こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

精 神 誠 意

2009-03-29 07:18:39 | Weblog
知識階級は

劣化の度合いを急速に速めつつある

教育システムを洗練させていけばいくほど

批判精神と認識能力とが失せていくのだが

二次情報を鵜呑みにする習慣は

もはや抜きがたいものとなった

国民の生活に深く溶け込んでしまっているからだ


健全な思考力が残されていたのなら

地球の温暖化は

とっくの昔に問題であることをやめていなければならない

効果のない対策を連ねているという現実をみず

貴重な資本をドブに捨て去っているのは

真実を伝えるべき役割をもつ知識階級から

ものを見ようとする姿勢が

消え失せてしまったからなのだ


マスメディアはジャーナリズムへと突っ奔り

批判精神を置き去りにして

自らが権威として振る舞うようになっていった


国民はますます従属的な姿勢となり

疑うことを忘れて

貧困の淵へと大挙して沈んでいく


維新で一つの国家となった明治新政府は

短期間で能吏を量産する必要に迫られた

その役割を果たしてきたのが帝国大学と呼ばれていたもの

そのトップに位置していた東大が

日本の官僚制度を築くその一翼を担っていた

いまでもその枠組みが機能しているため

多くの不具合が

日本というシステムの随所で

その存在を主張している


効率を旨とする教育は

権威主義を生み出す

中央官庁のやっていることをみれば

それが事実であるということが分かるだろう

戦後の教育システムは 

効率を更に追及し

マスプロ教育とさえ形容される時代を生み出した


明治時代の価値がそのまま残されている

旧帝国大の代表である東大は その象徴的存在になっている

日本というシステムの頂点を目指すための競争モデルは

教育の現場で連綿と続いている


ほんとうに必要な知識を学ぶための場は 

学校ではない

選抜競争の選手を養成するための機関が

学校と呼ばれている建物なのだ

進学システムは 就職がゴールになっている

知識の習得ができても

それを活かす方法を学んでいなければ

教育投資を活かす場がない

そこで

クイズ番組が隆盛を極めるという経過が生まれている

どんなに頭がよくても

それを活かすことができなければ

無知という結果になる


温暖化を止められなかったのは

要するに物事の実態を知らなかったからである

太陽電池を増やせば温暖化が止まるという話を真に受けて

巨額の補助金を出し続けてきた

その結果が

止まらない温暖化と

国民生活の窮乏になっている

国費を有効利用することができていれば

費用対効果のバランスはとれていた


現実は

その確認作業さえ行わずに

効果のない対策に資本を投入し続ける政府と官僚とを

奉っている

これは

異常なことである


誠意のないところに批判精神は 生じない

選良はこのようにして国を危めた

その犠牲となったのは 国民だけではなかった

温暖化は 

この星に住むすべての生命を淘汰しようとして

すぐそこに 身構えている 
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既 視 体 験

2009-03-21 18:05:32 | Weblog
アメリカの経済は

これから

負の

スパイラルへと墜ちてゆく


順風は逆風へと変わった

基軸通貨となっていたドルの

逆襲がはじまっている


FRBは国債の大量買い取りを決意した

米経済を回復させるためには

増税か国債の増発しか有効な手だては ない

いままでのように

ドル紙幣を勝手に発行するという訳にはいかなくなったからである


財政再建のための原資は

長期国債の発行で賄うことになる

その国債が売れ残ると

長期金利が上昇し

株式市場では暴落という状態になりかねない

これを避けるためには

国債が全量消化されているという状況が必要なのだ


これまでの連綿と続いたドル安政策の結果

ドルを押し売りされてきた国が持つことになった米国債は

既に膨大な金額に上っている

世界中の国がもっている米国債とその他の公債

そして ドル預金と金の合計額が

外貨準備高という名称となっている在外資産のことである

このドル建ての資産を取り崩すことは

これまで まったく できなていかった


米政府による恒常的なドル安政策で

為替市場では

外貨の方の価値が高められていたということと

債権国が保有している米国債を売却すようとすると

長期金利が上がって株価の急落がおきてしまうからであった


世界一の外貨準備高を維持している国は 中国だ

その次が この日本

極東に位置する漢字文化圏を形成する両債券保有大国が

手持ちのドル資産を一斉に処分するようになったとき

アメリカの終焉が決定する


長期金利の高騰をFRBが吸収し続けることは

できない

債権を換金しようとする動きが顕在化すると

世界中の国々が同じ選択を実行するようになるからだ


双子の赤字で財務体質が最悪の状態になっているアメリカは

大量の既発債を抱え込んでおおきく膨張しているにも関わらず

その水ぶくれになったからだの水分を

もう一度体内へと吸収しなければならなくなる

ということなのである


アメリカの痛みははじまったばかり

苦しみの時代は これから遅れてやってくる

これを避ける方法は ない

過剰消費を楽しんできたその分だけ

アメリカに与えられる苦しみは 強い

アメリカの得てきた繁栄は

世界同時不況という現実を生み出した

その責任をとるよう迫ったのは

市場そのものだったのである

アメリカの凋落は 

市場原理が導いた正当な結末だといえるだろう


国際経済を貶めたものは

前大統領であったブッシュの乱暴狼藉以外に原因は ない

限りない無思慮の産物であった単独行動主義というものは 

めぐり巡って

アメリカの経済そのものを

勝手に追い詰めようとしはじめている


日本を劣化させてしまったのは この国の政治指導者たちであった

アメリカの言いなりになって動いていたこの国の政府は

国民の生活を困窮へと導いただけでなく

ドル建ての保有資産である外貨準備を

最後まで取り崩すことができない

アメリカがそれを望まないことが分かっているからだ


だが 中国政府はそうではない

米国務長官の両国政府首脳に対する挙措動作のいちいちには

その差が余りにも明瞭に写しだされていた

アメリカが抱えている深刻な事情のもつ意味を

日の本を自称する国では

政府内閣だけでなく

国全体が完璧に見落としているのだ


これを病膏肓というのである
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意 志 決 定

2009-03-16 05:59:33 | Weblog
力という手段で

導くことができるものは

平和ではなく

その反対に位置する

戦闘による破壊である


アメリカはこの事実を 経済を犠牲にして人類へと伝えたのだった


要するに

意味のない防衛努力など

やる必要そのものがなかった ということなのだ

何故なら

勝手に攻撃を始めようとする国などは

そもそも存在していなかったからである

ただひとつ

アメリカと呼ばれる国を除いて は


国連の制止を押し切ってイラクに侵攻したアメリカが得たものは

勝利ではなく

敗北であった

意味のない戦争を継続する選択を行った結果

アメリカの国内経済が金融危機に陥ると

世界中の経済までが

経験したことがないほどの

不況へと突進してしまうこととなったのだった


合理的な理由なく他の国を単独で攻撃するのは

アメリカにしかできないこと

だが

その代償は

とてつもなく大きなものであった


アメリカが温和な国であったのなら

敵の攻撃などに常時備えている必要など

なかった

インディアンの土地を取り上げて作られた新大陸の移民国家

というのがアメリカの本質なのだった

より強い力をもつ何者かに

いつか自分も侵略されることがあり得る

という恐怖心を

米国人は潜在意識の中に懐きかかえ

常に怯えて暮していなければならなくなったのだった

アメリカという国が防衛能力の拡大に異常なほど熱心なのは

その歴史によって作られた

決して表沙汰にできない血塗られた歴史があったからなのだ


アメリカが銃社会から一向に抜け出せないでいるのは

自らがやってきた行為と同じような方法で

未知の第三者から

いつか報復されることがあるかもしれない

という思いが付きまとって頭から離れないからである

これは

強迫神経症の典型的な症状なのだ


軍拡が止まらない世の中になったのは

神経を病んでいる国が

時代をリードする立場を与えられたからであった

イラクでアメリカが勝利すると

次のターゲットとなるのがイランであるということは

当然のなりゆきというもの

共に世界有数の産油国なのだし 

イラン革命から連綿と続く相互不信の感情が

互いの歴史認識の中にそれぞれ盤踞しているからでもあった


ドルの価値が石油によって裏付けられている現在の枠組みからは

温暖化と軍拡というともに避けがたい結末だけが与えられるのだ

資本の論理は

そのアメリカを

いま

まさに追い詰めている

この事実が未来への出発点とならなければならない


次の一手をどう打つかによって

地球の将来が決定する

温暖化のない平和な世の中が地球に訪れるのか

それとも

気候の変動に苦しみながら

貧困にあえぎ

破壊活動に突出する勢力を生み出す国をこれからも作りつづけるのか

というその最終選択が

これから定まることになるだろう


アメリカが力に恃む姿勢でいようとする限り

核で対抗しようとする北朝鮮やイランのような国家は増える

核の拡散は

アメリカ自らがその力を誇示したことによって

却って危険な緊張が生みだされた揚句の果てに

核開発競争へと進展していったものなのだ


軍事力の差の拡大

という強者の論理が行き着いたところに待っていたものとは

核兵器をもった敵 という最悪の結果なのだった

北朝鮮とイランとが米政府によって追い詰められていったことが

核開発を急がせたのだ

そんな慮外な経過の存在が 文明の歴史には残されている 
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因 果 関 係 ①

2009-03-09 06:42:11 | Weblog
石油に代わるあたらしいエネルギーをもった国は

アメリカが果たしてきた指導者としての役割を

引き継ぐ


石油・ドル本位制という通貨システムは

炭素資源の酸化作用で大量の二酸化炭素を生み出して

大気そのものに蓄熱効果を与えるようになった

地球の温暖化は その結果であった


アメリカは石油を必要とする国にドルを供給し

それで国際間の貿易取引が成り立つ仕組みを強要してきた

その基礎となっている部分がIMFを中心におく通貨管理体制であった

ドル経済圏とは

アメリカの通貨であるドルに

国際的な決済を可能にする枠組みのこと

その具体的な手段となっていたものをWTOと呼び

運用方法を細分化して定めるための仕組みをFTAと呼ぶ


資本の論理を基礎に利益をどんどん追及していったアメリカの経済は

ドルの濫発を重ねて基軸通貨に過剰流動性を塗り重ねてきた

発行し過ぎて余らせたドルの行く先々で

取引価格の上昇を促して経済成長のけん引役を果たしてきたのだったが

金融危機がおきると

呆気なく経済力学の反作用を受けて

信用収縮まで連鎖的に発生させてしまうこととなった

市場価値の下落を生み出したのは

世界同時不況と呼ばれているこの現象の起源となったもののこと


ドルの発行権をアメリカが勝手に使い出すようになってからというもの

世界はインフレに苦しむようになっていったのだ

過剰発行されたドルを吸収する市場だったNYSEは

最大で三倍ほどの規模にまで平均株価を膨張させていった

原油相場は同じく四倍へと誘導されたその直後に

元の水準へと自動的に急反転することとなった

この間に失われた資本の巨大さが

いま

アメリカを大いに苦しめている

ところが

国際経済全体もその煽りを受けて

世界規模の同時多発的に発生した不況に苦しんでいる

これは

アメリカの愚かさを指摘してこなかった先進諸国に

副次的な原因があっておきたこと

通貨メカニズムのもつ機能がもし見えていたのなら

アメリカの過ちを諌めることが

早い段階でできていなければならない

世の経済専門家と呼ばれる者のすべては

その義務を怠っていた


あるいは

一般経済学を知らない特殊経済学の権威たちが

アメリカの敷いた路線を鵜呑みにし

批判を忘却して欠陥をもつシステムを援護した

という言い方ができるだろう

相対論に特殊と一般の二種類のものがあるように

経済学にも二系統の異なったモデルが ある

一般経済学とは普遍の力学を扱うものなのだが

特殊経済学とはアメリカ型の資本主義だけに対象が限定されていたのである

この違いを弁別しないで経済と呼ぶ風習ができていた

世にいう経済通とは 

特殊なモデルだったものを普遍だと錯誤していた存在なのだった



原因を特定しておけば 有効な対策が導ける

理由が分かっていながら有効解を引き出せなかったということが

温暖化を抜き差しならない状態にまで募らせている


原因と機序とがそれぞれ明確になっていれば

状況の改善は普遍的な観点から見て

充分に実現可能なものだったのである
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経 世 済 民 ①

2009-03-01 07:47:25 | Weblog


そうであったような

強い

アメリカが再び登場する機会は 

ない


アメリカによる繁栄の独占状態は潰え去った

ドルの発行権を操ることを許す不公平性が

世界同時不況を生み出したのだ

アメリカが過剰消費を当然とするようになったのは

その他の国々から富を一手に掻き集めることによって

貧困化する国の存在を

その前提とするシステムで運用される形式になっていたからだった


その最も大きな手段となっていたものが

石油・ドル本位制という通貨メカニズムであった

この枠組みの維持存続を可能にしていたものが

IMFという中核組織だったのである


アメリカに世界の富を集約してきたのは

ドルを基軸通貨として通用させるための工夫の数々であった

アメリカの通貨発行権を盤石なものにするためのシステムが

このIMF体制と呼ばれているもの

以前は

ブレトンウッズ体制とも呼ばれていたのだったが

ニクソンショックをエポックとして

前期をブレトンウッズ体制と称し

昨秋の金融危機までの後期を IMF体制と形容するのが妥当であろう


これから先の困難を極める時代のことを

後世の人類は いったい 何と呼ぶのだろうか

世界同時不況という経済状況は

IMF体制を唱導してきたアメリカが

必然的に齎らしたものなのだ


ドルの発行権を謳歌してきたアメリカが

その権能を最大化してしまったからである

イラクで勝手な戦争を始めてしまったことが

そもそもの始まりだった

義のない戦闘に国連の承認を待たずに突入した行為は

アメリカの経済を最終的に追い詰めることとなった

はやばやとブッシュが勝利宣言をしたものの

戦況は却って膠着状態へと嵌まり込んでしまうこととなった

世界最強というメンツにこだわるあまり 

米兵をイラクから撤収することを拒んできたアメリカは

五年に及ぶ長期駐留をつづけた途上で

大統領を交代させて

戦費を抑制するその切実な必要性に気づいたのだった


意味のないイラク駐留を徒に続けてきたために

大量の米兵を養うための戦費の調達が急務となったことにより

金融危機のきっかけとなる選択がアメリカへと与えれたのだった

軍事予算を更に増額するためには 議会の承認が必要となる

そのための財源などは どこにもなかった

増税に頼るしか急場を凌ぐ正当な方法は 存在しなかったのだ


そこで

ブッシュの意を体したWTIで

原油価格の急激な上昇相場が一貫して続くようになったのである

石油の価値を引き上げれば

決済するための通貨であるドルの需要は応分に膨らむ

ドルを大量供給する御膳だてを行うには

ブッシュの選挙基盤であったテキサス産の原油を扱う市場を

政権の意を汲んで動くように制御すればよい

それには 受給関係に逼迫感を与えてやればそれで済む

原油高騰を説明する公式発表の記録には

その尤もらしい解説があまた散りばめられている


原油価格がその後急上昇するようになったのは

要するに

ブッシュがイラクからの撤収を急ぐ必要にかられたからなのだ


米軍を合理的かつ円満に撤退させるためには

絶対的な勝利という体面を保つ条件が必要となる

そのために8万人規模だった兵員を

短期間で14万人にまで急増させ

テロ組織を殲滅してしまうという作戦が有効だとされていた


その戦略に着手したということが

世界規模のインフレを突発させる経過をうみ

それに続く唐突な金融危機という抜き差しならない現実を

アメリカの市場へと招き寄せたのである


ドル経済圏の確立というアメリカの野望は

ドルの信用失墜という結末で 呆気なく終わったのだ

その現実を信じることができないでいた国際経済は

なりゆきをただ眺めていただけであった

世界同時不況へとすぐさま陥ってしまったのは 

認識不足以外のないものでなかったのである


アメリカが失ったドルの信認を復興させるためには

謙虚な姿勢で反省するというステージを経なければならない

経済の再生を急ぐなら

原因となったものの総てを

速やかに特定する必要というものがあるのだ


文明が真相を突き止めるようになったなら

隠されていた有効な対策が

その時初めて与えられるようになるだろう

人類には英知が ある

真実には力が ある


不健全な教育システムによって洗脳され続けてきた文明は

退化させてしまった優れた個々の能力を

これから

大いそぎで取り戻さなければならない


強かったアメリカを取り戻すというオバマ新大統領の宣言には

不具合を包摂する誤った枠組みの再構築を今後も推進する

という意味が隠されている

だが その消息を知る米国人は

この地上に一人として存在しなかったのである 
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