秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

京都の漬物

2006年05月07日 08時54分29秒 | グルメなのか?
今朝のテレビでチラリと京漬物を取り上げていましたな。

「おたべ」と並んで京土産の代表選手です。

なかでも「千枚漬け」は何処の土産物屋にならんでいはります。
この千枚漬け、ワタシの周りで好んで食しているモノはおりません。
(とくに酒飲みの男どもに関して言えば皆無)

これは、あくまで私の所見でありまして、味の好みにかんしては
千差万別。そのあたりご理解いただいた上で聞いてくだされ。

どうして買ってまで(貰っても)、千枚漬けを口にしないのか?
答えは簡単、甘ったるくて、後口もよろしくない(あくまで、私はです。)

しかし、あるとき、「村上重」の千枚漬けを口にした時、
目から千枚漬け、いや、ウロコが落ちました。

まるで、上質のサラダのよう、蕪本来の旨みが口一杯に広がりましたね。

別に村上さんからCM代貰っている訳では無いのですが、土産物屋の
漬物が京都の漬物すべて、と思われても口惜しい。

なぜか京都ブランドと言うだけで、他の国の方は批判を差し控える
のでしょうな。

こんな調味料一杯のお漬物、どこがいいのかしら?なんて思ってみても
都の食文化を批判するなんてヤボひと、などと思われるのが嫌なのかな?

そして他人の批評も聞きたくて、自分も土産に漬物を買って帰る・・・。
それが京都の漬物業界を発展させてきた・・・。てな事は無いケド。

話が逸れましたたが、初めて村上重の千枚漬けを口にして以来、
今までの千枚漬けに対する認識を食い、いや、悔い改め
京都中の千枚漬けを買い、試食したもんです。

結果は無残なものでしたね。

当然、季節のものですから、一番樽が開くときを待ち、あるときは
露天で売られているモノまで手を出してみたけれど・・・・。

村上さんの場合、調味料は一切使用せず(当然保存料も)、昆布
(産地限定)、蕪(こちらも産地特定)のみで、一枚一枚丁寧に
漬け込んではります。

これ以上、書くと村上さんの宣伝員と間違われてはいけませんので
控えさせていただきますが、宣伝と書きましたがCMや広告の類も
出していはりません。(お買い上げのお客様に出すDM以外は、多分)

生産量に限りがあるので、支店や百貨店にもおろしていないハズ。

だから、千枚漬けの樽あけを京都の食通はもちろん、全国の「千枚漬けファン」
が待ちかねています。

さすがに良い品ですから、値もそこそこするけど、「切り落とし」
のところも安くて美味いですよ。(ワタクシはビンボーですからこちらの
ほうを頂いております。)

もう千枚漬けの時期は過ぎて店頭には無いはずですが、他の漬物もホント、
美味いですョ。四条川原町に出かけることがあれば、立ち寄ってみては
いかがでしょう。場所はガイドブックなどにも紹介されていますが、
阪急デパートの裏側です。

きものもそうなんですが、伝統というロイヤルブランドに胡坐かいて
商売していたら、先は無いと思うな。

ちなみに漬物といえばお茶漬けですが、有名な「京のぶぶ漬け」の
一言、50年近く京都に住んでますが、一度も聞いたこと、おへん。