こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

共 同 認 識

2010-12-26 08:32:40 | Weblog
温室効果ガスの大気圏内濃度は

これからも低下することなく

確実に増加しつづける

石油にとって代わる資源など

どこにもないからだ


京都議定書は

国際的な合意を引き出すために

多くの譲歩を重ねてきた末の

パッチワーク

二酸化炭素の排出量を抑制したその分だけ

削減された排出権として

それを他に売却することが認められている


地球環境が温暖化している事実があり

これを前提とするあらゆる対策に於いて

直接的な原因物質であるCO2の排出量を

減らさずに保つ

という行為が国連によって認められている

この事実に

誰ひとり異をとなえたことが ない


二酸化炭素を減らさなければならないときに

減らした分だけ排出量を増やせる

という認識は

温暖化対策の本義に明らかに違背する

その異常さに触れないよう

各国は

排出権取引というビジネスへと問題をすり替えた


経済を成長させるのに

エネルギーの関与は必須の条件なのだ

石油に代表される地下資源による熱エネルギーの上に

かろうじて成り立っている現在の経済基盤の下では

要するに

未知の資源を開発しなければ

経済活動そのものが低下し

リセッションを経て

総ての国が

最終的に財政破綻する

という警報を

世界へと伝えるための発信源になっていた


経済成長を犠牲にしてもよい

とする国などあろうはずがない

2013年度以降を対象とする

気候変動に関する新たな枠組みの策定は

難航の果てに

実効のない合意を得て

形式的に終わることが決まっている

その結果

気候の変動は次第に激烈なものとなっていき

自然災害は更に兇暴化し

集中豪雨を至る所で頻発させることにより

洪水の被害が世界中で発生する

という状況を

これからも続けさせる


これが21世紀初頭の文明が辿りつくことになっている

荒れた岸辺

生命環境は従って

著しく劣ったものとならざるを得ない

マイナス成長する経済は

負債の先送りを不可能にする

このため

世界中で財政破綻する国家が叢生することになる

この破局を避ける道は一つしかない

地下資源に依存しないあたらしいエネルギー大系を

速やかに樹立するということ

これに尽きる


地下資源の消費効率は

既に限界に達している

改善するための余地など 

どこにも残されてはいないのだ


発想を切り替えることができるのなら

第三の道が見えてくる

国際経済を成り立たせているドル経済圏というものが

二酸化炭素の量的拡大を早めさせていた

有害な既存のシステムを断ち切る覚悟があれば

地球を復活させ

生命環境を再生して

穏やかな気候条件を取り戻すための方途が

やがて浮上してくるだろう

経済成長に基づく繁栄は

テロに正当化する余地を与えることなく

核の拡散をも反転させる

そんなことを可能な状態にする


混乱はやがて終息する時をむかえる


進むべき道を蔽い隠している共通意識を

こぞって一斉に捨て去ることにより

未来への扉が厳かに開かれる

この変化は

まさに

革命的なものとなる
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貧 困 過 程 ①

2010-12-19 08:39:11 | Weblog
世界はどこまでも道を誤り続け

止まることさえできなくなっている

軍拡をやむを得ないとする姿勢は

緊張をより高め

いつ果てるとも知れない
 
力の競争を当事国に強いるのみ


その累は周辺諸国にまで及び

経済成長を犠牲にして

軍事力の強さ

高さを

誇示する状態から

あらゆる国家を離れられなくする


安全を力に頼って維持しようとするのは

最悪の結果を生む行為

繁栄を誇示して

豊かさを

どこよりも先に

手に入れることが

世界の手本となる国を作るただ一つの




バブル期の日本がそうであった

ソ連の指導者たちに

計画経済の限界を突き付けたのは

突出した隣国の繁栄ぶりだったのだ


その後

チャンスは何度も日本市場へとやってきていたのだが

繁栄を導くことは

ついに

できなかった

円高は

ドルの過剰流入

という経過と一対になっている

ここが分かっていないと

ドル資本の手に

日本の富を欲するがまま与え

それを持ち去らせるという結果を生む


国の貧困化には訳がある


ドルと交換に与えた円の最初の使い道は

85年秋以降

不動産市場へと流れ込んでいったのだった

土地の価格は絶対に下がらない

という神話を梃子に

ドル安政策を推進する必要のあったアメリカの要望で

G5の合意に基づき

各国のローカル通貨を一斉にドルと交換する

という協調介入が実施されたことがある

世にいうプラザ合意である


その結果

過剰発行されたドルを売って円を買うと

土地の売買を手段とする

安全有利な投資が

日本市場で成り立つ

という状態が生まれ出た

その推進役となってバブルを呷ったのが

投資コンサルタントの顔をした

所謂経済評論家たち



バブルの弊害が

僅か四年で余りにも大きなものとなっていったことから

土地価格の高騰状態を止めようとして

不動産融資に対する総量規制が実施されたのだ

各界の指導者たちはこの処方箋が

劇薬であることをまったく理解していなかった

安直な対策を

安易に実施してしまったことが

失われた10年と

それに続く後の低迷する10年を作り上げることとなった


バブルがはじけたのは1990年春のこと

来年の春には

丸二十年を経過する


この間に日本で起きたことの一切は

誤った政治判断を下した

当時の政治指導者たちの責に帰す

経済評論家たちはバブル崩壊後

一斉にその口を噤み

街から自称ケインジアンたちが

完全に消え失せた

ケインズの理論に誤りがあった訳では決してない

下された政策判断の方に重大な誤りがあったのだ

国家が直面するさまざまな困難は

淵源を求めて川を遡ると

そこへと辿りつく

無知が招いた単純な事案だったのだが

当事者たちにはその自覚がまったくない

日本の不幸はここに根本的な種をもつ


蒙昧という指導者たちの症状は

未だに続いている

反省の不在がその証拠

貧困と就職難は

当然すぎるほど当然の帰結であった


日本の再生を急ぐには

ドル売り円買いの圧力を利用して

日本で流入資本が長期滞在できるよう

投資基盤を整えてやる必要があったのだ

有効な投資先が日本になくなっていたということが

流入してきたドルの

本国への帰還を急がせている


この流出段階で円が売られてドルが一時的に高くなると

価値の上がったドルを

世界中から回収するメリットが生まれ

価値の下がって魅力を増した円が

繰り返し買われる

というサイクルを成り立たせるようになっている


日本市場は

ドルに付着した過剰流動性という汚れを落とす目的で

アメリカとドル資本に利益を同時に与えるための

洗濯工場にさせられている

ということになるはなし


現実の状況すらこの国の指導者たちは理解できずにいたのだから

繁栄がこの国に再び訪れるはずはなかった

分かってしまえば実に愚かで

救い難い不毛なことであった

モンダイのもつ意味が分かっていないと

同じ経過を何度でも果てしなく繰り返す

そして次第に国を衰弱させていく

現実の相に思い当たる節はないだろうか


ドル資本の活用法を生み出してやれば

資本の還流は起きない

再投資へと向かう太い流れができるのだから


ドル資本はホリエモンを使って

投資市場の再育成を試みたことがあった

だがそれは失敗に終わっている

利益の回収を急ぎ過ぎたことが

違法行為へと

ホリエモンを奔らせることになったからだった


ドル資本は

過剰流動性を日本で捨て去りながら

投資効率を高めるという役割をこれからも果たさなければならない

石油の価格が上がるとドルの需要も連動して増加する

また地下資源の需要水準が高まることでも

決済通貨であるドルの需要は同じ比率で高まる

ドルを供給しなければドル高が募り

供給し過ぎれば過剰流動性の始末が急務となる


ドルと石油との間で生じるドル余り現象は

ドル安政策と密接不可分の関係にある

ドルを売って特定の外貨を買う行為は

その解消を目的としたものであった

先進諸国にドルを売りつけると

当該国の政府は独自の通貨を売ることによって

ドルの通貨価値を買い支えなければならなくなっていた

この時に買い取ったドルを

外貨準備高という

ドルの安全な運用先は

米国債と相場が決まっている

このことから

ドル資本が過剰流動性をどこかの国に売りつければ

アメリカの国債が自動的に売れるようになるシステムができていた


アメリカにある抜きがたい赤字体質は

長期債の買い手が支えているということなのだ

すべてのことには限界が設けられている

この状況が

いつまでも続けられると米政府は思うべきではない


道の選択を誤ると

最後まで祟ることになっている

問題の所在に気付いたとき

有効解は手の届く距離にある
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破 壊 せ よ

2010-12-12 09:54:18 | Weblog
不具合を生み出してきたものの総て

 を

新しい文明を建設するために

破壊しなければならない

要するに

革命というプロセスが

いま

必要なのだ


意識を変えた総体が増えることによって

あたらしい社会規範が生まれ出る

古くなった制度を壊したところにだけ

この変化は芽ぶく

はびこる雑草を取り除いてやれば

抑圧されていた花々が

やがて野を彩るようになる


古くなって役に立たなくなった制度を捨て

汚れのない仕組みを建設するのだ

破壊の痛みを受け容れた後にだけ

進化と呼べる状態が生みだせる


これまでの教育システムは

就職が保証されない経済環境が続くようになったことで

内側から

崩れ去ろうとしている


就職のためのジャンピングボードだったものが

就活のためのデッドラインへと代わるとき

教育システムの在り方そのものを

見直さなければならなくなる


教育投資がその意味を失う時代には

若年労働者の数が再び増加に転じるだろう

投資であったものが

投資効果を失ったとき

進学就職システムは自ら崩壊する


これにより労働生産性が高まると

さまざまな活力源が生まれ出る

企業は独自の尺度で学生を選抜するようになり

成績や入社試験の結果には拠らなくなる

すでに

数合わせのための新卒採用など

控えるような傾向が

一部の企業でより強まりはじめている


教育の現場では

変化の予兆を見落としていた

出生率の低下で学生が減り

相対的に

教室は余るようになっている

企業は事業形態に即した学生を

自らの手で教育し

その後に

適正を見定めた者を

社員として配置するようになっていく


新文明の創設は

まず

教育改革から始めなければならない

あたらしい時代にふさわしいスタンダードを

人類は

率先して

作り出さなければならない


環境問題が解決するとき

経済問題も解決する


時代に相応しい判断能力をもつ人材を

国は急いで作り出さなければならないのだが

国会では

時間を浪費する駆け引きに終始している

国を貧しくしたのは

国際経済全体が陥っている負の連鎖を

正しく認識していなかったから

外部要因の関与だけではなく

内部要因となっているものの存在も

承知しておかなければならない

問題の所在を見ずに

ものごとを解決することはできない

課題を等閑にしていたのだったからこそ

国民が困窮に喘ぐようになったのだった


有害な制度を延命させておく理由などは ない

有益な制度に改める必要は ある

その手段となるのは

新時代をつくるための

環境を回復させる能力をもつ

優れたエネルギーとその応用システムの

開発なのだ


石油依存症が快癒すれば

ドル依存症も平癒する


環境負荷のない低廉なエネルギーを手にしたものは

世界に最終秩序を与えるだろう

エントロピーを減らすことによって

文明とは

このようなものでなければならない

という

進化の方向を反転させる道は まだ残されている

人類には学ぶべき書物がある

その本には

「アメリカの失敗」

という題名が金文字で書かれている


あたらしいものを創造するには

その前に

破壊という行動を起こす必要があるのだ

意識を深化させていくことで

真文明を創設するための無血革命が

始まる

判断を誤り続けてきた文明は

気候の変動と核の拡散という結末とを

地表へとほぼ同時に引き寄せた

この事実は雄弁である


健全なエネルギーの登場は

過去の教訓を活かすときを

人類に伝えるものとなるだろう
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事 実 有 根

2010-12-05 09:43:39 | Weblog
事実をして語らしめよ

これが

いま

世界の風潮になろうとしている

時代は

投じられた一石によって

これから

大きく変わることになる


秘密の暴露は

政治システムの在り方に

決定的な打撃を与えている

従来の政治手法が通用しなくなるというだけでなく

既に

致命的な影響を与えている

ということが

報道で

誰の目にも明らかになっている


WIKILEAKS の登場は

世界の在り方を根底から覆すきっかけとなりつつある

隠されていた機密の

画像による情報の漏洩は

イラクで米軍が何をやったのか

ということを

世界中に映像で事細かく指し示した

東シナ海で中国漁船が実行に及んだ攻撃行動の詳細を

海上保安庁の映像資料は

説明抜きで語り尽くしていた

中国からの反発はこれにより鎮まり

反日デモに関する報道は

その後急速に影を潜めた


情報を隠し通していた時とは

完全に反転したこの結果は

実に雄弁なものであった


米軍ヘリがイラク市民に対して行った蛮行は

かつて

ベトナムでも起きていたものとさして変わらない

イラクでおきたことと同じ程度の行為が

東南アジアでも

32年以上前に

既に何度も引き起こされていた

この情報を風化させたものは

時間であった


長い時のはざまに埋もれていた過去の記録と

最近起きたばかりのできたての記録とが

意味のある連環を

ネットを通じて形作ろうとしている


価値は事実にのみ帰属する

すべての国民は

政府のとってきた行状の意味を知る権利をもつ

恣意的な公権力による情報操作は

国民の判断を誤らせ

国家の進むべき方向を見失わせる


情報の共有は文明の義務

世界中に不具合の種を撒き散らしていたものの正体は

秘密を善とする旧来の政治手法に他ならぬ


正当な行為者は

公開された資料に怯える必要がない

清廉潔白な行いこそが

世界の枠組みを刷新する基礎となる

健全な社会にだけ

健全な認識が育つ

不健全な認識を醸成するこれまでの政治手法は

これからはまったく通用しなくなるだろう


隠し事など一切できなくなってよい

いらぬ憶測を生まなくなるだけでも

軋轢は低下する

有害な社会から

ある日突然

有益な社会が誕生する訳ではない

不健全なシステムを

それと承知の上で

保守するべきではない

牢固たるこの姿勢が国の劣化をもたらした


人類の未来を決定するのは

事実に基づいた正しい判断と

それが導く健全な認識だけなのだ

二酸化炭素が一向に減らなかったその訳も

やがて明らかにされるだろう

正しからざるシステムは

いつか

どこかで

内部崩壊を惹起することになっている

ソ連があの日

唐突に消滅してしまった事実があるように

20世紀の終わりころから

時代の変化は

もう

始まっていたようだ


あいてしまった穴は

繕っても繕っても

どんどん

勝手に広がっていき

状態はより悪化するだけとなる

経済システムにできた大きな綻びは

修復することができない

資源産出国は資産の保全へと奔るようになり

基軸通貨の発行国は

更なる過剰流動性の圧力回避に

もっと苦しむようになるばかり


身から出た錆



当該政府が勝手に苦しむのは結構だが

国民を犠牲にしてはなるまい
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