こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

二 者 択 一

2009-01-24 05:46:08 | Weblog
大事なことは 真実だけをみる

ということ


消費税の引き上げが計画されているようだが

その原因をつくった理由を確認しないままで

単に税率だけを引き上げるのだとしたら

一時しのぎの儚い対策で終わることになるだけである


財政赤字に陥ったのは いったい何故だったのか

ということを究明しておかなければ

同じ経過を

この先何度も繰り返すことになる


景気を回復させてしまえば 

消費税をあげる理由などは たちまち消え去る

ここが分かっていないと

税率だけをいじって

苦しさから逃れようとするようになる

歴代の政府はそんなことを 延々と繰り返してきた

国民は 増税の可否を論じるより前に

これまでに実施されたすべての政策について

効果の有無を納税者の立場から

逐一検証しておかなければならなかったのだ

この作業を怠っていたために

政府は国民を誑かしてしてしまえば

あとはどうにかなる 

と多寡をくくるような習慣がつくられた


いざとなったら増税する

という構えでやっていたのが

この国の政府のありのままの姿


政策は国会を通過してしまえば

効果の有無に関わりなく その効力を発揮する


問題なのは 


議会制民主主義が責任を取らないで済む 

というモデルになっているということ

これまでのところ

成果をあげたと看做し得る政策は ひとつもない


バブルを崩壊させた不動産融資に対する総量規制からこの方

国民のためになった意義ある政策は ゼロであった

あれから もう 二十年という月日が過ぎようとしている


誤った政策をそれと知らずに数多く実施してきたために 

この国に住むひとびとは 

生活の質をひたすら劣化させていくようになってしまった


責任をとることを求められない政府であったのだからこそ

苦しくなったら増税という方法に何度も手を伸ばす


はやく楽になるという点では 

増税と麻薬は同じ効果をもつ最終手段なのだ

安易な手段に手を出してしまったがために

薬が切れると たちどころに苦しくなってしまい

嗜癖のように

自らを蝕むのを承知の上で

悪魔のくすりに手を伸ばす


政府が財政を悪化させたそもそもの原因を特定し

それを国民に説明しようとしない限り

増税に合理的な理由を見出すことは困難なのだ

議会制民主主義の欠陥は

数の論理で

麻薬の服用を合法化するというその点にある

一時しのぎの増税は

次世代の国民により重い負担を残すのみ


安易な増税を繰り返してきたがために

日本政府は

いま

自分で行った過去の増税の結果

禁断症状に見舞われておおいに苦しむようになったのだった


選択肢は ふたつある

いま楽になる道と 後で楽になる道である

前者は魔薬 後者は良薬

国民は 

どの道の門を開こうとするのだろうか 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

転 轍 作 業

2009-01-18 08:01:42 | Weblog
グローバル経済を行き詰らせたのは 

ドルを濫発したアメリカが招いたその結果であった


アメリカの地域通貨だったドルが

国際間の決済で必要不可欠な存在にまでその価値を高められていったことから

ドル経済圏という概念が生まれでた
 

IMF体制とは かつてブレトンウッズ体制とも呼ばれていた

ドルを基軸通貨として機能させるためのサブシステムのことだった

アメリカが金本位制から一方的に離脱したあと

ドルの発行権という優越性を手に入れたアメリカは

石油をドルの価値を裏付けるためのツールとして採用し

その市場をWTIに定めることに成功した

このときから

ブレトンウッズ体制は IMF体制と呼ばれるものへと変貌していったのだ

金本位制は 石油・ドル本位制へとシフトし

ドルの需要は石油の消費量か単価を変更することで

自在に制御することが可能なものへと変えられていった


ドルによる市場を集約して

国際経済の一元化を図ろうとする動きが顕在化していったことから

アメリカはドルの発行益を用いて軍事力を高めていくことで

世界平和の実現を目指そうとするようになったのだ


これは しかし


アメリカによる独善に過ぎなかった

不合理なものの存在を感じ取った少数の国と組織などは

その後

アメリカに敵対する行動をとるようになっていった


市場経済に組み込まれていった国では

ドルを基軸通貨とするグローバル経済化を目指したのだが

イラクに展開していた米軍の撤収が不可能になったブッシュによって

アメリカを中心に据える国際経済の確立を急ぐ必要に迫られたのだ


FTAとは その手段となった二(多)国間の契約のことであり

WTOとは 市場経済の美名の下で

アメリカを更に繁栄させて 

既に最大化していた攻撃能力を

もっとより盤石なものへと強化するための

力による世界支配を永劫に持続させる方便として

米政府によって

戦略的に使われるようなものになっていた


共通の認識を与えて合理化を図ろうとしたアメリカだったのだが

利害関係の調整をすることができなかった


金融危機が勃発したのは そんな時代のさなかのことだった

自由主義を標榜して市場経済を牽引していたアメリカは

みずからのローカル市場だけでなく

グローバル市場そのものから信任されなくなろうとしている


ドルの過剰流動性というものが 

アメリカの作り上げようとしていたドル経済圏を

構想段階の中途で

すっかり色褪せたものへと変えてしまったからである

ドル経済圏を構築するというアメリカの野望は

自らが発行したドル通貨によって

脆くも崩れ去ることとなったのである


ドル安政策を選択したという米政府の戦略は

ドル通貨の恣意的な追加発行を許して

アメリカとその国民の多くを富ませていたのだったが

国際市場でドル余り現象を募らせていくという結末を

最終的に引き寄せてしまうこととなった


余ったドルを消化しきれなくなった国際市場そのものが

新たな需要創出を迫られるようになったことから

低所得者向けの住宅への融資事業で

国内経済の活性化を図ったのだが

資本の論理そのものが

惰性で暴走しはじめるようになっていた

そして

債務不履行を増殖させるという負の循環へと陥ったのである


誤った政策と功利に奔った資本との相乗効果で

資本主義体制そのものが おおきく揺れ動きだしている

この振幅が広がればひろがるほど

システム全体を倒壊させる蓋然性は 高まる


信用経済を成り立たせていたのは 

IMF体制の確立を契機として

基軸通貨となったドルの権能をさらに拡大するために

石油の利権を担保とすることによって

世界中の資本市場から

巨大な収益を獲得することを可能ならしめる

という抽象的な概念が生み出していた漠然とした期待

であるに過ぎなかった


アメリカ自身が信用収縮というトリガーをひいてしまったために

金融資本を行き詰らせただけでなく

国際経済全体の規模を縮小させるようになったのだ


結果による原因の証明は既になされた

健全な通貨メカニズムの登場が待たれている

世界が学んだことを 人類の未来に活かすためには

どのような仕組みをこれから作りだせば良いのだろうか


文明は限界を突破するための最大のチャンスを

いま 迎えている 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

維 新 伝 心

2009-01-11 10:49:57 | Weblog
温暖化対策がすべて無効だったということを

2008年のG8で先進諸国の首脳たちは

かねてより予定していた宣言を発して

めでたく無事に散会したのだったが


50年後に二酸化炭素の排出量を80%削減する

という遠大な目標の根拠を詳らかとしない採択が行われた

という経過が証拠として残された


温暖化防止に実効ある方法が存在していたのなら

このような抽象的な宣言が行われることはなかった

技術的な課題を解消した温暖化防止策があったのなら 

深刻化しつつある気象条件の凶暴化を

少しでも止める対策を

先行して実施することができていなければならない


実態をみると

実行されていたのは

単なる問題の先送りであった


科学は 自らが招いた地球環境の変化に対応する術をもたなかった


温暖化を止めるための有効な技術を 

文明は生みだすことができなかったのである

その事実を理解することさえできていないのだ


大気中の二酸化炭素濃度は 着実に一定の割合で増加しつづけている


人類は根拠のないCO2の削減実績を積み上げて満足していた

温暖化が募っているという現実は

有効な対策が何であるのかということを

少しも理解しようとしなかった文明にその起源を有する


止めておくことができない電気の消費をやめたら

その分だけ二酸化炭素が減っている 

と勝手に思い込んだのは

認識の誤り以外のなにものでもなかった


ここに気づかない限り 温暖化は永遠に止まらない

原因そのものをなくしてしまわないと 

問題は 問題のままであり続ける

交流送電と内燃機関を陳腐化させる技術は 既に用意されたものがある

問題の本質を人類が悟ったたとき 

あたらしいエネルギーが登場するための準備がととのう


価値は 真実にのみ体現する

誤った認識は 生命の存続を許さない

現状は そのような展開になっている


自然エネルギーの有効性を最大に引き出すための工夫をすると

変革を実現するためのあたらしい技術へと行き着く

問題を生み出している旧来の劣った技術にしがみついている限り

環境はどんどん悪化してゆくのみなのだ

不正な温暖化防止対策に資本を投下し続けていくのなら

経済は成長するための力をより早く失う


文明が辿ってきたこれまでの経過は

そのことを訴えていた


石油の価値を引き上げ続けてきたその挙句の果てに

金融危機というものが国際経済を待っていた

ドルを基軸通貨とするアメリカ型の資本主義制度というものは

それを維持することが困難な情勢へと

既に転じていたのである


あたらしい基軸通貨の価値を裏付けるものとは

石油ではなく

自然エネルギーを活用するための技術でなければならない

その他の資源では どうやったとしても 

すべての方法が 有害な結果を地表に残す


未来のエネルギーは 原子力でもなく また 水素でもない

それは 超伝導 と呼ばれている反応系である


文明は超電導現象を100年近く前に確認しておきながら

それを使いこなすことができていなかった

温暖化が深刻なものになればなるほど

人類は

超電導という特異現象のもつ意義を知らなければならない


すべての移動体の動力源は 

自然から得た電気で統一されるようになる

そんな時代がすぐそこに控えているのだ


この超伝導という技術を生かすことができるのは

日本というこの国ただひとつのみ

あたらしいエネルギーシステムは

資源に恵まれなかったこの日本から登場するのが望ましい

だが

この国には多くの障碍が厳然として横たわっている


この壁を打ち破るきっかけが与えられたとき

エネルギー・ルネッサンスが 

しずかに

はじまるだろう


追い詰められたネズミは 猫を噛む

窮するということこそが 

変化の時代を切り開く鍵となるのだ

155年前の黒船がそうであったように

環境と経済 そして雇用における危機の増悪は

やがて

あたらしい体制を構築するための

動因そのものとなって作用しはじめることになるだろう 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よ き こ と

2009-01-02 08:42:38 | Weblog
世が明ける直前の暗さを 暁暗という 

漆黒の闇が訪れる 最も暗い時間のことである

あと少しすれば 東の空がうっすらと白くなるという頃



最も濃い闇に閉ざされている


過ぎ去った2008年とは そんな時代だった

ブッシュ政権は8年の歳月をかけて

自らが生み出した不具合のもつ欠陥を

その最後になって ついに露呈させることとなったのだった 


最悪の状態が唐突にやってきたのは

夜明けの到来を告げるため


不具合を積み重ねてきた挙句の果てに

世界は

温暖化と

同時不況という結末を手に入れたのだった


不具合を生み出してきた原因を取り去ってしまえば

それだけで

最良の時代を招き寄せることができるだろう


闇の暗さというものは

これからはじまる平和へと向かうヒストワールの予告なのだ


過去に学ぶことができた人類は

アメリカが行ってきた数々の間違いを

これ以上繰り返してはならない


歴史に学んだ者は

平和の実現が

夢の物語などではない ということを自ら証明するだろう


過ちの反証となる状態を導くためのプログラムを起動させるには

覚醒した意識の集合というものが必要となる

時代が しがらみ を振り払って 

理念についてくるようになったとき

エネルギー革命 が 

しずかに はじまる


機は 熟しつつある

きっかけが一旦与えられてしまうと

もう

誰にも

それを止めることはできない


その転換点となる年が ついに やってきたようだ

そんな予感が しきりに する


今後の動向と過程の変遷などの推移は 

洗脳状態を脱した認識のマスが決めること

そのとき

温暖化は 勝手に止まり

経済は自らの力で 

力強い再生をはじめるようになる


ゆるぎない繁栄が 

音もなく

寄せる波のようにして

ひたひたと

地球上のあらゆる国へとやってくる


文明はこれまでの歴史がもっていたその意味を 

招き寄せたこの拙い結果から

謙虚に学びとらなければならない


問題の所在を察知して

過ちを認めることができるようになったとき

覚醒 

へと向かうプロセスがはじまる


真実に目覚めたひとは 動きだそうとする肉体の意思に従う

孵化したカメが 海のある方へ向って勝手に進みだすように

進むべき道を知り 

大挙して 歩みだす

その記念すべき最初の年が あけた


宇宙でただ一つしか確認されていない貴重な水の惑星は

それが生み出したイノチのすべてによって

一層ひかりを増して 輝きはじめる


変化に立ち会う証人となるのは 

同時代を生きる者たちすべて

最悪の状態に達したあと  

あたらしい時代を切り開く歓びを 

からだで表現する存在となれ 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする