秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

準備完了。

2008年07月11日 08時04分58秒 | Weblog
昨日メニューも完成。一番右の「鮎の一夜干し」の値段でちょっと悶着がありました。

オーナーのK君は500円を主張。S氏は400円。

なぜS氏が500円が高い、と言いだしたか?
この鮎が養殖物だから。釣り具メーカーのインストラクターでもあるS氏の立場としては分からなくも無いけど、一匹ずつ捌いて綺麗に内蔵を処理して干した我々としては500円でも高くは無いと主張。

わずか100円の事なんですけどね。

この天然物と養殖物は川に携わる人や料理屋にとっては大事な事です。

「郡上鮎」をブランド化しようとする動きもあるんですが、一部反対意見も出て未だ決定に至ってません。

格付けすれば集客力もアップするから皆、賛成するかと言えばそうで無い。

理由はすべて天然物の郡上鮎だけで商売するのはかなり難しいんですね。

天然物は釣り人が持ち込んだ鮎を買い上げて料理するため、不漁の時や悪天候が続くと供給が出来ません。

そこで急遽全国の川から天然物を輸送してもらわなくてはなりません。そこで看板に「郡上天然鮎」をうたってしまうと食品疑惑になってしまいます。

屋台や街中の居酒屋ならともかく、郡上の料理屋では許されません。
天然物と養殖物はすぐ見分けがつくけど産地まで見分けられる人は少ないけど、郡上の料理屋は生真面目です。
当然、郡上天然物の鮎、と看板に書いてある店は本物を出しますから、値段も高いし、日によっては口に出来ない日もあります。

「やなか屋」で出す鮎は養殖物ですが、試食した限りでは、500円の価値はあります。

ただし品数に限りがあるので売り切れたら終了。(もう一度あれだけの鮎を処理するのはもう嫌だし!!)