観測にまつわる問題

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中山氏の公約から石垣の具体的な政策を考える

2018-03-12 23:56:59 | 政策関連メモ
中山氏の公約から石垣におけるこれからの具体的な政策について検討してみたいと思います。

石垣市長選:中山義隆氏が政策発表 陸自配備「話し合いを」(沖縄タイムズ 2018年2月20日 10:20)

>児童の大会派遣時などに本島で宿泊・活動の拠点にする「八重山会館」建設などを公約。

八重山日報も本島に進出しましたし、八重山系の企業に安く事務所を貸すというのも一案かもしれませんね。児童の大会派遣時だけでは需要が足りない可能性もありますから、空いている分は八重山住民に貸し出すのも考えられます。民業圧迫と言えばそうですが、人口もそれほどではありませんし、それほど目くじらをたてられることもないんじゃないかと思います。

>映画館誘致など移転後の旧庁舎跡地開発や美崎町再興、市街地拡張で持ち家率向上などに取り組む。

映画館誘致ですが、人口が増えているようですから、成功する可能性もあると思います。ですが、今はNetflixやHuluといった月額料金が一定で映画やドラマが見放題のサービスが伸びていますので、不良債権化する懸念もないではありません。その辺の出店のリサーチやマーケティングはプロが行うとして、ここでは観光地と映画について考えてみます。

普通に考えると、旅先で映画を見る必要は必ずしもありません。しかし、旅先で雨が降る可能性は確かに存在します。リゾートで長期滞在するなら尚更です。そう考えると石垣が世界的観光地を目指すのであれば、雨でも楽しめる環境が整っていることが望ましいと言えます。

『モルディブでの過ごし方』 雨が降ってもリゾート滞在は楽しい!(tripuu)を参照しましたが、個人的にはボードゲームが気になりますね。ゲームと言うと今時コンピューター相手のガチャをイメージするかもしれませんが、対人戦の駆け引きが何より楽しいものだと思います。地元でもやれますが、メンバー固定してしまいますからね。ネットでもボードゲームはできるかもしれませんが、交渉ゲームはやりにくくなりますし、やはり実際に会ってゲームをしないと味気ないものです。

それはさておき、映画館の話に戻りますが、これもホテルの部屋でNetflixやHuluが見られれば用がない可能性もありますが、せっかく観光地に来て何処でもできることをやるのもつまらないものです。世界遺産を2つも抱え観光地として著名な広島ではこんな映画館もあるようです(原爆ドーム、お好み焼きの次は……映画館!? 広島観光の穴場『八丁座』/八丁座(広島県広島市)(瀬戸内Finder 2015.7.21))。

美崎町には離島行きの旅客船(高速船)が発着する離島ターミナル等があるようです。

観光と地域の足の2つに分けて考えてみますと、観光の場合、飛行機との競合をどう考えるかがより重要です。本島から石垣を飛ばして与那国に行く便もあるようですが、便数を考えると石垣を経由した方が利便性が高いようですし、波照間島に行くには石垣を経由するしかないようです。また、日本の西端と(通常行ける範囲での)南端をセットで観光したいということであれば、石垣を利用するしかありません。船便は便数も少なく時間もかかり船酔い・欠航の危険性もあるようですが、値段が格段に安いのが魅力であるようです。そう考えると、やはり船便は観光のために使うというよりは、地域の足なんだろうと思います。筆者も愛媛から関西に行くのにフェリーをよく利用したものですが、時間が少々かかってもお金が節約できるというのは特に地元の人間にとっては有力な選択肢です(貧乏旅行の有力な選択肢でもあるんでしょう)。また波照間島を除く竹富町の区域には船便でしか辿りつけません。与那国への船便もいいと思いますが、ここでは竹富町観光と地域の足としての船便を考えてみます。

竹富町観光で今注目されるのは世界遺産登録の動向でしょうね。世界遺産に登録されると注目度は格段に上がりますが、開発しにくくなるというデメリットはあります。ですが、イリオモテヤマネコのいない西表島は気の抜けたビールのような感じもしますし、筆者はそこはシッカリ環境を守ってほしいとは思っています。

竹富島と言いますと、筆者には水牛のイメージがあります。勿論星のや竹富島は要注目でしょう。黒島には牛祭り(八重山日報)があります。


沖縄ラボ

竹富町への船便は数もわりに多い印象ですが、ちょっとした時間潰しが美崎町でできるといいかもしれません。が、より重要なのは欠航対策でしょう。必ずしも美崎町でなければならないということもありませんが、復旧を待つなら近くの方が利便性が高いと言えます。そう考えると荒天時に楽しめる施設や宿泊施設が重要に思えます。

また、天気予報が発達すればある程度欠航も事前に予測できるかもしれませんが、天気予報とて無論完全ではないでしょう。石垣には地方気象台がありますが、天気予報を支える気象情報を支える観測(気象庁)が向上すれば、欠航が事前に予測し易くなるかもしれません。船便の欠航の予測といいますと、波の高さの予測が重要でしょうか?事前に欠航の予測がつくとキャンセルが出て困ると思う人もいるかもしれませんが、顧客満足度の向上がリピーターの確保に重要なはずです。多少リスクがあってもその時はその時と思う人もいるでしょうし、基本的に顧客の利便性を重要視するべきです。

これらは地元の足とて同じでしょうが、地元の足を考える時にもっとも重要なのは買い物ではないかと思います。市場規模を考えると離島の店舗に商品を充実させることは難しいと考えられます。港から離れたところで買い物すると移動するのが面倒です。港の近くに買出しできるところがあれば、用事を済ませた後に、買い物をして島に帰ることができます。これは当たり前の話ですが、観光客を上手く美崎地区に誘導できれば、更に商売はやりやすくなります。ひとつ考えられるのは免税店ですね。

また、欠航時のみの一時需要に対応するために民泊も考えられるかもしれません。家を守る主婦がホームステイ型民泊(ホームステイ型民泊が私の生活を変えた7つのこと エアログ)をやれば、稼働率って大して気になりませんしね。日本の民泊はホスト不在型民泊が多いようですが、賃貸運営や駐車場運営の延長線上に考えられているのかもしれません。その問題点は、稼働率が低いと商売が成り立たないことだと考えられます。地方にはおばちゃんが趣味と実益を兼ねて飲食店をやるケースがあるじゃないですか。筆者もお好み焼き屋とか利用しましたが、夫の収入があって自宅の一角で商売すれば、失敗してもそれほどリスクはないとも考えられます。何より地元の人との交流が観光では魅力に成り得ますし、引きこもり対策にもなるかもしれません(4分の1が主婦。50万人超とも言われるひきこもり女子に居場所が必要な理由(BUSINESS INSIDER JAPAN 中原一歩)。引きこもりというと印象悪いですが、コミュニケーションを求めている人も多いようですし、女性はコミュニケーションが得意ともいいます。そんなに肩肘はらずとも、価格が安ければ需要はありますし、価格が高い方とは棲み分けできると思います。

そうして宿泊施設に多様性が生まれるとパイが拡大します。それが石垣空港の拡張にも繋がると思います。星野リゾートの星野社長も必ずしも一人勝ちは狙っていないようです(【星野社長対談付き】星野リゾートの新展開 All About)(外国人旅行客は平日に連泊してくれるのがいいみたいですね。そう考えると外国語ができる人材が日本の観光業の成功に必須かもしれません)(居住人口が少ない石垣ではあまり関係ないと思いますが、インバウンドを考える上でアウトバウンドも重要なようです。何故なら両方あった方が客数の問題で航空便を維持しやすいからです。ただし、その場合でも日本人が平日に観光に行かないことがネックになるはずです。現状ではビジネス便に便乗したアウトバウンドの方がやり易いかもしれません。アウトバウンドをまず成功させて国際観光への理解が広まれば、平日に有給をとって連泊していいということになるかもしれませんが、日本人が国際的にビジネスをやろうと思うなら、海外旅行の裾野が広がることはマイナスにはならないだろうとも考えられます)。

「市街地拡張で持ち家率向上」は宅地造成かと思いますが、人口が増える石垣では必要かもしれませんね。全国的には失敗が多い事業のようです(宅地造成事業、3200億円の「債務超過」 52自治体 朝日新聞 2017年11月20日05時05分)。

>過疎化が進む島北西部では定住条件の向上や産業振興で「平成の再開拓」を推進する。新石垣空港のターミナル拡張や滑走路を2500メートルに延長するなど外国人観光客の受け入れ態勢を拡充するとし「質の高い観光地を目指す」とした。

過疎地への定住ですが、空き家の利用を考えたいところです。これを成功させるためには産業振興で仕事をつくることが大切でしょう。地形図を見ると北西部は山がちで農業という選択肢は微妙な気はします。そう考えると観光業ですが、例えば大崎ビーチ(石垣島サンテン)は穴場のダイビングスポットになっているようです。石垣のダイビングショップは南部に集中しているようですが、北西部にも幾つかあるようですね。日本ではダイビングができる場所が決められているようですので、ダイビングできる場所を拡張できればダイビングショップも拡張できると考えられます。漁業との兼ね合いが重要なんでしょうが、八重山地域の水産業の概況(沖縄県)を確認すると、「西表島の南西方には、仲の神島をはじめ中ノソネ、台湾ソネなどが点在し、マチ類の一本釣り等の好漁場となっています。特に、与那国は黒潮源流域に位置し、カツオ、マグロ、カジキ等の回遊魚の好漁場となっています」とのこと。それほど漁業として成り立ってない漁場があるのであれば、ダイビングスポットとして利用させてもらうという考え方もできるかもしれません。

西表石垣国立公園(環境省)を見ると西部に名蔵アンパル、北部に於茂登岳がありますね。残念ながら、国立公園満喫プロジェクト(環境省)の選には漏れていますが、国立公園でのインバウンド対応は既に先行事例があって何か参考になるかもしれません。沖縄では慶良間諸島国立公園が選ばれています。

他に再生可能エネルギーを産業にすることも考えられます(小さな離島で再生可能エネルギー7割へ、台風を避けながら風力発電と太陽光を スマートジャパン)。ただし、観光地としての魅力を下げない形にする必要があると思います。再生可能エネルギーの活用(沖縄電力)を見るとやはり課題はあるようですね。沖縄電力がノウハウを蓄えると、国内外の離島に販路が拡大できる可能性もあると思います。

質の高い観光地と言えばハイクラスホテルに象徴されるでしょう。ところが沖縄に限らず日本にはこれが少ないようです(外国人が心底失望する「日本のホテル事情」 日本には「高級ホテル」が足りなすぎる 東洋経済 2017年07月07日 デービッド・アトキンソン)。この原因は定かではありませんが、あるいは日本人の観光は儲からないという思い込みが関係しているかもしれません。日本人は平日休めませんし連休はとれませんから、勢い観光は大して儲かってこなかったと考えられます。しかしながら、日本には素晴らしい観光コンテンツがあります。外国語のできる人材を確保して本気でやれば、狙ってインバウンドは獲得できるのではないかと考えられます。デービッド・アトキンソン氏によると、「アメリカは国際観光客数では世界一のフランスに及ばす第2位というポジションに甘んじていますが、国際観光収入では圧倒的な世界一です。アメリカにはなんと755軒の「5つ星ホテル」があり、これは、全世界の「5つ星ホテル」の23.3%を占め、断トツの世界一なのです。」「タイの観光収入をドル換算すると、世界第6位の観光収入を稼いでいる計算になります。G7の一角をなす「経済大国」であるはずの日本に、タイの4分の1、メキシコの3割しか「5つ星ホテル」が存在しない。」ということです。石垣にハイクラスホテルが出来たら地元の雇用や税収に貢献しますが、必要であれば、移住者も歓迎していくべきでしょう。現状での日本の高級ホテルはお金持ちが泊まる東京の超一流・高級ホテル30選【決定版】(マネー部)を参照してみました。ANAの名前もJALの名前もありますね。いろいろな高級ホテルはありますが、離島ですから空路が決定的に重要な訳で、航空会社系のホテルの頑張りがあるといい感じなのかもしれません。

統合型リゾートが今推進されていますが、ハイクラスホテル+カジノは十分有り得る考え方だと思います。石垣の市場規模でどうかという問題はありますが、ハイクラスホテルのカジノであれば、環境悪化やギャンブル依存などの問題はそれほど考えなくてもいいと考えられます。


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