ビアンカの  GOING MY WAY ♪

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   人生は ・・・ダバダバダ・・・

松園ふたたび

2009-07-27 | art/exhibit/museum

        う~っ、まぶしぃ~!

       

九段下で下車し、日差しの強い靖国通りを日傘をさしながら
向かった先は、千代田区三番町の山種美術館。7月26日は
移転前の最後の展覧会「没後60年記念 上村松園/美人画の粋」の最終日でした。
うっかり忘れそうなところを、ブロ友のカメちゃんかぐちゃん
ブログ記事で思い出しました。takさんブログでも、山種美術館所蔵の
上村松園の絵が18点全て出揃う又とない機会、と絶賛していたので、
最後の〆めを見届けよう、と。
春に島屋で開催された時も行っているので、今年二度目の上村松園展でした。


                  

 

手狭な館内に、松園の作品を中心に美人画ばかりが約60点もずらり展開。
松園の描き方は一糸乱れぬ描き方というか、細部にわたり実に丁寧ですし、
晩年までそのスタイルを貫いています。
帰りの電車の中で、500円で購入した「山種美術館の 上村松園」という冊子を
読んで、初めて彼女の「絵についての思い」を知る事ができました。



単にきれいな女性を写実的に描くのではなく、真・善・美の極致に達した
本格的な美人画を描きたいと思ったこと。自分の理想と能力の差に愕然とし、
絶望感から幾度も死を決したこと。少し名を知られてからは、
一体地位や名誉がなんになるのかと、厭世の念にとらわれ、思い悩んだこと。
それを情熱と強い意志で乗り越えたからこそ、絵三昧の境地に到達できたこと。
そして、母の手一つで育てられたというハンディのなかで、
自分の好きな道を歩ませてくれた母親への感謝の気持ちが
彼女の心をより逞しく、安らぎのあるものにさせたのかな、と感じました。


伊東深水の作品も5点あり、それぞれなかなかいいものでした。

10月1日からの、移転先でのオープニングに予定されている展覧会は
新美術館開館記念特別展 速水御舟~日本画への挑戦~

広尾に行く楽しみが一つ増えましたね。

帰りは別の道から、と思っていたのに、余りにも暑いので
来た道を戻ることに。パンツにTシャツ一枚でも汗かいているっていうのに、
日本画の中の美人さんは着物に帯姿で涼しそうなんですよね。

美術館の並びにあるイタリア文化会館をひょいと覗くと
入口前に国旗の色を使ったイスが、何とも軽やかにお客さんを待っている風。

行きに、普段日曜定休日の器屋「花田」が偶然オープンしていたので
ちょいと覗き、帰りにしっかり見てきました。二階のギャラリースペースで
九谷青窯出身の三人展が開催中なので、会期中無休だったのです。
なんとラッキーなこと!


左上から:
     岡田直人さんの白磁
     岡本 修さんの色絵
     吉岡将弐さんの染付

 

三人とも普段使いに手頃な大きさの作品を揃えてあり、中でも染付けの小皿で気に入ったのを見つけてしまいました。が、衝動買いは控えるようにしているので我慢しました。が、そうだ、三番町の山種美術館最後の日の記念に何か一つ、と考え直し、小さな染付けの蓋物を選びました。手頃なお値段だからか、在庫がなく注文となってしまいました。10月ごろ出来上がるようですが、そのときはどこに寄り道しようか、なんて、もう考えているbiancaです。



ギャラリー内にあった小さなイスがなんとなくカワイイのでデジカメに収めました。
店内撮影OKだし、お店の方も親切で優しかったですよ。