わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

夏のリスク・電力不足

2011年04月01日 | リスクマネージャー
今日、青山墓地のあたりを通りましたら、桜が咲いていました。桜を見ると、少し心が安らぎました。
桜が咲いている間は、暖房も冷房もほとんどいらないので、計画停電はないでしょうから、少しほっとします。
しかし、このほっとしているときに、いろいろ試して欲しいのです。

興味深い新聞記事を
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819591E1E3E2E39B8DE1E3E2E1E0E2E3E39797E3E2E2E2

サマータイム

電力使用制限の実施
について、考えてみたいと思います。

まず、現状の電力供給量では通常の夏の電力量は賄えないというリスクがある、という認識は利用者に共通していると考えたいと思います。

次に、考えるべきなのは、今実施している計画停電の長所と短所の検討です。
長所は、大規模停電を解消できている点です。
短所は、計画停電が実施されているところが非常に偏っている。それによって、計画停電が実施されている地域の産業、特に製造業が立ち行かなくなっているという点です。

昨日も、ある工場にお邪魔しました。
同じ市内なのに、同じ業種の別会社の工場は計画停電がなく、受注がすべてそちらに行ってしまった。対応策として、発電機をリースすることを決定していました。設置に1000万円、年間リース料も同額ほどかかるそうです。そして、何より、発電機は不足していて、別工場への設置は断念したとのことでした。そして、ものはあったが、発電機と工場の配電盤をつなぐコードがない、という事態になっているそうです。そして準備はしたが、停電時にうまく機械が動いてくれるかは試してみるまでわからないとのことでした。

また、別の物流業者は、在庫はあるが、底が見えてきている。生産がないと、品不足は必至、とのことでした。

私の本業はサービス業です。製造業と違って、比較的細切れに仕事が出来ます。

私たちは今、何を一番に考えるべきでしょうか?
いろいろな産業の方の話を聞いていると、この復興期には、なんといっても製造業、最近の流行語で言えば「ものづくり」を優先させなければならないのではと思えます。そして、ものづくりには、長い時間に安定的に電力を供給しなければならないのです。
ましてや、東北太平洋側の工場の分も関東地方が代わって生産しなければ、思いもかけないものが品不足になっていってしまいます。是非、このことを理解して頂きたいと思います。
ですから、記事にもありますが、「電力使用制限の実施」は生産量の減少になりますから、やらない方がいいはずです。

次に、「サマータイム」ですが、一日の電力使用量の偏りからすると、皆が同じように1時間ずらしても、意味がないように思います。
私は、サービス業「シエスタ」を提唱します。
シエスタは、スペイン語で昼寝の意味ですが、スペイン語圏を中心に生活習慣として社会的に認められている昼寝を含む長時間の昼休憩(13:00~16:00が目安)をも意味しています。
真夏のクーラーの最大現に稼働するのは、丁度13:00~15:00ですよね。クーラーの稼働は仕方ないとしても、もしこの時にオフィスの他の電気製品を切ったとしたら、電気使用量も減りますが、電気製品自体の発する熱もなくなりますから意外にクーラーの効きもよくなるのではないかと思います。

銀行や鉄道、デパートなどの商業施設もこのシエスタ時間はほぼ休業します。製造業に電気を優先的に使ってもらうためです。
そのかわり、日が落ちて涼しくなり始めたら、営業すればよいですし、18時頃には製造業の電気使用量も減ると思います。
いつ、停電があるか分からないでは、対応するのが大変です。
でも、はっきりと、この時間は営業しないと決めてしまえば、対応の方法はいくらでもあるはずです。

労働基準法の関係もあり、この時間の休憩をどう取り扱い、残業手当をどうするのかという問題が発生します。
ここは、政府がどう考えるかです。また、サービス業の労使の話し合いになるかと思います。

が、先程の繰り返しになりますが、サービス業は製造業の皆様が作って下さったものの上に成り立っています。ここは、是非皆で協力していこうではありませんか。
そして、季節がよい今、電力がどう推移するか試して欲しいのです。
計画停電をやったからこそ、分かって来たことがたくさんあるのです。
とにかく、早く取り組むことが大切だと思います。

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