こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

豚 の 認 識

2010-06-27 09:41:10 | Weblog
基軸通貨をドルと定めた既存の枠組みは

その発行権をもつ国であるアメリカに

世界中の外貨を積み上げさせ

それを当該国の市場で

効率よく運用することによって

多くの収益をアメリカ本土へと移転させることに

寄与してきた


ドルの需要が高まれば高まるほど

基軸通貨の発行量は増加する

発行し過ぎたドルが市場に溢れるようになったことが

ドル余り現象と一般に呼ばれる状況を生み出している


リーマン・ショックを起源とする金融危機が

このドル余り

という状態がもたらしたものであることは

いうまでもあるまい


ドルが所謂過剰流動性を帯びる通貨となったのは

金本位制からアメリカが一方的に離脱した後のこと

それまで価値基準とされていた金との兌換性が

基軸通貨であるための絶対的な条件になっていた

1971年夏に価値基準のシフトが実行されてから

ドルの価値を裏付ける根拠とされていた金は

単なるコモディティの一つとなり

代わりに

石油の価値がドルを保証する制度へと改められた

だが

そのことが

巡り巡って

ドル経済圏という概念を生み出し

ドル安政策を推し進め

貧困と軍拡を強要して

金融機能から与信能力を奪わせる結果さえ

生みださせる原因となったのだった


石油の取引価格が上昇すれば

その代金を決済するための通貨であるドルの需要は

応分に増加する

ドルを供給した見返りに

諸外国から

それぞれの国の通貨が

アメリカへと押し寄せてくるようになったのだった

ドルの需要が二度に及ぶ石油ショックで

勝手に高められるようになり

アメリカの輸出が減り

貿易赤字が増えるようになった


アメリカは最先端の軍需産業を擁し

陳腐化した兵器を輸出することで

発展の原動力としてきた国である


米軍だけが最も優れた兵器をもっていれば

古い兵器を売却しても

ミリタリーバランスを永遠に維持できる

ドルの通貨価値が高められると

総ての輸出が大打撃をうける

これを回避するためには

ドルの価値を制御できる状態にする

という必要があったのだった


1985年10月のG5では

先進五カ国がドルの通貨価値を引き下げるために

協調介入する

という決定がなされた

後にプラザ合意と呼ばれることになるのだが

アメリカの意図をすべての国が知らずにいた

現在でもこの状態は続いている


ドルの通貨価値を引き下げるために

アメリカ以外の当時の先進諸国が

高められたドルの価値をこぞって引き下げただけでなく

ドル売りを誘発する戦術である

ドル安政策を容認する態度をとった

この時を境にして

ドル資本が国際経済に大きな影響を及ぼすようになったのであり

日本では理由のない円高が

繰り返し引き起こされるようになったのだった


アメリカが過剰発行したドルを手段として

特定の国の通貨を買うと

ドル安外貨高

という状態になるのは当然の帰結

円が高くなったために

政府日銀は当初から市場介入を繰り返し実施し

大量の円を供給してドルを買いつづけ

下がり過ぎたドルの価値を元の水準へと戻さなければならなかった

この介入で買ったドルの90%はアメリカの公債へと化けている

このことは

発行し過ぎたドルを日本に押し付けていくと

ドル安が進むと同時に

円の価値があがり

その落差を調整する必要に迫られた日銀が

円を売ってドルを買わざるを得なくなり

獲得したドルで

米国債へと投資するというサイクルを形作らせた

その財源は財務省発行の短期証券であり

そのすべてを金融機関が引き受けている

このしがらみが

バブル崩壊後の対策から政府の自由度を奪っていた


ドル安の状態が維持されているあいだ

ドル建ての債権はアメリカの国外へ出ることが

できない

ドル資産を取り戻そうと政府が欲しても

それが実行不可能になっている

ドル建ての資産をもった国は

ドルの価値が高まらない限り

すべての債権を処分することができない


ドル安政策で通貨価値が高められている円を

ドル安政策で強制的に価値を低下させたドルで

買い戻さなければならない

ということなのだ

これは回避したはずの円高を

損失を甘受して

自らの手で復元するという結果を生む


政府が保有するドル建ての資産総額を

外貨準備高という

ドル安政策とは

ドルの過剰流動性をアメリカ以外の国に押し付けること

市場に滞留していたドルが

ドル安政策で海外市場へと移動し

払底している状態にあるからこそ

アメリカはドルを新規に

いくらでも追加発行することができるようになっている

ということだったのだ


ドル余り現象は

アメリカの政治戦略によって派生するようになったもの

それをステップアップさせてきたのが

一連の経済戦略であった

ドル経済圏構想と呼ばれているのが基礎部分

余らせたドルのその一部が

不動産を担保とする金融市場に雪崩込んでいったことから

サブプライム・ローンを焦げ付かせたのであって

最終的に

金融危機を生み出させることとなった

というのが 事の次第


このメカニズムのもつ隠された意味を悟れば

ドルを基軸通貨とすることが

いかに公平性を毀損する行為であったのか

ということが如実に見えてくるだろう


ドル余り現象がアメリカの軍産複合体制を肥育し

諸外国を貧困の淵に沈めていったその主因なのだ

公平な基軸通貨を創出すると

それだけで

国際経済は健全な成長発展を遂げ

繁栄に基づいた穏やかな平和状態が

地上へと勝手にやってくるようになるだろう


軍事力を常に増強させていなければならない

という宿命をもつアメリカには

平和を誘導する基本的能力が

欠けている

兵器を供給しておきながら

その火を消すために

もっと強い軍事力を持とうとしてきたのが

アメリカの所業であった


ドルの供給量を増やすためには

地球の温暖化を進めてでも構わない

というのがドルの発行権を持つ国の意思


京都議定書から

アメリカがまたしても一方的に離脱したのは

既得権が損なわれることを知っていたからなのだ


環境異変はこれから先も悪化していく

温暖化が止まる日は

現状で

地下資源が枯渇するまでやってこない 
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黒 い 野 望

2010-06-19 11:44:01 | Weblog
平和という状態を

この地上へと導くために

最大規模の軍事力を

もっと拡大していくことによって

その実現を図ろうとしてきたのが

アメリカ

という名で呼ばれている

国 


世界がそれで平和になったかというと

そんなことはなかった

アメリカを対象とした攻撃は

常に世界のどこかで準備されており

実際に

行動に移されることで

アメリカの軍拡を促す理由とされてきた

このイタチごっこには

終わりが

ない


アメリカの支援を必要とする国は

アメリカを支援しなければならない


テロの国際化は

この枠組みによって

生みだされていた

日本に米軍基地がある間

アメリカを敵対視する国 と

アメリカから敵対視された国

では

防衛努力を強化するために

経済政策より防衛予算に多くを傾注しなければならなくなる

アメリカの狙いは経済発展を阻害することにあった


アメリカに加担した国では

その反対に

テロ組織から

アメリカと同じレベルの攻撃対象と看做される


力による平和状態の強制的な誘導は

対抗勢力を再生産するという結果を生み

平和の実現を遠ざける

冷戦の対象となっていたソ連が

ある日

唐突に消滅したことによっておきた変化は

軍縮の実現ではなく

軍拡を急がせた


敵の不在は

最強の軍事力を維持するための戦略をより強化させることとなった

軍産複合体制の存在理由が消えてしまうと

不利益を蒙る組織が多数でる

そうなる事態を事前に回避するためには

敵の脅威が身近なところに迫っている

ということを

国民に見せつけておく必要というものがあった


この切実な思いから仮想敵という概念が生み出され

東アジアに展開する米軍の存在価値が

不必要に高められるようになっている

中国の軍事費の伸び率が急に高まったことによって

その他の国の軍事費の割合も同じ比率で高めなければならない

と思うそれぞれの国の指導者たちは

軍事力の拡大を

平和を守るための基本的条件だと信じこんでいる


北朝鮮にミサイルの発射実験をさせれば

日本は不安に脅え

アメリカの核の力に縋ろうとする

米政府は悪の枢軸という名称を特定の国に与えて

米軍からの攻撃があり得る

という威圧的な態度をとるのが常だった

この行為が北朝鮮に核の開発を却って急がせ

アメリカをひるませて譲歩を引き出す

という展開を重ねさせてきた


米国民に軍拡を認めさせるには

アメリカに対する悪意ある攻撃を実行させればよい

1941年の12月には

日本軍に真珠湾を攻撃させたことによって

米政府は反撃を行うための国民の支持をとりつけた

その時の標語は

リメンバー パールハーバー

というものであった

この戦争は二度の核による人体実験によって

終結を迎えることとなった


その結果日本には平和憲法が与えられたのだったが

それを保障するための米軍がこの国に居座るようになった

いまでは米軍の間接経費を

日本政府が率先して肩代わりするまでになっている

実に筋の通らない展開がおきているのだが

国民には違和感がなく

米軍基地はこの国の至る所に置かれている


2001年の九月には

米国経済の中心

その象徴的存在となっていたツインタワービル

が自らの重みで潰れ去った

同時多発テロと呼ばれることになった

最初の攻撃による被害が これ


アメリカ本土を狙って実施されたタリバン政権からの攻撃は

米国民のこころを報復の思いでいっぱいにした

その年の暮れには

テロ組織を崩壊寸前にまで追い詰めておきながら

首謀者を取り逃がすという失態を演じている

優れた能力をもつ米軍が

隠れるものとてない

アフガニスタンのはげ山に敵の領袖を追い詰めておきながら

呆気なく生き延びさせたという事実が

当時簡潔に報道されたものだった

これによってイラクに戦線を拡大することが可能となったのだが

その結果世界が引き受けることになったのは

原油相場の長期的高騰とそれによるインフレの悪化であり

ドルを過剰供給した末のドル余り現象に基づく

金融危機というものであった


イラクにあるとされた大量破壊兵器が

根拠のない情報だったことを

アメリカ自らが認めた段階で

テロとの戦いという名目に切り替えて

イラク侵攻を正当化しようと謀った

これにより

世界は国家間の戦闘ではない

未知の戦争状態へと突入していくこととなった


米軍の中東での駐留期間は予定を超えて大幅に長びき

戦費を新たに追加調達する必要に迫られたブッシュ政権は

WTIに投機資金を集めるための戦術をとり

原油取引の単価を引き上げることによって

ドルの需要を高めその発行量を増やすことに成功したのだが

最終的に

ドル余り現象を派生させてしまうこととなった


この過剰流動性が不動産市場へと流れ込んだことにより

最終的に債務不履行という事態を大量に生み出した

金融危機を現象化させることとなった最初の変化がこれである

次におきたのは

ギリシャを起源とするユーロ経済圏に対する不信感の高まりであった

金融システム全体に潜んでいたその欠陥が

ドル余り現象を生み出していたのだったが

その裏には

世界最強の軍隊を保持していなければならない

というアメリカがもつ勝手な都合が隠されていた


第二次世界大戦が終結したあと

国際経済はドルを基軸通貨とするシステムで統一されたのだったが

アメリカに敵対して

核兵器をもとうとする国は

逆に増えていった

国家間の関係にみられるパターンには

経済共同体となることを目指そうとするものと

軍事的対立の強化を目指そうとするものとに

分かれていたのだが

そのどちらでもない

国家の枠を超えた

民間の第三勢力

テロ組織による攻撃を許すことにもなったのだった


テロ組織と呼ばれる国家の枠を超えた団体の勢力が強まり

力による統治を進めてきたアメリカに対して

圧力を加える存在として新たに機能するようになった

反米国家は湾岸戦争で

米軍の攻撃能力の優れた高さを知り

軍事的対立を避ける傾向を強め

アメリカの待ち構えているリングに上がろうとはしなかった

そこで登場することとなったのが 

国境に制約されないテロを目的とする組織


世界一強かったはずの米軍は

ベトナム戦争の時よりも戦闘状態を中東では長引かせ

退くことを許されない状態へと嵌り込んでいる

この状況は

テロ組織がもくろんでいたその目標にひとしい

勝敗の趨勢は既に決していたのだったが

アメリカはそれを認めることが

いつになってもできない立場にある

執着をなにかしらもつ国は 

健全な成長を遂げることができない

ドル経済圏全体が

金融危機という報復攻撃をいま受けている

これがその証拠


平和の実現を目指すのに

その対極にある武器を選択してはならない

持続的繁栄という状態だけが

地球に欠けていたものを生み出す力を

秘めている 
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貧 困 特 急

2010-06-13 07:58:43 | Weblog
ドルを買ったことのある国は

売り渡した自国通貨を手段とする

ドル資本と呼ばれる一群からの

買収攻勢に晒される

資本を無駄に放置しておく余裕など

どこにもない

時 は カネ


ドルを売って得た外貨を有効利用するには

その国の市場に投資する以外の方法は ない

当該国の経済に活力があって

安定した成長を続けている限り

再投資の波が

還流する波よりも

総体的に増えてゆく


外国資本を経済成長に活かした国は

流動性の厚みを増やす循環にはいり

経済成長が低迷を続けている国では

利潤の回収を効率よく進める負の循環へと落ち込む

その国の市場に滞留する流動性は

時とともに

次第に薄っぺらなものになっていく

この貧困の連鎖反応がはじまると

健全だった産業に活力は戻らず

消費市場はデフレへと向かう落とし穴に嵌り込む


ドルを売って外貨を得た組織には

その通貨を使って

ドルを調達した金利よりも多くの利潤を

その国の市場から獲得してこなければならない

他人の資本でビジネスを行っている組織なのだから

投資家に還元するための収益を

四半期ごとに

計上する義務を果たさなければ

企業としての成長は ない

この組織は

ドル資本

または

国際金融資本

などという名で呼ばれている


ドルの需要はいたるところにあり

その取引は一瞬ごとに

それぞれの通貨価値の移動という形となって

数字の上に表れる

ドルの供給を絞れば

通貨価値は跳ね上がる

ドルの供給に即座に応じれば

通貨価値の移動に大きな変化はない


成長力のある市場をもつ国に投資しようとすれば

その国の通貨を買って

ビジネスに繋げなければならない

ドルを売ることと引き換えに

外貨を大量に手に入れるのだから

ドル金利を上回る収益源を最低でも確保しなければならない


ドルを積極的に売る行為を

ドル安政策という

ドルを売り惜しめば

ドルの通貨価値は勝手に高まる

通貨間の価値の移動を

変動相場制に移行したときから

FRBは制御する役割を果たしていた

その主な手段のことを政策金利という


ドル安を目指すことがG5で合意されたのは

85年10月のこと

この取り決めはプラザ合意と呼ばれている

この時を境に

日本市場にドル資本が大挙して押し寄せてくるようになった


理由の分からない円高に政府日銀は苦しみ

やむを得ず円を供給することによって

ドルの価値を元の水準へと押し戻す方法を模索した

この時に円を売って入手したドルの総額を

外貨準備高という

国が保有するドル建ての資産の90%が

アメリカの公債になっている


アメリカが過剰供給したドルを

国際金融資本が日本への投資として仕向けると

ドルを売って円を買う流れが確定する

アメリカはドルの需要水準そのものを高めることにより

ドルの合法的な追加発行が行えるようになっていく

米国債の需要が増えるのだから

米政府には

その場で過剰流動性が直接戻されるような仕組みになっていた


債券の販売益は議会の承認手続きを経ずに

政府の裁量で自在に支出することが可能な資本となる

中東地域に大量の米軍を展開させておく費用を

増税せずに2001年以降から安定的に得ていたその理由は

ドル安政策の国際的な励行にあった


主に石油を買うためにドルに手を伸ばしてきた国々では

ドル資本による投資攻勢が活発化して

資産の買収がより強力に進められるようになる

獲得した収益を元の通貨であるドルに戻すことによって

アメリカ本国へとそれを返す富の太い流れが

国際経済の中に生み出されている


ドル資本がやってきた国の市場では

そこで回るべき流動性の厚みが失われていき

貧困が貧困を生むプロセスへとより深く落ち込んでいく

経済成長率が調達金利よりも高くなっている国では

利潤の一部を回収するだけで十分なリターンが確保できる

このため

残りを再投資へと回すほどの余裕があった

富の漏出が起きても

市場には十分な量の流動性が残されていた


日本では86年から90年春まで

そのような状態が顕著に続けられていた

プラザ合意の直後から

ドル安政策の結果として

ドル資本が陸続として押し寄せてきた

土地神話を生み出したバブル経済の最盛期が

まさに この時代

バブルが潰れて日本市場が低迷していたさなかに

ユーロ経済圏が96年に発足し

中国では資本制度を活用する方式の

一国両制というあたらしい共産主義体制が

資本を集約するという効果をより際立たせるようになっていた


日本の経済的低迷が

ドル資本による利潤の回収を急がせ

過剰流動性と呼ばれるドルの安全な捨て場所として

機能するようになったのは

丁度この頃のこと

ホリエモンがもてはやされていた時代は

ドル資本による過剰投資が市民権を得ようとして

マスコミを大いに賑わせていた

日本の貧困化が急速に進んだのは
 
イラク戦争を早期決着させるための戦費を調達する目的で

原油相場に資源の供給不安を呼びおこし

投機資金が集まるような戦術が横行していた時代

大統領はブッシュであり首相はコイズミだった


アメリカが希望するドル安政策を一層進める目的で

当時の内閣は外資導入政策を率先して採用する決定を行った

しかし

この選択は

外資の流入による市場の活性化を起こさなかった

逆に資産の流出を早め

日本市場をカネの回らない貧弱なものへと換えてしまったのである

外資系の保険会社が日本の市場へと食い込み

売り上げを急速に伸ばしていたのだったが

国民に還流させるべき資本の余沢が

大挙してアメリカへと流出していったことから

国民は生活の質を落とさざるを得なくなり

消費市場は一方的デフレへと陥ってしまうこととなった

労働市場の劣悪化というプロセスもこの頃に進んだもの


貧困は時の政権が行った政策の誤りに原因をもっている

昨年夏の政権選択の選挙結果は

当然すぎるほど当然の

酬いであった

政権が代わってもアメリカの通貨戦略に乗せられたままでいると

経済成長は緩慢な衰弱を続け

税収不足が財政政策を制約するような状況をより強める

国の赤字総額はほどなく千兆円の大台に達しようとしているのだが

その原因となったメカニズムを調査した事実はどこにもなく

ただ消費税を増税することにより

難局が常套手段で乗り切れる

と安直に決め込んでいる

この方法は赤字を累増させてきた方法そのものに

ひとしい


出血しているときに緊急に必要な処置は

止血なのだ

破れた血管に流動性を注入しても

それは貴重な資本を地へと捨てる行為

日本の現状は

このレベルにある

財務体質の劣化は国政の在り方にその原因をもっている


問題の抜本的解決は

ドルを基軸通貨としてきた制度そのものを見直すことで可能

欠陥のある個所からの出血を直ちに止めることだけが

喫緊の課題

有効な対策は他にない 
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意 識 革 命

2010-06-06 06:44:40 | Weblog
国連の環境部会では

太陽電池が

無条件で
 
温暖化を防止する能力がある

とする独善的な判断に基づいて

自然エネルギーの普及促進に努めている


その論拠の有効性

電流の性質を確認することもなく

単純に

きれいな電気を生み出せば

それだけで火力発電所の負担が減らせる

と信じてやってきた


だが

太陽電池だけでは

火力発電所の稼働率を減らせない


蓄電装置を併設したとしても

二酸化炭素は増え続けていく

消費者が電力需要を減らそうとして

省エネ節電に励んだとしても

火力発電所の燃焼炉をその行為で止めるためには

需要水準が十分低下したことが確認されるまで

待っていなければならない

調整用電源には可能なことであっても

ベース電源にはできないこと

安定的な運転を

四六時中行っているよう

電力会社が義務づけられているからだ


交流には周波数という欠くべからざる成分がある

毎秒50回

または60回

プラスとマイナスを発電機の側で切り替えることにより

周波数というものが安定的に維持されている


常に変化する周期性をもつ

ということが交流電流の宿命なのだ

この交流と呼ばれる電流の抜きがたい性質があるために

毎分3000回転

乃至は

3600回転の円運動が必要になっている

電源に用いられている磁石の極性を

頻繁に切り替えることで

周期的変化を生み出すというのが

交流の発電機が果たしている役割


消費者がどれほど節電に努めたとしても

発電所では

それで

発電機の出力を落とすことはない

出力を落とすには回転数を減らせばよいのだが

そうすると

周波数が安定性を失って

勝手に周期を乱してしまうことになる

これでは電力の品質を高く保っていることはできない

周波数が勝手にふらつくようなら

電力業界に課せられた安定供給の義務を円滑に果たせない

電気事業法という拘束条件を遵守しているからこそ

電気を供給する事業を営むことが国によって認められている

ということなのだ


省エネ節電で効果が得られていなかったという事実を

国と国民だけでなく

国連の環境部会までもが

理解していなかった

温暖化防止対策が無効であったということを

未だに

知らないままでいる

現実 は 証拠

電気に関する基礎的な知識があれば

太陽電池で交流送電を制御できないことを

分かっていたはずである

無駄な投資になっていることを承知していたのであれば

太陽電池で温暖化を防止できないことくらい

知っていなければならなかった


実際に二酸化炭素を減らす効果のない仕組みの上で

太陽電池の量的拡大を

どれほど熱心に図っていったところで

温暖化が止まるはずはなかった

愚劣な現状を生み出したのは

おおいなる認識の誤り

その起源にあるものは

関連業界と監督官庁による

情報の隠匿と

その継続を謀ろうとする努力の連鎖

実効のない太陽電池の俄か需要で潤ったのは

モジュールメーカーと

その設置をナリワイとする関連業者


このような経過を二十年以上も続けてきておりながら

二酸化炭素が自然エネルギーで減らせると未だ信じこんでいる

温暖化が一向に止まろうとしなかったのは

現実認識を誤ってきた文明の宿命

効果のない一連の対策は

無駄な投資と環境の劣化を強要し

生命に強い淘汰圧をかけている


太陽電池の能力を正しく生かすためには

蓄電ユニットを導入して

発電した電気を一時的に貯めておかなければならない

電力備蓄が成り立っているところには

あらたな発電義務は生じない

巨大な発電機を起動させなくても

保存してある電気で

その日必要な電力が賄える


総ての需要地で

電気を貯めておくことができるようにしない限り

交流送電のネットワークでは

発電機に電流を

常に生み出させておかなければならない

それには絶えざる燃焼という状態が

どうしても欠かせない


電力会社では

蓄電装置を併設した太陽光発電所からの電力の買い取りを

当初から一貫して拒否してきた

この行為は何を意味していたのだろうか

温暖化を実際に止めることよりも

もっと重要なこと

即ち

企業の経営効率を優先してきたために

安定供給と品質管理に努めていなければならなかった

ということなのだ


周波数変動は品質管理の観点から

絶対に避けなければならない事態

電圧の変動がおきれば

精密な機械制御をおこなうことはできない
 
高品質の製品を作れないのなら
 
日本ブランドの価値に意味はない


温暖化を止めたということを確認しないまま

太陽電池の普及促進に国費を大量に投入し続けるのは

罪悪に等しい

太陽電池を普及させるための費用を国民全体に負担させるのは

明白な詐欺行為

太陽電池にその効果のないことを知っている電力業界は

国民に真実を告げる義務を怠っている


実にキッカイな顛末が生み出されているのだが

そのことに文明は気付かない


温室効果を止めることより

太陽電池を導入することそのものの方が

世界の目標になっている

火力発電所の稼働率が

節電や

太陽電池の導入で

実際に低下したことを確認する検証作業は

一度も実施されたことがない


発電するために燃やした化石燃料が

節電していた時間を通じて

抑制されていた

とする不思議な理論は

電力消費を減らしていた時間と

消費電力とを掛け合わせることで

捻りだされてきた態のもの


このへんてこな論理が成り立つためには

節電と同時に

火力発電所の燃料消費の割合



発電機の稼働率

とが

同時に低下していなければならなかった

事実関係を検証した形跡は何一つとして

残されていない


燃焼炉の稼働率の変化を確認するプロセスを省いたまま

すべての国が

検証作業の実施を省いてコトなきを得ている

交流送電と太陽電池との間には

意味のある相関は存在しない

この組み合わせを有効化するには

発電した電気を

効率よく

蓄電しておくことができる仕組みを

すべての地域に浸透させておかなければならない


効果のない対策を推進するために

大量の資本を投入し続けていると

地球の環境は益々劣化するようになるだけでなく

国の財政赤字を減らすどころか

どんどん増加させていく

資本の使い方を誤っていると

国だけでなく

この惑星そのものが

生命の存続を自ら拒絶するようになる

気候の変動はその予告


温暖化が進んだことによって生じた気象条件の変更は

自然災害を兇暴化させる循環へと

人類を誘う


問題の本質に日本が最初に気付くことによって

国連の環境部会が陥った錯誤のもつその意味を

世界へと知らせる最初の国となるべきだ

闇を打ち払うときは 近い

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