森友問題をいろいろ考えていたのですが(公文書をどうするかなど)、公文書を考えることも無かった筆者には中々これといったアイディアが思い浮かびません。
それでやろうと思っていた伊方原発を先にやった訳ですが、時間をおいてみると、どう考えるべきか何となく分かってきた気がします。
今回は文書の書き換え・廃棄に焦点が当たっており、証拠がないがゆえに水掛け論になり易いと考えられ、そうであるならば、野党は延々と追及し、いずれ支持率が落ちてくるとも考えられます。問題があるなら問題を解決してケジメをつけて安倍政権を続けたいですし(続かない可能性もありますが)、問題が無いなら国民を説得したいところです。
どうすべきかですが、丁寧に説明すると言っても、野党は腑に落ちないとか言って、政権が倒れるまで、また倒れても政権交代するまで、エンドレスで続けるような気もします。連中の言い分をそのままのむ訳にはいかないところです。
大体が政権が主張するように理財局の問題か、政治家が絡む案件かが良く分かりません。これまで報道を見てきた感じでは、何となくの直感ですが、政権の主張通りで、政権はシロではないかという気がしてきました。万一クロだったら仕方なしで腹を括るしかありません。
ここでそもそもの森友事件の本質を考えてみますと、逮捕された籠池夫妻の補助金不正受給事件と考えるのが妥当なところです。
ニッポン放送
この画像こそがスキャンダルじゃないのかという話ですが(「犯罪者」その人が国会で政権与党を追及するなんてデタラメもいいところです)、気楽な野党を揶揄しても始まりません。いずれにせよ、「犯人」が国会で政権与党を「追及」したのですから、政治家の指示があったなら、ベラベラ喋られて指示した政治家はそこで必ずやジエンドになったでしょう。自分も捕まるにせよ、刺し違えることはできたはずです。それが無かったということは、やはり森友事件は本質的に籠池氏の問題と考えてよく、籠池氏は首相夫人や保守系政治家に人脈があったから、スキャンダルになりえたのだと考えられます。そりゃ誰だって犯罪者と関わりがあったなんて触れ回られると迷惑でしょう。政治家はイメージ商売でしょうから尚更です。
ここで注目したいのは、籠池脅迫音声記録です。今にして思えば、犯罪者その人がしゃあしゃあと追及したことこそが目くらましのトリックのように思えますが、どう考えても活躍したのは籠池氏なのであって、政治家が何か働きかけたという証拠では全くありません。ここまで逮捕された籠池氏の犯罪の証拠は明らかになっていますが、政治家が犯罪に絡んだ証拠は何一つないように思えます(犯罪者には与野党とも絡んでいます)。
話がややこしくなるのは近畿財務局の問題が絡むからです。官僚と政治家が絡んでスキャンダルが起こると、何か政治家の方が悪者で、官僚の方が善玉のイメージがあるのは、ある程度まで当たっているの当たっていないのか分かりませんが、ここで政治家が悪者というステレオタイプから自由になって考えてみますと、官僚の失敗もまた明らかであることが強く認識されます。
詐欺師籠池、被害者近畿財務局の構図です。ひょっとしたら財務省は被害者と見られるのが嫌だったのでしょうか?
強姦事件で女性は訴えないこともままあると言われますよね。報復が怖いというのもあるかもしれませんが、被害を説明させられるのが屈辱的だから我慢した方がマシという心理もあるようです。外国の話ですが、こんな記事もあります。
マドンナがレイプ被害を届け出なかった理由(HUFFPOST 2015年03月14日 17時45分)
>なぜ、レイプ被害を一度も警察に通報したり告発したりしなかったのか。マドンナはスターンにその理由を次のように語っている。「穢された事実は変わらない。時間の無駄だし、あまりにも屈辱的だったから」
>性的暴行の被害者がなぜ数年、時には数十年にもわたって被害を届け出ようとしないのか、想像するのは難しくない。一度被害を届け出ると、被害がいつ起きたのか物的な証拠を得るために体の隅々まで検査されなければならない。そして、被害の顛末を時にプライベートな領域にまで踏み込んで詳細に話さなければいけない。裁判の間も何回にもわたってその話をしなければいけない。メディアや同僚、学術界から悪意ある眼差しを向けられる可能性すらある。
>また、性的暴行の被害に遭った男性/女性は「完全なる被害者」でいなくてはならないというプレッシャーに直面する。彼らの語る被害の内容が、慣習的に「容認できる」レイプ被害の筋書きに当てはまらなければいけないのだ。こういった体験が被害者の自尊心を傷つけ、マドンナの言う"屈辱"の一因になっている。
財務省と言えば、日本を支配してきたとも言われる最強官庁です。愛国心溢れる保育園園長に脅しすかされ補助金を巻き上げられた、これが屈辱的だったので誤魔化したかったし、屈辱的な出来事を仔細に説明させられるのが更なる屈辱だったから説明したくなかった。こう考えると、腑に落ちるような気もします。説明させられることで、何でそんなことをしたんだ、こうしとけば良かったのに、馬鹿じゃないのと悪意ある眼差しを向けられることは避けられないでしょうし、近畿財務局とて一方的な被害者では無かったかもしれず、「完全なる被害者」になるのが嫌だったのかもしれません。
こう考えると、首相夫人や保守系政治家は籠池氏と関係したことは迂闊だったかもしれませんが(パーティに紛れ込まれたなんかはどうしようもないと思いますが)、森友事件にはそもそも何の関係なかったということになります。少なくとも、籠池氏がやったことと近畿財務局がやられたことは明らかですが、野党の必死の「追及」にも関わらず、政治家の関与は曖昧模糊としており、何の証拠も無いことは間違いありません。これは政治家が巧みに逃げているからではなく、本当に何の関係もなかったからなのかもしれません。
籠池氏は政治家の名前を何度も出していますが、せっかく築いた人脈使えるものは使おうということでしょう。寧ろ名前を利用するために近づいた訳です(本人が交渉というか脅迫の主体なのは証拠から明らかと思います)。ワルな人は怖い先輩・ケツ持ちの名前をしばしば出すと言われますよね。官僚相手にはこれが効くのかもしれませんし、効くと誤認したのかもしれませんが、いずれにせよ籠池氏は補助金を巻き上げることに成功しています。
ここで公文書の問題に戻りますと、こうした流れの延長線上で全て財務省で完結する話と捉えることもできると思います。麻生財相に最終的な監督責任はあるかもしれませんし、失態を犯した人を高く評価してしまったことも否定できないとは思いますが、財務省が勝手にやったことで首までとられるのではやってられないとも言えると思います。自分や自分の事務所のスキャンダルではありませんし、そもそもは近畿財務局の話で責任あると言われてもという話でしょう。
財務省職員の自殺がこの問題に暗い影を落としていますが、どの程度この問題に関係あるか分かりませんし、財務省で何があったかも分かりませんし、テレビカメラの前で追及されるというような事態に耐えられない人もいると思います。世の中殺しても死なないような図太い人ばかりではありません。
官邸や麻生財相は指示を出してないと自信があるのであれば、財務省関係者の証人喚問に応じる姿勢でこの問題は乗り切れる可能性もあると思えてきました。偽証罪がありますから、よもや誣告は有り得ないとは思いますが、どうでしょうか?一方関係ないと自信がある人の証人喚問には応じなくていいと思います。関係ないと自信があるからといって、延々と「追及」されるところをテレビなんかで流されると、支持率に影響が出てきかねません。
それでやろうと思っていた伊方原発を先にやった訳ですが、時間をおいてみると、どう考えるべきか何となく分かってきた気がします。
今回は文書の書き換え・廃棄に焦点が当たっており、証拠がないがゆえに水掛け論になり易いと考えられ、そうであるならば、野党は延々と追及し、いずれ支持率が落ちてくるとも考えられます。問題があるなら問題を解決してケジメをつけて安倍政権を続けたいですし(続かない可能性もありますが)、問題が無いなら国民を説得したいところです。
どうすべきかですが、丁寧に説明すると言っても、野党は腑に落ちないとか言って、政権が倒れるまで、また倒れても政権交代するまで、エンドレスで続けるような気もします。連中の言い分をそのままのむ訳にはいかないところです。
大体が政権が主張するように理財局の問題か、政治家が絡む案件かが良く分かりません。これまで報道を見てきた感じでは、何となくの直感ですが、政権の主張通りで、政権はシロではないかという気がしてきました。万一クロだったら仕方なしで腹を括るしかありません。
ここでそもそもの森友事件の本質を考えてみますと、逮捕された籠池夫妻の補助金不正受給事件と考えるのが妥当なところです。
ニッポン放送
この画像こそがスキャンダルじゃないのかという話ですが(「犯罪者」その人が国会で政権与党を追及するなんてデタラメもいいところです)、気楽な野党を揶揄しても始まりません。いずれにせよ、「犯人」が国会で政権与党を「追及」したのですから、政治家の指示があったなら、ベラベラ喋られて指示した政治家はそこで必ずやジエンドになったでしょう。自分も捕まるにせよ、刺し違えることはできたはずです。それが無かったということは、やはり森友事件は本質的に籠池氏の問題と考えてよく、籠池氏は首相夫人や保守系政治家に人脈があったから、スキャンダルになりえたのだと考えられます。そりゃ誰だって犯罪者と関わりがあったなんて触れ回られると迷惑でしょう。政治家はイメージ商売でしょうから尚更です。
ここで注目したいのは、籠池脅迫音声記録です。今にして思えば、犯罪者その人がしゃあしゃあと追及したことこそが目くらましのトリックのように思えますが、どう考えても活躍したのは籠池氏なのであって、政治家が何か働きかけたという証拠では全くありません。ここまで逮捕された籠池氏の犯罪の証拠は明らかになっていますが、政治家が犯罪に絡んだ証拠は何一つないように思えます(犯罪者には与野党とも絡んでいます)。
話がややこしくなるのは近畿財務局の問題が絡むからです。官僚と政治家が絡んでスキャンダルが起こると、何か政治家の方が悪者で、官僚の方が善玉のイメージがあるのは、ある程度まで当たっているの当たっていないのか分かりませんが、ここで政治家が悪者というステレオタイプから自由になって考えてみますと、官僚の失敗もまた明らかであることが強く認識されます。
詐欺師籠池、被害者近畿財務局の構図です。ひょっとしたら財務省は被害者と見られるのが嫌だったのでしょうか?
強姦事件で女性は訴えないこともままあると言われますよね。報復が怖いというのもあるかもしれませんが、被害を説明させられるのが屈辱的だから我慢した方がマシという心理もあるようです。外国の話ですが、こんな記事もあります。
マドンナがレイプ被害を届け出なかった理由(HUFFPOST 2015年03月14日 17時45分)
>なぜ、レイプ被害を一度も警察に通報したり告発したりしなかったのか。マドンナはスターンにその理由を次のように語っている。「穢された事実は変わらない。時間の無駄だし、あまりにも屈辱的だったから」
>性的暴行の被害者がなぜ数年、時には数十年にもわたって被害を届け出ようとしないのか、想像するのは難しくない。一度被害を届け出ると、被害がいつ起きたのか物的な証拠を得るために体の隅々まで検査されなければならない。そして、被害の顛末を時にプライベートな領域にまで踏み込んで詳細に話さなければいけない。裁判の間も何回にもわたってその話をしなければいけない。メディアや同僚、学術界から悪意ある眼差しを向けられる可能性すらある。
>また、性的暴行の被害に遭った男性/女性は「完全なる被害者」でいなくてはならないというプレッシャーに直面する。彼らの語る被害の内容が、慣習的に「容認できる」レイプ被害の筋書きに当てはまらなければいけないのだ。こういった体験が被害者の自尊心を傷つけ、マドンナの言う"屈辱"の一因になっている。
財務省と言えば、日本を支配してきたとも言われる最強官庁です。愛国心溢れる保育園園長に脅しすかされ補助金を巻き上げられた、これが屈辱的だったので誤魔化したかったし、屈辱的な出来事を仔細に説明させられるのが更なる屈辱だったから説明したくなかった。こう考えると、腑に落ちるような気もします。説明させられることで、何でそんなことをしたんだ、こうしとけば良かったのに、馬鹿じゃないのと悪意ある眼差しを向けられることは避けられないでしょうし、近畿財務局とて一方的な被害者では無かったかもしれず、「完全なる被害者」になるのが嫌だったのかもしれません。
こう考えると、首相夫人や保守系政治家は籠池氏と関係したことは迂闊だったかもしれませんが(パーティに紛れ込まれたなんかはどうしようもないと思いますが)、森友事件にはそもそも何の関係なかったということになります。少なくとも、籠池氏がやったことと近畿財務局がやられたことは明らかですが、野党の必死の「追及」にも関わらず、政治家の関与は曖昧模糊としており、何の証拠も無いことは間違いありません。これは政治家が巧みに逃げているからではなく、本当に何の関係もなかったからなのかもしれません。
籠池氏は政治家の名前を何度も出していますが、せっかく築いた人脈使えるものは使おうということでしょう。寧ろ名前を利用するために近づいた訳です(本人が交渉というか脅迫の主体なのは証拠から明らかと思います)。ワルな人は怖い先輩・ケツ持ちの名前をしばしば出すと言われますよね。官僚相手にはこれが効くのかもしれませんし、効くと誤認したのかもしれませんが、いずれにせよ籠池氏は補助金を巻き上げることに成功しています。
ここで公文書の問題に戻りますと、こうした流れの延長線上で全て財務省で完結する話と捉えることもできると思います。麻生財相に最終的な監督責任はあるかもしれませんし、失態を犯した人を高く評価してしまったことも否定できないとは思いますが、財務省が勝手にやったことで首までとられるのではやってられないとも言えると思います。自分や自分の事務所のスキャンダルではありませんし、そもそもは近畿財務局の話で責任あると言われてもという話でしょう。
財務省職員の自殺がこの問題に暗い影を落としていますが、どの程度この問題に関係あるか分かりませんし、財務省で何があったかも分かりませんし、テレビカメラの前で追及されるというような事態に耐えられない人もいると思います。世の中殺しても死なないような図太い人ばかりではありません。
官邸や麻生財相は指示を出してないと自信があるのであれば、財務省関係者の証人喚問に応じる姿勢でこの問題は乗り切れる可能性もあると思えてきました。偽証罪がありますから、よもや誣告は有り得ないとは思いますが、どうでしょうか?一方関係ないと自信がある人の証人喚問には応じなくていいと思います。関係ないと自信があるからといって、延々と「追及」されるところをテレビなんかで流されると、支持率に影響が出てきかねません。