こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

偏 差 歴 程

2015-06-28 08:21:37 | Weblog
経済体制がグローバル化したことによって

具有された価値は相対化されるようになり

基準点を引き下げていく

経過を市場経済システムが

しきりに急がせている


コストカットが至上命題となり

あらゆるものの価値を

総体的に

最も低い価値が

決定づける


企業はコストダウンを市場から迫られ

生産基地として

より相応しい

潜在市場へと関心を向けかえる


50年代では

戦後復興期と重なった日本が

低廉な労働力の提供地となることによって

労働賃金の低さを武器に

精密な加工技術を生かすことにより

対米貿易で経済を賦活させるようになり

60年代に於ける高度経済成長期

へと国内景気を強く導き

国民所得を倍増させていきながら

ドルに対して低廉

な価値を保っていた円のもつ競争力で

国際経済の底上げ

に大きく寄与した

という経済史に残る

特筆すべき貢献を

マクロ経済へと刻み付けていた


原材料と生産設備等の供給を受け

安い労賃で生産コストを引き下げ

資本蓄積を先導するその役割を

日本のモノづくりの原点

となった家内手工業が果たしていた


アメリカからの資本財と生産財の提供

を前提とする

委託加工貿易



日本を

世界の生産基地

へと当時押し上げることとなった


そのプロセスは

現在

中国が果たしているのと

本質に於いて

異ならない


70年代に入ると

電気製品の組み立て

を地理的に近い外国である

韓国へと移す試みが実施され

海外工場での加工品が

日本と遜色のない生産レベルであったことから

陳腐化した生産財を韓国へと輸出し

日本より大幅に安い労働賃金で

段階的に

中間財を経て

最終製品の生産までを

海外市場で行わせる

という製造業の基本構造が

その時代に作られた


日本から海外生産へとシフトすることを

「逆」委託加工貿易と呼んでいる

アメリカの企業が

日本の安い労働力を使って

生産したものを

世界市場で販売することが

委託加工貿易であったのだから

その日本から

もっと低廉な労働賃金の国へ

生産工程を移すことは

日本からみれば

逆の委託加工貿易

という形となるからだ


それと同じことが

ほどなくして台湾でも起き

それが東南アジアへと伝播して

アジアNIES(新興工業国)を経て

ASEANを形成する新興市場を生み出した


中国がもつ市場の潜在性に世界が気づいたのは

80年代に入ってからのこと

それまで農業国に過ぎなかった中国を

世界の生産基地へと育て上げたのは

当初ドル資本と呼ばれていた

現在の国際金融資本たち


ドルは既に基軸通貨となっており

地下資源の決済通貨

として指定されるものとなっていた

石油が欲しければ

ドルを買って決済しなければならない

という条件がドルの需要を一際高めた


経済成長を期すためには

エネルギー需要が

滞りなく

満たされていなければならない

石油ショックを

二度引き起こした70年代

には

先進諸国が

主なエネルギー消費国

を構成していた


第一石油ショックの二年前

には

金本位制からアメリカが一方的に離脱した

ドルショック

へと踏み切っていたアメリカが

為替市場を変動相場制へとシフトさせ

それまで通貨安を享受してきた国の通貨は

短期間で大幅に切り上げられた


アメリカがドルの供給を怠れば

ドル安効果はたちまち消えてしまう

そこで需要に応じて

ドルの供給が間断なく行われ

国際経済は

ドルの需要水準を

安定化させておきたいアメリカと

経済成長を急ぎたい石油消費国との間で

ドルの需給を巡って

活発な駆け引きが行われ

ドルの世界市場に対する供給量は

増加の一途

を辿る展開を繰り広げるようになっていき

需要増が齎すドル高

に耐えかねたアメリカが

プラザ合意を急遽成立させて

G5の間で協調介入が一斉に実施された


ドル安政策を随時実施できる

便利な市場形成を図った米政府が

為替相場を金融資本に統御させることで

通貨交換を容易にする

現在の為替制度の枠組みが形成された


通貨政策はドルの供給元

である金融資本に

通貨交換の往復で莫大な利益を与え

ドル余り現象を世界各地へと生み落とした

過剰流動性の制御を兼ねた

資本の圧力で

世界市場をアメリカが制御できるよう

ドルの供給者である配下の金融資本

に働きかけて

強いドルと弱いドルとを

同時に使い分ける政策が

過剰流動性をより濃密なものにした


ドルの需要に対して

供給不足を演出すれば

それはドル高となる

需要以上にドルの供給量を増やせば

外貨の価値が上昇し

ドルの価値は相対化され

低くなる

調達した外貨を当該市場で運用すれば

投資効果が得られるだけでなく

過剰流動性を希釈する効果も得られる

円高はドル安政策の延長線上の出来事であり

それが日本にバブル経済を連れてきた

土地に対する投機が盛んに行われ

不動産に対する需要を俄かに高めたことで

金融資本はバブル経済の恩恵を

労せずして手に入れただけでなく

獲得した利益を

価値をひらすら高めつづけていた円で

反対に価値を意図的に貶めていた

ドルを買い戻す工程で

莫大な為替差益さえ手に入れていた


ドル安政策で円高を誘導し

投下した過剰流動性を消しながら

不動産バブルで大いに儲け

その利益を投資家へ増やして還元するために

高値誘導しておいた円を小刻みに売ることで

価値の下がっていたドルを

効率よく手に入れることを通じて

莫大な利益を市場から吸い上げる機関

へと変貌を遂げていた


その後

中国市場へと

世界中から資本が

余っているドルで

集中していくようになったことから

中国大陸では

人民元の需要が急速に高まっていき

ドル安元高が昂進し易い状況

が生み出されるようになっていた


そこで中国共産党政権は

元高圧力を回避する目的で

大量の人民元を供給して

ドルとの交換を円滑に行うようになり

その通貨交換の過程で

大量に手に入れた

基軸通貨のドルを活用し

人民元を追加発行するための根拠

としたばかりか

ドル建ての債権を大量に有する

世界最大の投資国

へとかつての鄙びた農業国

に過ぎなかった中国を

経済の枢軸国へと

瞬く間に押し上げた


国際金融資本が過剰流動性を希釈する目的で

中国を世界の生産基地

へと押し上げてきたということが

中国政府に大量のドル資産を与えることとなったのであり

海洋にまで気が回らなかったその頃の中国に

海軍力を増強させる経過を許す

莫大な資産を与える

想定外の効果さえ引き出させてしまったのだった

一連の経過はアメリカの都合と

グローバル経済を目指すドル経済圏

そして

農業国から脱して

先進工業国となることを目指す中国との間で

独善の結果として

引き起こしてきた相互間の変化

に過ぎない


70年代以降

一連の経過から学んできた金融資本が

対中投資を圧縮するよう反転し

既にバブル化していた中国経済は

二桁成長から

一桁成長へと市場拡大の規模を

大きく鈍化させるようになっている


グローバル経済というものは

コストダウンを目指して

いつの時代でも

世界各地をサスラう


BRICSの一角を占めていた中国が

AIIBを設立して

人民元に特殊な価値を付与することで

ドルの後を襲う通貨として

人民元を押し上げようと

あからさまに謀っている

だが

ドルの通貨価値が

人民元の価値の担保

となっている以上

ドルの通貨戦略が躓けば

人民元の価値も連動して落下する

ことになるのを

共産党政府はまだ

自覚していない


グローバル市場は

いつかどこかで

飽和する

その時

有効な対応を成し遂げた国がでてくれば

格差を増大させない

過去にない枠組みによる資本移動と

市場の育成を成長手段とする

持続可能な経済成長とが

安定した繁栄の礎となる

その状態の実現こそが

恒久平和を常態化して

環境負荷を低減させる

最も望ましい結果を引き出す

基礎となる


そこへと至るまでの間

国際経済はもう暫く

紆余曲折する道を

敢えて歩みつづけていなければならない

経験から正しく学ぶ

ことの重要性を

再発見するために
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来 し か た

2015-06-21 09:51:01 | Weblog
国の自立を決めるもの

それは

エネルギー


十分な一次産品に恵まれていても

それを加工することができなければ

腐らせて捨てるのみ

更に

輸送することができなければ

経済効果は得られない


国家の成長にとって欠かせない

この必須の要素

こそ

エネルギー


地下資源を燃やして

得た熱エネルギーで

電気を作ったり

さまざまな運動機関を造ったり

して

経済を成長させ

発展的拡大

をこれからもっと

持続させていくためには

生産量を確保しつつ

ものの移動を通じて

資本蓄積を急ぐ必要が

ある


暮らしを維持するのに必要な

商品として流通する

有益なものを多く生み出し

快適な生活を成り立たせている

という状態を

安定的に確保する

という条件が

満たされていれば

国民は安んじて

労働に勤しみ

経済成長に寄与する

ことが可能となる


そのためには

現状で

地下資源を確保する

義務

というものが

あらゆる国家に課されている


エネルギーが足りなければ

まともに生活することさえ

覚束ない


文明は地下資源を利用しながら

20世紀以降

急速に

進化と発展とを遂げてきた

とりわけ

世界大戦終結後の復興期

を通じて

国民所得を増やすことによって

総需要を喚起し

それを拡大させながら

消費生活を豊かにする時代を通じて

企業の生産意欲を

官民一体となって

大いに高めつづけてきた

という経過が

残されている


その時代が生んだ

富の蓄積を

経済発展の推進力へと

変えてきたのは

資本制度の充実と

再投資の波を作り出した

という

意図の関与を

埒外に置くことで得た寄与

つまり

僥倖の連鎖

が機能したことによる


偶然が齎した効果を

それと意識することなく

人知で賄える

としてきた世界中の指導者たちが

市場拡大とコストカットを追い求め

デフレ経済を

世界市場へと導いた

エネルギー資源の獲得競争が

単一市場の覇者を決める

その手段と化し

低廉なエネルギー資源を求める消費国と

資源供給国との間に

複合する思惑の重層化

という変化が起きた


原油相場は半年で50%以上値下がりしたが

それによる需要の増大

が起きることはなかった

インフレ主導型経済は

この時終焉を迎えたのである


デフレ経済へとシフトした単一市場は

ドルの出し手である金融資本と

ローカル通貨の発行国の中央銀行との間で

駆け引きが成り立つようになっており

バイアスを加減調整することで

市場参加者が利を得ることが

容易にできる情勢を生み出した


資本市場はマネーゲームの独壇場となり

世界の富は

再投資のプロセスで

不健全化した市場へと

専ら向かう傾向を強めていた


先進諸国が慣れ親しんできた

便利で豊かな暮らしを

世界規模で実現させた

ということが

反対に

富の偏在を特定の国に急がせることとなり

公平性を奪う経過を生み出し

次第に

乖離幅を押し広げていく

傾斜がこのところ頓に強まっている


この変化が

結果として

格差社会を生み出す

その動因となったのである

世界経済の断面にみられる

この一連の経過は

機軸通貨となったドルと

その発行権を有する国

つまり

アメリカへの

ある種

抜きがたい重力のひずみ

の増大

という変化



世界規模で生み出す

に至った

国際経済には

インフレ型から

デフレ型へと様式がシフトしたことにより

調整するためのさまざまな圧力が

あらゆる方向から

一斉に掛けられている


地下資源がなければ

冬に

暖をとることも

できなければ

食材を温めること



また

できない


エネルギーが不在なら

ものの移動は成り立たず

当然ながら

資本の移動も

発生しない

成長を止めてしまった文明は

人類に

細々と暮らすことさえ

許さない


落ちた窮地から

人類が抜け出すためには

温暖化と引き換えに

高いエネルギーコストを

負担する暮らしを

続けることが

できていなければならない


可燃物を手に入れることができていた人類は

自然界に予め備わっていた

地下資源を入手したことによって

生活の基盤を拡大させることができ

さまざまな応用技術

を編み出して

身に着けた

科学技術の成果は

文明に偉大なる恩恵を与えたのである


燃焼効率を引き上げて

エネルギーの取り出し方を洗練させ

無駄を減らして

富の創出を実現させた

獲得したものすべてを使って

成長を急ぐようになったのだが

それは

気候の変動

という不安定化要因と

引き換え

という条件が付けられていた


外部要因なしで

良質のエネルギーを手に入れる方法を

文明は50年ほど前から

探求してきた

その研究は現在

再生可能エネルギーとなって結実したのだったが

交流の高圧送電

という世界規模の共通インフラに

何の影響も

与えられないものでしかなかったのである


電力消費を抑えれば

二酸化炭素の排出量が減らせる

とそう思い込んだ人類は

せっせと節電に励み

暑い夏に耐え

寒い冬を我慢する暮らしに

何の疑念も抱くことなく

地下資源を燃焼させることを

個々人の努力が

止めている

と信じ込んできた


ところが

交流送電という方式は

電力消費が減っても

発電所では

出力調整をすることが

まったくできない

という致命的な欠陥を

システム内部に

抱え込むものであったのだった


発電機の回転数を減らせば

周波数も自動的に減少してしまう


この事実を

電力業界が

一貫して

公表することを

避けている


その染みついた

隠蔽体質というものが

効果のない温暖化対策に

国家予算を注ぎ込ませている

という事実の告知を

国民に教えないよう

業界全体を仕向けるようになっていた


国会で無駄になることが確定的

となっている莫大な予算を

毎年

計上させてきたのは

電力業界に通有する秘密主義

の結果であった


真相の告知

を業界が怠っていた

この四半世紀の間に

国の借金は

千兆円の大台を軽く突破してしまい

その膨大な債務を減らすために

消費税率の変更を

国民に甘受させる

という決定を

財務省が

国会に下させる誘導を

行ったという事実

が記録へと残された


3%だった消費税は

いつしか5%となり

昨年にはついに

8%へと引き上げられ

経済成長を阻害する最大の要因へと

成り果てた

一年後の17年度からは

更に2%引き上げられて

10%となることが

法律で

既に決められている


電力業界が

真相を

国民に

告知していたのなら

財政赤字は

経済政策の失敗

が生んだレベル

で済んでいた


有効需要の創出に失敗した

これら二つの認識の誤り

に基くそれぞれの経過が

消費増税を五月雨式に促してきた

その起源


いずれも

国会の不明が

自らの手で

生み出してきた

こと

なのである


国会は電力業界に

沈黙の罪

がもつ結果の重大さ



直ちに伝える義務をもつ


電力を除く直接燃焼以外の

あらゆる省エネ節電努力は

国に膨大な規模の債務を

短期間で押し付けた


この問題を明確にすることができたあとでなら

地下資源の関与を排除する

未来型のエネルギーモデルについて

語ることが許される

それは僅かな電気を

大きく増やすことにより

環境負荷のまったくない

それ故

最もエネルギーコストの低い

優良なエネルギーを

当初

日本にだけ

限定的に産み落とすことだろう


世界が必要とする

垂涎の的

である

最良のエネルギーを持つ唯一の国は

世界を指導する権能を

合理的に制御することにより

それによる恒久平和の実現

を推進する母体

となる


問題をモンダイとして

認識することができなければ

その役割は

いつか別の時代に

どこかの国で

改めて登場するようになる

それだけのこと

いずれにせよ

大したことでは

ない
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馬 耳 東 風

2015-06-14 06:49:56 | Weblog
弱点を知られてしまった者は

なりゆき次第で

そこを

集中的に

責められる

ことがある


課題となっているものの程度を

探るための

ささやかな調査が

手を変え

品をかえ

さまざまな角度から

継続的に

行われ

本質を抉り出す作業が

対象の脆弱性を露わにする


能力の評価が定まった

ある段階で

加虐行為を

当事者が

次第に

増長させていく展開の発生



所謂いじめ


それは力学的構造の関与

が生み出す

力関係の値踏み

を意味する

臆病者は

相手の攻撃心理を

意図せずに

刺激したことに

まったく

気づかないものなのだ


外交関係でも

似たような展開が起きている

日本政府が中国の威圧に

思わずたじろぎ

アメリカの武力に縋る

その姿勢を見せたとき

中国は日本の弱点の程度を

明確に察知した


世界の手本となるに相応しい憲法を

政府内閣が

臆病風に吹かれて

変えようと

腐心する国会が

いましも営まれているのだが

動揺が攻撃を誘発したそのことに

交渉能力のない指導者たちには

相変わらず関心がなく

馬耳東風の趣きが

事態を却って悪くした


中国にしてみれば

日本政府が

自発的にみせた

その弱点

こそが

攻撃を有効化させるための

内外から受ける

二つの異なった圧力に対して

抵抗する力の最も低い

脆弱な部分


日本政府から

自発的に教えられた

その弱点を攻めるのは

当然すぎるほど当然の展開

というもの


政府内閣のもつその固有の弱点が

日本国民の弱点

であると思わせている

ということが

領海侵犯行為を

有益なもの

として認識させ

威圧行動を継続させただけでなく

領空に関する分野でも

いくつかの示威的な威嚇行動や

これから具体化するであろう

その他の攻撃的な姿勢

をみせつけるための

準備に合理的有効性を

与えている


臆病な政府をもった国民の不幸は

勝手な憲法解釈を進めることを



と信じて突進する政府に

引きずられていき

のっぴきならない事態へと

はまり込む

という不毛な結果に終る

その点にある


過去の戦闘体験は

それらの事実を

如実に現代へと

よく伝えていた


不安定な国情を

政府自らが醸成し

それによる

短兵急な

報復

へと国家全体を走らせた

過去の諸事実は雄弁


一連の確定した史実に鑑みれば

国民の意識を誘導してきた軍政の過ちが

侵略戦争を閲して

その禍根を

今に残す

という経過を生み出した


攻撃本能に目覚めた日本を

温和裏に制御するためには

より大きな強い力

が必要となる

それが核分裂反応となった歴史を

国民は反芻して

憲法を護持する姿勢を保ってきた


敗戦で軟弱化した日本を

末永く手懐けておくためには

何をするか分からない

予測不能な行動をとる

危険な国家が

その近隣に残されている

という状況を設定するのが

まことに以て効果的


アメリカが

戦後日本を

コントロールすることができていた

というのは

北朝鮮を温存する政策が

有効だった

からなのだ

アメリカにとって北朝鮮など

その気になれば

いつでも潰せる

程度の取るに足らない弱小国家

その国を極東に温存配置しておくというだけで

アメリカを凌ぐほどまでに

急成長した日本を

抵抗なく制御することが

可能

となるよう仕向けてきた

その手段となったもののことを

憲法解釈という


当時ユーラシア大陸にできていた

三つの共産主義国家

つまり

ソ連と中共そして北朝鮮が

極東にそれぞれ健在だった頃から

沖縄は地政学的に

重要な位置を占めていた

基地問題は

自由主義陣営と

共産主義陣営とのはざまで

バランスをとるための

支点

という重大な役割を果たしていた


日本政府を

アメリカにとって

有利な条件で

制御しておくためには

ソ連崩壊後の枠組みの再構築で

日本を馴致させておく必要

というものがあったのだ


その隙に乗じて北朝鮮は

拉致問題を棚上げにするよう謀り

その手段として

核実験の強行実施へと踏み切った

これにより日朝間にあった二か国関係は

六か国で協議する深刻なモンダイ

へと拡大することとなったのである


アメリカが日本の制御を図るために

北朝鮮という剣呑な国を

これまで放置温存してきた

ということが

現在の膠着状態を生み出した

その起源


朝鮮半島の住人は

歴史的に

侵略される身分で

あり続けることを強いられてきた

その経過が

比類のない交渉能力を身に着けさせ

自らの非を決して認めない

という意識を心底へと深く根付かせた


弱者であることを盾にとり

受けた被害を殊更に強調することで

世間の同情を引き

金銭で罪を贖わせることを

当然視する国情を異としない

二つの国家が

朝鮮半島へと

戦後同時に産み落とされた


日本の歴史からみても

朝鮮半島には

日本府がおかれていた時代があり

その後の秀吉の朝鮮出兵では

強制連行された多くの半島人たちが

日本への土着を強いられた

という歴史的事実が記録にある


侵略を受ける以外に術のなかった半島国家と

侵略の危機に際して

海と自然の変化とに

繰り返し守られてきた日本とは

交渉力を磨くための試練の数は

大きく異なる

その差が現在の外交交渉で

偏った力関係

生み出すための母体となった


慰安婦問題を何度も蒸し返しては

最終的に

金銭でけりをつけようとする姿勢からは

ある不健全な思惑が

透けて見える

また

歴史遺産登録を巡っても

実績のある半島独自の交渉術を用いれば

カネが簡単に手に入る

と相変わらず

そう思い込んでいるフシがある


為政者が持つ交渉力に

備わる錬磨するための時間の積

がうみだす差

というものが

威圧されただけで

優れた憲法を

都合よく

勝手に解釈して

脆弱性の所在を

相手に教えてしまう弱さ

を却って露呈させ

敵対する相手の攻撃性を

より強く刺激する

動力源となっている

その事実にさえ

いま以て

まったく気づかない現内閣の

認識レベル

には歴然たるものが既にある


政治資質に恵まれた優れた指導者は

意識の変化を

決して

表に表さない

ポーカーフェイスを貫く気概

を確ともっていなければならない

反対に

動揺して狼狽え

直ちに盲動してしまう

というその行動の浅ましさが

弱点の所在をものの見事に指し示す


臆病者が支配する国では

世界を指導する資質を

国民の多くが持っていながら

アメリカの核に依存したがる

犬どもの群れが

遠吠えして

威嚇した積もりになっている

その姿こそ

さもしく あはれ


政治資質に恵まれている

とは到底思えない

あまたの世襲議員や

名を知られた数合わせのための

政治経験のない

その点で無知な芸能人たちが

国会で

こぞってかみ合わない議論を交わし

国民を指導した積もりになっている国家は

誤った認識を握り締めたことを悟ることなく

国の将来を率先して

危うくする

振る舞いを

昂然として

貫こうと努力する

こうして

外交的対立を

より募らせていくことになるのである


財政赤字もさることながら

二年半という長い時間と

135兆円だった通貨供給量を

倍以上の300兆円規模

へと集中的に倍増させておきながら

円安効果しか導けずにいる

というこのていたらく

にこそ隠された真実が

よく映し出されている


所期のインフレメカニズムを導くには

大企業より

それを支えている中小企業に

手厚い報酬を

先に行き届かせておく

ということが

なにより急務

現実を眺めると

まさにその正反対のことが

いまの日本では

起きている


認識不足も甚だしい

日本の経済政策が

バブル崩壊後

悉く失敗に終わっていたのは

決して故のないことではない


薄っぺらな認識に基づく

浅はかな経済政策にすがり

情報統制を機会ある毎に行って

偏った報道をマスメディアにするよう迫り

意識を懐柔する誘導を公然と行い

国民をキモウするための

新手の

翼賛体制の再構築に

余念がない

という有り様を

世界に晒して

一向に恥じないその姿に

赤面する国民は

さぞかし多かろう

それは国民がもつ健全性

の表れに他ならない


次世代の指導者は

この声なき群雄

の中から

ある日

卒然として

登場する


劣化した教育を重ねて末に

思考力を失って

判断を自覚なく誤り

国の行く末に

赤信号が点るようになったとき

真の愛国者たちが

そのとき

一斉に

躍り出る


覚醒準備は

着々と進められている

そんな印象をこのところ

強くもつ

実に

楽しみなことである
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健 全 な 国

2015-06-07 08:25:41 | Weblog
日本の指導者たちには

いわゆる

戦略思想

というべきものが

そもそも

ない


その昔

それは

この国に

しか

と残されていた


いま

どこにも

それが

見当たらない

ということが

この国に

不幸をもたらす

源泉として機能する


問題の所在

を知ることができれば

有効な対応とは一体何か

という程度のことは

誰の目にも

自動的に見えてくる


問題のもつ本来の意味を

指導階級に属する者たちが

一向に

察知できずにいたのだったから

対策を立てる必要がある

ということについても

まったく気づけなかった

ということなのである


状況が変化して

事態が切迫するようになってから

はじめて

問題のもつ固有の姿



かたち 

とに気づく始末だったのだから

後手を踏む

という対応になっていた

というのは

当然すぎるほど当然

の帰結

というものだった


バブル経済を

自らの手で潰したその行為

にさえ目を背け

過ぎ去ったこと

として責任を負うことを

25年後の現時点でも

なお避けている


その後の経済対策に於いても

繰り返し問題認識を

誤り続けてきた

という事実にも

同様に背を向けて

まるで

ひとごと

のようにして

事実関係を確認する

義務からも

身を遠ざけて

真相を究明することからも

逃げ続けている


国が負ったあの莫大な規模

へと達した債務の総額を

他人事

であるかのように棚に押し上げ

相変わらず

赤字国債の発行に

率先して勤しんでいる

その姿

をみるにつけ

気味がわるくなる

という思いに駆られる国民は

少なくあるまい


経済対策を含む

国会が策定したすべての方策に

もし

実効があったのなら

国の債務が

短期間で

これほどまでに

急膨張する

などということは

およそ

あり得ないことなのだ


判断を誤った政策の連鎖が

国民に祟る時代が

これから

徐に

やってくる


本来国会の不明が招いたことを

国民の責任で

始末しなければならない

という展開は

まことに理不尽

なことというべきもの


直接の当事者である

国会の成員すべて



官僚機構を構成する

すべての国家公務員とが

パブリックサーバントとして

その名に恥じぬ

行動をとるべきなのだ


国に負わせた損失を確定し

速やかに

埋め戻す

直接当事者としての

責任が生む義務

がある

と考える


特別の権能を有し

国民のためにそれを行使しなければ

国家が危殆に瀕する

ことになるのは

自明の理


権益を政党と省庁の勝手な都合で

独り占め

してきた過去の清算を

国家予算の赤字体質が

まったなし

で実行するよう

迫る時代が

やってきている

ということなのだ


問題認識能力の不在は

事実関係の確認を

ひろく

怠らせ

資本の漏出だけでなく

環境の劣化をも

平衡して

募らせていく


温暖化したその理由が

温室効果ガスの濃度上昇

にあることを承知していながら

二酸化炭素を

1マイクログラムさえ

減らしていない

という現実を

世界中が

一斉に

見損なっている


その結果

大気中の二酸化炭素は

着実に増え続けていくようになり

異常気象は収まるどころか

その狂暴性を

却って

より一層

募らせる事態を

世界各地へと生み落とす

ようになってしまった


問題を理解していながら

実効のない

上辺だけの対策を講じて

安心している

というのが

世界の

現状


まったく減っていないCO2濃度を

モンダイとすることなく

実効不在の

上辺だけの値をただ積み重ね

温暖化を止めた積もりになっている

指導体制の劣化は

呆れるほど

のレベルへと落ちている


止まることができない電流

であることを承知していながら

電力消費を減らすと

電流がそこに留まっている

と勝手に誤り

安心して

エネルギー消費に励む

行為を繰り返す


世界は痴呆症になっていながら

自覚症状を察知せず

その事実から目を反らせている


知識量を単純に増やす

ということが

教育だと錯誤してきた社会体制

というものが

思考力を失わせ

実効値ではなく

名目値で

温暖化にストップをかけた

と思い込ませている

教育の限界は

正解が一つだけ

という問題以外

扱えない

というその点にある


実効不在の温暖化対策だった

からこそ

二酸化炭素は赤道上でさえ

400ppm(0,4%)を

一昨年には突破してしまっていた

ということを

昨年の統計が明らかにした

のだった


教育の欠陥が

不毛なこの世の中を

生み出した

その最大の要因となっている


考える力が残されているのなら

温暖化を止めるための有効な方法

とは何か

ということについて

広く討議されていなければならない


現状は実効のない対策の継続

に終始する

という経過を繰り返しており

そのことが

異常気象と資本の劣化を

同時進行で増長させ

社会資本を失って

経済成長を寧ろ阻害する

効果をさえ

地表で発揮させているほどだ


経済政策や

環境対策以外の分野

つまり

外交交渉に於いてもまた

問題の所在を

指導者たちは見誤ってきた

領土領海ばかりでなく

国家による犯罪行為

に対する追及の仕方

に於いてもまた

大いなる劣化

がみられる


実績のある

優れた憲法

を急ぎ改訂する条件とは

外部要因によってではなく

国民の総意を閲した

内発的な動機の高まり

以外に

実施すべき合理的理由

はない


国会が主導して

健全な国家を

不健全化させようとするその行為は

国民の批判を

却って高める


これまでの推移を見ていると

まさしく

そのような展開が

明かに

生じている

と言わざるを得ない


これこそが

国民が有する

そこはかとない健全性

の発露

というものの

顕れ



国民感情を

統一的に一致させる求心力

というものは

すぐれた指導者にのみ

与えられている

必須の資質

が生み出す
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