“ヴィタミーナ”な生活

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死の国からのバトン

2009年09月04日 | 
「ふたりのイーダ」に続く直樹とゆう子の物語第2作目です。

小学校6年生になった直樹はお父さんの田舎の阿陀野へ、小正月の鳥追いを見に出かけます。
そして、おじいさんの家の裏山で「あくにんのはか」を見つけ、コドモセンゾに出会います。
直樹はコドモセンゾ直七から、かつて阿陀野で何があったのかを聞き、阿陀野で過ごす何日間のうちに今阿陀野で何が起こっているのかを知ります。
直七から、交通事故で亡くなったお父さんから、東京湾の魚を食べて様子がおかしくなり口から泡を吹いて死んでいた愛猫のルウから、直樹は見えないバトンを受け取ります。

主人公の直樹と私は、ほぼ同い年。
羽田空港の近くに住んでいた直樹は、「ぼくらの町は川っぷち」の歌の歌詞にあるように、煙突の煙に日が沈むのを毎日眺めて育ち、光化学スモッグで学校のプールが中止になり、がっかりとした夏休みを過ごしていたのでしょう。
阿陀野が新潟水俣病の阿賀野であることも、読み進むうちにわかります。

直樹が受け取ったバトンは、私も受け取っているはず。
受け取って、それからどうしたのか。
そのバトンをどうやって後の世代に渡してゆくのか。
大きな課題に気づかされた1冊でした。

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大切な本ですね (majo)
2009-09-09 16:18:33
<直樹とゆうこの物語>には ほんと引き込まれ 考えさせられます。
次は 『屋根裏部屋の秘密』ですね。

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majoさん (ひめ)
2009-09-12 10:56:12
レス、遅くなりました。

直樹とゆう子の物語はジャンルは児童書ですが、むしろ大人が読むべきシリーズだと思っています。

屋根裏の前にアンネ・フランクかな、と思っています。
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お久しぶりです (R.F.)
2009-09-12 15:37:30
>> 屋根裏の前にアンネ・フランクかな、と思っています。
そうですね。

「ふたりのイーダ」
「死の国からのバトン」
「わたしのアンネ・フランク」
「屋根裏部屋の秘密」
「あの世からの火」

の順です。

私もまた読み返したくなりました。


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Rちゃん (ひめ)
2009-09-13 00:55:54
久しぶり!!

アンネフランクはゆう子が主役だけれど、おかあさんもアウシュビッツへ行くのですよね。
シングルマザーでワーキングマザーのおかあさん、私、好きなんですよね。
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あれぇ~ (majo)
2009-09-15 13:58:54
「わたしのアンネ・フランク」読んだような気もするけれど・・・
もしかしたら 落としていたかも・・・
図書館でもう一度 本を開いてみます。

↑秋なすも 美味しいですよね。
こちらのブログにおじゃましていると 同じ素材を使っても
新しいレシピに出会えるから楽しいです♪
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アンネフランク (ひめ)
2009-09-16 06:47:38
majoさん

この本では、ゆう子は中学生くらいですね。
屋根裏部屋はもうちょっと大きくなってからの話だと思いますよ。
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確かに・・・ (majo)
2009-09-16 10:18:58
読み落としていたようです。
早速 昨日 仕事帰りに図書館に寄って 借りてきました。
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アンネ・フランク (majo)
2009-09-22 19:59:20
やっぱり 読み落としていたようです。
ゆう子の日記の部分以上に 蕗子の日記の部分に随分考えさせられました。
やはり私も直樹とほぼ同い年で アンネ・フランクの中の蕗子とも同じくらいです。
それでまた自分を重ねて読んでしまいました。

きっと いずれまた 『私のアンネ・フランク』についても アップされるのでしょう?
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私のアンネフランク (ひめ)
2009-09-22 23:59:35
majoさん

アップします。
私もmajoさんと同じく、直樹や蕗子と自分を重ねています。
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蕗子 (R.F.)
2009-10-01 08:21:06
私も、『私のアンネ・フランク』のおかあさん(蕗子さん)好きです。
『死の国からのバトン』では直樹に自分を重ねて読んでいましたが、『私のアンネ・フランク』では蕗子に自分を重ねてました(中学生のくせに!)。


ところで、ひめ姉さんに触発されて、松谷みよ子を読みたくなり・・・。
『小説・捨てていく話』『自伝 じょうちゃん』を続けて読みました(出来事の時系列としては逆なのですが、発表順に)。

『小説・捨てていく話』は私小説(だと思うの)ですが、主人公の名前が「蕗子」でした。
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