HITOMIのおくに(ちょこっと日記)

瞳にうつる たくさんのもの・・・日々を(出来れば面白く)書きたい、ちょこっと日記です。

文庫【鵜頭川村事件】

2024年09月18日 |  favorite & レビュー

以前、ドラマで観た【鵜頭川村事件】
原作を読んでみたくなり、購入しました。

Amazon.co.jp: 鵜頭川村事件 (文春文庫) 電子書籍: 櫛木 理宇: Kindleストア

病死した妻の墓参りへ、妻の故郷の村へと娘とともに足を踏み入れた岩森明。
そこは山間の小さな村。
その村は二分(矢萩・降谷)されていて、「矢萩」が企業を立ち上げ、ムラを牛耳っていた。
その晩、思いもかけない大雨となり、ライフラインが寸断される。
外界と寸断され閉ざされた小さな村。
命の危機を感じた村人は、日ごろの鬱憤を晴らそうとした。
略奪、暴力。
その中から逃れようと、娘とともに逃げる決心をする岩森。
しかし、命の危機、娘の危機に直面した時、岩森の中の【エイキチ】が目を覚ます。


ワタシは片田舎育ちで、ある種独特のムラ感覚というものを経験している。
同調圧力とでもいうのか、とにかく「ここで生きていくために取らねばならない態度」というものがある。
それは、悪いものとも言えない。
少なくとも、閉鎖的な婚家では、逆にその感覚が研ぎ澄まされ、役に立った。
閑話休題。
この物語は究極ではあるが、なかなかグロテスクだった。
人間の本性や哀しみを描いている。
さすがホラー作家櫛木理宇だ。
「死刑にいたる病」と同じく鮮明にグロかった(苦笑)

映像作品とは、趣が違う。
同じ道筋は残しながら、色付けが違う感じかな。
映像作品の方が、ファンタジーを強く出している。
原作の方が、「人間として、なまなましい」

コメント
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