こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

日 本 文 化

2013-05-26 09:44:51 | Weblog
この惑星の利益を代表する任をもつ

新設の組織以外に

温暖化を制圧する能力は 

ない

国境という名の枠に拘束されるすべての政府に

温室効果ガスの濃度を

引き下げたとする実績は

ゼロ

温暖化が問題であることを知っていても

有効な対策を打ち出すことが

まったく

できていない

これが

現状


政府という名称をもつあまたの組織にとって

達成できないことが 

つまり

ある

という結果が定まっている


環境を劣化させる原因物質の代表的存在である

地下資源が

エネルギーとなった後に残される

有害な二種類の酸素化合物である

CO2とH2Oとを

必要以上に増加させなければ

経済成長を手に入れることが

できない


CO2は温室効果で地表を温め

H2Oは集中豪雨と洪水で海岸線を縮小させる


麗しい環境を犠牲にすることと引き換えに

文明は

進化という名で呼ばれる変化に

高い代償を支払ってきた

文明はそこから抜け出すことが

まだできない


地下資源に経済成長を支えさせようとするその行為が

富の北米大陸への偏在と

貧困の地球全域に於ける蔓延を

いま

もたらしている

それだけでなく

資源を巡るさまざまな対立を

より一層

際立たせている


経済成長を持続させるためには

エネルギーがそこに確保されていなければならない

国民を豊かにするためには

富の合理的な分配が

公平に維持されていなければならない


現実は問題の所在を指し示す


認識が正しいものであるのなら

間違った結果を生じる

ことなどあり得ない


誤った理解とそれによる不健全な認識が

地球のこの現状を生み出した

温室効果ガスを生まないエネルギーは

成長するためのコストを

最も低いものにする

そこで注目されたのが

再生可能エネルギー


だが

それは

現状で

温暖化現象を

まったく止めることができていなかった

二酸化炭素の濃度は

一貫して上りつづけており

分布密度の低い低緯度地帯付近でさえ

400ppmという値を

既に超えた


無効な対策を

これまで

延々と

無批判に

推進しつづけてきた

ということが

有効需要となるべきものを

ただの損失

へと変えたのだ

この事実が

人類にまこと詳らかとなった時

資源産出国を除く

世界中のすべての政府が

おしなべて

赤字化したそのわけを

はじめて理解できるようになる


おきている問題とその真の意味とが明確になる時がくれば

有効な対策を

直ちに立案実施

することに

それほどの困難は

なかろう

解は既に与えられている


問題の姿かたちが見えていない暗闇の時代には

不正な判断が大手を振って

闊歩する


憲法に背く選挙制度で

選良となった意思決定機関が

下したあらゆる措置には

法的根拠となるべきものが

備わらない


不正な政策判断が導いたすべての決定には

合理性

というものが

不在なのだ

正統性を失った民主主義には

国と国民の意思に背いた結論



しか

生み出し得ない


国の劣化は

民主制度から合理性を奪い

実効のない温暖化対策と

一向に有効化しない経済対策とを

国民に甘受するよう

これまで

ずっと強いてきた

消費税率を高めなければならなくなったのは

存在そのものが違憲であるところの

国会が

官僚に譲歩した

その結果としておきたこと


行政機関の上部構造を制御できない国会が

合理化不能な法案を

根拠が不明のまま勝手に正当化し

法律として定めただけでなく

法文を判断する役割の司法から

問題を指摘されていながらも尚

放置したままの状態に捨て置いてきた


判断の誤りとその連鎖は

巨額の累積債務を国に負わせるものとなり

国家予算を

無効な対策を継続させるために

配分し続けて疑わない行政機構を

一方的に肥え太らせていく


ことの始末を国民に負わせなければ

財政の健全化がもはやできない

とする国会の認識が

消費税率の変更を事前に決めたことにより

導入を正当化するための基礎として

アベノミクスと呼ばれる経済対策が

産み落とされた

その土台となる部分が

このところ

大きく揺らぎ始めている


円安に伴う株高が生んだ

一過性の幻想に基づく国民の期待は

円高と株安へと

市場が少しシフトしたというだけで

根底から覆されるほど

脆弱なものにすぎなかった


環境とエネルギーそして経済

を束ねる深刻な課題を

国境の制約に縛られている政府に

解決するよう求めてはなるまい

当事者が見ないふり

をしてきた一連の事実を

これからは直視しなければならない


地球の利益を代表するのは

国境を超越した

未知の

あたらしい組織

であるべきだ


ここではそれを

仮に

地球村役場

と呼ぶ


地球村の住人は

環境の改善がもたらす繁栄と

それに基づく平和

を持続させる意思

を体現する者に限られる

問題認識能力を保持していれば

住民登録は可能

資源をまったく必要としない優良なエネルギーは

地球村に帰属する村民に対してだけ

その使用権が与えられる


地球村の公用語は

日本語以外の言語であってはならない

主語としての一人称を省くことができるからこそ

相手の意図を聞く耳を育て

内容を慎重に理解しようとする

穏やかで揺るぎない姿勢を育む

日本語があいまいであるというそのことが

相互間の理解に忖度を義務化する

己を虚しゅうすれば

エゴを引き出す機会は遠ざかる

日本語ほど目に見えない美しさ

で彩られたことばは 

他にない


気持ちを伝えるために必要なのは

理路整然たる理屈などではなく

曖昧であるが故に

一方的主張を退けることができる

日本語

とそれが育んできた

日本文化に裏打ちされた

歴史が導く必然なのだ


欧米化することを急いできた日本文化は

理屈でエゴを押し通すモデルを採用したことによって

議論を操る西欧文化の下位に

甘んじていた

一人称を多用する国の文化は

単に軋轢を高め

対立するための種を芽吹かせる

東アジアではいま

エゴの応酬が嵐となりつつある


未来のエネルギーは

日本語が生む特有の文化を

再発見するための

残された唯一の手段でもある


環境の復元を通じた繁栄



それによる平和状態の長期的実現は

付随して得られる二次性の結果

にすぎない


平和へと至る道の扉のカギは

日本語が育む文化の中にだけ

ひっそりと隠されていた


世界を指導する役割を担うのは

公平で合理的な判断ができる者

でなければならない

そのための文化は言語に宿る
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欠 陥 構 造

2013-05-19 09:20:33 | Weblog
90年四月

バブル経済

と呼ばれる膨張する資本の流れに

小さな針を突き刺して

風船を

破裂させてしまったその責任は

意思決定をくだした機関である

当時の内閣と

行為に根拠を与えた

国会全体

にある


不動産融資に対する総量規制というものが

関係業者によって

内側から形成されていた

仮の

みせかけの需要を消し去り

消費者が実際に買う

ことで成り立つ現実に発生する需要に

制限を課し

仮儒に実需を引っ張らせる

というメカニズムを産み落とし

行き過ぎた投機を抑制しようとして

唐突なほどの

資本流入の途絶

という意味を持つ

不動産融資に対する総量規制を

実施した


仮の需要で成り立っていた土地に対する投機を

資産を一旦売却してからでなければ

次の仕入れができない

という状況へと追い込んだのだ

これが土地投機へと流れ込んでいた資本の

ダイナミズムを消し去った


土地の値段は絶対に下がらない

という土地神話が脆くもそこで崩壊し

不動産価格は下落に次ぐ下落の過程を

その後

延々と繰り広げなければならなくなった

これが世に言う失われた十年

のきっかけとなったもの

それを倍の二十年へと太らせてしまったのは

歴代の自民党政権と

就中

各種の規制を撤廃して

アメリカの企業を

日本市場へと上陸する手助けを

率先してやっていた

小泉内閣を中心とする

保守系の議員たち


労働市場では雇用の流動化を進め

失業率に見えない負圧

を与えるという経過を生み

企業のリストラを進めさせ

内部留保を厚からしめた


企業は固定費を抑制するその効果で

財務体質を強化することができたのだったが

景気の拡大を支援する設備投資へは

振り向けようとしなかった

デフレ経済になっていたからである


外国の保険会社のコマーシャルが

急速に増加するようになった時代と

それは一致している

日本の保険会社にも固有の問題はあったのだが

外来種が市場を席巻していく姿を

ただ眺めている

ことしかできずにいた
 

国の運営と意思決定に与るすべての当事者が

バブルが潰れてしまった

ということを自覚することが当座できず

理解がすすんでいないまま

その後ながく低迷する

というデフレ経済の基礎を作り出すサイクルに

嵌っていた

資産を保有する階層が

不動産に投資するという

一般化したその姿勢を

なかなか崩そうとしなかったために

バブルが弾けたことを認められずに

次の波がきっと来る



ただ

そのように思い込んでいた

ひたすら時の経過するのを

待っていた

そんな時代が

資産デフレに過ぎなかったものを

真正のデフレへと変え

失われた十年を形成させた

ということができる


バブルの崩壊を

国全体が自覚していなかった

という困った状態は

総量規制が始まった日から

丸二年以上もの永きに亘って

続くようになっていた


バブル経済が消えた事実に

長い間気付けなかったこの国の指導者たちは

無制限なほど

節操のない融資合戦を繰り広げていた金融機関を

この先も温存する

という決断をくだし

公的資金の強制注入へと奔り

合従連衡を促して

メガバンクを作り上げていた


この判断が誤ったものであったということが

その後の失われた20年

と呼ばれる時代を

国民に強制する経過の起点となったのである

公的資金による資本注入を強制され

新規融資に重点を移すことができなくなったことから

金融機関はおしなべて

資本の回収へと突っ走ることとなったのだった


貸し渋りと貸しはがしという一連の変化は

国による銀行救済策である資本注入の結果

としておきたもの

既存の金融機関を温存するというこの決定が

中小企業の経営者の多くを

死へと追いやることとなったのだった

この経過の持つ意味を

国民はしっかりと肝に銘記しておかなければならない

責任の所在を有耶無耶にすることは

同じ過ちを再び現実化させるものとなる


2006年度の予算から

バブル後の経済復興プロセスが始まった

それまでは経済基盤を立て直すことがまったくできず

判断を下すことさえ

できずにいた

直近の過去をすら

為政者たちは顧みることが

できずにいた

そんな時代があったのだ


橋本内閣の時代になってから

資本の大量投入を前提とする財政出動が実施され

全体で300兆円を

十年というスパンで

資本投下する

という計画を起動させた

だが

実際に使える真水の部分が少なかったということが

その成果を実りないものにした

減税期間の終了と同時に

雲散霧消する

という経過を

徒に

何度も繰り返すという

そんな時代が続いていた


バブルを潰した不動産融資に対する総量規制の実施

というたった一つの判断の誤りで

失われた20年という

損失に次ぐ損失の時代が規定され

決断を下した与党政府に属する

議員の誰かが責任をとった

とする事実はない


これらニューディール政策

と呼ぶべき量的緩和の継続で

総需要の喚起を図りはしたものの

補助金と助成金の給付が

期限を迎えて廃止されたその段階で

消費の拡大に急ブレーキをかけて

経済を失速させたその責任をとった

とする事実も

また

皆無


民主主義という制度は

責任をとる機会を悉く奪う

そのようなものなのだ

大多数を構成する勢力に

執行権を持つことが許され

正しい選択を下すことができたにも関わらず

少数派であったが故に

日本経済の長期低迷のさまを

ただ眺めている

ことしかできなかった他の勢力にもまた

国民を説得することができなかったという点で

過去に連なる連綿たる錯誤という経緯の意味を

何ひとつ学びとっていなかった


この国の課題に潜む本質は

そこにある


多数派が常に正しい

とするのが

これまでの民主主義のすがた

バブルの崩壊の原因となった

90年四月一日に施行された

不動産融資の総量規制から数えて

丸二十年が過ぎた今年

アベノミクスと呼ばれる

奇怪な理論を標榜する

安部一族が

日銀傘下の

メガバンクとなっていた金融機関を抱き込み

円安を誘導して

輸出産業の収益を拡大させ

株価を先導する役割を果たさせた


この措置が今後どのような変化を

日本経済に及ぼすものとなるのか

については

未だ

わからない


幼稚で頑迷な理論で

実体経済を統制することができるものなら

日本は世界経済を引っ張る役割を

とっくの昔に

果たすことができていた


アベノミクスが

過去の経済策と同じように

何の成果も残さずに

このままフェードアウトしてゆくことになるのなら

日本の国民は

失政のツケを

これから長い期間にわたって

払い続けていかなければならない


フィードバックのかからないシステムというものは

問題を温存するという点で

すべて

有害な結末を導く


防衛予算の少ない国と

産油国などは

財政赤字に陥らない

収支が健全であるからだ


納税義務を国民に課している

これといった資源をもたない国で

為政者がその判断を誤った時

財政状態を悪化させて

国の劣化をただ急がせる

歳入欠陥のある国が

制度欠陥を抱え込んだとき

国民の暮らしを圧迫して

貧困生活を

より一層

強いるのだ


歳入欠陥を生みだしてきたものとは

いったい誰か


歳出計画を毎年立案し

国会を通過するよう仕向けてきた

すべてのもの たち

の関与を捨象してはならない

国の健康を損なう癌細胞

とは

官細胞

を集合する組織が生み出す

壮大な機構以外にあり得ない

この癌細胞を

ひらすら成長させてきたということが

1000兆円を超えた債務負担を

国民すべてに押し付けた


当事者が

判断を誤りさえしなければ

国の健康は

間違いなく

保たれていた
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無 知 は 罪 ②

2013-05-12 08:31:19 | Weblog
円安という状態を

うまく誘導することができた

そのアベノミクス効果で

輸入物価は上昇した

消費者物価はというと

いまのところ

底辺で這いつくばったまま

沈殿している


このデフレ状態から

日本経済は

抜け出すことが

まだ

できずにいる


株価が上昇していながらも

意味のある所得の増加は

みられない


長期金利は高くなりはじめ

住宅の購買意欲に

下押し方向の

圧力を

かけようとしている


日本経済を

デフレスパイラルから

抜け出させるためには

総需要を引き上げることが

真っ先に

できていなければならない


購買意欲を刺激することができれば

需要は自然に増えてゆく

経済を回復させたいと思うなら

所得の長期的増加

すなわち

賃金のアップ

が当面持続する

という状況を

政府が

国民に

与えることができていなければならない


可処分所得を増やさずに

デフレから抜け出すことは

無論

できない


未来の空が晴れていなければ

外出して消費するより

家に閉じこもったまま

貯蓄を増やして

いつやってくるか分からない雨雲に

備えていなければならない

当たらない天気予報は

政府の財政政策



日銀の金融政策



それぞれ当てにしない暮らしを

国民が選択するよう

結果として

仕向けた

その低下し続けるサイクルのことを

デフレスパイラルという


将来展望に期待がもてなかったからこそ

失われた十年を

倍の二十年へと

太らせてしまったのだし

債務の一方的増加という

財政上のこれまでの経過が

デフレ生活を国民に強いることとなり

貧困の拡大

という過程を経て

国の経済をマイナスの因子の数々で飾り

必要以上の負の肥満

という状況を生み出していた

その最大の

原因が

国会に依然として

残されたままになっている

実効を証明することができない政策の連鎖が

脱デフレを目指すアベノミクスという一連の政策で

円安とそれによる株高を導きはしたものの

総需要を刺激する段階へは

いまのところ

未だ

達していない

というレベル


政策の決定権は

いうまでもなく

国会にある

国会が正しい判断を下すことができていたなら

失われた二十年という記録が

経済史に刻みつけられることはなかった

また

理由のない円高の持続更新と

デフレの長期化

という事態なども決して

起きてはいなかった


バブル経済の発生を予見することは可能だったし

それを破裂させる政策を実施する

という愚かすぎる結果も

残さずに済んでいた


民主主義というシステムは

その時代に

多数を構成する勢力が裁量権と決定権とをもち

その政策が誤りであったことを

国民が悟った時には

その責任をとらせることが

もうできない

という

まことに困った性質を

本質的にもっている


判断の妥当性が多数意見に依存しているとき

問題の所在が

果たして

正当に見えていたのかどうかということは

その判断決定の基準とはならず

大勢の赴く先にある

もっとも穏便で

公平だと思われているある種の認識が

最大公約数として

判断の正当性を担保したものとされるのみ

それが世界標準となっている

今の民主主義

と呼ばれている

劣化し続ける枠組みのこと


二酸化炭素を減らす効果のない

省エネ節電を実施して

温暖化を止めた積りになっていたところで

温室効果ガスの濃度は 

着実に増加し続ける一方

という展開を

一貫して辿っている


太陽光発電が

火力発電所の燃焼炉の稼働率を引き下げた

とする事実は

記録として存在していない

風力発電が化石燃料の輸入割合を低下させた

とする事実も

また皆無

交流送電は

基本的に

電源側で

出力を調整することが

そもそも

できない


発電機の回転数が変化するとき

周波数もまた

正確に連動して変化する

交流電流は

相反するベクトルをもつ二種類の電流で

構成されている


安定しない周波数は

精密な制御を不可能にする

日本のブランドが優れて高くなったのは

高品位の交流送電が

安定的に維持されているからなのだ


省エネ節電や自然エネルギーの普及拡大を

政府が急いだところで

燃焼炉の稼働率が維持されたままであるのなら

環境効果はゼロとなる

それが現実に

いま

起きている


温暖化防止対策に投じられてきた国の予算は

悉く

無駄に消えた

といわざるを得ない


交流送電の仕組みを

電力会社に確かめた者は

いない

確認をとらないまま

節電すれば

燃やす石油の量が減る

と勝手にそう思い込んでいた


太陽電池を搭載する住宅が増えれば

電力需要をその分だけ減らせる

と理由なく頑なに信じ込んでいるのもまた事実

この程度のことは

発電原理である誘導法則を調べるだけで

誰にでもすぐ分かる簡単なこと

だが

国は検証プロセス一般の実施を

今に至っても尚

一度もやろうとしてこなかった


その理由を知りたければ

環境問題なら

電力会社の担当役員を国会に呼び

交流送電の仕組みを

素人にもわかる平易な言葉で

ただ語らせるだけでよい


実効のない温暖化対策を続けることは

国の財政状態を

単純に悪化させるだけのこと

無効な需要は損失を増やして

国の財政をただ圧迫するだけなのだ


実効を引き出すことができていたのなら

二酸化炭素濃度が

一貫して

増え続けているのは道理がない

つまり不合理


国の損失は

国会の怠慢に帰するもの

真実を知れば

止まらない温暖化とその理由とが

一瞬で

たちまちわかる
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五 月 三 日

2013-05-05 08:29:17 | Weblog
この国の憲法

というものには

その昔

戦勝国となったアメリカ側の

平和に対する切なる願いが

理念となって

込められている


往時

そのアメリカを三年八カ月にわたって

大いに苦しめ続けていた日本と

戦闘主体となっていた陸海軍は

核を

兵器として

実際に

米軍が使用したことによって

敗戦という結末



ようやく

受け容れることとなったのだった


アメリカは

日本を

敵に回す

という戦闘が

どれほど多くの犠牲と負担とを

米国と連合国とに

それぞれ強いるもであったのか

ということを

身を以て

学ぶことを強いられた


その時の経験から学んだ反省が

日本国憲法の内容の一部に

色濃く

反映されている


アメリカが最も恐れているのは

中国軍でもなければ

テロリストでもない

それは

日本がアメリカに

再び

敵対する

という

最も想像したくない

事態

の到来であろう


平和憲法には

アメリカによる

日本の馴致

という意思の関与が

言外に込められている


その圧力を感じ取っていたからこそ

改憲

という手続きが

あらためて

必要だ



日本国民に感じ取らせていた

という歴史的背景が存在する


いまのアメリカには

かつてと同様に

日本と対等以上に戦う戦闘能力は

ない

最新兵器はあるにせよ

ベトナムで実施されていた戦闘では

敗戦という記録を手始めに残し

湾岸戦争ではある思惑から

被侵略国のクェートを開放しただけとし

後のイラク戦争への伏線を敷いたものの

テロリストの戦術の前に

敢え無く敗戦という結末を手に入れた

更にアフガニスタンでの

テロリスト相手の戦闘の継続や

北朝鮮の核をちらつかせる陽動作戦などで

振り回されただでなく

一連の経過が

米国債の発行枠の上限を突破し

短期予算案を継ぎ足していく

という安定しない財政状態を導いた


アメリカという国は

戦闘に直接参加することが

もはや

できなくなっている

それほど国家としての体力が

大きく衰弱している

ということなのだ

国際紛争に対する軍事介入を

アメリカはこのところ

避け続けている

それは国の基盤が

劣化した

という事実を告げるものでもあったのだった


アメリカに頼れないことを知っているからこそ

日本では憲法を改訂する必要を

痛感した

ということなのだ


日本が真の独立を果たして

国際紛争に

直接関与する条件を

憲法によって

整えることができたとしても

それは

アメリカの負担を

急激に増加させるものとなる

ことは明らかだ

米国のリアクションを想定しておかなければ

改憲は円滑に進まない


核は戦争を回避するための戦略兵器となり

実際につかうことはできない

そんなものを敢えて

もつ必要は

あるまい

それに代わる

もっとよい別の方法を

日本は

いまこそ

見出さなければならない


アメリカの置き土産

という憲法の属性を別にして

日本が実施してきたこの憲法は

すべての国家が適用すべき

重大な要件を

遺漏なく取り揃えたものになっている


いいかえると

文明は

平和憲法に殉じるという覚悟を

日本が到達していない領域にまで

この機会に

率先して

踏み込むべきだと考える


日本は世界に対して

憲法のもつその意義を

体験として

分かりやすく

世界中に

よく伝えていかなければならない


戦争を名実ともに放棄した

コスタリカ

という国が

既に

中米に存在する以上

実行は十分可能なことなのだ


日本はすべての国境線を

海が占めている

陸続きの国境

というものは

ない


この恵まれた立地条件を活かすことにより

世界の範となる

繁栄による平和を

いち早く

実現する国家となり得る


完全な形で

この優れた憲法を遵守する

ことができていなかったのは

アメリカの防衛予算に関する制限強化と

日本周辺の近隣諸国との関係性の変化などの諸要因が

日本の国民に

理想を追い求めることを

困難だと思う勢力を

増やす傾向を強めさせたからだった

だが

この国の国民の大多数は

温和でありかつ賢明である


憲法を都合よく解釈することで

足らざる防備を篤くし

それによって

安心を得た積りになっていた


解釈の自由度が高い憲法に

どのような意味があるというのだろうか

国が判断を誤ることは

往々にして

ある

経済面でも

環境面でも

間違った判断を繰り返し続けている

その結果が失われた20年という時代であり

温暖化による異常気象の普遍化

という経過であった


指導者の下す判断が

もし正しいものであったのなら

その結果は

必ず改善されたもの

になっていなければならない


劣化し続ける国の経過は

指導者と

それに従う国民とが

同じ過ちを犯している

ということを告げるための

メッセージ


領土の拡張を都合よく解釈したがる国と

憲法を都合よく解釈してきた国とが

軋轢を高めっていったその先で

対立する

ことになるのは

当然の帰結

であろう


憲法を改訂すれば

それでカタがつく

という話ではあるまい

対立する局面を際立たせて

却って緊張関係を高める

ことになるだけ

であるということは

世間周知の事実であろう


理念の高さを

攻撃力の高さへと

振り替えてはなるまい

理念は実践することによってのみ

よく伝わる

恒久平和を遠ざけてきたものの正体とは

認識の誤り

以外にあり得ない


優れたエネルギーシステムの登場は

世界の行き詰った対立の様相を

間違いなく

一変してしまうものとなる
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