e-note 2005

どうも、ぽんすけです。メモ帳代わりに軽くやらせてもらいます、嘘だけはつかないように・・・

恋愛嫌い

2009年09月11日 21時42分03秒 | 
平 安寿子著『 恋愛嫌い 』読み終える。こりゃ、面白い、視点がオレに似ている。でも、やっぱオンナの目線だけど・・・

一方でこう云う人種とそうでない人種とに二分している気もする。

結婚、なんか仕事が安定してきて、それなりに金を手にするようになって、したいとは思わなくても考えるようになった・・・オレの場合。

作品より・・・
≪永井荷風と云う作家がいる。孤高というか、超わがままというか、二回結婚しているが主義として子どもをつくらず、結局のところ離婚して、全財産を詰め込んだボストンバック一つを脇に、気ままな一人暮らしを貫いた。「永井先生はいらっしゃいますか」と訪ねてきた人に「いません。本人が言うんだから間違いない」と追い返す、無茶な人だ。そして、自宅で死んでいるところを発見された。享年、七十九歳。 死因は胃潰瘍。食べたものを火鉢の中に吐いていたというから、苦しい中でもゲロの後始末がしやすいところを選ぶ理性が働いていたのだろう。 この話から、荷風さんは食事の途中で死んだのだと思っていた。だが、死骸はコートを着てマフラーを巻いていたという。 家の中が寒いから、着込んでいたのか。それとも、どこかに出かける予定があったのか。死出の旅が近いことを予期して、準備万端整えて待っていたというのは、うがちすぎか。 その死を「孤独死」と称する人もいる。だが、火鉢の吐しゃ物といい、外出着といい、ずいぶんと身ぎれいな死に様ではなかろうか。 独り身の生き方をわびしいとそしったり、同情したりするのは、一人でいられない人の感覚だ。永井荷風はケチでイヤなやつだったらしいが、人の優しさをあてにせず、泣き言も言わずに一人を生き抜いた。してやったりとニンマリしながら、旅立ったと思う。着馴れたコートとマフラーを身につけて。 大切なのは、自分でいられる場があるかどうかだ。その意味で、荷風さんは幸福だっただろう。個人主義者やネットおたくの「自分大好き」ぶりは、世間さまの攻撃の的だけど、ほっといてちょうだい。自分嫌いの八つ当たりで他人を傷つけたり殺したりするより、いいでしょう。自己弁護半分、自己満足半分で、そう言いたい。≫

≪あった、これだ。チャップリンの「ライム・ライト」 ‘人生を恐れてはいけない。人生に必要なのは、勇気と想像力、そして少しのお金だ。’ 少しのお金、というところが、ミソ。貧乏人から大金持ちに成り上がったチャップリンだからこそ、金の怖さを知っているのでしょう。≫

とにかく面白い1冊です。


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