暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

Paul van Kemenade at BIMHUIS

2008年12月28日 10時42分48秒 | ジャズ
Paul van Kemenade with Eric Vloeimans, Wiro Mahieu, Harman Fraanje, Michiel Braam, Pieter Bast, Louk Boudestijn, Rein Godefroy

Sat. 27 Dec. 2008 at BIMHUIS in Amsterdam

Paul van Kemenade (as)
Eric Vloeimans (tp)
Wiro Mahie (b, el. b)
Harman Fraanje (p 1)
Michiel Braam (p 2)
Pieter Bast (ds)
Louk Boudestijn (tb)
Rein Godfroy (Fender Rhodes 3)

1st Set
1) Nyumbani Kwetu (H Fraanje)
2) Goodby Welcome (P v K)
3) Two Horns and a bass (P v K)
4) Same to earth, same place (P v K)
5) What are you sinking about (P v K)
6) In a continental mood (P v K)

2nd Set
7) Straight and stride, A Tune for N (P v K)
8) Coolmen komen (P v K)
9) Onmensheid ? (P v K)
10) Altijd herfst (always autumn) (P v K)
11) Dat is nog steeds (It still is) (P v K)

Paul vanKemenade の事は3年前のコンサートから始めて下のように記している。

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/17863675.html
http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/50948378.html

この宵のプログラムはDVDとCDを二枚収めた新アルバムのお披露目コンサートだ。

Paul van Kemenade / Two Horns And A Bass, Duos-Trios-Quintets / Buma/Stemra en STEMRA KEMO 08

また自分が主になってこの何年も主催する自分の町 Tilburg  での、ジャーミッシュの映画「Stranger Than Paradice]をもじったのか「分裂症より奇妙な」という名のジャズフェスティバルを今年も開幕してCD/DVDのお披露目をしてからの今宵の舞台だったのだ。 

この日も一番前の座席に荷物を置いて場内のCDコーナーのおばさんが店を開いているときに話をしているところへ25枚づつ入った箱を2つ抱えてきたこの日の主役が値段をどうするかな、と言いながらもおばさんのとり分もあるからなあ、まあ16ユーロだなと言い、その箱をバリバリと開け湯気が立つようなのを先ず私も一つ買ったのだった。 オランダ語ではこういうのをパン屋で焼けたものが熱いまま売れていく、というような表現をするのだが実際そんな売れ行きだった。 そうしてバーで口に針金細工で開閉自由の栓が出来るようになっているビン入りのビールを待っている間、知人達と立ち話をしているうちにホールも立ち見がでるほどの盛況になっていた。 

プログラムを見て、え、ピアノ3人か、へえ、ピアノ3つどうするのかと思っていたらこれはCDの構成にあわせたのか3つそれぞれのユニットであり、 はじめは抒情に富む Fraanje で1)2)。  3)から6)までは as, b, tp のトリオ。  7)は 前衛性のBraam とのデュオ。 8)から11)が 今時電気ピアノFenderRohodesを心地よく奏でるGodfroy とのクインテットだった。

尚、この日お披露目のアルバムDVDには 「In A Sentimental Mood」12分3秒 が前衛の大御所たち、 Ray Anderson, Han Benink、Ernst Glerum、  に加え ギターの Frank Mobus と混ざって古いヤマハのアルトを吹く Paul van Kemenade の映像が見える。

1)2)では抒情が美しいpに甘くもそこにアイラー、ドルフィーをすごしてきたアルトがパーカー、ウッズをフィルターの響きとしても聴こえ、3)から6)ではtpとのジャズの現在を俯瞰しながら小手試合を重ねるという風でもある。 第二セット皮切りの7)はどうもCDのこの二人のデュオ二曲を組み合わせ、セシル・テーラー的なピアノに途中フォービートの40年代から50年代初頭の響きを挟んで初期のダラー・ブランドに戻り、徐々にテーラー的に締めて終わるというものだった。

その後は日頃のクインテットにFenderRhodesを加えて今風ながら「まだずっとそのまま、、、」という彼らの音を響かせて終わったのだった。

ジャズと落語とか笑い、ジョークはつき物なのだがこの日、このアルトにまた笑わされた。 曲紹介で5)に来たとき、話は長くなるから曲の由来はやめとこう、と言うと会場から、何だいえよ、じらすなよ、私らいくらでも待つよと言われながら壷にはめたと喜びを隠した奴さん、パウルが真面目な顔をして話し出したのだった。 「インドでね、船舶ラジオを聴いていた者が、私シンキング、助けてくれSOS,と言っているのを聞いたんでこちらから返事に、何をシンキングしているの、と返事したんだって」 というそれだけのことだったのだが笑いがはじけた。 曲がしっかりと始まっていても笑ってはいけないような笑いが思い出してはこみ上げてくる。 笑い事ではないというのがここでの壷なのだ。 なるほどコミュニケーションというのは困り物だ、それが笑いものになるのだから。 sinking と thinking ではあちこちの怪しい英語ではそうなるのだろう。 他人事ではないシンキングは。

 

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