HITOMIのおくに(ちょこっと日記)

瞳にうつる たくさんのもの・・・日々を(出来れば面白く)書きたい、ちょこっと日記です。

心をそのまま出せたなら

2007年11月11日 |  思いのまま

たまたま実家に電話した時、
実の祖母(92歳)が入院していると聞いた
肺炎をおこし、経管栄養になっていると。

夏に会ったときは、足元はおぼつかなかったけど
まだまだ元気だったし、喋られた。
いてもたってもいられなくなって、週末を使って帰省した。
実家に到着して荷物を置き、面会に行った。


病室に入ると、そこには痩せ衰えて虚ろな目をした祖母が、
静かにベッドに横たわっていた。
チューブのせいで声が出しづらく
何を言っているか聞き取れない
ただ一言『しんどい…』と言った。

チューブを外してしまうからか、手にはカバーをかけられ、手も握れない
少しだけ出ている手首を、握った


折れそうなくらい、細かった

これがあの、幼い頃に抱き締めてくれた腕なんだろうか
よく繋いでいた、手なんだろうか

今は弱々しく、ただそこにあるだけだった

つらかった
思いのままに泣けたなら、どんなに楽だろう
でも、祖母にわかってしまう
自分が心配を掛けていると、気付かれてしまう
そして、更に子供たちの心配を強くしてしまう

泣いてはいけない


振り向くと、そこには
同じように目を潤ませて
我慢している子供たちの顔があった

帰る前にもう一度、会いに行くね。

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