのものを誤ってしまったことから 

財政の健全性までを 大きく損なってきた

という過去の事実を顧みるべきだ


日本のバブル崩壊でおきたものよりも強い信用収縮という現象が

国際経済の場でも いま まさに起きようとしている


当事者が対応策を間違えると 国際経済は 長期間の低迷を余儀なくされるのだ

日本のポストバブルが まさしく そうであったように

問題の先送りと 政策判断の誤りとが 

この国の中に集中しておきていた時代を想起するべきだ


救済するべきではない金融機関を温存する という道を政府が選択したために

日本の経済回復は 大幅に遅れることとなった

アメリカの場合は イラクに展開している大量の米兵という要因が加わっている

アフガニスタンへも これから分派しなければならない


元はと言えば イスラム原理主義政権の指導者二名を

米軍が 2001年のあの暮の夜に

樹木のない山中に追い詰めておきながら

最終的に取り逃がすという失態を演じていたということが

イラク戦争を長引かせて テロ活動を世界各地で引き起こす原因になったのだ


あの比類なく優秀な米軍が 隠れる場所のないアフガニスタンの山中で

敵の領袖を揃って生き延びさせる

などということは およそ考えられないほど間の抜けたことであった


敵を消滅させるチャンスよりも

戦闘を継続させて 

イラクの民主化を名目にした原油の利権を得るチャンスの方を

ブッシュが 優先した

ということになるだろう 


人工透析を欠かすことができないビン・ラディンと

イスラム原理主義運動の宗教指導者とを

逃げ場のない山中に追い詰めておきながら 

呆気なく取り逃がすという失態を敢えて演じた事実が 記録に残されている


敵という名の存在が 当面維持されていれば 

対テロ政策への米国民の支持を引き出せる

兼ねて予定していたイラクの圧政からの解放を表向きの理由として

大規模油田を取り込むことが 敵の領袖を逃亡させることによって

可能になったのだ


イラクを力で解放してやれば 米軍の存在理由を世界に示すことができる



敵対的な存在であるイランに対しても 強い圧力をかける効果が見込めた


そのような計画を 一気呵成に実現することができる放免劇となる

ハズだった



この判断の誤りが イラク戦争が終わった後も

米軍を中東に今なお拘束し続けている原因になってしまった

アフガニスタンやパキスタンにも 

政情不安をその後更に募らせる という結果を与えることになっていった

もともとの原因を作ったのは 

ブッシュのとってきた一連の行動が 誤ったものだったところからきたものなのだ


最悪の大統領は 地上に多くの災害と不幸を残して 

ホワイトハウスを この冬に去る

彼がやってきたことのすべては やがて 第三者の手によって

詳らかにされるだろう


ブッシュとその裏にある組織の悪業を熱烈に支持してきたこの国の元総理は 

その責任を 自ら取ってみせる必要があるだろう

誤ったアメリカを支持した 

というその判断の誤りが生んだ拙劣な結果を 国民は忘れてはいけない


それが 現時点でできる 最も望ましいことなのだ
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空 前 絶 後

2008-09-15 06:27:57 | Weblog
かつてない最大のチャンスが

この日本にこようとしている

しかし 

政治指導者たちは 馬耳東風の趣

最後の得難い機会であるということを 

承知しているものは 未だでてきていない


慣れ親しんできたアメリカの方だけに 相変わらず顔を向けたまま

安穏な暮らしを貪っている

国と国民がどれほどの被害を その国によって被っているのか

という事実を思うことなく

単純に尾を振って

愛相を振りまいているというのが この国の歴史的な実態 

己の姿というものが まったく見えていないのが日本の特徴なのだ

国の活力が 短期間で衰えた訳である


市場でカネが回っていた

あの

バブルの最盛期の状態を思い起こすことができるなら

国内市場で回るべき資本を 悉く持ち去っていった

この外資の行っている振る舞いのもつその意味を

察知することは容易であろう


景気の拡大期は戦後最長という記録を残しておきながら

国民はその預託に与ることが まったくできなかった

政府が呼び込んできた外資が計上した収益を

アメリカ本国へとただ持ち去らせるまま 放置している

対策がなかった ということはできない

このとき 制御された円安が少しだけすすみ

そのあとで 再投資の波が

円高を改めて誘導するというサイクルが このところ繰り返されている


経済評論家でこの事実に言及したものは いなかった

外資導入を国益に叶う とする者ばかりで構成されている

一時的な外資による流動性の増加は 円高を進めるという結果を生み出す

このため

ドル安を進めて ドル建ての資産価値を貶める

という力が常にはたらくようになってしまった

ドル資産を処分すれば すなわち 損失が確定するという塩梅


為替介入したケースでは 大量のドルを得てそれで米国債を買い続けている

その結果が 100兆円を超える規模の外貨準備高となったのだ

この数値は 政府の愚かさの程度を示すための最適な指標となっている


ドル資本がやってくると その国は確実に貧しくなるのだ

ドルは常に過剰に供給されているため

通貨価値を維持するためには ダブついている分を

速やかに回収してやらなければならない


ドルの過剰流動性を無害化する明確な目的をもって 

ドル資本は市場で余ったドルを手段として活用し

外国の資産を積極的に買収するようになっていった

その結果

ドル売り外貨買いが 横行するようになったのだった

ドルが値下がりしているうちは ドル建ての債券が市場で売却されることはない

ドル安政策がもたらすこのような恩恵を 米政権は享受してきた


ドルの価値を強くするのは 簡単なことである 

流通しているドルの量を圧縮し 新規のドル需要を創出したうえで

それに応じなければ通貨価値は高くなる

ドルの供給量が少なくなれば 外貨の価値は自動的に低下する

アメリカは ドル高でもドル安でも 任意に演出することができる国なのだ


この特権のあることには触れずに 為替市場でおきていることを

ファンダメンタルズの結果であるとしてきたのが 米政府のとってきた手口

全ての国で通貨価値を制御しようとすることを アメリカは好まない

不自然な動きを察知すると

たちまち

為替操作国の烙印を押すという圧力をかけて 制圧に乗り出す

自分のやっていることを 棚に上げて

 
ドルを基軸通貨として定めている限り アメリカの経済優位性は揺るがない

だが

通貨価値を裏付けている石油資源に依存する必要がなくなると

この状況は 反転する


世界を指導してきたアメリカは

軍事力の拡充はおろか 国内経済を維持することも困難な国になるのだ

あたらしいエネルギー資源を開発した国は アメリカを従える能力をもつ

資源を消費しないエネルギーシステムであるのなら その効果は極大化する



この壮大なチャンスを みすみす見逃すという手はあるまい
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分 か れ 道 ①

2008-09-13 06:41:56 | Weblog
エネルギー問題を解決した国は 

これから

平和を実現するための指導的な役割を果たなければならない


二酸化炭素を生み出さないエネルギーシステムは 

世界が切実に求めているもの

経済を成長させるためには 欠かすことができない根幹となる部分


資源を消費しないモデルなら その経済効果は抜きんでて優れたものとなる

このシステムを開発した組織は 他者の追随を許さない


旧来のエネルギーを使い続ける国では 

低廉で環境負荷のないエネルギーシステムが

勃然としてどこかの国に登場するようになると 

対抗しようとすることさえできなくなるのだ


この優位性を平和の実現に繋げていくことこそ

文明の果たすべき 役割なのだ


旧式のエネルギーシステムで製造されたあらゆる商品などは

価格と性能を見比べられて相対化した瞬間に

大きく見劣りがするようなものになってしまうだろう


製品のコストが低ければ その市場規模は地球全域へと及ぶものとなる

その逆となる場合では

市場を獲得することさえ困難だ

経済合理性に欠ける製品では 

どんなものであれ

普及させることはできない


優れたエネルギーシステムを持つ国は 産油国が得ている以上の地位を得る


良質で低廉な製品を作りあげる能力を備えたエネルギーでなければ 

あたらしい市場を形成することはできない

それどころか 環境異変が続くようになるため

文明それ自体の存続さえ危うくなる という結末がやってくる


現在までのところ 

石油を凌駕する資源は 存在していない

海水をイオン化する方法はあるにせよ 大電力の供給には適していない

このため

多くの産油国と

石油価格の決定権をもつアメリカが制御する利益共同体では

エネルギーに関する影響力を行使することができる状態が

今も尚 保たれている


あがり続けて手の打ちようがないと見られていた原油相場が

このところ大きく値下がりしているという事実は 

一体 なにを物語っているものだったのだろうか

ここに 

富の一極集中を生み出している通貨メカニズムの秘密が隠されている


新しいエネルギーモデルが どこからか登場するようになると

既存の産業は とてつもなく大きな影響を 一斉に受けなければならない

つまり 

産業構造の大転換が

近い将来世界中でおきるときがやってくる ということなのだ


エネルギーシステムの開発が遅れると 自然災害によるダメージで

文明は この先短期間でその存在価値を失ってしまうだろう

最終分岐点は すぐ目前にまで迫ってきた


人類はこの難局を

はたして 乗り切ることができるのだろうか
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有 害 無 益 ①

2008-09-09 06:46:19 | Weblog
この国を劣化させたその直接の原因は 国会にあった

余りにも愚かな政治判断の誤りを 

長期間 重ね連ねてきたために

国民の多くが 生活することに苦しむような時代になってしまった

この状態を作ってきたのは すべての代議員たち

現実認識が まるで できていなかった


与党にだけ問題があった という訳ではない

政策に反対することはあっても

予測される結果について警告を発したその他の勢力は 一つもなかったのだ

反対することだけが 野党政党存立のための根拠になっているというありさまだった



国民を説得して理解を得るには 明確な時代認識というものがなければならない
 
おきていることのその意味を 正しく理解することができていれば

問題点を指摘することくらい いともたやすいことだった


とりわけ 国際政治の舞台でおきていたことを

正当に理解していたのは ごく限られた国であるに過ぎなかった

多くの国がイラクで起きたことの意味を 今では理解するようになったが

この極東に位置する国では アメリカを批判する勢力は皆無のままだった

これは

問題認識能力そのものに欠けているということを 如実に示すものなのだ
 

この国では アメリカの意向に従わない政党は 政治思想に関わりなく

国民の支持を得られないのだ


要するに

国民が真実を正しく理解することができるようになったとき

日本は 世界の指導者となることができる 


ようになる


それまでは 迷妄を続けているということが

この国の将来にとって 必要不可欠なプロセスになっているかのようにみえる

余りにも明らかな判断の誤りに気付かず

状況を徒に悪化させ続けているのは 解し難い


高い教育が浸透している国であるとは思えないほど

無関心そのものという意識が 国中至る所にはびこっている

こどもにも簡単に見えてしかるべき程度のことが

まったく

理解することができなくなっている


最悪の症状が 蔓延するようになってしてしまった


この国を再生するには

現実を正しく見つめるまなざしをもつ 

という習慣を まず

身につけなければならない



問題を理解したひとは ただしい行動するということが 

経験的に分かっている

教育システムそのものが 誤ったものの絶好の見本だったのだ

高い教育を受けた者ほど この国では早く愚かになる傾向がみられる


政治の場でおきている現実は その結果なのだった

思考力に欠ける存在を大量生産するようになったのは


無関心という態度がもたらした


無知の増殖作用そのものであった  
 
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無 知 蒙 昧 ①

2008-09-06 07:03:34 | Weblog
人類は後世の笑いものになる運命に陥っている

二酸化炭素が減ると信じて 電気を使わない無意味な生活を続けているからだ

国の言うことをそのまま受け容れるのは 盲従


過去の一連の戦争は 権威のいうことを妄信してきたことが原因となって

引き起こされたものだった

日本の政治は 未だに戦後の55年体制の遺骸を引きずって歩いている

議事堂には 二世 三世の議員が 犇めいている

戦後63年たった今でも このような有様が延々と続けられている


その代表的な存在が このほど 相次いで首相を辞任してしまった

敵前逃亡に等しい行為 だといってよいだろう
 
両名とも 総理としての自覚自体に欠けていた

個人の資質の問題であるというよりも 

政治システム全体の変革が迫られている その予兆だと見るべきだ


時代は 代わるべきものだが

総理の職は 簡単に辞任するべきが如きものではない

日本の政治システムは アメリカの意向に離反しない限り

誰が総理になっても 自動的に成り立つシステムになっている


誰であったとしても 形になるのだ

だが その状態を持続させることの方が難しくなってきたようだ

リーダーシップが希薄である方が この国の政治体制の下ではうまくいく

中には 

虚に乗じて

スタンドプレーを逆手にとって リーダーシップを演出した者までが 

いた


内実が空疎なものであることを 本人はよく承知している

化けの皮が剥がれるまえに 円満に総理のイスを退いている事実が

その証拠

禅譲という格好をとってはいたのだったが 実際は

安全地帯へとさっさと避難したというだけのことに過ぎない

再任を固辞しなければならない事情というのは

その後始末をする破目に陥るのを 避けなければならなかったからなのだ

確信犯 というべき事例であろう


日本が 国家として 独自のエネルギーをもつようにならない限り

国として自立することはできない

原油の輸入が途絶えたら 国の存立自体が危うくなる

問題のある地下資源に頼るのではなく

未知の方法を模索するその段階にきているということなのだ


温室効果の避けられない有害で高価な資源を 

大量に輸入してきたそのことが

いま

この国だけでなく 世界中を苦しめている


有害な地下資源を見限れば アメリカを従える方法がこの国に芽生える

ここが分かっていないと いつまでたっても

アメリカの言いなりになって過ごさなければならない

犬の暮らしを これから先も続けていきたいというのであれば 

それもよいだろう

だが 選択肢がない という訳ではないのだ


日本は ドルの捨て場所になっている

米軍の増強とイラクでの長期駐留を維持するために 

米政府は 基軸通貨であるドルを大量に追加発行してきた

アメリカの通貨供給量(マネーサプライ)は ブッシュ政権になってから

一度もデータが公開されていない

それほど過剰に発行されているということなのだ

戦費の調達に 米政府が腐心していたからである


日本がドルの再生工場だったのは バブル経済が始まった90年代頃のこと

現在では 中国政府がドルの再生を一手に引き受けている


ドル資本が余ったドルを市場から回収し それを貿易黒字国へと売りつければ

過剰流動性というやっかいな属性は消え去る

為替介入に中央銀行を誘いだせば 

買わせたドルを 現金で米政権の元へと 大量に引き戻すことができる

米国債が 大量に売れる結果になるのだから


これがドル安政策の本来の眼目

日本と中国の両当事国の政府と中央銀行では この事実に未だ気づこうとしない

真相を察知することができたとしても 

どう動くべきなのか ということそのものが分らないままだったからである


アメリカのドル安政策の裏にある謀略の意図を知らないでいると 

その国の経済は 確実に衰亡する

養分をすべて吸い取られてしまうため 景気の拡大が続いていても

外資が日本で獲得した富は 

ドルへと戻されて そのまますぐに本国へと帰還する

ドル資本の決算は 年四回

外資が計上した収益は 三か月ごとに

日本の国内市場で循環することなく

少しずつ 本国へと 五月雨式に回収されていく 

制御された為替差益 というおまけまでつけて


これが 日本経済のおかれている現状なのだ


外資を積極的に導入する政策を打ち出したのは 

問題のある例の首相が決断したこと

アメリカに指嗾されて 疑いもなく素直に従ってしまったのだった

労働者をその後二極分化させたものは ドル資本を政府自らが呼び込んだ

このときの決定に原因のあったことなのだ

カネが回らない市場がこの国に形成されたのは 

外資を導入した政策の その結果のひとつだったのだ



日本の劣化は 紛れもなく為政者の資質にその原因をもっている
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現 在 位 置

2008-09-04 06:08:17 | Weblog
交流送電には もう 限界がきている

新時代に相応しいインフラへと 早く切り替えなければならない

このままでは

日本は 京都議定書を遵守することが できない

これは 五年後に明らかとなる厳粛な事実


この現状に 国全体がなぜか気づかないまま

平然と 暢気に暮らしている 

というのがこの時代に生きるものすべての 姿

温暖化は さながら 他人事のようなものなってしまったかのよう


被害がさらに広がって より深刻なものにならない限り

人類は 有効な温暖化対策を求めようとはしない

現状に 頗る満足しているからである


その結果


安定していた気候は いま

大きく損なわれようとしている


これから地上に起きること は 

慢然と過ごしてきた人類が しなければならない はじめての総決算

つけを払うときが ついに やってきた 

ということ


打つべき手は たくさん ある

現実におきていることの意味を悟ったとき

文明は謙虚な姿を取り戻し

ほんとうの進化を しはじめる


現状に満ち足りているのなら その始末を自らの生命で償わなければならない

どちらの道を選ぶことも 自由だ


だが 判断が遅れることがあると 取り返しはつかない

生命の数が減れば CO2の排出量は自動的に減る

望ましい結果を実現させれば 気候は元の安定していた状態を勝手に復元する


結果は同じことであったとしても 文明は生き残ることができない

生命のいなくなった地表に 繁栄がやってくることはない

エコシステムが健全化するとき

人類の関与が

そこに あるのか ないのか 

ということが


文明の今後を決定づける最重要課題となる



文明を築くのは 人知の成果でなければならない

いままでのところ

人知は 温暖化を促す方向へと偏ったまま

方向感覚を失って ひたすら彷徨いつづけている


これが 文明というものが得た その最終結果なのだった 
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事 実 誤 認 ①

2008-09-01 06:35:18 | Weblog
最優先課題は 温暖化する一方の状態にストップをかける ということ

だが それをすることは できない

大気中のCO2濃度が増加しつづけている現実は その事実を訴えている


エネルギー消費を拡大する方向へと あらゆる国が邁進しようとしている

つまり

温暖化はこれから先も 募るのみ 

結果は 既に みえている


経済は成長しつづけなければならない 

政府には 国を成長させるという義務がある

温暖化を止めながら 経済成長を促すのは本質的に不可能なはなし


エネルギー消費が減るということは 経済活動が低下するということ

温暖化を防止するために 経済成長を率先して犠牲にしようとする国など 

あるはずがない


かくして

気候の大いなる変動は 文明にその清算を迫るようになったのだ

原因となっているものが存続している以上 その結果である温室効果は高まる

50年先になると 

技術革新があって

二酸化炭素の排出が半減できるというその根拠は 

存在しないものだった


具体的な方法があっての発言ではない 単なるリップサービス


先送りすればなんとかなる と政府首脳が決め込んだだけのことだった

あまりにも無責任な姿勢が 公然と闊歩して憚ることがない

この状態こそが 異常な事態と呼ぶべきものなのだ


己の姿がみえていないのだから 

恥を知ることができないのは当たり前のことである

この難局を乗り切り かろうじて生き残った後代の人類は 

不毛なこの時代の姿を

一体 どのような目をして眺めるのだろうか


無知が罷り通る世の中は 恥じの文化を育てない

知識だけ授ければよしとしてきた教育の結果が

これらの劣化した指導者たちの姿となって 現実に集約されるようになった


やるべきことは 先送りではなく 

問題解決能力を身につける ということなのだ

現実を正しく認識することができたとき 有効な選択肢が眼前に現れるだろう


問題から目をそらし続けてきたために 

この国から多くのものが失われてしまったのだった
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