こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

判 断 能 力 ②

2012-07-29 07:43:30 | Weblog
格安の航空運賃で運行するLCCの登場は

リニアモーターカーの実現を

最も早く

意味のないものにする

低運賃が実現するヒトとモノの移動は

科学技術の成果であるところの

超伝導応用技術の一例として歴史に残る

だが

それ以上の価値はない


未来型の最先端の移動手段を

利用者に選ばせないのは

そこに経済合理性が不在となっているからだ

運賃の差に生じる大幅な乖離が

選択肢となる筈だったものを

無意味化し

選択の対象から外すことになる


迅速な移動は共に可能であるのだが

利用者の利便性は

コストパフォーマンスの優劣で定まる

移動時間が短ければ

移動空間に於ける快適性への要求は

経済性を上回るものとはならない

そのことに気づくまでの時間は

そう長くはかかるまい


リニアの新駅へのアクセスが

ローカル空港と大差がなければ

利用者の決定因子は

利便性から経済性へと変化する

移動速度だけなら

航空機の方がより早い


リニアモーターカーの建設コストは

きわめて高額なものになる

LCCにはインフラを建設するためのコストが

はじめからかかっていない

既にある施設を利用するだけなのだから

違いがあるとすれば

気象条件によっては飛べないLCCよりも

運行の安定性が高いリニアモーターカーの方に

若干の利がある

気象条件は待っていれば

やがて落ち着きを取り戻す

通常一日様子をみれば

天候は概ね回復する


最先端技術の成果である

超伝導磁気浮上列車は

経済合理性に勝つことが

要するに

できない


無駄な投資になることは

既に明白になっていることなのだ

役に立たない技術を実用化するために

文明は

大量の資本を徒に浪費してきた

原発はその代表的な設備である

負の成分を隠して

利を強調するのは

バランスを欠いている

有効需要を創出しない一切の投資は

経済成長を促さない

反対に債務の規模を押し上げてゆく

国債の発行残高は

既に千兆円の大台にのっている


発電効率に於いては

原発より遥かに優れたものが

他にある

原発にこだわってきたということが

新しい電源の登場を遅らせていた


信用でなりたっている国際経済システムは

与信がなりたたないことを

市場参加者が悟ったとき

一斉に機能不全を引き起こす

その不幸な事態へと陥らないよう

多くの国が資本を持ち寄ることによって

破局を先送りする決定を

続けてきた


信用経済が成り立たなくなったとき

実物経済が息を吹き返す

通貨価値は

金の保有量の範囲内で

小さく変化するようなものへと戻される

マネーゲームは終り

投資行為は

信用以外の

確実な担保を

資金需要者すべてに対して求めはじめる


企業の成長性や

潜在能力などが

投資判断するための

有力な材料とされるが

評価基準に絶対性が付与されていなければ

資本の移動は起こらない


信用に代わり得る価値基準とは

金に代表される貴金属類などにしか宿らず

資本は担保なしに

移動することが困難

という状態を生み出す


石油の価値が金を補完する時代が続き

石油を決済するための通貨であった

アメリカのローカル通貨であったドルが

基軸通貨として国際市場を成り立たせている

ドルの需要が原油の高騰に伴って増加したことから

国際市場のすべてに

ドルが大量に行き渡るようになったのだった

必要以上に供給されるようになったドルには

過剰流動性が備わり

ドル余り現象を生み出して

サブプライムローン市場に於いて

大量の焦げ付きを一斉に発生させた

信用経済に対する不信任は

その時を境にして

顕在化するようになったもの

金融危機の発端となった経緯は

アメリカが仕掛けたイラク戦争と

その戦費調達の手段となった原油相場の

意図的な高騰にある

五年の長きに亘った原油取引の相場は

米軍のイラクからの撤収が始まってから

ようやく低下し始めるようになっている


国債の信用度を示す指標を

民間の調査期間が発表し

その評価に基づいて

投資判断が行われるようになっていた


国債の利払いが財政破綻によって停止すれば

資本が身に備えていた当時の価値は

すべて一瞬で消失する

特定の国債に投資していた者のすべてが

一斉に損失を被らざるを得なくなる


IMFはそうなる事態を避ける目的で

市場を共有する有力な国から

支援のための資金を引き出した

それがギリシャで奏功する前に

スペインでより大きな信用不安が発生し

その他の国の公債までが売られて

当該国の長期金利を自動的に押し上げた


これら一連の経過は

経済の枠組みに対する信用度の低下

がもたらしたものである


経済効果のない無駄な投資を続けていれば

増長した債務負担に耐えられなくなるのは

あたりまえの話

ことの本質を覆い隠してきたドルの発行国であるアメリカと

その実質的な下部組織である

IMF体制(世界銀行と国際決済銀行など)とが

金本位制離脱後の信用経済を

国際市場で確立させていったのだった

その行為に対する反動が

信用経済に対する不審の念を

EU市場にいま突きつけている


日本はアメリカ側の一翼を担い

ドル経済圏の安全弁として

世界中の資本を避難させるための

最も優れた港になることを強いられている

G5の頃から日銀は

アメリカの使い走りの役割を果たすことを

自覚なく

率先して勤めていた


理由のない過度な円高の持続という歴史には

財務省と日銀が関与してきた

従順なアメリカの隷僕としての

長い不毛な時間の連なりが

強く関わっている


安保体制にシガミつくことが

唯一の手段だと思い込まされてきた歴代の指導者たちが

日本をアメリカのための前線基地にすることで

政権担当能力を国民に誤認させ

その状態をこれからも続けようと画策している

最新型の輸送機オスプレイの国内への搬入を許したのは

このような歴史的経過に

無批判でありつづけていた

すべての者たちなのである

その共通する症状は

自覚の欠如という点で一致している


適正な判断能力を為政者がもっていないと

国民はひとしく不幸になる

翼賛的な報道姿勢というものが

この国をこれほど早く

ダメにした

もつべきものは

批判精神

ただひとつ
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祟 る 顛 末

2012-07-22 07:40:32 | Weblog
国家が破産して最も困る者たちは

中央官庁のキャリア官僚に属している

計上した省の予算はたちまち反故となり

財政措置を計画通りに執行することは

間違いなく

完全に不可能となる

この状態こそが

国の再生を

短期間で可能にする

唯一の方法となるだろう

そのとき

健全化へと向けた新たなあゆみが

よ う や く

はじまる


全ての債務を帳消しにする

という経過の関与こそが

国会の襟を正させ

疲弊した国民を

救う

唯一の道


その場合

最悪の状況が

最善の方法を導く手段となる


日本国債をもつ者だけが

その段階で

国の損失を

全額引き受けなければならない

最大の保有機関は

郵貯と簡保

そして

証券と保険などがその後に続き

金融機関のすべてがその下に連なる


国民は自己の資産を破綻の直前に現金化し

損失の分配を可能な限り回避する

受け皿となるその逃避資本を活用するための母体が

そこに予め用意されていたのであれば

国民が負う損害を

圧縮する効果が引き出せる


すべての名義上の国債保有者は

損失を公平に分担し

国家の再生を

否応なく

支援しなければならなくなる

今年度予算(平成24年度)に占める国債費の割合は

22%

総額は

つまり22兆円

国債発行残高が1000兆円を超えているのだから

国債の利率は加重平均で2.2%となる

国家の破綻は債権者が得ていた利息収入だけでなく

元本をも失わせる

国の破産は公債投資者に

国が負った債務の総額に等しい損害を

平等に与え

国民の暮らしを

そこから改善させるための

ベースラインとなるだろう


この経過は

企業の破産処理と同じ効果を生む

日本航空が破産宣告を受けたことによって

債務の返済からたちまち解放され

合理化を短期間で進めることができただけでなく

わずか三年で再上場することが

確定するという状態を

生ぜしめたほどである

国家の債務もこれと同じ方法をとれば

早期に再建することが

可能になる


損失を第三者機関に移管統合する方法は

国鉄を分割して再生させたその経緯に学ぶことができる

国の財政を政治が劣化させたのだから

返済義務は

国会議員のすべて



公平に残しておかなければなるまい

責任の所在を明確にしないことを前提とする今の政治のあり方は

損失に規模だけを

ただひたすらに積み上げさせる

その結果が

1000兆円に達した負債総額に

よく表わしだされている


国民はその経過の全てを実際に体験してきた

適切な判断を持つ国民が多数を占めるようになるのなら

消費税の税率を引き上げることによってではなく

人為的な国家の破産を経ることによって

速やかで

健やかな再生を選ぶための道を

自動的選択するだろう

現状で判断する限り

この経過は唐突にやってくる

この危機を避けることは

国会の能力を超えている


破産など恐れるに足らない

それは財政健全化への

最初の一歩

すべての破産者が再生へのスタートを切るライン

損失処理をどのようにするのか

という方法の選択に

債務精算の本質が絞られてゆく


負債勘定がここまで大きくなってしまったのだから

自力再建を目指さそうとするのは

却って遠回り

破産処理という方法にのみ

合理性が備わる


信用経済が基盤を構成するこの現状で

債務規模を急増させてしまったら

最終処分の方法を

検討しておかなければならない

担保価値は

未来

国家の生産性をどう評価するか

というのが基本の課題


債務を一時棚上げにするという方法は

劇的に

効く

政府と官僚機構とは

その時

一新されなければならない

犯罪当事者に

敗戦処理を任せることなどできる訳がない

責任を取るべき者が

その措置を先送りし

債務の増大を果てしなく継続させてきた


有効性に疑問を残す消費税率の上昇を

ギニョールが統括する滅びゆく定めの政府内閣に

臆面もなく選び取らせることとなった のだ

経済政策の判断を誤っただけでは

短期間にこれほど巨額の債務へと発展するとは

およそ考えられないことである


赤字国債の発行は

本来

タブー

それを立法府が特例措置として

単年度限定で

公債の発行を可能な状態にすることを毎年繰り返してきた

1000兆円台にのった債務は

官僚機構の意思を充足させる目的で

立法府が譲歩して

引き起こしたもの

責任の在処は既に明白なのだ


債務の一方的増長

というこの拙い結果は

要するに国会にその責任があることを

直接表していた

デフレ経済にありながら

インフレ型の予算を組んできたその判断の誤りが

最大の原因であった


責任を取るべき者は誰か

ということは

もはや言うまでもあるまい


その当事者である歴代の国会議員のすべてが

既に負担となった損害をその手で膨張させ

国民に長期間押し付けてきた

この歴史的経過が

消費増税を可決させたその背景に

盤踞する


能力のない政治家に投票したのは国民なのだから

その結果を引き受けることになるのは

ものの道理


まさしく

無知こそは

禍いのもと

無関心もまた同じ
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海 の 藻 屑

2012-07-15 09:10:05 | Weblog
二酸化炭素の排出量を

これまでのところ

まったく減らせていなかったのは

紛れもない

事実

この現実を文明に生み出させたものは

地下資源の利権に連なる

一連の

さまざまな

組織

日本では

そこに

温暖化防止に関する法律の制定

という動かしがたい記録が

歴史に刻みつけられた


この法律は

電力会社とその監督官庁である

経産省

及び

そこに属するさまざまグループが

既得権を守るために必要な

不都合を隠蔽しておくそのために

立法化した証拠として

法文の中に残されている

悪意の関与を後代に伝えることが

これにより可能となった

慶賀すべきことである


交流送電という方法は

発電機の出力を調整する

機能そのものが

ない

消費者が節電したその電力を

発電所で減らすことなど

本来不可能なことなのだ


交流電流には周波数という

欠くべからざる成分がある

この周波数は

発電機の中の永久磁石が

一定の速さで回転することにより

生み出されている

軸の回転速度が安定していなければ

周波数は乱れた波を形成する

なめらかな正弦波を生み出すことは

つまりできない


発電機の運転を止めたところで

蒸気圧を維持するためには

絶えざる燃焼の維持が求められる

発電の有無に関わらず

火力発電所や原子力発電所では

蒸気圧を恒常的に保つための措置が

必要になっていた


このことは

節電や省エネ

そして

自然エネルギーをどんなに増やしたところで

二酸化炭素を減らす効果を生み出せない

ということを

すべての人によく伝えていたのだった

だが

この事実に注目する意識の数は

極めて少ない


国が実施してきた温暖化対策の全てには

二酸化炭素の発生を減らす効果の不在が

かねてから指摘されていた

実効なき温暖化対策

という表現は15年以上前から

関係者の間で囁かれていた


その根源が

誤った法律の制定

という経過の中に

証拠となって残された

発電所が生み出した二酸化炭素は

消費者が節電することにより

一定の単位で

減らしたことと看做す

というのが立法趣旨の基本になっている


この法律を制定しておいたということが

電力会社の延命を許し

原発事故を現実化させた要因として

作用する結果を生み出した

監督官庁の手による

誤った法律の制定施行という

国家への反逆的行動を可能ならしめた

その不遜な態度が

国民に対する犯罪と呼ぶべき行為を

正当化するための機能を果たしている


省エネ節電などの行為に

二酸化炭素を減らす効力は

まったく

ない

日本国内で民間が観測しているその結果は

大気中の二酸化炭素濃度が

どのポイントでも

上がり続けている

という事実を繰り返し伝えている


禁止されている赤字国債の追加発行を可能にするための

公債発行特例法案を

今年もまた

可決成立させることが上程されている

なんと愚かなことだろう


特例法案を単年度ごとに法制化していくことで

国債の発行残高を

ついに

千兆円の大台へと押し上げた

この現実を承知の上で

更なる赤字国債の発行を

今年もまた

内閣は企てている

官僚制度を維持するだけの目的で

消費税の税率さえ

引き上げようとしているほどなのだ


ここには健全な認識が完璧に欠けている

常識的な判断すら行えない

というのが国会議員のすがた

予算が足りなければ

赤字国債を躊躇なく発行し

ついには

国民の懐に手をいれる

というのがこれまでの

政府が採用してきた常套手段

予算設定のプロセスそのものの内に

問題がある

などとは露ほども思わない

不正な思い込みがもたらすその弊害は

国の累積債務の巨額さに表れている


自らの行為の意味を見ずに

所期の成果だけを

国民に訴える

目論見が奏功した事実がそこにあるのなら

累積債務の一方的増加など

起きるはずがない


問題の所在を特定するための

要因分析を当事者が誤っていた

このことが

国家の経済状態を

僅か20年という短い期間で

大きく損わしめていた

失われた20年とは

国会の不明が招いた結果に他ならぬ


現実を前提としなければ

どのような対策を講じたとしても

それは海の藻屑となるばかり


官僚と国会とが

国民に増税を共に強いている

問題の本質を見ないで

判断を下してはならない

制定した法律が不正なものであることは

結果を見ればよく分かる


判断を誤ったことこそが

国家の債務を積み上げさせて

国民に貧困を強いている

当事者である国会は

己の姿を

鑑で見たことがない

起きている現実の意味が

だから

即ち

わからない
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翼 賛 体 制

2012-07-08 07:42:08 | Weblog
主体は 政府

官僚システムは補助機関

主客が転倒する時代

国会は客体として機能する

その事実を知らせない報道姿勢は

翼賛体制の成立を

国民に

伝えない


素人にでもすぐ分かる

単純な課題を

悟れない筈はない

そこには

健全ならざる配慮の関与が

窺える


条件を斟酌すると

本質を見損なう

誤った判断を握りしめて

そのことに気づかない

政府がもつ特殊な権能で

引き出した不正な方法を

高圧的に実施する行為を

側面から支援するのが

翼賛体制という仕組み


消費税率の課税強化がそうであり

原発の再起動がそうなのだ


消費税の上昇は

国家経済の土台を

最終的に崩す

対症療法が

致命的に作用するケースが

これ


核分裂反応の商業化である原発は

有効性が失われたとき

反転して

生命に対する一斉攻撃を

開始するものと化す


国民は

国が行う利害調整の最前線に

置かれている

周辺の生きた情報をもっている国民が

その判断を

翼賛的な報道を信じて誤るとき

不毛で有害な結末が設定される

敗戦は翼賛体制が引き寄せた

結末のひとつ


内閣が判断を誤っても

国の財政が破綻することはない

債権者は

国内の企業と国民であるからだ


これまでは


だが

これからは違う

誤った政治判断は

国の存立をたちまち危うくする


不正な判断が複合する現在

そのリスクは高まっている

当事者である代議員の過ちを気づかせるために

国民が行動を起こす

反原発のデモを

翼賛体制の一翼を担う報道機関は

事実を伝えずに

政権の都合を忖度して

情報の内容を

勝手に塩梅するようになっている


選挙では

消費税の増税を可決した議員に対する

積極的な落選運動が

起きるだろう

国民の意志に反した議員は

国民の手によって

国会から

淘汰される


原発がすべて停止していた時でも

電力不足はまったくおきなかった

電力需要が急増したからといって

全国的な停電が起きることはない

電力会社は地域で独占状態になっている


電力を増殖させるためのある方法を

電力会社は知っている

対策は既に講じられているのだが

突発的に

広域停電が起きることは

どんな時でも起こり得る


消費者が使うための誘導電流が

それを生み出す励磁電流の供給量を超えたとき

電圧と電流の不安定化が

突発的に発生する

これを予知することはできない


家庭用の電力需要がどんなに増えたとしても

それを理由とするブラックアウトは起きない

そのような仕組みが既に成り立っているからだ


電力会社の供給計画を

産業用電力の需要が急増したことで

超えてしまったとき

上流の変電所で

送電系統の電路を遮断する措置がとられる


広域停電とは

この時に起きること

電力会社が復旧を意図的に遅らせると

内閣が陥っている強迫神経症が

現実のものとなる


エネルギーを供給する側の都合で

状況は180度変化する

十分な供給が維持されているその一方で

人為的操作で

供給路を

意図的に遮断する道が残されている


広域停電は局地的に発生し

通常数時間程度で復旧する

長時間に及ぶ停電は

電力会社の収入を大幅に引き下げる

節電であったとしても

その効果は変わらない

停電と節電

そして自然エネルギーの高値買い取り制度は

電力業界の収益を

圧縮させるものとなる

業界はその損失を国民へと押し付けた

分散してしまえば

負担する金額は許容範囲へと収まる


電力料金の値上げ申請は

電力需要の低下による

売上高の減少を補填することが

その最大の目的なのである


停電や節電で

化石燃料の消費が減ったことはない

電力を安定供給するためには

燃焼炉を常に稼働させていなければならない

蒸気発電では

100度で飽和する水に

圧力をかけることで

数倍の熱を引き出している


燃焼を止めてしまうと

蒸気圧を高めることそのものが

不可能になる

この事情が

すべての温暖化防止対策から

有効性を取り去っていた


節電のためのクールビズで

火力発電所の燃焼炉が減らした化石燃料の比率を

誰も確かめたことがない

情報が公開されていないからである

業界は事実関係を示す情報を

一貫して秘匿し続けている


電力業界の経営者は

長時間の停電が生む減収に

耐えられない

そこで

産業活動が止まったら

経済は大変なことになる

という言い方を

政治指導者たちにさせるよう仕向けている


停電が長期化すれば

企業は自家発電システムを取り入れる

大規模発電の方が熱効率は高くなる

企業が必要とする以上の電力を

地域で生み出せるようになると

電力業界は市場そのものを失うことになる


電力の小売が最も収益率がよい

東電の場合

利益の90%が電灯用電力になっている

そのワケは

誘導電流を生むための電流

つまり

励磁電流を繰り返し再利用する仕組みを

電信柱を繋ぐ配電系統に

うまく取り入れることができていたからだった


この方法を

自家発電装置を保有する企業が採用すると

莫大な収益源を確保することができる

という効果の意味を企業に気づかせる

そうなる事態を回避するために

電力業界は送電線を貸す

という託送制度を許諾した


この制度は電力会社の発電所が生んだ電流と

企業がもつ自家発電設備が生んだ電流とを

併送するという意味になる

ここに重大なまやかしがある


交流電流は周波数と呼ばれる波をもつ

その波を正確に一致させることは

容易にはできない

仮に一致させることができたとしても

その波は振幅を倍にする

2万ボルトの交流電流を重ねると

直列に繋ぐのと同じ結果になる

電圧は

つまり倍になる

エネルギーは振幅の二乗で与えられるものであるからだ

電圧と電流の定格条件が変わるのだから

送電設備も対応した変更が求められる


変圧器は耐圧性能を倍にしなければ

安全性を保てない


民間の発電事業者は

託送するための条件として

きわめて不都合な基準を達成することを要求されている

これが電力会社の独占体制を

可能な状態に保たせていた


自家発電システムを合理的に使う方法を企業が知れば

電力会社の存続は

即ち 

危うい

大規模な送電線とそのネットワークが

無用の長物と化すからだ

電力業界は独占市場を失い

自家発電設備をもつ企業は

エネルギーの供給事業を

新規に展開することが可能になる

この変化は

世界のエネルギー事情を

大きく変える契機となる


電力会社の保身のための行為が

業界全体の存続を許さなくなる

という展開をとる場合

電源の小規模化と

電力の増幅増殖システムの開発とが

新時代のリーダーを決める素因になる

エネルギーを制する者は

やがて

世界を制する者となる


最初の翼賛体制が

強制的な被爆体験へと日本国民を引き入れた

戦後生まれの次の翼賛体制は

惑星全体に被爆を強いる元となる道を選択した

偏ったままの政治体制というものは

望ましからざる結末を

必然的に連れてくることになっている

国民の声を無視しても

与えられる結末が

不正な判断を許さない
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経 済 政 策

2012-07-01 08:53:44 | Weblog
ものの価値が下がる一方となる循環を意味する

デフレ経済であるということを

よく承知していながら

政府の経済政策は

昔から慣れ親しんでいた

インフレ志向型のままになっている

不可解というしかない経過が

日本の経済史にしっかりと残された


所期の目的である

有効需要を生み出せなかった経済政策のすべては

デフレ経済に対応するためのマニュアルが

用意されていなかったことによって

はしなくも生み出され

効果を発揮することなく

債務残高だけを積み上げた


マニュアル世代は

指示待ち世代

要するに自発的な判断を下すことが

できない

従来の実績ある手法を

やみくもに踏襲して

経済対策を施した積もりなり

胸を張って

周囲を睥睨する

無知な指導者を大量生産するに至った


無効な需要を

政策という名目で

強制的に発生させたとしても

プラスのスパイラルを市場に導けなければ

その方法は

損失の発生源となるばかり


経済実態に相反する経済政策が

依然として

今もなお

続けられている


整備新幹線の予算が解凍されたところで

その地域に産業が不在であるのなら

公共投資は経済効果へは結びつかない

経済成長を生み出さないすべての対策は

国の財政を

偏に

ただ危うくする


僅か20年で国の債務は

200兆円から

1000兆円へと

大幅に急増した

バブル後の経済対策を

政府と議会とが誤り続けてきたからだった


バブル経済が生じたその理由を

調査し

検証して確かめたとする事実は

ない

過去の経過に学ぼうとしない当時の政府は

指示を乞うべき先達を求めて

まる五年の間

決断をすることができずにいた

6年目から実績のあるケインズの理論へと復帰したのだったが

それは公共工事の量的拡大にのみ終始した

有効需要であるか否かという点は問題とされず

ひたすら大盤振る舞いを続けてきた

それが有効需要の創出だと

思い込んでいたからである

その経済政策の誤りの限りない連鎖が

国家の債務規模を

五倍にまで

短期間で押し上げた

原因を探らずに

税収を増やすだけなら

誰にもでもできる簡単な技


たしかな経済成長を

着実に促すためには

マイナスシーリングの予算であってはならない

この論理が成り立つのは

経済がインフレ状態にある場合に限られる

経済実勢は既にデフレ基調へと転じていた

どんなに大量の資本を繰り返しつぎ込んでいながらも

経済発展を導くという

所期の成果を得ることは何一つできなかった

その拙い経過のことを

後に失われた20年と呼ぶことになる


経済政策に於ける一連の失敗が

国家財政の赤字幅を急拡大し

消費税の税率変更を実行するよう

政府に求めさせていた

だが

失敗となった行為の原因を知らずにいたのであれば

同じ失敗を再び繰り返す


デフレ経済の原因を特定することができていれば

有効な政策を打ち出すことは

容易にできた

デフレ経済下で

インフレ対応型の経済政策を実施してきた

という間違った判断が

国家の財務体質を極端に劣化させることとなったのだった

だが

その事実に気づく当局者はいなかった


為政者の認識不足というものが

消費税率の変更という形で

いま

国民に襲いかかろうとしている

増税が有効となるための条件は

インフレ経済の時代であって

デフレ経済の時代ではない

寧ろ逆に作用する効果を

強める

この基本中の基本そのものという概念さえ

理解することができていなかった

恐るべき無知が

政界と官界とを

同時に支配しているのが

現在のありままの姿


指導者を支える権威が見当たらない現状で

速やかな政策判断を迫られたことにより

安全性の高い

実績のある前例を踏襲することを求められ

万全を期した積りになっていた

過去に連なる経済政策が

悉く失敗に終わっていたというのは

前例踏襲主義に支配された

官僚が引き出したその結末に過ぎない

愚か者がたどり着くべき唯一の岸辺


補助金が交付されなくなった段階で

消費行動は直ちに沈静化した

国民の一部は消費財の購入で市場を刺激したのだが

効果は補助金が適用されていた期間しか続かなかった

政府が採用した経済政策の一切は

国費だけを徒に失って

国の債務規模を

一際高く嵩上げして終わることしかできなかった


指示待ち世代には

自発的な判断を下すことが

そもそもできない

決められない政治という結果には

その事実がよく映し出されていた

この世代は権威に依存したがるという強い傾向をもち

自らが意思決定者になると

権威と見なされている何かに

盲目的に縋ろうとする

それでいながら自らも権威的に振舞う

という抜き難い特殊な傾斜を

手放そうとしない


原発の全停止と一部再稼働との間には

揺れ動く権威主義が明瞭に見て取れる

衆院での消費増税法案の可決という経緯にも

同じ様子が明瞭に映し出されていた


為政者とその周辺が愚昧であればあるほど

国民の覚醒をより早く促す

経過はたとえお粗末であっても

結果が早まるのであるのなら

善しとしなければなるまい


マニュアル世代を排出させたその背景には

教育の効率化

が深く関わっている

唯物論的な証明主義に基づいた教育は

思考の幅を制約し

ヒトの能力に一定のタガを嵌める


唯物論を前提とする共産主義体制は終焉を迎えたが

教育界は日教組の独善を長期間許してきた

支持待ち人間の量産化は

その結果だといえる

効率を目指す教育システムに於いて

反逆者は邪魔者にしかならない

温和で従順な

批判精神の希薄な者が評価の対象となるのは

必然の帰結

教育システムは

進学就職へと至る一本径へと特化するようものとなり

機械的に

正解を選び出す

という択一型の採点モデルを作り上げた


あれこれ考えるための時間は

即ち阻害要因と看做され

正解を選択するためのプロセスを練磨するための方法が

教育という名称で

盛んに行われるような時代を作り上げている


効率化を極めた進学教育システムの線路に乗って

育ち上がってきた人材が

指導的立場を獲得したとき

マニュアル世代が政策を決定しなければならなくなった

しかし

よい判断を下すための選択肢は

彼らには与えられていなかった


参考とすべき資料が不在であるとき

解を過去からの経験値に求めようとする

記録に残されていたのはインフレ経済の時代だけであり

デフレに対応する方法に関する記録は

どこを探しても残されていなかった


デフレ経済でありながら

インフレ経済の教科書で政策を実施した

というのが債務の増長を促していたその理由

効果はまさに覿面であった

200兆円だったものを

僅か20年のあいだに

五倍の1000兆円台に乗せていた

というその債務規模の巨大さが

指導者層のもつ認識能力の水準を

実によく表しだしていた
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