こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

時 期 尚 早

2008-09-18 06:22:46 | Weblog
金融市場では 大きな変動が始まっているようだ

資本制度を揺るがす大問題へと発展しそうな勢いで

巨額の破綻情報が このところ相次いで報じられている


信用収縮(クレジットクランチ)は 資本市場を急速に矮小化させる

経済成長は 必然的に反転せざるを得なくなるのだ

関係者の間で不安が募るようになると 

不信感をより募らせる病が 次々に伝播していくこととなる


感染症のように 経路に沿って拡大していくものであるため

金融当局は 果断な行動をとったことを 即座にアナウンスしてきたのだった

今後の動静について今判断しようとするのは 時期尚早であろう


潰れるべきところなら 潰してしまうのが最もよいのだ

日本のように潰すべきところを延命させてしまうと

温存する価値のない組織の回復にばかり精力を奪われて 

経済弱者である国民全般が 困窮を極めるようになっていく


日本の活力の源とされていた中小企業経営者の自殺が相次だのは

延命させるべきものの選択を誤ったからなのだ

この国の活性が急速に失われて 

経済全体が衰弱していった事実を 決して忘れてはならない

状況判断をすることができず 

問題の解決を先送りし続けて 徒らに症状を悪化させた

だけでなく

政策判断そのものを誤ってしまったことから 

財政の健全性までを 大きく損なってきた

という過去の事実を顧みるべきだ


日本のバブル崩壊でおきたものよりも強い信用収縮という現象が

国際経済の場でも いま まさに起きようとしている


当事者が対応策を間違えると 国際経済は 長期間の低迷を余儀なくされるのだ

日本のポストバブルが まさしく そうであったように

問題の先送りと 政策判断の誤りとが 

この国の中に集中しておきていた時代を想起するべきだ


救済するべきではない金融機関を温存する という道を政府が選択したために

日本の経済回復は 大幅に遅れることとなった

アメリカの場合は イラクに展開している大量の米兵という要因が加わっている

アフガニスタンへも これから分派しなければならない


元はと言えば イスラム原理主義政権の指導者二名を

米軍が 2001年のあの暮の夜に

樹木のない山中に追い詰めておきながら

最終的に取り逃がすという失態を演じていたということが

イラク戦争を長引かせて テロ活動を世界各地で引き起こす原因になったのだ


あの比類なく優秀な米軍が 隠れる場所のないアフガニスタンの山中で

敵の領袖を揃って生き延びさせる

などということは およそ考えられないほど間の抜けたことであった


敵を消滅させるチャンスよりも

戦闘を継続させて 

イラクの民主化を名目にした原油の利権を得るチャンスの方を

ブッシュが 優先した

ということになるだろう 


人工透析を欠かすことができないビン・ラディンと

イスラム原理主義運動の宗教指導者とを

逃げ場のない山中に追い詰めておきながら 

呆気なく取り逃がすという失態を敢えて演じた事実が 記録に残されている


敵という名の存在が 当面維持されていれば 

対テロ政策への米国民の支持を引き出せる

兼ねて予定していたイラクの圧政からの解放を表向きの理由として

大規模油田を取り込むことが 敵の領袖を逃亡させることによって

可能になったのだ


イラクを力で解放してやれば 米軍の存在理由を世界に示すことができる



敵対的な存在であるイランに対しても 強い圧力をかける効果が見込めた


そのような計画を 一気呵成に実現することができる放免劇となる

ハズだった



この判断の誤りが イラク戦争が終わった後も

米軍を中東に今なお拘束し続けている原因になってしまった

アフガニスタンやパキスタンにも 

政情不安をその後更に募らせる という結果を与えることになっていった

もともとの原因を作ったのは 

ブッシュのとってきた一連の行動が 誤ったものだったところからきたものなのだ


最悪の大統領は 地上に多くの災害と不幸を残して 

ホワイトハウスを この冬に去る

彼がやってきたことのすべては やがて 第三者の手によって

詳らかにされるだろう


ブッシュとその裏にある組織の悪業を熱烈に支持してきたこの国の元総理は 

その責任を 自ら取ってみせる必要があるだろう

誤ったアメリカを支持した 

というその判断の誤りが生んだ拙劣な結果を 国民は忘れてはいけない


それが 現時点でできる 最も望ましいことなのだ
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