こ と の 端

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欲 望 の 果 (序)

2022-06-21 14:40:01 | Weblog
敵対する国家間には

常に

緊張と緩和

が介在する関係が

成り立っている


対立する項目が複数あって

それが次第に募っていくと

有事に対する準備

を迫まるのだ


最悪の事態を考慮して

おかなければならない

という訳だ


不測の事態に備えて

対策の中のいくつかを

機敏にとれるよう

当事国の指導体制は

即応大勢へのシフトを

実行せざるを得なくなる

外部要因が加わったとき
 
変化のきっかけ

が与えられることとなる

つまり

望ましからざるなにか



そこで

粛然としておきるのだ


戦争というものは

強迫神経症に陥った指導者

によって始められる

という見えない要素で括る

ことができるもの


その裏には

同じ宿痾の病

初期症状の

臆病風に冒された

大勢の

国民がひしめている

その原因となっているのが

無批判という

権威主義が生みだす

悪寒発熱のような前駆症状

威厳のある組織

またはカリスマが発した

直接間接の諸情報

をそのまま受け容れていた

その酬いが

後で国民すべてを

苦しめることになる


プーチンを戴くロシアの場合

権威であると同時に

サイコパスでもあった

ということが

状況を執拗にこじらせた


誤った指導体制の判断

の下で自覚のない

第一次世界大戦で破れたドイツが

巨額の賠償金を支払わざるを得なくなり

それが後のハイパーインフレ

へと繋がったことによって

第二次世界大戦となって

現出するという経過と

その後の結果を確定させた


その敗戦の結果として

戦後の賠償責任が発生し

復興期のドイツ国民に

巨大な心的外傷ストレスとなって

のし掛かったことによって

内圧となり

解放される時の到来を

耐え忍びつつ

待っていた

という生理的な背景

のあることを忘れてはならない


そのタイミングで登場した

カリスマとなった

のがヒットラーだった


ナチスという政治結社が

政党として認められたのは

共産党と対峙するための

新しい対立軸

が必要となっていたところに

第三勢力を率いるに足る

指導力をもった総統という名の登場を

ドイツ国民は心待ちにしていたのだった


混乱した時代と

鬱屈していた国民とが

当時の世情の根柢を形成していたところに

折よくカリスマとしての資質

を備えた前大戦で伍長であった男が

突如としてあらわれた


国民は時代の変革者としての役割

をその男に託し

強く期待するようになっていき

敗戦後の暗い時代に於ける

一縷の光明を

そのカリスマに求めた


高名な哲学者であるハイデッガーでさえ

ナチに希望の光を見いだしていたほどだ

その後の経過は歴史に詳しい


時代はくだり

そして今年

プーチンというカリスマが

91年クリスマスで自己崩壊したソ連

が蒙った暗い時代の雲

を追い払い

ロシアを再興して

世界に冠たるエネルギー大国へと

導いて変身させた


ロシアの国民が狂喜して

強く支持するようになったのは

当然のなりゆきだった


ウクライナがロシアから

突然侵略を受けたのは

ナチが辿ってきた道の轍を

そっくりなぞったという印象

を世界に与えた


プーチンに対する支持率は

異常なほど高くなっている

というのは

辛くて暗いあの過去が

あったからに他なるまい


プーチンの侵略戦争の大義名分が

ネオナチを掃討して

ウクライナに図らずも併合されてしまった

かつての領土を

奪い返すということにあったのだ

それが2014年のクリミア併合

ちう侵攻作戦の成功だった


これが後のロシア衰退の

変節点となって

負の変化を

ロシアの帝国主義的覇権主義

へと繋がってゆくこととなる
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