日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟

2006-09-18 16:11:08 | 映画
 本来なら十字路らと共に見に行く予定だったのだが、予定がちょっと合わず十字路を送ってからその足で見に行ってきた。

「祝日だけど『ウルトラマンメビウス』は視聴率も苦戦しているって言うし、混んでもいないだろう」
なんて思って劇場に行ったがさにあらず。チケット買うだけで行列。子供連れが多かったので多くは「メビウス」目当てという信じられない情景だった。当然劇場内も子供連れを中心に盛況。私のようなそれ系の人たちもちらほらと見かけた。

 以下、ネタバレ含む詳細感想。

 脚本の長谷川圭一さんは「ULTRAMAN」のそう感じたのだが、話の絞り込みがうまい。

 ミライと少年の交流をメインにおき、その間に挟むようにウルトラ兄弟の登場。やり方を間違えれば詰め込みすぎの散漫になってしまいかねないが、「あきらめずに信じる力が勇気になる」というテーマ一本に絞り込むことで散漫さを回避している。

 そのためにGUYSの面々が脇に追いやられてしまったが、ちゃんとウルトラ兄弟との顔合わせは果たせている。そしてテレビ本編とのリンクも果たせており、ウルトラマンメビウスの映画としても評価できる。

 敵の宇宙人連合は強力な悪役然としてメビウスとウルトラ兄弟の前に立ちはだかる。その戦い方もまたそれぞれの特徴が良く出ていて実に楽しめた。力によって立ち向かうテンペラー星人、偽メビウスとしてメビウスを追い詰めるザラブ星人(ザラブ星人の変身する偽ウルトラマンってやっぱり目が釣りあがって、つま先がとがってるのね)、メビウスを後にはウルトラ兄弟を十字架にかけるガッツ星人、それらの参謀役としてのナックル星人、そして彼ら宇宙人連合を利用し復活した狡猾な異次元人ヤプール(本編もだが玄田哲章さんのヤプールは勝てる気がしない)。それぞれ単体として申し分ない悪役たちの連合こそウルトラ兄弟最大の敵としてふさわしい。だが最後のUキラーザウルスのデザインはちょっと好みじゃないかな。

 登場したウルトラマンの各役者さんとも良い形で年齢を重ねている感じがする。(団時朗さんなんかは雰囲気が変わってしまった感があるけど決して悪くは無い)その彼らがその当時のままの変身ポーズで変身する姿は感動もの。そこからウルトラマンに変わっていく過程までそのまま再現したのにはさらに感涙。(ウルトラアイから徐々にセブンになっていくシーンはやはり圧巻)戦闘も板野演出全開とばかりに迫力満点だったが、CGがちょっと安っぽく見えてしまったのは残念。そしてクライマックスでの旧作の映像を使用した回想シーン。そのシーンを見ると、先に述べた良い形での年齢の積み重ねを見るよう(団時朗さん曰く、「使用前/使用後」)で実に感慨深いものがある。

瑣末な問題点はあったが、1時間半全く退屈はしなかった。そして見終わって言葉を失ったのは久しぶり。それほどまでに良い映画だった。

 ここでひとつ忠告。せめてスタッフロールが終るまでは席を立たないこと。


コメントを投稿