こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

官 僚 亡 国

2013-11-24 07:07:14 | Weblog
過去に実績のある公共工事への

国による追加投資が

これからも

有効需要に結びつく

とは限らない


今まで

そこになかったものが

新たに造られた時

人とモノの移動が

そこで生まれる

人が動けばそこに費用が発生し

モノが動けば利潤が生じる

そうなっている状態のことを

有効需要と呼ぶことができる


すでにあるものを作り替えたとしても

今まで以上に物流が活性化する

という訳ではない

老朽化した社会資産を新増設する行為は

従って

有効需要を増やす効果をもたない

現在の流通レベルを維持するだけの公共工事であるのなら

経済効果は建築土木の関連会社とその周辺を潤すのみで

終わる

国費の助成措置が打ち切られたとたん

ものが売れなくなった事例は

あまた ある

正の循環が成り立たない経済対策は

損失を増やすことができる

だけ

それが1000兆円を超えた債務残高の

起源


公共工事が有効であった

インフレが未整備だった頃の時代は既に去り

既存の施設を保守するための工事を

これからどんなに増やしていったところで

そこに

新たな需要創出の機会は生じない


デフレから経済を抜け出させるためには

新規需要が

供給利益を力強く

篤くする

という仕組みを

改めて構築することができていなければならない


これまでの経済対策が

景気を回復させる効果を

何一つ

生じさせていなかったのは

助成措置として

補助金の供給が止まったとそのたんに

需要が消えてしまっていたからなのだ

補助金頼みの経済政策が

景気を活性化させたとする事例はない


投資が再投資を生む正の循環が成り立っていなければ

国費の無駄な投入により

意図的に底上げされたまがいものの経済が

その人為的に増やされた厚みの分だけ

負の遺産を未来の国民へと残すのみ


有効需要の創出に成功しなかった

20年来の経済政策のすべて



失われた20年という浅はかな歳月を

国民へと押し付けている


実効性に欠けた政策であることを知らず

損失を生み出すだけの行為を

ただ繰り返していた

だからこそ

失われた20年という

不名誉な時代が記録として残された

経済に通じるほどの見識をもつものが

どの政党にもいなかった

ということが

日本にデフレスパイラルを産み落とさせた

ということになる単純な話であった


アベノミクスもまた

その延長線上にある政策の一つ

に過ぎない

消費者の所得水準を引き上げなければ

デフレからの脱却は絵に描いた餅


輸入物価の上昇

が悪性のインフレの予兆であったことを悟ったとき

所得は伸びずに

費用だけがただ単に高くなる

という不毛な結末が残される


行き詰っている経済を成長させるには

良性のインフレを導くことが

できていなければならない

収入の増加を伴わないインフレは

その負担を国民へと残す

その意味で悪性のインフレを引き起こす


優良企業だけで賃金水準を引き上げてみたところで

それが全体へと波及していくことができなければ

無駄な支出を増やしただけ

という結果に終わる

そこに利潤の増加が見込めなければ

投資と再投資のサイクルは

生まれない


景気の回復が喧伝されているように

真実であるのなら

株価が上昇し続けようとしないこの現状は

どうして生まれ出たものなのか


株価というのは

上昇と下降とを交互に繰り返す

ものであるのだが

好景気の時には

右肩上がりの力強い成長曲線を

描くもの

現状を見る限り

株価はジグザグ運動を反復する状態を

延々とつづけている


株価が上がりすぎれば

利幅の少ない債券から

株券へと乗り換える投資家が増え

それが長期金利を上昇させる原因となる


長期金利を低いまま

安定化させておくためには

株価の底堅い上昇が勝手に起きてはならず

そのために政府系投資ファンドが

株価の誘導を行えるような仕組みが作られている

量的緩和の実施で政府系投資ファンドには

潤沢な資本の積み増しが可能となった


労働賃金の上昇がこれに付随して起きなければ

消費者が支出を増やす道理はない

総需要が拡大しなかったのであれば

その経済政策は失敗した

と看做さなければならない

有効需要が日本経済に成り立っていなければ

景気が回復するようなことはなく

量的緩和をいつまでも続けていることは

要するに

できない


借金まみれの日本政府が

無効な需要を創出するために

莫大な国費を量的緩和の名のもとに

追加して投入した

ということになる話


既に抱え込んでいる債務総額は

経済政策を再び誤ったことにより

より一層

膨らむ

1000兆円を超えた債務総額は

失われた20年の間に実施されてきた

数々の

無効な需要の創出に邁進していた時代を物語る


一連の経済政策がすべて誤っていたという事実が

引き起した結果であるに相違ない

仮に正しい選択が為されていたとする場合

その効果は実体経済に

有効需要の創出という形となって

反映されていなければならなかった

そのような有益な経過など

この20年間に於いて

存在したことが一度もない


国の借金は国家予算の膨張に主因をもつ

予算を組むのは中央官庁の官僚であることから

国に借金を背負わせたのは

官僚だということになる

国会は予算案を形式的に修正して通過させ

債務総額を膨らむがままに放置した

これまでの無能ぶりが積もり積もって

1000兆円越え

という結果となってしまった事実から

今も尚目を反らせ続けている


本質を見なければ

有効な対策を立案実施することは

もとよりできない

しろありに例えられる有能な官僚の強欲が

国会に屯する無能な成員をコントロールし

不正な認識を抱いたままの議員連の錯誤が

こぞって消費税率を引き上げさせただけでなく

秘密保護法案の国会通過を急ぐよう

謀らせているという事実が既にある


首都と地方の間に発生する税収の落差の大きさが

いま問題とされるようになっている

地方の損失を

債務総額を膨張させて

補填することができなくなった国会では

税収の公平ならざる配分を巡って

あらたなる対立を生み出すに至った


国家予算の削減すらできなくなっている国会に

地方税収の増加を促す能力が備わっている筈もなく

必要以上に債務を太らせる一方の議員連に

官僚を制御する能力もなければ

気力もない

消費増税へと至った経過の根源的な理由は

そこにある


官僚が国家を衰退させ

国会の成員が実効のない温暖化対策と

損失にしかならない景気対策を

あれこれ実施させてきた

結果が貧しいものになっているというのは

当然と言えば当然の帰結に過ぎない


代議員に投票した国民にも

責任の一半はある

政治システムに重大な欠陥があるからこそ

このように

実に粗末な展開が産み落とされるようになったのだ


考える力より知識の量を重視してきたこれまでの教育が

判断能力のない国会と

それを制御することで

陰の支配を成り立たせている官僚機構とを

利益共同体として生み出すに至った

思考力というものがもし国会に残されていたのであれば

実施してきたすべての対策に

効果がなかったという事実に鑑み

有効な対策を導くためのフィードバック回路が

起動していていた筈なのだ


現況を見る限り

日本の政治と経済は

とても危うい

だが

教育の在り方を再点検し

問題の所在を察知することにより

健全化を急ぐ程度のことは

すぐにでも

できる


それには考えるための十分な力が

国民の側に備わっていなければならない

能力を眠らせたままにしておいてはいけない


朝になったら眼は覚める

無明長夜は

いつまでもつづかない
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基 本 条 件

2013-11-17 08:57:00 | Weblog
アメリカで実施されている量的緩和

という措置が俄かに終わる時

世界中に分散状態で

投資されている大量のドルのうち

過剰流動性と呼ばれている成分は

本国への速やかな帰還

をめざして

投資先の国から

一斉に消えてしまうことになる


これまでに量的緩和が終わる

とされたその度ごとに

ドルは買われて高くなっており

外貨のすべては

その相対する位置にあった通貨価値を

否応なしに引き下げられた

そんな記録が残されたのは

つい最近のことである


量的緩和の終焉が現実となった時

世界市場で起きるであろう最も重大な変化を

想像できないほどの影響力で

多方面にたちまち伝播させることだろう

経済成長が見込めない国の通貨価値は

必然的に

どんどん下がっていき

信用力の強い国の通貨は

反対に買われて高くなっていく

というメカニズムが

一層先鋭化するだろう


外貨の形をとって運用されている

ドルを出自とする大量の国際資本は

そのとき

本来の形である米ドルへの回帰を

急がざるを得なくなる

決断が遅ければ

その遅さの故に

資本の致命的な損失を引き起こす


ドルへの回帰でその通貨価値が

がどんどん高められていき

その速さが急伸する事態になると

判断の一瞬の遅れが

巨大な損失を

国際金融資本へと押し付ける

最悪の事態を避けるため

外貨を保有する投資家は

打ち揃って売り圧力を一斉に強め

急峻な傾斜を

グラフに描き残す


外貨の価値は

ドルに対して

相対的に下がっていく一方

になるという展開をとるため

外貨を運用して利益を稼いでいる国際金融資本が

最適のタイミングで

ドルを急ぎ買い戻そうとしない限り

為替差損を

一方的に

ただ押し付けられることになるのは

自明の理


外貨の運用益があったとしても

為替差損がそれを上回ってしまったのでは

利益は相殺され

なりゆきによっては

損失を計上しなければならなくなる

安全な方法はただ一つしかないことから

運用している外貨を売って

元のドルを急ぎ買い戻す

という展開が世界中の市場で

一斉に観察されることだろう


信用取引で成り立っている国際経済は

ドルの供給を行っている国際金融資本が

外貨の購入に慎重となった時

ドルの通貨価値は跳ね上がる


ドルでなければ産油国は

石油の輸出に応じない

ドルが何でも買える便利な通貨であるからだ

エネルギーが確保されていなければ

経済の成長はまったく見込めない

人件費がどんなに低かったとしても

エネルギーコストが高くなっていたのでは

利益は相殺され

その市場に投資する意義は消滅する

所期の成果など当然得られない

という顛末を際限なく世界中で繰り返す


増え続ける二酸化炭素を減らすには

エネルギー消費を抑えることが

確実にできていなければならない

経済を成長させるためのエネルギーの源は

地下資源に限られる

そこには核も含まれている

自然エネルギーには

問題解決能力そのものがない


すべての地下資源は

エネルギー転換で

有害な副生成物を生み出しつづける

化石燃料は炭素水素の化合物からなり

これを燃やせば

大気中の酸素と結び付いた

炭素系酸化物であるCO



水素系酸化物であるH2Oとの

二つの酸素化合物が同時に合成される

一方は安定な二酸化炭素CO2となって落ち着き

もう一方の水はもっと安定な物質となって

地球がもつ水の絶対量を

緩慢に増やし続けるものとなる

その過程で気体となった水が

冷えて液化する量を増やすことから

世界中で集中豪雨と

それによる水害で

多くの生命と社会資産とが

毎年何度も繰り返し失われ

その規模が時の経過とともに拡大する一方

という展開を今も尚とっている


核エネルギーは

人類が絶対に制御できない危険なもの

大量の放射性物質を生みだし続けるものとなり

あらゆるものを被曝させる

汚染源となる

放射性廃棄物を地球の胎内に

ただ蓄積することだけが許されている

たった一つの選択肢


その有害性は

地球の寿命とされる

50億年を超えるものさえあるほどだ


自然エネルギーには出力の安定性がなく

交流送電に依存しなければ

存立することすらできない

という本質的な欠陥から

永遠に抜け出すことができない

蓄電することは可能でも

そのためのコストは無視できないほど

高い


低廉で優良なエネルギーを見出した時

不健全性の起源である主要な因子が

漸く消え去る

温室効果ガスは減り

台風による土砂災害と

集中豪雨とドカ雪

という異常気象の発生も

また起こらない


エネルギーコストは最低水準へと低下し

電気と熱は人類がふんだんに使えるものとなる

人工栽培が可能になり

農水産物の計画的培養が

ビジネスとして成り立つようになる


有害な地下資源を輸入する必要性は消え

ドル余り現象は影をひそめる


すべての地域で

自給自足体制が成り立つことから

富の偏在も消滅する

過度の貧困はなくなり

適度な繁栄がそっと訪れる


地下資源を巡る争いは消え

貧富の差も圧縮されていく

繁栄が常態化する時代には

兵器産業は衰退する


宗教的な対立だけが

文明に未解決の遺産

として残される

繁栄による平和状態の継続

が地域の区別なく維持されているならば

信仰が宗教の手段とされるようなことはなく

身に帯びた排他性が意味を失うようになった時

真の平和状態が訪れる

あたらしいエネルギーモデルは

日本で誕生させなければならない

日本文化を生んだ日本語こそが

平和の実現に寄与し得るものであるからだ


主語を必要としない日本の言語体系は

コミュニケーションから

エゴの成分を排除する

一人称を多用するひとは

その分だけ

エゴの関与を強調している

というメッセージをばら撒いている

その行為が

良好なコミュニケーションを阻害している

ということを

まだ知らない


地球の公用語となる言語は

かつて使われていた

あの麗しく

そしてうつくしい

この日本語

でなければならない
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再 鎖 国 化

2013-11-10 07:57:07 | Weblog
公の情報から

秘密

だとされていた何か



すべて

消え去るようになった時

尊い犠牲を生まずにはおかなかった

おろか極まる種々の紛争

とその

萌芽

などの一切



一瞬にして

消滅してしまうことだろう


さまざまな

それぞれの

身勝手な思惑から

幼稚なかけひきを繰り返すことにより

優劣の差が

決まる



これまでは

そう信じられてきた

秘密が秘密でなくなったとき

かけひき

の目的



その意義も

同時に消え去る


秘密だとされていた意味内容が

公開情報となって

ネットで閲覧可能になったとき

世界中の戦闘から

思惑というものの関与が消え

選択肢だけが

ただ露出する状態で

残される

次に起こる事象と事案の確定確率は

その場で数値化されるものとなり

結果の様相もまた

具体的な形をとる


そのとき

対応する方法の余地も同時に詳らかとなり

損失成分と

獲得成分との

それぞれの比率が

数字となって

明確なものとなる


このことは

あることがらの

原因と結果との相関に

秘密情報が排除されていた

とする前提条件を適用した場合

「事前」に

落ち着く先が

誰にでも

判断できるようになっていなければならない

ということを指し示す

隠された情報の中にこそ

公開されなければならない

ほんとうの価値

が ひっそりと

仕舞いこまれている


紛争がこじれて

それがやがて

戦闘へと発展していくその前に

秘密情報が公開情報へと

悉くシフトしていく

という展開をとらせることが可能なら

犠牲となる成分の損失量と

なにかを獲得できるとするその量との

間にある



を構成するそれぞれの成分に

意味の明確な違い

というものが映し出されていなければならない


すべての情報が公開される時代となったとき

優劣を決する

唯一残された要因は

気迫

という名で呼ばれる意志の強さの総体

へと

絞られる

軍事的優位性などは

高揚する士気の前に

壁となって立ちはだかることが

これからも できない

最強の軍隊を持つアメリカが

ベトナムで敗れ

イラクでもまた撤収を余儀なくされた

その事実が国際経済に

かくも長き低迷を生み出している

これまでの経過を顧みるなら

原因と結果との相関が

そこにはよく映し出されている


兵器の量などではなく

意志に宿る質的な傾斜の落差



それが導く士気の高低というその違いにこそ

最終的な決定因子が潜んでいる

今年の日本シリーズでも観察されたことである

力の強いものが常に勝つ

とは限らない


駆け引きに奔ろうとする傾向を持つ者は

相手に与える情報を制限することによって

優位性が保てる

と独善的に思い込む

不利な情報が表に出るというだけで

立場の強さ



維持しておくことが

たちまち困難になる



強迫神経症的に思い込む


秘密にしておくことが

これまでは

まさしく

有利だとされていた

だが

リーク情報が当局の制御を逸脱して

勝手に公開されるようになった今では

機密情報それ自体が

自らを攻撃させるための有力な手段

へとヘンゲする


この反撃を受けるリスクを減らすためには

公的な情報を逐一公開し

国家機密のすべてを

無価値なものにしてしまわなければならない

それ以外に有効な方法は ない

秘密は常に暴かれるものであるからだ


情報は隠し続けておくことが

そもそもできない

この素朴な認識が通則となる時代には

都合の悪い情報ほど

公開されたときに

当事者に対する反作用を生みだす

善と信じてやっていたことが

自分自身を攻撃させる最大の因子と化す

ということなのだ


地球人と呼ばれる国境を越えた生命の集合体には

秘密にしておくべきことが

本来存在しない

国境を有する国家であるからこそ

隠しておくべきことに

強く

縛られる


秘密をなくし

代わりに

有事の際の選択肢を

すべて列記して公開しておけば

時局の変化に応じて

どの方法に

準拠する道を選べば

最適な解

へと至るのかが

自ずから示される


秘密が惹起する変化とその意味の変容

とを

相互に

すべて

承知している

という状態にあるならば

有益な選択がそこでなされる

とみてよい


意味のない

無駄な破壊を遠ざける

という意味でも

秘密などない方がよい

に決まっている

優劣を決定することだけが

事態を収拾する道ではなかろう


相互間の要求水準の違いを検証すれば

納得のいく落とし所が見えてくる

我執を葬り去ることがもしできるなら

不具合などは一瞬で消滅する


自給自足体制の成立を

可能ならしめることができたとき

国家であれ

地域であれ

独立自尊の暮らしを

健全な条件の下で

営むことが

はれてできるようになる


そのためには

環境負荷のない

低廉で持続可能な

良質のエネルギーを確保する

ということが

まず最初に

達成されていなければならない

この基礎的条件の安定的確保と維持

という状態こそが

絶対的に不可欠の条件なのである


地下資源によらないエネルギーを急いで見出さない限り

環境汚染と富の偏在が導く生命への負圧は

これからも果てしなく

つづく

貧富の差は拡大する一方となり

時の経過とともに

不穏な情勢が

いたるところに

産み落とされる


江戸時代の鎖国政策では

自給自足の暮らしを既に成り立たせていた

ものを大切にし

リサイクルするための工夫を重ねることで

自立した国家であることを

維持することができていた

そこにあったのは

勿体ない

という精神に基づく共通の認識である


鎖国の歴史を再点検することで

世界に範を示すのが

日本文化を育んできた

忖度する行為を前提とする

言語空間が繋ぐ宇宙への参与


健全で良質

かつ

低廉な電気を需要地で存分に得る

ための方法は用意されている

その技術を発展させていく変化の先には

食料の自給自足体制というものを

日本に再構築させる

ための基礎が埋め込まれている


特定の地域の中で

自給自足型の経済が成り立つ

という事実がある日証明されるとき

単独で

充足した独立を確保する地域が

どこにでも登場することが許される


自給自足型の経済は

輸出入に依存する割合を最小化して

単独での充足状態の確保を現実のものにする

日本の場合なら

海の恵みが十分に保証されているのだから

完全鎖国体制

すなわち

陸封された独自の文化とその発展とを

世界に見せつけるための

意図的な

ガラパゴス化

の意義を実体に

反映させるよい見本となり得る


既存の枠組みから遠く抜け出すための

あたらしい価値の創造という行為は

無償のエネルギーを確保した地域にだけ

与えられる特殊な権務

それには

国家の枠に拘束されない自由な地域が

独立した状態で

つつがなく

維持されていることが

認められていなければならない


地球人会議と呼ばれる

これから作られるあたらしい

この惑星のための反応場を構成する組織は

これまでのような

国家の権益などを対象とする組織では無論なく

惑星全体の利益

を代表する意思をもつ個人が

ネットを介して

意思決定をするために集う空間

となる


国境線がもつあらゆる制約から解放された知性

の集合体

となることを

第一段階で

目指す


自己充足する地域が

自給自足体制のもとで

繁栄する時代に

秘密の一切は

たちまちその意義を失うという

定め


情報は公開することで

秘密の価値を無に帰せしめる

秘密を保持しようとする

その退嬰的な行為こそが

国民から真の自由を奪いとり

重い制約を課すことで

主権と裁量の範囲拡大

を図らせるものとなるのだが

生憎

その結末は

否定的で裏腹なものとなるばかり
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大 政 奉 還

2013-11-03 08:47:53 | Weblog
一人称

ではじまる主語を多用する形式の言語文化圏では

それが意味する

エゴ

の関与を

逐一

明確化しておかなければ

話し手の意志が

そもそも

相手に

伝わらない

そこで

機会あるごとに

誰の意志であるのかということを

訴える


語られる論理の主体となる成分は

常に

エゴであり

それによって相対化された

他者

との位置関係が

状況の変化に応じて

意識の横滑りを演出する

流れに発生したこの変化を

感知する機会は 稀

気付かぬまま推移し

思いがけないところへと

辿りつく


時には優位性の証明



規定するために

一人称を頻繁に用い

対象のもつ課題を鮮明にすることで

自己の正当性を担保するための道具とする


己の優位性を論理的に主張しようとすれば

相手の非を連ねて

正統化の根拠を示さなければならず

それが

必然的にエゴを意味する

一人称を多用させる原動力となっていく


コギトとは

即ち

エゴの謂いのこと


己が肯定的存在

であることの

合理性の根拠である

主語

を省くことができない言語体系一般には

エゴの関与を必須とする

文法の枠組みができあがっている

相互間の認識に

なんらかの齟齬

が潜んでいると疑われるとき

主体の正統化

という目論見による意識のすり替え

が起きていることを想定しておく必要というものが

あるだろう


領土や宗教宗派の問題のすべてには

言語文化そのものにある歴史的背景

を考慮しなければならない

エゴの関与



それによる相対化された他者

との相関の上に

論理が生み出す序列の差

が形成されている


領土の拡大による主権の拡張に目覚めた国は

自らの正当性を合理化する目的で

他者の不合理性に敢えて言及し

根拠の有無にかかわらず

権利と権益の確保を

思慮と分別とを一斉に捨て去って

やみくもに

目指すようになる

ところが

主語を意図的に省く機能をもつ日本語の文化圏では

エゴを絶対視することを

文化自体が遠ざけるようになっており

曖昧な表現に徹することで

互いに忖度し合うための

時間的余地を確保する

という麗しい関係が築かれていく


日本語が曖昧な言語であるからこそ

話し手の意図を

聞き手は慎重に探らなければならず

意味の振れ幅を可能な限り最大化しつつ

好意的で肯定的な解釈を

相互に与えあう文化を培ってきた

日本に特有な風土と文化が

この国にだけ育まれてきたのには

おそらく

想像を超えた

濃厚な思慮の関与

がはたらいている


自己主張をしなければ意図を伝えることができない

という制限を持つ一人称の主語に拘るあらゆる国では

己を正当化しようとする目的で

必然的に

他者の劣位性を際立たせる方法へと突っ走る

それはときにヒステリックにさえ見えるほどなのだ


日本の文化の底流には

支配階級によって育まれてきた

武士道

というものが歴史的に横たわっている

そこには優れて高い矜持が保たれており

たとえ空腹であったとしても

満ち足りた顔で

楊枝をくわえて

悠然としてみせる

という他者からの配慮を遠ざけさせようとする

気高い姿が

当時から

肯定的に

伝え残されてきた


この姿勢は

己の持ちモノではないものを

敢えて欲しがらない

という

欲求を抑制した武士の姿を



とする認識を育み

抑制を効かせた振る舞いをするよう

武士階級に統一させる動因の一つとなった


その武士道の精神を内包する日本語の文化圏では

本来の従属物ではない領土と海域などを

己の国の不足を満たすという目的で

強引にわが物とする主張に転じることほど

恥ずかしいことはない

という強い思いが

言わず語らずの裡に支配する文化を形成させた


武士道とは

即ち

恥の文化であるからだ


東アジアの言語文化圏で

主語を省く能力を持つ言語は

日本語以外に

存在しない

このことが

国家のエゴを押し通すことで

周辺諸国からの安定的平和を

損なわせてきた原動力となっている


英語文化圏では

とりわけ

主語を重要視する

主体の意志が明瞭でなければ

相互間のコミュニケーションそのものが

成り立たない

という言語構造になっている


感謝する時の謙虚なこころに

エゴは宿れない

その事実が

英語と雖も

主語を省かせた

Thank you

ということばに

主語はない


だが

己の主張を訴えるためには

一人称の主語は不可欠のもの

日本語では己の主張を訴える前に

全体の利益を考慮した発言のやりとり

へと発展させていく機会を設けるために

時間の余裕を

意図的に確保しようとすることがよくある


日本の政治が戦後急速に劣化したというのは

エゴを前提とする欧米型の民主主義に

日本文化が汚染されてしまったからなのだ

国会でおこなわれているその議論の

何と不毛で

浅薄なやりとりであることか


敗戦という結末が

手本とすべきではないエゴの文化を

日本の風土に植え付けさせた


調整型の政治形態をとってきたこの日本で

論理による合理性の証明を前提とした

主語を絶対視するかけひきが横行するようになり

その変化の分だけ

日本の風土から

麗しい資質が

急速に

希釈されるようになっていった


憲法を巡る国会での圧力の変化を

皇后によるある一文が

たちまち

卑猥な認識であることを

抑制的に喝破したその事実にこそ

日本という国家に本来与えられている

これから果たすべき重要な役割のもつ本当の意味が

十全に

備わっている

ということを嗅ぎ取る嗅覚を

国民は

これから活かすよう努めなければならない

感性の覚醒を促すには

知識の無意味な関与を

できる限り排除しなければならない

それは教育が今後果たすべき義務なのだ


日本語の文化と天皇制とは

切り離して考えることが

そもそも

できない


統治する権能を

武力で補佐してきた数々の闘争の歴史が

連綿たる武家社会を形成させ

下っては

軍部による意思決定の根拠とされるほどまでに

なっていったのだった

その延長線上に

被曝体験を経た後の

敗戦の受諾

という決断があったのであり

今日の

アメリカ型民主主義体制の基盤が

そのときに作られた


主語を多用する論理を尊ぶようになった国会は

大いに劣化するようになり

政策判断を誤り続けているだけでなく

自らの姿を

きちんと見る

ことすら

できなくなっている

自覚のない尊大さというものが

有益な結果を導く

とする歴史的根拠は

存在しない


これから

一体

日本はどこへゆこうとしているのだろうか

消費増税の果てにやってくる

より深刻なデフレの相を経て

その行く末に

最終手段としての

民意に基づくあらたなる大政奉還が

選択肢としてもし用意されているのだとするならば

日本語とその固有の文化

に基づく恒久平和の実現

という望ましい状態は

すべての生命にとって

極めて

身近なものとなる

ことだろう
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