こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

相 似 の 罠

2015-01-25 08:36:33 | Weblog
信仰と宗教は

本来




敬虔な気持ちは

魂の浄化へと繋がるが

宗教は必ずしもそうではない

純粋性は前者に宿り

後者はそれを排除する行為を

信仰の名のもとに強いることがある

という点で質的に不純


信仰は神秘的な経過をとる



宗教は現実的な経過を必要とする


多様な解釈を許してきたのは宗教活動で

一つしかない真理へと至る道を模索するのが

信仰生活


信仰者がいなければ

宗教は成り立たない

多くの信者を獲得しなければ

宗教は行き詰る

だが

信仰に果てとなる境界はない


多くの宗派が乱立しているのは

解釈の仕方で



をつける必要があったから

差別化しなければ成立しない信仰

というものはなく

違いを明確にしなければ

正当性の根拠が不明

となるのが宗教に壁を与えている

撞着するのを承知の上で

折り合いをつけてきた

この両者には相容れない領域が

最初から与えられていた


神的なものを崇めるのに

帰依をもとめるのが宗教であり

それを疑わないのが

信仰の証し

とされてきた

これはすべての宗教が共通にもつ

本質となっている


宗教が過去に犯した罪は

決して少なくない

中世の魔女裁判では

事実関係の確認をせずに

思い込みによる

権威主義的な決めつけ



己を正当化するために行い

疑わしいとされた者の

命を

使命として奪うことが

聖職者による

義務

となっていた時代さえあった


数世紀の時を経て

バチカンが謝罪した事実は残されたが

過ちの記録を消すことは

永久に

できない



日本で起きたオーム事件も

同様に不利益となる第三の存在

に対する熾烈な攻撃

という点で

信仰に名を借りた

社会への報復

という身勝手な行為を

信仰の証として

頻々と信者に実行させていた

一連の経過は

信仰の対極に

共に位置していたのだが

盲目的な信仰であるが故に

過誤を疑うことすらしていなかった


イスラム国を名乗る組織が

再び

宗教による犯罪を

信仰の証明

として勢力の拡大を謀り

中東を中心にして

積極的な活動を

理非善悪を超越して

盛んに行っている


信仰者の一部が

宗教者の名を騙り

勝手な解釈を敷衍して

犯罪の正当化

を公然として進めさせている


疑わしいものの存在を批判せずに

放任する時代は

混乱と不信とを

世にはびこらせる


隙に乗じた特定の宗教が

信仰を盾にとり

勢力の拡大を急ぐようになるのは

歴史が等しく教えている

普遍の事実


単一の宗教が人類を支配したことは

未だかつて

ない

健全な認識は

不健全なものの関与を

排除する


多様な宗教が乱立するのは

解釈の差を強調してきた

排他性のなせる業

一つしかない真理を

多様に解釈してきた宗教が

この時代に

イスラム国という

テロ組織の一つ

に過ぎない集団が支配する地域を

生みだし

拡大させている


あらゆる宗教は

排他性というものを

本質的に備えている

他の宗派を否定することで

己の正当性が証明される



そのように信じられている

共通の否定できない傾斜が

そこにはみられる


信仰は確かに尊い行為だが

宗教は必ずしも

そうでない

この違いを弁えておかないと

真実から遠ざかりつづける


信仰は内的な過程であり

己の裡に宿る神的存在に対する

唯一無二の

アプローチとなっている


生命の誕生は

それだけで

奇跡


多くの偶然が

執拗に重ならない限り

人は生まれでることが

できない


信仰は探求へと至る道だが

宗教は利益なき布教を目指さない

信仰者の善意識に

つけこんできたのが

宗教のもつ

一側面になっている


自己の利益を守るために

排他性を身に着け

差別化を図って

邪な思いを

着飾った美しい衣に隠し

信仰者の再生産に勤しんできた


宗教が寄付を求めるようになってから

宗派の乱立が際立って増えるようになった

テロリストが帰依する宗教は

殺戮の思想から成っており

信仰の表れとは

到底見做し難い

水準のもの


破壊による生命の簒奪行為に

信仰者が踏み込むことは

ない

洗脳に気づかなかった者だけが

宗教支配者の手先となることで

救われることを勝手に夢見た


あさはかなことである

考える力を失うと

愚かな行為を

平然とやってのける


歴代の指導者たちは

みな

宗教であると否とに関わらず

ヒトをして

考えさせることなく

ただ従わせる術に

よく長けていた


信仰心につけこむと

世界を支配することが

もっと容易にできるのだ

中東でいま起きていることは

思考力の欠如

が生みだした経過

の一つに他ならない


考える力は

考えさせる教育によってのみ

養われる

大政奉還は

松下村塾に集まった優れた認識

とそれによる影響を受けた

高い思考力を育んできた

日本語による教育

によって実現し

明治維新を経て

その後

教育に効率が持ち込まれたことにより

教育システムがブランド化

するという経過をとった


思考力より学力の方に

特化していったということが

現状の国の劣化へと繋がっている


思考力を失うと

一人で

独自に判断することができなくなり

第三者の指示に

盲目的に従うようになる


考える力があれば

黙過し難い事案に接し

無批判で済ます

などということなど

およそあり得ない

つまり

無関心ではいられない筈なのだ


明治維新が国家神道を奉ることで

廃仏毀釈を実行しても

国民に普及せず

一向に定着しようとしなかった


文明開化で

官僚の促成栽培を急ぎ

帝国大学の分散配置を経て

現在の中央官庁へと

それが繋がっていく

爾来

150年を経て

国の借金は千兆円の大台を

突破した


維新から日清日露の戦を経て

軍部を増長させて敗戦へと至ったのは

指導者が国民に

無知でい続けることを

求めたその結果の報い


「依らしむべし

知らしむるべからず」

という有名な文言だけが

記録へと残された


指導者が不健全性に支配されたとき

国民の不幸は極まる

新文明の創出は

泥にまみれた蓮の根から

花の咲く時代が

繰り返し生み出す


不毛な時代が

リセットの開始

を決める

スイッチとなる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春 よ 来 い

2015-01-18 08:22:36 | Weblog
世界経済の動力源となっていた

ドルが

71年夏に

金本位制の枠組みから

一方的に離脱した時を境として

信用経済が生まれ出た


それまではすべての通貨が

価値を補償するものとして

金塊を国内に積み立てる制度

をとっていた


価値を裏付ける基準

が唐突に

なくなってしまったことから

国際経済は青天井となり

制限を失って

急速に拡大することを

許された


通貨交換のシステムは

変動相場制へとシフトし

購買力平価が

相対化した通貨価値の決定因子

と見做されるようになり

円もほどなくして

固定相場制から

変動相場制へと

連動するかたちで

移行した


一ドルが360円だった時代が

過去のものとなり

180円の時代を経由して

段階的に短期間で切り上がり

85年のプラザ合意で

ドル売りの協調介入が実施され

ドル安政策が世界のトレンドとなった

先行するG5の加盟国が

一斉にドルを放出したことから

ドルに代わる資本の仕向け先を模索していた

ドル資本は

円への投資へと収斂する

という経過をとった

ドルを経て

円となることを志向する先進国保有の資本が

日本市場に輻輳するようになり

海外からの大量投資で

日本経済は潤沢な資本で

大いに潤ったのだったが

それがバブル経済に結びつく

とは当時誰も考えていなかった


アメリカは二度のオイルショックを経て

石油の価値が高騰していったことから

地下資源を決済するための通貨

となっていたドルは

世界的な規模で需要を急増させ

ドル高状態となることを

世界中から

強いられた


アメリカの輸出産業は低迷し

農産物と工業製品の双方が

共に輸出不振となったことから

上下両院の議員は

ドルの通貨価値を

輸出競争力が

正当に機能するレベルへと達するまで

大急ぎで

通貨価値を引き下げるよう

米国民からの強い圧力を受けていた


プラザ合意は

その結果として

あのタイミングで誕生し

手段となったドル安政策というものが

国際経済に

強い畝りを引き起こし

巨大なトレンドを形成させた


ドルに代わって買われた通貨が

他ならぬ日本の通貨である

円だったということが

アメリカをして

ジャパンアズNo.1と

最終的に言わしめた

同様の経過がいま

中国大陸でも起きている

世界第二の経済大国を生みだしたのは

共産党独裁政権の成果などではなく

ドルに備わっていた

所謂過剰流動性

が生みだした資本メカニズムの結果

に過ぎない


ドルの通貨価値を引き下げることを眼目とする

80年代後半の時代に

世界の主要国から打ち揃ってやってきた

ドルという名の流動性が

日本市場へと陸続として押し寄せ

それが土地への投資へと向かっていき

固定資産を軸とする

あのバブル景気を現出させた

日本経済は国際経済の牽引役となり

当時アメリカに次いで第二の大国であった

ソ連国民に

共産党政府が主導する

計画経済の課題を如実に教え

国家体制の内部崩壊を生むそのきっかけ

を与えたことは記憶して然るべき

事実


ドル安政策の継続で

その後円の通貨価値は

125円付近で一旦落ち着きはしたものの

アメリカがドルの供給を

制限なくいつまでも続けていたことから

ドルにはいつしか

過剰流動性という属性が

備わった


石油相場が上昇すると

決済通貨となっているドルの需要は

自動的に高まり

一旦下がっていたドルの通貨価値は

再び上昇へと転じることを

だらだらと繰り返す

これら一連の周期的な経過が

ドル安政策を

米政府に取らせる隠然たる圧力となり

日本政府に理由のない円高と思わせて

市場経済に巨大な負圧をかけていた


今だからこそそう言えるのだが

当時は誰一人として

問題を

モンダイとして認識してはいなかった


ドル安政策の実行を担当していたドル資本が

国際金融資本という名の衣を身につけていた

2008年秋に

あのリーマンショックを引き出して

消滅したことの次第は

記憶に未だ新しい


FRBが量的緩和を三度実施した後で

日銀は二度実施したが

それ以外に打てる手は

存在しない

有効解の不在が

OECDの経済予測見通しを

段階的に

下方修正させている

その途上で原油相場が急減し

取引価格は半値以下へと

半年で大きく下落した


80年代後半には

ドル資本が円高となる為替相場を誘導し

大量の資本が土地への投資を

急速に嵩上げする経過を生みだした


利益効率を一層高めようとして

投資が投機へと変化していき

それが常態化するようになったのだった

これがバブル経済発生の機序(メカニズム)

加熱した不動産投機を鎮静化させる目的で

政府は90年四月一日

解熱剤を金融市場へと

前年の閣議了承に従い

遅滞なく

機械的に投与した

それが巡り巡って

アベノミクスを産み落とすための

動因となったのである


当時バブル経済を成り立たせていた

資本の循環が堰き止められたことにより

投機が成り立たない

という状況へと不動産市場は陥った


バブルの崩壊を国がそれと察知したのは

劇薬の投与から

およそ三年の時間が経っていた

この不毛な期間のことを

不作為の三年

と当時すでに呼ぶようになっており

失われた十年

に先行する経済低迷を

予告するものとなっていた


その後一連の経済対策でも

政府は悉く間違った判断を下してしまい

景気の回復を却って遠ざけていた

ということがデフレスパイラルの

生みの親


その結果

失われた十年は倍になり

景気の低迷を長引かせる原因

となっていくこととなったのである


その頃国はデフレをそれと

執拗なまでに認めようとしておらず

インフレ型の国家予算を

一年を除き延々と組み続けていた

赤字国債の発行残高は

20年で5倍となる

1000兆円を

昨年突破させていた

ということが明らかとなった

国と金融当局とが

漸くその事実を認めた

という愚かな経緯が

記録へと残された


この失われた20年

と呼ばれる不毛な期間に実施された

景気対策は

おしなべて

無効な結果となっており

それが債務規模を

五倍の水準へと押し上げた

最大の要因となったのである

モンダイなのは事実関係の確認を怠って

消費税率の変更で

難局を乗り切れるとしてきた

指導者たちの

余りにも安直なその姿勢


財務基盤の劣化は

バブル崩壊に気づかずに

思考停止と判断停止に陥っていた

国の指導者たちが

原因となって

引き起こしたものに相違ない


その後始末を

老若男女にかかわらず

無辜の民のすべてに

膨らませた消費税の形で

ひとしく補填させる

というのは

どうみたところで

筋の通らない話であろう


政策判断を誤ってきたのは

選良と官僚の咎以外にはなく

それを国民に押し付ける

という行為が投票率の低下となって

顕在化した


責任を負うべき立場のものが

税率を自ら高めて

個人消費の抑制を独善的に強いていた

ということになる実に粗末な経過である


責任は国民にはなく

永田町と霞が関の双方に

同等にある

消費税率を引き上げるその前に

判断の過ちを率直に学び

国家予算を小型化するための

小さな政府を共同で

運営するよう

努める義務が当事者のすべてには

ある筈だ


消費税率の変更は

まったくの

お門違い

というものだ


国民が離反しなくても

増税が需要を減らすことは

ケインズ効果

として

夙によく知られていた

この程度の経済に関する

基礎的な知識すらないようでは

まさに先が思いやられる

というものだ


鳴り物入りで登場したアベノミクスだったが

施行の前から

失敗することは

自明であった

結果を待つまでもないことを

引き伸ばしているようだと

病状はより早く悪化する


この国に

経済政策を託せる人材は

まだ見当たらない

まさに

これからが正念場


国貧しくして

孝子出づ

とは古来からの言い伝え

時の到来は

果たして

いつか
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

変 動 要 因

2015-01-11 08:15:28 | Weblog
原油価格が

このところ急減し

往時の半分以下の水準

にまで

短期間で下落した


地下資源の需要全体が

世界的規模の景気低迷で

落ちはじめようとするタイミングで

それを加速する変化が起きた


産油国では

減産という選択肢を除外し

当座の収入レベルを

取り敢えず確保する

というスタンスをとっている

価格形成にとって逆行を意味する

供給量の意味のない保持

に執着しつづけている以上

相場が下落してゆくようになったのは

当然の帰結


産油国の収入は資源価値の急低下によって

大きく減り

国家予算の総額は

必然的に低下せざるを得なくなる

これが世界の消費市場に影響を与え

総需要の抑制へと繋がっていく


決済通貨として機能しているドルについても

その需要は同様に半減し

リーマンショックを引き起こした

8年秋のドル余り現象が

より深刻化することが

確定的な情勢となっている


只でさえ過剰に供給されてきたドルが

需要の大幅な減退に伴って

市場にそれだけ多く

滞留するようになるのだから

世界経済はドルの過剰流動性が導く

通貨インフレを警戒しなければならなくなる

ドルの通貨価値が低下すれば

ドル資産を通貨価値の裏付けとする

人民元の価値も自動的に下落する

国際経済の反応場では

これから

巨大な負圧が顕在化する局面を迎える


最も高い市場支配率を有するアメリカの通貨

であるドルの価値が

失われる時代が

遠からず

やってくる


そうならないようにするためには

FRBが政策金利を引き上げて

世界市場でだぶついている

大量のドルを

できるだけ秘密裏

且つ速やかに

回収しなければならない

大量のドルが米本土へと還流しはじめると

外貨で運用されていた嘗てのドルまでが

金利差の拡大により

買われて一斉に高くなる


この経過は外貨安となることを意味しており

アメリカ以外の国の通貨がもつ

購買力平価はその価値を大きく減じはじめる


市場に滞留している過剰なドルは

需要の世界規模の低下で

向かうべき市場となるその行先を失い

相対的に安全とされている円

へと集中的に向かうようになる

過去の経済危機のすべてのステージで

円が緊急避難先に選ばれてきたその事実をみれば

価値の調整が目指す方向は

夙に知れたものとなっている


円高となる事態を導くことは

ドル資産の保全に対する寄与となる

これは歴史的な事実


通貨価値を意図的に暫時下落させたドルを

その後

効率よく買い戻すときの到来に備え

円の状態を高からしめておくということは

資産の価値を高め

次にくるドルの買い戻しに

優位性を与えるものとなる


だが

国際金融資本の力だけでは

世界中に散らばっているドルを

円滑に

回収することは

できない


そこで政策金利を引き上げて

金利差を広げる誘導をFRBが実施することで

過剰流動性を米本土へと

帰還させるよう促すのは

ドル供給国の常套手段


FRBが歴史的に繰り返してきたことが

規模を拡大して

再び新たに引き起こされる

というプログラムがまたしても動き出す


グリーンスパンがFRB議長だった時代には

そんなことが

繰り返し

頻々と起きていた


リーマンショック以降金融緩和を推進してきたFRBが

金融引き締めへと

その態度を180度変えるとき

世界的なドル高が進むその一方で

ドルを対象とする円へのシフトも

また並行して生まれ出る

ドルは円以外の通貨に対して高くなるその一方で

増えたドルで円を買う動きもまた顕在化させるだろう


国際金融資本がドルの供給で得た利潤を

政策金利の導入実施で

差を広げることにより

ドルは本国への還流を急ぐ


成長余力のある潜在市場を有し

安定した通貨価値を保つよう

アメリカによって配慮されてきた日本市場では

ドル円相場を効率よく有意に運用することで

カネがカネを生むサイクルを

作り出すことができていた


資本システムが何かの理由で変化しようとするとき

基軸通貨であるドルの高騰が

その他の通貨に対して一斉に生じる

だが

日本円だけは

反対に

ドルがもつ価値の調整役として反対に買われ

高くなるのは保険として機能したその証


できるだけ目立たずに

ゆっくりと円の価値を高くしてゆくことにより

安定した利益をドルの供給者は確保する

国際金融資本にとって

急激な円高という状態の到来は

損失成分をただ徒に増やす

このため

制御された緩慢な円高誘導が

最善の策となる

そのきっかけとなったのがプラザ合意


急峻な価値の上昇曲線は

為替市場が生み出す差益をより狭ばめ

却って小さなものにする

これを避けるためには

ゆっくりとした円高こそが

理に叶う


国際経済がこの先も

安定的に成長し続けることができるなら

原油相場はどこかで反転し

やがて往時の活況を取り戻す

その時ドルの世界的な需要は

改めて高まる


原油の需要が急減しているという事実は

経済見通しが極めて悪い状況にある

ということを告げるもの

世界規模のデフレが起き始めているときに

政府内閣自らが

物価の上昇を反対に急がせて

インフレ経済への誘導を行っている

というところアベノミクスの本質が露出する


ドルの需要全体が

世界規模のデフレ化の波の到来で

増加しなくなるのであれば

地下資源に宿る資産価値は

最も低いレベルにまで

落ち続けて止まらない


原油相場のこのところの一方的な下落は

イスラム国が横取りした油田

から得た原油を

ダンピング価格で横流しした

ことが起点となっており

アメリカ産のシェールオイルを

市場から駆逐する

という経過を生みだすようになっている

他の産油国の実情も似たようなもの


需要に勝る供給量が維持されたことにより

相場展開に

強い下押し圧力を掛けている


世界的な規模で起きている

エネルギー資源にたいする需要の唐突な減少が

買い手市場となる状況を目指すとき

価値の基準は急速に曖昧化する


景気の回復が容易ではない

という認識が醸成され

エネルギー資源の需要が更に低下する

という共通の認識が

原油価格の一層の下落を急がせる


ドル余り現象の顕在化で

世界の資本市場から

投資圧力が減退し

資本の回収を

投資家が急ぐようになったとき

牽引役となっているドル経済圏からも

持続的な成長が消え失せる


イスラム国の戦略目的は

アメリカの崩壊という結果の実現にあり

時期の到来を早めためには

原油相場の一層の下落が有効な策となる

ドルを基軸通貨として機能させているものは

アメリカがもつ原油相場の支配権


FRBが金融引き締めを実行に移すとき

世界の市場のすべてから

資本は米本土へと戻りだす

中国経済は既に行き詰っていることから

ドルの投資先としては不適格

制限なく過剰供給されてきた人民元のもつ

巨大化したボリュームが

中国をして

アメリカに次ぐ大国といま言わしめている

その時代も遠からず終わるのだ


人民元の通貨価値を裏付けているものは

ドル建ての保有資産と

13億人がつくる

消費市場の巨大さのみ

通貨価値を担保する成分が

初めからまったく欠けていた

大国への成長を可能にしたのが

金本位制から離脱したことで生じた

信用経済というもの

この実体のないあやふやな枠組みが

中国市場に

短期間で巨利を生み出す水源となっていた


既存の主要な枠組みとなった信用経済

が国際的な事情の変化で不安定化し

俄かに流通資本が行き詰るようになったとき

金の価格は反転し

高騰へと転ずる

現時点でプラチナよりも

寧ろ高くなっているのが金相場

一時的な変動であるにせよ

信用経済に対するそれは不信任

という意味を持つ

この変化が貴金属の価値を

近い将来一層高めるときがくる


ドル経済圏の唐突な崩壊は

それに支えられてきた

あらゆる国の市場に影響を及ぼす

イスラム国の資源供給戦略が奏功するようだと

国際経済は回復し難い

資本喪失という致命的な傷を

最終的に負うことになる


可能性は低いがその対策の一つとして

オペックと非オペックを含む

すべての産油国が連携をとることにより

ドルにとって代わる基軸となる新通貨を

共同で発行するようになっていくような場合には

基軸通貨としてのドルの役割は

過去形で語られるものとなる


どんなに大量のドルを保有していたとしても

それで買えるのは

アメリカの製品だけ

経済に公平性を取り戻させるには

基軸通貨の変更が

有害ではあっても望ましい


誰も欲しがらない地方通貨の価値は

それだけで下落する理由を構成する

そこに世界市場全体に滞留する多量の余ったドル

が加わるのだから

ドルの需要は極めて不安定なものとなる


産油国連合が発行する新基軸通貨でなければ

資源を輸入することはできず

すべての国が

経済成長を放棄しなければならない

ということになりかねない

外国産の輸入品を決済するのは

ドルではなく

アラビア文字で書かれた新紙幣

というのは

決してありえないことではない


地下資源に執着していると

温暖化だけでなく

経済と政治までもが

打ち揃っておかしくなる


考えるための力を人類が取り戻すとき

地下資源を必要としない

それ故に環境負荷のない

持続可能なエネルギーが手に入る


現状の拙さは

思考力を涵養しようとしてこなかった

知識の量的拡大に特化した

これまでの教育制度の然らしめるところのもの

権威主義の横行に無批判であるのなら

愚かな結末を率先して手に入れる

それを善しとしてきたのが

これまでの世界中の指導者たち

知育偏重の教育制度は

文明を最終的に

滅ぼす
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

奈 落 の 上

2015-01-04 09:15:37 | Weblog
電気自動車に足りないもの

それは

移動体用の小型発電機

これがまったく

備わっていなかった


失った電力を

補充するするために

すべての電気自動車は

一定時間

止まって

充電する必要に

ひとしく縛られている


モーターで電力を消費することはできても

消費した電力の生産

はできない

というのが

既存の電気自動車の壁だった


電力不足となる事態を生まないよう

ドライバーは冬の寒さを耐え忍び

夏の暑さを堪えて

電力消費の抑制に

鋭意努めていなければならない

という状況に置かれていた


電気自動車という優れた移動体が

未だに普及できずにいる

というのは

使い勝手が悪い

乗り物でありつづけている

というその保守性にある


この問題を解決するたった一つの方法は

効率の良い

優れた発電機を搭載する

というそのこと


高い効率をもつ電源システムを作るには

発電機の仕組みを調べる必要がある

それは磁石とコイルという

二つのありふれた要素から

シンプルに成り立っている

発電原理は

ファラデーが200年前に見出していた

今ではよく知られている

電磁誘導の法則

として

物理の教科書などで

よく取り上げられる項目となっている


この誘導法則を正しく理解していれば

移動体用の発電機を作るのは

それほど難しくない

磁束密度を高める方法と

磁場変化を与える方法とを

工夫する程度のことで

電気自動車に足りない成分を

すぐにでも提供することが

できる


発電装置を搭載した電気自動車は

充電するために

止まる必要そのものが

ない

つまり

どこまでも

走り続けることができる

ということなのだ

走行で消費した以上の

発電能力をもたせてやると

常にフル充電状態の二次電源が

十分な電力供給を

いつでも

どこでも

行える

ようになる


電気エネルギーを生み出すための資源は

まったく不要

システム構成を工夫すると

そんなことが

いともたやすく

できるようになる


電力を増幅する仕組みを取り入れることで

少ない投入エネルギーで

より多くの出力エネルギーが

とりだせる

要諦はつまりここ


エネルギー収支の改善を

極めていくと

その過程のどこかで

資源なしで

必要な電力を取り出せる

方法のあることが

みえてくる


この仕組みを有する装置を

組み上げて小型化すると

走りながら充電できる

無補給型の

電気自動車の供給が

可能になる


冷暖房も制限なしに使えるだけでなく

エネルギーコストもゼロになる

電気自動車とは

本来このようなもの

でなければならなかった


既存の技術だけで電気自動車を作ると

蓄電デバイスがもつエネルギー密度で



をつけた積もりになるようだ


その程度の微小な差など

目くそ鼻くそを笑う

体のもの

本質に於いて

その低さのレベルは相等しい


電気自動車というものは

それに付随する

慣性エネルギー

を利用する発想に切り替えると

それだけで

電力への変換など

すぐできる


再生不要エネルギーにとって

慣性エネルギーから電気エネルギーへの変換など

さながら



のようなもの

まことにプリミティブな仕組みに

過ぎない


この方法を援用すると

最終的に

超伝導電気自動車へと行き着く

この方式は駆動する部分が

一切ない

冷熱を保つだけのことで

永久電流を移動体に保持できる

技術進化のプログラムは

初期の段階で

既にできあがっている


機が熟す

その時がくるまで

ながいこと

待たされていた

もうそろそろ

実用化の準備に入っても

よい頃合いだ


移動体の電気化で

環境負荷物質の増産を抑えると同時に

電気製品を動かすための

交流電源の供給も並行して進めていく


環境の劣化が急速に早まり

対応を急がなければならなくなった


環境復元運動を通じて

平和実現運動へと敷衍していくための

未来型のエネルギーモデル

の総仕上げに

ことし

2015年から着手する


環境の劣化を放置させてきた

世界中の指導者たちの愚かさを

過誤として証明するときが

近づいている

温暖化が止まらなかったその訳も

ほどなくして

具体的に

示される


その時

思考力を退化させてきた

世界中の教育制度は

学力重視から

思考力重視へと

その様態を変えるだろう


単に知識があるというだけでは

問題解決能力を引き出せない

世界的規模で起きようとしている

デフレ化の波は

政治と経済の両面に於いて

指導者たちの大いなる劣化によって

産み落とされるようになったもの

温暖化という現象も

また然り


問題の所在は

当事者のすべてが

己の責任を自覚していない

というその一点にある

教育投資は

リターンを前提とする行為

学力が差別化するための手段

から

文明を創出するための前提

へと戻ることができたとき

宇宙に埋め込まれていた法則のきらめきを

卒然と理解する機会と遭遇する


思考力は

子供のころに

遊ぶことでよく身に付く

工夫を導く最初の動因が

遊ぶことを通じて

創造する力を育む


想像しながら行動する

ということが

何にもまして重要なのだ

机に向かわせるだけの教育の在り方は

環境の劣化を推し進め

成長期に体力の増進を阻ませる


損得勘定に特化した

富の争奪戦による貧富の差を

際限なく押し広げていき

相互間の軋轢を

高めつづけて

止まらないものにする

1%の富が

99%の犠牲で成り立っている


思考力不在の単なる知識では

寄せ集めのパッチワークにしか

なり得ない

それによって生まれたどのような対策にも

有効性は宿らない

アベノミクスがその証拠

見てくれ重視の誤魔化しが

通用すると思っているところが

情けない


中身のない薄っぺらな本質を

きれいごとの美辞麗句で

誤魔化している

そんな手口が

いつまでも

通用する筈がない

時代の変わり目は

いつも

瀬戸際であると同時に

結節点ともなるのである
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする