不況がもたらす負

昨日、20年来の付き合いであるクリーニング屋さんが、店をやめると挨拶に来た。
家族営業だから、突然決まったのだと思う。

初めてお願いしたのは、ワタシが新婚のころ。
何があったのか忘れたけど、掛布団をクリーニングしたくて、個人営業の店を探した。
後々のことを考えて。
チェーン店では、こちらの意向が伝わりにくいと考えたのだ。
(今はそんな考えは通用しないだろうね・苦笑)

取りに来て下さったのは、小柄で人のいいおじちゃんだった。
ワタシも自然に打ち解けた。
支払いを封筒にきっちり入れてることを、ものすごく褒めてくれた。
母から教わった事を告げると、母をも褒めてくれた。
嬉しかった。

元気なおじちゃんもいつの間にか病気になり、
お嫁さんが引き継いだ。
お嫁さんも、いい人だった。


不況の波に押されて、個人経営の店は大手に太刀打ち出来ない。
地元密着の店が、客をつかまえられず、閉店に追い込まれる。

もう、人情はないのかな。
親しい店を失うことに、寂しさを感じずにはいられない。
《気のおけない人達》が、またいなくなる。